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後味の悪い話 その171 [無断転載禁止]©2ch.net

150 :1/2@無断転載は禁止 (オッペケ Sr5b-RGOt):2017/06/30(金) 15:51:20.42 ID:VkRvRxG8r
筒井康隆「役割演技」

若々しく可愛らしい人妻。今日のランチは一流ホテルのランチバイキング。
あれこれ悩み、肉料理は諦めてサラダとシーフードをほんの少々。
食後は外人観光客しかいないブランドショップ街を散策。
買おうと思えば小物ぐらい買えるが、日本という国の東京という首都を真似ただけの街でそんなことをしても空しい。

都心一等地の億ションに戻る。ドアマンはイケメンの白人。
身分が違うのだから話しかけてはいけない、と言い聞かされているのはいっそ清々しい。

着飾ってパーティーへ。
彼女は年数回、外人の多いパーティーに招かれて出席する。
若々しく可愛らしく英会話ができて、(そう美しくもないのに、と彼女は思うが)たびたび外人に口説かれ(つまり外人受けのいい美貌で)、口説かれてもわらっていなす潔癖さと機転があるから招かれるのだと彼女はよく承知している。
こう自覚できる賢さも理由の一つ。
将来娘二人もこういう場に出入りできたら、と彼女も夫も姑も願っている。

顔見知りの同輩女は肉料理に夢中。
食事をさせるために招いてくれたわけではない、と自制した彼女は、前菜とスイーツをほんの少し。
外人の高名な作家が、彼女が読者と知って喜ぶ。
作家が喋り、彼女は(他の人と喋らずに済むので感謝しつつ)礼儀正しく相槌を打つ。
目に見えるものだけが現実ではない云々と作家が言うので、彼女はか心から賛同し、この国には外人に見せてはいけない現実がある、と思う。

二時間もいれば義務は果たした、と会場を抜け出し、マンションへ。
私服に着替え裏階段から駐車場へ。
窓が全部スモークになったバスに乗ると、乗客は行きと同じメンバー、同輩の女たち。

都心を出てお屋敷町を過ぎ工場町を過ぎ一時間あまりでみすぼらしい団地町へ。途中、警官の手荷物検査。

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