5ちゃんねる ★スマホ版★ ■掲示板に戻る■ 全部 1- 最新50  

■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています

後味の悪い話 その170 [無断転載禁止]©2ch.net

46 :本当にあった怖い名無し@無断転載は禁止:2017/05/13(土) 13:10:28.35 ID:LQ4r9BnR0
題名忘れたけど短編のSF小説

主人公Aは、大学を出たばかりの前途洋洋の青年。
知り合いの娘と結婚を前提に付き合うことを期待されていたけど、Aはしっかりした娘よりその妹の華やかな美少女に引かれる。
姉妹と付き合いを重ねていくうちに妹娘もAにまんざらでもないようす。
Aの友人は姉娘に関心があるらしく、4人で出かけたときにさりげなく二人ずつに分かれるように仕組んでくれた。
Aがついに妹娘に告白すると、彼女も同じ気持を告げた。
気持ちが高まって互いに手を差し伸べあい指が触れそうになったとき、突然彼らの時間が止まった。

次にAが我に帰ったときには、目の前の妹娘はまだ手を差し伸べた姿で固まったままだった。
Aがだんだん知っていったことは、次のようなことだった。
あれから30年近くが経過していた。
この世にはAが凍結者と名付けた人間には見えない奴らがたくさんうろついている。
凍結者たちは気になった人間を見つけるとカメラのような機械で撮る(光線を浴びせる)、するとその人間は時が止まって彫像のように固まり、しかも存在が薄まって他の人間からは見えなくなり、素通りされるので誰からも気づかれない。
犠牲者はすぐにもとに戻ることもあり、長年固まっていることもあり様々である。一度凍結された人間には凍結者やその犠牲者が見えるようになる。
凍結者たちはAが復活したのを知っており、再凍結させようとつけ回している、
Aと妹娘は世間的に駆け落ちし行方不明ということになっていた。Aは親から勘当され、娘の親は悲しみにくれ外国に引っ越してしまい、A友人は姉娘と結婚はしなかった。

Aは世の中と30年もブランクがあるためろくな仕事にもありつけないまま、凍結者をかわしながら何年も娘が元に戻るのを待ち続けた。
ある時妹娘の立っている草原が火事になりAはつけてくる凍結者たちにも構わず慌てて駆けつけてみると、火が娘のスカートの裾に移っていた。
もしやと思い待っていると、やがて娘に意識がもどり体が動き、目の前のAを見つめて名を呼んだ。Aと娘はやっと手を取り、そして抱き合った。
その瞬間Aはまたしても自分たちの時間が止められるのを知ったが幸福だった。

凍結者という正体不明の存在のために罪もない人間がみんな不幸になっているだけの不条理な話だった。

431 KB
★スマホ版★ 掲示板に戻る 全部 前100 次100 最新50

read.cgi ver 05.04.00 2017/10/04 Walang Kapalit ★
FOX ★ DSO(Dynamic Shared Object)