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後味の悪い話 この169 [無断転載禁止]©2ch.net

469 :本当にあった怖い名無し@無断転載は禁止:2017/04/11(火) 12:50:21.82 ID:DcWwBQii0
宮崎夏次系の短編集の一話

小学生A子は古い家で両親と三人暮らしをしている。
そこへ家出していた不良兄が帰ってくる。
A子はこの兄が嫌いだ。頭が悪くて暴力的で、調子にのりやすいくせに妙に傷つきやすい。
帰ってきた兄はさっそく無意味にA子の頭をたたき、しかし何やらご機嫌に家事の手伝いなど始める。
庭の草むしりしてやるよと言って花壇のハーブを抜きまくる兄。
止めようとするA子だが、機嫌良くしてるのだから好きにさせておけと父は言う。
両親は兄に対しては腫れ物扱い一択である。

夜になると兄は家族を良い所に連れてってやると言い出した。
向かった先はすべての壁が巨大水槽になっているレストランで、
「すごいだろーこんなの初めて見ただろみんな」と兄は得意げにニコニコしている。
A子はあいまいに頷き、お兄ちゃんスゴイわねーと母が言った。
一家で食事をしているところへレストランの店主が通りかかり、
両親に向かって「いつもごひいきにして下さってありがとうございます」と挨拶した。
このレストランは最近のA子一家の行きつけだったのだ。
それを聞いて兄は店を飛び出していった。
「馬鹿にしやがって、馬鹿にしやがって」とわめきながら。

A子が帰宅すると兄は入浴していた。
この兄は気持ちを深く傷つけられるといつも長風呂して
血が出るまで身体中をしつこく洗うのだ。
兄が帰ってくる度に風呂場の石鹸はとても小さくなる。
A子が知っている限り兄の肌は常にボロボロだった。
「なんでこんな気持ちになるんだよ…」兄は風呂場で泣いている。

次の日、兄は家族に悪態をつきまくりながらまた出て行った。
両親は明らかにほっとした顔をして笑っている。
A子は小さくなった石鹸を風呂場から回収した。
兄のことは間違いなく嫌いなのだが、A子はなぜだかその石鹸をいつまでも捨てられない。

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