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後味の悪い話 その168 [無断転載禁止]©2ch.net

1 :本当にあった怖い名無し@無断転載は禁止:2016/12/21(水) 07:04:26.22 ID:FEu5e32N0
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聞いた後に何となく嫌な気分になったり、切なくてやりきれない夜をすごしてしまったり、
不安に駆られたり、体中がむず痒くなるような話を語り合うスレです。

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後味の悪い話 その167
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507 :ずれ 1/2@無断転載は禁止:2017/02/03(金) 12:56:12.12 ID:vhWC4wZo0
ぶつ切りですいません。
狂気太郎というウェブ小説家の「ずれ」という話。
かなり長いので所々はしょりましたが、中々短くまとめることができませんでした。

高校二年生の主人公・向田浩志の家には「開かずの間」と呼ばれる物置部屋がある。
ある日浩志は夜中に数学の問題集をしていたが、一つだけどうしても解けない問題に当たる。
仕方ないので寝ようと思ってトイレに行き、戻ってくる途中で寝ぼけて開かずの間の扉を開いてしまう。
そこは本来なら使われない家具や道具がぎゅうぎゅうになっているはずだが、
何故か地平線まで一面に夜の砂漠が広がっており、月が二つある奇妙な空間だった。
浩志はすぐに扉を閉めてベッドに入った。

それを境に浩志の世界は段々と変わって(ずれて)いった。
初めは遅起きの父が早起きしたり、火曜日の課外授業が何故か水曜日の授業になっていたり、
部屋の物が気付かないうちに消えるといった些細なものだった。
しかし次第に、授業中クラスメート達がちょっとしたことで変に爆笑する、帰宅する度に家族の様子が以前より異常になる、
帰宅途中で切断された人間の手首を見つけるなど、狂気を孕んでくる。
挙げ句には空が緑色になり、家族は化け物になり、学校は木造建築から一夜で鉄骨製になる。
唯一まともなのは浩志と、浩志が最も尊敬する友人の真田君だけだった。
真田君は浩志がずれていく世界について話すと「 世界とは元々そういうものだったのかもしれない。
今までの日常がこれからも続くとは限らない」とか、
おかしくなったクラスメート達についても「 人間に意思はあるのか。俺は、意思とは勝手に頭に浮かんでくるだけで、
自分の体が勝手に動くのを見ているだけなのではないのかと思うことがある」と意味深なことを言った。

508 :ずれ 2/3@無断転載は禁止:2017/02/03(金) 13:01:13.51 ID:vhWC4wZo0
浩志は真田君だけがこのずれた世界での心の支えだった。
しかし浩志の方は、自分の以前の「向田浩志」という名前が思い出せなくなったり、
ゾンビになった母親の指入りスープを飲んだりしているにも関わらず「そんなものだ」とどこかで納得してしまったりと、ずれが生じてくる。
やがて真田君は先生やクラスメート達に 「世界が変化したことに記憶は納得しているが、心ではそれがおかしいとわかっている。
でも世界がどうしようもなく変わっていくことを認めて支えを失うのが怖いから、誰もそのことに目を向けない」、
「お前らは認めるのが怖いんだ」 、
「俺は諦めない。こんなことに負けてたまるか。ここにいる奴らの仲間にはならない」
と言って激しい反発の姿勢を見せる。しかしそのせいで、真田君は人形の姿に変えられてしまう。
浩志はクラスメート達の嘲笑のなか、人形の真田君をママチャリのかごに乗せて泣きながら家に帰った。
「負けるものか」と呟く浩志に真田君人形は微笑んだ。

ここまで来るともう浩志が住んでいた世界は完全に狂っていた。
家族はスライムになり、極彩色の外は複雑に捻れ、登校までに五十時間かかり(一日が二百時間というのは皆さんも知っての通りだ。 )、
学校は地上百階建ての巨大な鋼鉄のタワーになっていた。
教室は血と肉片にまみれ、狂ったように笑いながら破裂するクラスメート達の肉片を
教師がニコニコしながらホウキでかきあつめ、床の回転する巨大プロペラに落としていった。
浩志は真田君人形に「これからどうしよう」と聞いた。真田君人形は「今できることをやればいい」と答えた。
その日から浩志は学校に行かず、真田君人形と一緒に家に引き込もって、
文字化けしつつある解けなかった数学の問題集だけをするようになった。
「負けるものか」と念じながら。

509 :ずれ 3/3@無断転載は禁止:2017/02/03(金) 13:03:46.07 ID:vhWC4wZo0
やがて浩志は醜い怪獣の姿に変わっていた。
三本の指で鉛筆が握れなくなった時、浩志は数学の問題集を投げ捨てた。
勉強さえしていればいいと思っていたんだ。
 なのにこれは何だ。
 これは何なのだ。
 世界とはそんなものだ。
 嫌だ。認めたくない。世界はもっと確かなものであるべきだ。僕達が安心して暮らせるような、幸せになれるような。
「さなだくん。ぼくはどうすればいいんだ」浩志は真田君人形に聞いたが真田君はもう浩志に答えてくれなくなった。

浩志は、あれから再び開けて中を見ることのなかった「開かずの間」の前に立っていた。
そして世界を以前の状態に戻してくれと強く願いながら扉を開けた。
目の前には宇宙が広がっており、凄い勢いで浩志ごと空気を吸い込もうとした。
浩志は扉の縁に掴まって真田君人形に助けを求めた。
真田君人形は起き上がり、浩志の方へ歩いてきた。
絶対に屈しないと浩志が信じていた真田君なら、浩志を助けてくれるはずだった。
真田君人形の手には包丁が握られていた。
「キャハハハ、シネシネエ」と笑いながら真田君人形は浩志の命綱である指を包丁で切断しようとした。
「さなだくうううん。しんじていたんだああああ」浩志はとっさに真田君人形を鷲掴み、そのまま握りつぶした。
人形から吹き出した青い液体が浩志にかかり、浩志はそれで指を滑らせてそのまま無限の宇宙に落ちていった。
おわり。

本文→http://madtaro.net/slippage.htm

449 KB
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