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あの作品のキャラがルイズに召喚されました Part328 [転載禁止] [転載禁止]©2ch.net

1 :ゼロと獅子  ◆W0F21fXmahBY :2015/08/15(土) 12:41:42.96 ID:c5GjywDw
もしもゼロの使い魔のルイズが召喚したのがサイトではなかったら?そんなifを語るスレ。

(前スレ)
あの作品のキャラがルイズに召喚されました Part327
http://hayabusa6.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1434426540/l50

まとめwiki
http://www35.atwiki.jp/anozero/
避難所
http://jbbs.shitaraba.net/otaku/9616/


     _             ■ 注意事項よ! ちゃんと聞きなさいよね! ■
    〃 ` ヽ  .   ・ここはあの作品の人物がゼロ魔の世界にやってくるifを語るスレッドよ!
    l lf小从} l /    ・雑談、SS、共に書き込む前のリロードは忘れないでよ!ただでさえ勢いが速いんだから!
   ノハ{*゚ヮ゚ノハ/,.   ・投下をする前には、必ず投下予告をしなさいよ!投下終了の宣言も忘れちゃだめなんだからね!
  ((/} )犬({つ'    ちゃんと空気を読まないと、ひどいんだからね!
   / '"/_jl〉` j,    ・投下してるの? し、支援してあげてもいいんだからね!
   ヽ_/ィヘ_)〜′    ・興味のないSS? そんなもの、「スルー」の魔法を使えばいいじゃない!
             ・まとめの更新は気づいた人がやらなきゃダメなんだからね!

     _
     〃  ^ヽ      ・議論や、荒らしへの反応は、避難所でやるの。約束よ?
    J{  ハ从{_,    ・クロス元が18禁作品でも、SSの内容が非18禁なら本スレでいいわよ、でも
    ノルノー゚ノjし    内容が18禁ならエロパロ板ゼロ魔スレで投下してね?
   /く{ {丈} }つ     ・クロス元がTYPE-MOON作品のSSは、本スレでも避難所でもルイズの『錬金』のように危険よ。やめておいてね。
   l く/_jlム! |     ・作品を初投下する時は元ネタの記載も忘れずにね。wikiに登録されづらいわ。
   レ-ヘじフ〜l     ・作者も読者も閲覧には専用ブラウザの使用を推奨するわ。負荷軽減に協力してね。


.   ,ィ =个=、     ・お互いを尊重して下さいね。クロスで一方的なのはダメです。
   〈_/´ ̄ `ヽ      ・1レスの限界最大文字数は、全角文字なら2048文字分(4096Bytes)。これ以上は投下出来ません。
    { {_jイ」/j」j〉    ・行数は最大60行で、一行につき全角で128文字までですって。
    ヽl| ゚ヮ゚ノj|       ・不要な荒れを防ぐために、sage進行でお願いしますね。
   ⊂j{不}lつ     ・次スレは>>950か480KBからお願いします。テンプレはwikiの左メニューを参照して下さい。
   く7 {_}ハ>      ・重複防止のため、次スレを立てる時は現行スレにその旨を宣言して下さいね。
    ‘ーrtァー’     ・クロス先に姉妹スレがある作品については、そちらへ投下して盛り上げてあげると喜ばれますよ。
               姉妹スレについては、まとめwikiのリンクを見て下さいね。
                 ・一行目改行、且つ22行以上の長文は、エラー表示無しで異次元に消えます。
               SS文面の区切りが良いからと、最初に改行いれるとマズイです。
               レイアウト上一行目に改行入れる時はスペースを入れて改行しましょう。

2 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/08/15(土) 23:33:16.48 ID:EWgOX74e
スレ立てお疲れ様です。

皆様、お久し振りです。
よろしければ、23:35頃から続きを投下させてください。

3 :ウルトラマンゼロの使い魔 ◆5i.kSdufLc :2015/08/15(土) 23:34:58.54 ID:ncy94+/q
スレ立て乙です。焼き鮭です。今回の投下をさせてもらいます。
開始は23:38からで。

4 :ウルトラマンゼロの使い魔 ◆5i.kSdufLc :2015/08/15(土) 23:36:00.12 ID:ncy94+/q
うわ被った。お先にどうぞ。

5 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/08/15(土) 23:39:30.83 ID:EWgOX74e
 
ここは学院長秘書ミス・ロングビルこと、『土くれ』のフーケの私室。
部屋の主であるフーケの前には今、彼女の“主人”であるディーキンと、上司であるオスマンが立っていた。

フーケは先程ディーキンが出ていってから、酒を飲む許可が出たのをいい事に、彼のおいていったワインばかりか自室の酒もだいぶ乾した。
その中には、彼女自身が盗み出した高価な年代物なども含まれていた。
操られているとはいっても潜在意識下での不安や精神的な疲労は強く、飲んでいいといわれれば飲まずにはいられなかったのだ。

そうして床に空き瓶を散乱させ、机に突っ伏してぐったりしていた時に、部屋の戸がノックされた。

……そろそろ、舞踏会もお開きになっている頃だ。
そういえば食事や酒を持ってこようとか言っていたし、余り物でも持って私の“主人”が戻ってきたのだろう……。

フーケはそう考えて、ふらつく足で立ち上がると、部屋の戸を開けた。

そこに立っていたのは、案の定食事や酒瓶などをまとめた大きな包みを頭の上に乗せたディーキン。
だがそれだけではなく、彼の隣には、いささか複雑そうな顔をした学院長オールド・オスマンもいたのである。

フーケはオスマンのその表情を一目見て、彼が既に自分の正体をディーキンから聞かされているのだと悟った。

(やれやれ、これのどこが悪いようにはしないってんだい。
 私もいよいよ、年貢の納め時か……)

精神制御を受けた上にアルコールの回った頭には、感情の荒波が押し寄せることもなく。
彼女は他人事のように、ぼんやりとそう考えていた。

「ええと、お姉さん。何か羽織った方がいいと思うよ?」

ディーキンはそういうと、『見えざる従者』にベッドの脇に置かれていたガウンを持って来させて、フーケに差し出した。

今のフーケは、汚れた服を脱ぎ棄てて薄布の寝間着姿になっている。
最低限の生存本能と命令の遂行以外の欲求がほとんど欠落している以上、その振る舞いにいささかの不自然さが生じるのは避けがたい。
いくら酔っているにせよ、妙齢の女性がそんな格好のままで平然と来訪者に応対し、胸元を隠そうとすらしていないのだ。
観察力の鋭い者ならば、少し注意して見ればすぐに何かがおかしいと気が付くだろう。

うっすらと紅色に染まったフーケの白い肌は豊かな色香を湛え、茫洋としたその表情はあまりにも無防備である。
普段から彼女にセクハラを仕掛けているオスマンはしかし、そのあられもない姿に気が付くとすぐ顔を逸らして、ガウンを着るのを待った。
ちらちらと横目で様子を伺う、というような無粋な真似も一切しない。
女好きとはいえ、自分の意志で抵抗もできないような状態の相手に手を出すほど下衆ではないらしい。

「ふうむ、ミス・ロングビル、……ひとまず今まで通りそう呼ばせてもらうが……、大分飲んでおるようじゃな。
 ちと大事な話があるのじゃが、ちゃんと聞けるかね?」

オスマンは穏やかな声でそういうと、ガウンを羽織ったフーケを促して座らせ、自分も彼女と向かい合う席についた。
ディーキンは、立ったまま脇の方に控えている。

「さて、事情はここにおるディーキン君から聞いたが……。
 君の今後の処遇について、わしと彼とで話し合った結論を説明しよう」

オスマンは咳払いをすると、フーケの顔をじっと見て、言葉を続けた。

「本来ならば当然犯罪者として捕え、裁判にかけるべきところではあるが、彼がそれはやめてほしいと申し出てくれておる。
 君を裁判にかけて処刑や禁固刑などにすれば、罪のない君の身内や孤児までが路頭に迷うことになろう。
 わしも、それは望むところではない。君には随分と、世話にもなっておるしの」

未だに精神を掌握されているフーケは、無表情なままでその言葉を聞いていた。内心で、何を思っているのかは分からない。

「……とはいえ、いうまでもなく盗賊などを続けることを見逃すわけにはゆかぬ。
 だが、残念ながら学院の秘書の役職では、遠方にいる大勢の子を養えるほどの給金を出すのも難しかろう。
 かといってただ野に放り出せば、君は金を稼ぐために早晩盗賊に戻るか、それ以上にも悪い仕事に手を染めざるを得なくなるであろうな」

6 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/08/15(土) 23:42:10.02 ID:EWgOX74e
 
そこで一旦言葉を切ると、オスマンは促すようにディーキンの方に目をやった。
ディーキンが頷いて、フーケの傍にとことこと進み出る。

「オホン……。そこで、ディーキンの出番なの。
 ディーキンはあんたが盗賊の仕事を止めてくれるなら、代わりに必要なだけのお金を稼げる仕事を紹介するよ。
 もちろん、あんたのことを死刑にする人たちに引き渡したりもしないの。どう?」

ディーキンはそう言って、じっとフーケの顔を見つめながら……。
彼女に施した《人物支配(ドミネイト・パースン)》の術を、解除してやった。
術の影響を受けたままでは彼女自身の正しい意思で判断を下すことはできないだろうから、当然のことだ。

フーケは二、三度まばたきをしたり、首を傾げたりして怪訝そうにしていたが……。
じきに自分が術から解放されていることを悟って、はっとした顔になった。

今まで術を掛けたままにしておいたのは、彼女が説明を終える前に自棄を起こして逃げようとしたり飛び掛かってきたりしないためだ。
彼女の杖はまだこちらが預かったままだし、既に学院長にも事情を伝え、彼女自身が書いた告白書まで押さえてある。
一旦こちらの提案を聞けば彼女も冷静になり、およそ事態を改善できる見込みのない無謀な行為に及んだりはしないであろう。

さておきフーケは、一時の戸惑いから回復すると、胡乱げな目をしてディーキンを睨んだ。
酒の回った頭を、一生懸命に働かせながら。

「……あんた、一体何を考えてるんだい?」

一方ディーキンは、それを聞くときょとんとして首を傾げた。

「ええと……、何をって、今言った通りだよ。
 ディーキンはあんたが盗賊の仕事を止めてくれるなら、代わりに――――」

「はっ、あんたを潰そうとした私の命を取るどころか、金になる仕事を紹介するだって?
 そりゃまた、何ともうまい話だね。酔い過ぎて、私の耳がおかしくなってるんでなけりゃあさ!」

フーケはディーキンの言葉を遮ると、肩を竦めて鼻を鳴らした。
そんな都合のいい話を素直に信じられるほど、恵まれた人生は送っていない。

「それが、君の地かね? ……ううむ、こりゃまた、見事に騙されておったのう……」

あの時居酒屋で尻を撫でても怒らなかったのも、わしに取り入って学院へ潜り込むための芝居だったというわけか……、
などとしかめ面で呟くオスマンの方に、冷たい一瞥をくれてから。
フーケはディーキンの方に向き直って足を組むと、不敵な笑みを浮かべて彼を見下ろした。

今の彼女の立場からすれば、相当に豪胆な態度だといえるだろう。

彼女とて元は高貴な貴族の生まれであり、堕ちぶれて歪んでいるとはいえ、相応のプライドがあるのだ。
我が身可愛さに人に卑屈に媚びへつらったり、顔色を伺ったりするのは、まっぴらごめんだった。

まあ、酔っているのでその影響も多少はあるのだろうが。

「……で、本当のところは一体何が望みなんだい。その仕事とやらで、私に何をさせるつもりさ?
 どうせこっちは受けるしかないんだ。さっさと教えてくれてもいいだろ、亜人の坊や」

ディーキンはちょっとむっとしたような顔をして、フーケを見上げる。

「坊やじゃないの、ディーキンはとっくに、ちゃんとした大人のコボルドだよ!
 ……ンー、やって欲しいことはね、お姉さんに何ができるのかにもよるけど……」

フーケは、胡散臭そうな、怪訝そうな目でディーキンを見つめた。

「何ができるかって?
 ふん……、まさか居酒屋で働いてた経験を活かして夜の仕事をやれなんてわけじゃないだろうね、大人の亜人さん。

7 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/08/15(土) 23:45:19.76 ID:EWgOX74e
 盗賊の経験を活かして、何か大きな金になるような、ヤバい仕事をさせようってつもりかい?
 お宝探しとか、情報収集とか、スパイの真似事とか……」

フーケの問いに首を横に振って少し考えると、言葉を続けた。

「そんなのじゃないよ、ええとね。
 たとえば、歌とか、踊りとか、楽器の演奏とか……。
 ディーキンが聞きたいのは、お姉さんはそういうのができるか、ってことなの」





「………はあ。あんた、本気で言ってるのかい?」

「もちろんなの。ディーキンはしらたまさんと同じくらい真剣に、あんたを勧誘してるよ」

「知らないよ、そんな名前。……ったく、」

ディーキンの話を一通り聞き終えたフーケは、大きな溜息を吐いた。

彼の提案は、要するに「今自分が働かせてもらっている、『魅惑の妖精』亭という居酒屋で一緒に仕事をしないか」というものだった。
最初フーケは、所詮は世間知らずな亜人かと、その提案を一笑に伏そうとした。
居酒屋で働いていた経験もある彼女には、そんな仕事で大勢の孤児を養うだけの仕送りができるはずがないと考えたのだ。

ところが彼が言うには、その居酒屋は客層がよく、給仕をしている少女たちは、非常に高額のチップをもらっているのだという。
まあ所詮はチップ、高いと言ってもたかが知れているだろう、と最初は思ったのだが……。
なんとその店でトップの人気を誇る少女などは、繁盛期にはものの一週間で百エキューを優に超えるチップを稼げると自慢しているらしい。

最下級の貴族であるシュヴァリエに与えられる年金は、おおよそ五百エキューほど。
自給自足の農村部などは別として、必要品を店で購入する生活を送っている市民ならば、一人あたり年間百二十エキューほどは必要になる。
平民の一家四人が、まずまず不自由なく暮らせる額だ。領地を持たない、下級貴族の収入はそんなものである。
だというのに、かきいれ時とはいえものの一週間で、それもチップだけで百エキュー以上も稼げるとは。
それなら確かに盗みなしでも、どうにか孤児たちを養えるだけの収入が得られるかもしれない。
自分が勤務していた大衆向けの安酒屋とは、えらい違いであった。

ディーキンはさらに、自分は毎日店で働いているわけではないが、出勤したときは主に詩歌などの芸を披露して、相応に人気を博している。
自分が店に出る日には、一緒に歌や演奏や、演劇などの芸を客に披露しないか、とも持ちかけた。

「お姉さんは貴族だったんだから、きっと楽器とかダンスとかもいくらかはできるでしょ?
 それにきれいだし、演技力やアドリブも凄いと思うの。ディーキンも小屋ではすっかり騙されて、ゴーレムに一発殴られたからね。
 あんたならきっとチップがいっぱいもらえると思うし、ディーキンと芸をしたら、もっと大人気になって、もっともっとお金を稼げるよ!
 もちろん、スカロンさんに頼んでみないとわからないけど、あの人なら駄目だとは言わないはずなの」

さらに、万が一上手く軌道に乗らなくてお金が不足するようなら多少は援助もできるといって、手持ちの金を見せてくれた。
金貨に延べ棒に宝石類などで、数千エキュー分は軽くあった。
フーケは当然驚いたが、よく考えてみれば、確かにこいつならそのくらいの金は稼げそうだとじきに納得した。

「わしも、なかなかよい話だと思うぞ。君がいなくなるのは寂しいが、酒場で給仕をするのなら、飲むついでに顔を見に行けるしの」

そんなことを言うオスマンの方を半目で見てから、フーケはどうしたものかと考え始めた。

命を助けるからには相応の条件を突き付けるつもりだとばかり思っていたが、どうもこいつらの様子から見て、冗談ではないらしい。
自分を殺そうとした、それも異種族に対して、よくもまあそんな態度が取れるものだと、安堵するよりも先に呆れた。
こいつは底抜けに人がいいのか、無邪気なのか、脳天気なのか……。
まあ亜人だから、人間とはそもそも考え方も違うのかもしれないが。

だとしても、学院長までがそれを承認しているあたりが、輪をかけて不思議だった。
こいつはたかが生徒の使い魔だ。それがなぜ、犯罪者を自分の判断で見逃すなどという戯言を認められているのか。
エルフもかくやというほどの力を持っているのは先に見たが、その力を背景に圧力をかけている、というわけでもなさそうだし……。

8 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/08/15(土) 23:47:28.02 ID:EWgOX74e
 
本当に、こいつは一体、何者なのだろうか?

(……まあ、考えても仕方ないか)

フーケは頭を振って、そんな答えの出ない疑問を一旦振り払った。

どの道、自分には受け入れる以外に道はなさそうだ。
こいつらの態度からして、断ったからと言って今更やはり官憲に付き出すなどと言われるとは思えないが、心証は悪くなるだろう。
断った後のアテがあるわけでもないし、それに話を聞く限りでは、条件も悪くない。

酒場で客の気を引くのには慣れている。別に今更、大した苦痛とも思わない。
この亜人の詩歌の腕前が素晴らしいのは知っている。一緒に芸をやればその演奏を傍で聞けるし、きっと金にもなる。
盗みを止めねばならないのは痛手だし、もう貴族どもを悔しがらせてやれないのは残念だ。
しかし、とりあえず安全で落ち着いた暮らしができて、それでいて当面必要な金も手に入るのならば……。

「分かったよ、なかなかいい話じゃないか。その仕事、受けるよ」

「オオ、受けてくれるの? どうもありがとう、ディーキンはお姉さんに感謝するよ」

嬉しそうに頭を下げるディーキンに、フーケは苦笑した。
どう考えても望外の扱いを受けているのはこちらの方だというのに、感謝とは。
一体どこまでお人好しな考え方をしているのか。

「こちらこそ、私のようなものに寛大な処置を頂き、感謝します。
 ディーキンさん、それに、オールド・オスマン」

フーケは言葉遣いを丁寧にすると、2人に礼儀に則って御辞儀をする。

秘書ミス・ロングビルの覆面を被り直したというわけではなく、貴族マチルダ・オブ・サウスゴータとして感謝したつもりだった。
まだ何も裏が無いと完全に信じたわけではないが、これだけ寛大な処置を受けたのだから、とりあえず礼は言っておかねばならないだろう。

その後は、ディーキンとオスマンとマチルダとで部屋の机を囲み、ささやかな宴が催されることになった。

ディーキンもオスマンも、決してマチルダの過去の行いに言及して咎めたり、何か探りを入れたりするような無粋なことはせず。
純粋に舞踏会に参加できなかった彼女を楽しませようと、たわいのない笑い話をしたり、互いに歌やダンスを披露したり。

そうして、終始和やかな雰囲気で、夜は更けていった……。



-------------------------------------------------------------------------------



舞踏会の片付けも終わり、皆が寝静まった真夜中の学院。

タバサは一人とぼとぼと、2つの月の明かりに照らされながら、中庭を歩いていた。
いつも通り無表情ではあったが、どこか沈んだような、それでいて、内に何か激しいものを秘めているような、そんな様子であった。

ディーキンは舞踏会が終わる頃、参加できなかったミス・ロングビルのために、食事などを届けて様子を見てくると言い出した。
ルイズらも同行を申し出たのだが、彼は明日も授業があるし、もう遅いから自分だけで、と断ったのである。

さて、タバサは当然、それを聞いて、ディーキンに密かに声を掛けるよい機会だと思った。
だからディーキンが出ていった後、自分も早々にルイズらと別れると、彼の後を追ってロングビルの私室の方に向かった。
彼には是非、聞いておきたいことがあったからだ。

タバサがディーキンを発見したとき、彼はいつの間にかオールド・オスマンと合流して、物陰で何か話していた。
流石に学院長と話している最中に割り込むわけにもいかず、彼女は足を止めて待った。

9 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/08/15(土) 23:50:13.28 ID:EWgOX74e
だが、途中で何か様子がおかしいことに気が付いた。

その時、オスマンはディーキンから受け取ったらしい羊皮紙の束を読んでいたが、ただならぬ厳しい顔付きをしていたのだ。
そして、2人で手近の空き教室に入っていったきり、しばらく出てこなかった。

タバサは少しためらったが、好奇心が勝り、そっと部屋の傍に寄って聞き耳を立ててみた。
そして優秀な風メイジである彼女には、部屋の中での2人の会話の大筋を、しっかりと聞き取ることができた……。

(……私には、わからない)

今、タバサの胸の中には、もやもやとした不快な感情が渦巻いていた。

自分を殺そうとした相手を、法律違反を犯してまで許すなど。
どんな事情があったか知らないが、そのために非の無い他人を殺していいわけがない。
同情の余地はあろうとも、そこまでして助ける必要がどこにあるというのか?

(彼は、甘すぎる)

彼女は、身内に対する復讐心で動いている。

タバサの叔父は魔法が使えず、優秀な弟に対する憎悪と王の座に対する欲望から、彼女の父を殺した。
しかもタバサの母を薬で廃人にし、それを人質に、彼女に従姉妹が命じる気まぐれの“任務”に命がけで従うことを強要しているのだ。
少なくとも、タバサはそう信じている。

彼女にとって、叔父は絶対に許すことのできない相手だった。
フーケだって、貴族社会に対する復讐心で動いていると言うではないか。

別にタバサには、フーケが処刑になろうがなるまいが、正直言ってどうでもよかった。
自分と無関係な盗賊の運命などに、そこまで興味はない。だから今立ち聞きしたことを、誰かに密告するようなつもりもない。
だが、逆恨みで貴族全般に牙をむくような凶賊に過剰な情けをかけたところで、いつかは裏切られるに決まっているとは思う。
そんなに世の中は甘くはないのだ。優しくさえすればきっと改心するだろうなんて、幼稚な子供の幻想に過ぎない。

なのに、あの亜人ときたら……。

(あれは、現実が見えていない、ただの子ども―――)

……いや、だが。
本当に、そうなのだろうか?

彼は、自分も気付けていなかったフーケの正体に気が付いていたのだ。
しかもそれを、未知の魔法を用いたとはいえ自分たちに気付かれる事もなく、一人だけで密かに捕えていた。
先日シルフィードを助けに向かった時も、武器屋などでも、ずいぶん慣れた様子を見せていた。

世間知らずな亜人の子だなどと、いまさら本気で信じられるわけがない。
それは、自分を騙しているだけだ。

しかも、学院でももっとも人生経験豊かな学院長までが、彼の提案を肯定していた。

結局彼には、自分にはまだ見えていないことが見えているのかもしれない。
彼は私よりもいろいろなものが見えていて、賢くて、強い―――。

「……違う」

タバサは僅かに顔を歪め、その考えを振り払うように首を振ると、そう呟いた。
今の彼女の顔には、キュルケでさえこれまで見たことないくらい、内心の感情がありありと浮き出ていた。

彼は鋭く、機知に富み、賢い。それは認めねばならない。
だが無垢で、単純で、すぐに人を信じる甘い面をたびたび見せる。
いくら頭が良くても、そんな純粋な者は、それこそ冒険生活などで生き延びれるとは思えない。
なのに彼は、仲間と共にあちこちを旅してきたという。そして、こうして生きている。

10 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/08/15(土) 23:52:16.47 ID:EWgOX74e
 
何から何まで理にかなっていないように、タバサには思えた。
タバサにとって、無垢さや純粋さは、賢明さや生存の才とは両立しないものなのだ。
それは、自分がガリアの公女シャルロットから『雪風』のタバサになった最初の任務の時に、ある女性から教わったことだった。

強さとは、本来は長期間の積み重ねで鍛えるもの。日々の鍛錬の積み重ねがものを言う。
数多くの犠牲を払い、命懸けの実戦を潜り抜ける過酷な日々を送ることだけが、そんな年季の差を埋め合わせてくれる。
彼女自身、強く賢くなるために、そして生き延びるために、僅かな期間の間に驚くほどの早さで、それらを犠牲にしてきたのだ。

純粋さ、朗らかさ、平和な日々、満ち足りた生活………。
他にも沢山、もっと沢山。

自分が生き延びるために支払わなければならなかった、そんな数多くの代償を、彼は一度も支払ったことなどないように見える。
どこまでも明るく、社交的で、親切で……、今の自分とは正反対だ。
純粋な者が嫌いだというのではないけれど、そんな者が自分よりも賢く、強いなどとは、信じられない。信じたくない。

しかも、彼は心底憧れる“英雄”に出会ったのだ、という。そのお陰で、今の自分があるのだと。
自分だって、そんな“英雄”に救われたかった。御伽噺の『イーヴァルディ』のような勇者が自分の元にも来てくれたら、と思っていた。
どうして、彼にばかり。

――――もちろん、タバサの中の冷静な部分は、そんなことを考えても埒もないのだと理解している。
ディーキンには何の非があるわけでもないことも、わかっている。
所詮、こんなものはただの醜い妬み、僻みの類ではないか。
彼には恩義もある。そんな相手に対してこんな感情を抱くなんて、貴族にあるまじき賤しい心根……。

それでも、どうしても認めたくなかったのだ。

彼を見ていると、自分の歩んできたタバサとしての人生を、否定されているようで。
なのに、彼の傍は居心地がよくて、暖かくて。
それに身を委ねきれば、自分はきっと弱くなって……、今までの辛苦も、無駄になってしまいそうで。

同じ友人でも、キュルケに対してはこんな気持ちになったことはなかった。

キュルケ自身に聞けばきっと、それは私はあなたと同じ女で、彼は男だからよ、とでもいうのだろうが……。
彼女とは、以前に軽い手合わせをした時は互角だったけれど、結局は命懸けの実戦でなら絶対に負けない自信があるのだ。
知識でもずっと上なつもりだ。負けている部分もあるけれど、それは彼女の方が年上なのだから、ある程度は仕方がないだろうとも思う。

では彼には、自分は勝てるのだろうか。

彼は、生まれつき強い亜人なのかとも思ったけれど、そんなことはないという。むしろコボルドは人間よりも弱い種族だと。
シルフィードと同じく、見た目に反して年長なのかとも思った。けれど、はっきりした年齢は覚えていないが多分大差ないだろうという。

自分は、希代の天才メイジと言われた父の子で、父譲りの才があると言われてきた。
事実、これまで同年代の子の誰にも、引けを取ったことはない。
相手は人間ではなく亜人だとはいえ、そういう意味でも、負けたくはなかった。

(私は、彼よりも強いはず……!)

タバサは自分にそういい聞かせると、父の形見の杖をぐっと握りしめた。

こうなったら、明日の朝にでも、彼に一度、勝負を申し込んでやろう。
渋るようなら、脅すようで嫌だが、フーケの話を立ち聞きしたことを仄めかしでもすればいい。彼から話を聞き出すのは、その後だ。
そうだ、勝った方は負けた方の言うことをひとつ聞くこと、とでも言ってやれば、頼みごとだってしやすくなるだろう……。

頭の中でそんな考えを弄びながら、タバサはひとまず自室の方へ戻っていった。
今の自分が、彼女の従姉妹であるイザベラがしばしば向けてくるのとよく似た目をしていることに、タバサは気が付いているのだろうか。

そして、そんなタバサの姿を、ガリアからの伝令である一羽の大烏が、暗闇の中からじっと見つめていた……。

11 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/08/15(土) 23:55:26.21 ID:EWgOX74e
今回は以上になります。
またできるだけ早く続きを投下していきたいと思いますので、次回もどうぞよろしくお願い痛いたします(御辞儀)

12 :ウルトラマンゼロの使い魔 ◆5i.kSdufLc :2015/08/16(日) 00:01:38.06 ID:/1mKpl1l
乙です。改めて、投下します。
開始は0:04から。

13 :ウルトラマンゼロの使い魔 ◆5i.kSdufLc :2015/08/16(日) 00:04:08.26 ID:/1mKpl1l
ウルトラマンゼロの使い魔
第六十九話「あっ!ドラゴンもグリフォンも氷になった!!」
ミニ宇宙人ポール星人
隕石小珍獣ミーニン
凍結怪獣ガンダー
冷凍怪獣マーゴドン 登場

 才人がふと目を開けると……自分が燃え盛る炎の中にいるのが分かった。
『な、何だこれ!? 俺は一体どうしたんだ……!』
 仰天するものの、炎に囲まれているにも関わらず全く熱さを感じず、火傷もないことを
すぐに把握した。しかも、自分の姿はグネグネと揺れ動いている。
『これは何事なんだ……?』
『地球人、ヒラガサイト! 聞こえているかね?』
 戸惑う才人の目の前に、謎の三人の宇宙人のシルエットが現れる。手の平の上に乗ってしまいそうなほどに
異様に小さな体躯で、三角形状の頭部に直接手足が生えているような、見るからの異形だ。
 才人はすぐに問う。
『お前たちは誰だ!』
『我々はポール星人! 過去に二度ばかり地球を氷詰めにしてやったことがある』
 ポール星人。それはかつてウルトラ警備隊が冷凍怪獣ガンダーによって絶体絶命の危機に陥った際に、
隊員の一人が幻覚の中で目にしたという、ガンダーの黒幕の宇宙人だ。地球の氷河期は、このポール星人が
引き起こしたものだと彼らは語った。しかしその隊員が幻覚でしか目撃しておらず、実在の証拠が一つも
ないので、その存在は大半の人間から疑われている。才人も噂でしか名前を聞いたことがなかった。
『お前たちも侵略が目的か!』
 才人が問い詰めると、ポール星人は高笑いを発した。
『ハッハッハッ! そんな低俗なことに興味はない。我々の目的は、人間への挑戦! 我々はこの
ハルケギニアに氷河時代を迎えさせる!』
『何だって!?』
『ハルケギニア上の生きとし生けるものが、全て氷の中に閉じ込められてしまうのだ! 
もちろん、お前さんも一緒だ! 寒い思いをするがいい!』
『そんなこと、ウルティメイトフォースゼロが許すものか!』
 と告げる才人だが、ポール星人はまるで意に介さなかった。
『そんな奴らは、我々の敵ではない。言っただろう、我々は人間に挑戦するのだと!』
『どういうことだ!?』
『我々はかつて地球に三度目の氷河期をもたらそうとした。作戦は完璧だった! しかし我々は負けた。
ウルトラ戦士にではない。地球人の忍耐! 人間の持つ使命感に負けたのだ! だから、今度は人間に
リベンジする! そう、地球人のヒラガサイト、君にだ!』
『な、何だって……!?』
 唖然とする才人。自分が地球人の代表として、宇宙人と戦うのか。そんなことが出来るのか。
『我々の作戦は最早止めることは出来ない。ハルケギニアを氷の星にしたくなければ、我々の仕掛ける
勝負に勝ってみせることだな、ハッハッハッハッ……!』
 そう言い残したポール星人の声がだんだんと遠ざかっていく。
『ま、待て! そんな勝手なことは……!』
 許さない、と言いかけた才人だったが、それを言い放つだけの自信が今の彼にはなかった。
 やがて炎の光景が薄れていき……。

「おいサイト! 起きやがれ! 朝だぜぇッ!」
 グレンの大音量の呼び声によって、才人は目を開いた。
 辺りを見回して状況を把握する。昨晩と同じ部屋の景色、同じベッド。どうやら先ほどまでのことは、
夢の中の出来事だったみたいだ。
「さぁ、シャキッとしな! 今日からお前の特訓を始めるぜ! すぐに支度するんだな! 
朝食を忘れるなよ! 腹ペコのままじゃ力が出ねぇぞ!」

14 :ウルトラマンゼロの使い魔 ◆5i.kSdufLc :2015/08/16(日) 00:06:20.31 ID:/1mKpl1l
 と言われて、才人は昨日決定したことを思い出した。今日から、グレンに鍛錬をつけてもらうことに
なったのだった。とはいえ……。
「まだ外暗いじゃんかよ……」
「なーに言ってやがる! 特訓ってのは早起きしてやるもんだ!」
 才人の反論はばっさりと切って捨て、グレンは彼を引っ張り出すように外へ連れていった。
「よぉし、まずは身体を動かすぜ。最初は腕立て百回からだ!」
 グレンが何のためらいもなくそう言うので、才人は思わず目を見張った。
「いきなり百回!? そんな、俺始めたばっかりなんだから、もうちょっとお手柔らかに……」
「寝ぼけたこと言ってんじゃねぇっての! 苦しくなきゃ訓練じゃねぇよ!」
 しかし才人の言い分が超熱血のグレンに通るはずもなく、否応なくやらされる羽目になった。
 腕立て百回の後は腹筋や背筋、グレンに延々叱咤されての走り込みなど……。とにかく基礎訓練を
みっちりとやらされた。朝早くから始めたにも関わらず、終わる頃には日が頭の天辺まで昇っていた。
 さすがにへばる才人だが、グレンの熱血っぷりはそれで留まらなかった。
「サイト! へたれてる暇はねぇぞ! こんなのは準備運動だ! ここからが本番よ!」
「えぇ!?」
「本番は実戦形式の手合わせだぜ! さぁ、どこからでも掛かってこいや!」
 自分に殴りかかってくるよう手招きするグレン。さすがに待ったをかける才人。
「ち、ちょっと! 素振りとか、技の稽古とかないの!? まだ戦い方を全然習ってないんだけど……! 
それに俺はこれでも剣士だから、素手の戦いを習っても……」
 するとグレンはこう返答する。
「実戦で使える技ってぇのはな、戦いの中で身につくもんだ! それに戦いの基本は格闘だぜ! 
剣も格闘が出来るようになってから様になるってもんよ!」
「ほんとかよ……」
「ほんとだっつぅの! 俺たちいつも殴り合いで訓練してるからな! 分かったらとっとと来な!」
 とにもかくにも、手合わせをしなくてはいけないみたいだ。とんでもない人を先生にしてしまったと、
才人は若干後悔した。
 それでもグレンに遮二無二殴りかかっていくが……拳を突き出す前に殴り返されて転倒した。
「そっちから手を出してくるのかよ!」
「あったり前だろぉ!? 殴られるのを待ってる奴なんかいるかよ! さぁ、一発やられただけで
寝転んでんじゃねぇぜ! これがホントの戦いだったらお前は死んでるぞ! とっとと立ち上がって
もう一度掛かってこいやぁ!」
「くっそぉぉぉ……こうなりゃとことんやってやるぜッ!」
 才人は半ば自棄になり、グレンに挑んでいってはあしらわれるを繰り返す羽目になった。
 ぶつかり稽古の中で、グレンから様々な指摘をされる。
「駄目だ駄目だ、そんなへっぴり腰じゃ! 男はもっとどっしりと構えるもんだ! 腰から拳に力を乗せろッ!」
「俺の腕の動きだけを見るんじゃねぇ! 相手の全身を見るんだ! そうすりゃ敵の動きも見えてくる!」
「動きが見えたら、それに合わせて自分も動くようにするんだ! 一つの戦い方だけじゃ
到底やってけねぇぜ! やり方? そういうのは教わるんじゃなくて自分で感じ取るもんだぜぇッ!」
 グレンのしごきは本当に辛く苦しいもので、才人はどんどんとフラフラになっていく。
「はぁ、はぁ……薄々分かってたけど、本当に無茶させるな……」
「こんなのゼロのしごきに比べりゃ遊びみたいなもんだぜ? あいつ人と手首をつないだ状態で
崖登りさせたりとかするからな!」
「えっマジ!?」
 ゼロの意外な一面を知ったりしながらも、才人は殴り合いの中で次第に戦い方というものを
その身に吸収していった。

15 :ウルトラマンゼロの使い魔 ◆5i.kSdufLc :2015/08/16(日) 00:08:58.41 ID:/1mKpl1l
 また、グレンは稽古の最中に、戦いに重要なことも教えてくれた。
「いいか、戦いで大事なのはいくつかあるが、一番は勢いだぜ! どんな奴が敵だろうと、
勢いのある方が戦いで勝つッ!」
「ほ、本当なのか……?」
「マジだぜ! 戦いには流れってもんが確かにあるのよ。その流れを掴んで勢いを出せれば、
多少強引にでも相手をねじ伏せられる! 逆にどんな力を持ってようと、勢いがない奴は
相手に押されちまう! どんな時も勢いを止めないことを忘れるなッ!」
 手合わせという名の殴り合いは、小休止を挟みながらも夜遅くまで続いた。日が完全に
暮れた頃になって初めて才人は解放された。
「よぉし、今日はここまでにしようか。夜はしっかりと休んで体力を戻すんだぜ。明日も
朝早くから始めるからな!」
「あ、ありがとうございましたぁ……」
 すっかりグロッキーの才人だが、礼を言うことだけはどうにか出来た。
 汗だくの才人に、タオルが差し出された。
「使って」
 タオルを持っているのはティファニアだった。上半身裸の才人を見るのが恥ずかしいのか、
頬を染めて横を向いている。
「ありがとう」
 タオルを受け取って身体を拭く才人に、ティファニアが話しかける。
「特訓をしてるところ、何度か見学したけど……あの人、ほんとに厳しいのね。ああいうのを、
鬼教官って言うのかしら」
「そうだね。でも、お陰で自分がすごい早さで強くなってるような気がするよ。そこは感謝しなきゃな」
 と語る才人の顔をまじまじと見つめるティファニア。
「どうしたの?」
「サイト……どうしてそんなに頑張れるの? あの人の課す特訓、いくら何でも無茶苦茶だわ。
一日中殴り合いさせるなんて……。わたしにはとても無理。いいえ、大の男の人でも根を上げる
くらいだと思う。それなのに、あなたのどこからそんな力が湧いてくるの?」
 その質問に、才人はしばし考えた後、次のように答えた。
「尊敬する仲間の頑張るところを、ずっと近くで見てたからかな……」
「仲間?」
「ああ。今は……側にはいないんだけどな、俺にはとても頼れる仲間がいるんだ。その人は、
どんな絶望的な逆境に置かれても、絶対に諦めることはなかった。そして懸命に戦い続けることで、
何度も奇跡の逆転を掴み取ってた。その後ろ姿を見てて、あの人みたいになりたいと心の底から
思ってるから……俺も、頑張らなきゃって思いが湧いて出てくるんだよ」
 そう語る才人を、ティファニアは感銘を覚えたように見つめる。
「あなたって、偉いのね」
「こんなの、偉くなんてねえよ。単なる憧れさ」
「その思いでどんなに苦しくても頑張れてるじゃない。偉いわ。わたしね……」
 ティファニアは、言葉を選ぶように、ゆっくりと言った。
「わたし、何かを一生懸命に頑張ったことってなかった。やりたいことはいっぱいあるはずなのに、
ただぼんやりと災いのない場所で暮らしてただけ」
「いいんじゃないの。大変だったんだから」
「ううん。それはなんか、逃げてるって気がする」
 ティファニアは才人の手を握った。
「ありがとうサイト。わたし、もっといろんなものが見てみたくなった。昔住んでたお屋敷と……、
この村のことしか知らないから、まずは世界を見てみたい。世界って、いやなことばかりじゃない。
楽しいことも、素敵なこともきっとあるんじゃないかって……。あなたを見てたら、そう思うようになったわ」
 才人は顔を赤らめた。
「ねえ、お友だちになってくれる? わたしのはじめての……、お友だち」
「いいよ」

16 :ウルトラマンゼロの使い魔 ◆5i.kSdufLc :2015/08/16(日) 00:11:01.52 ID:/1mKpl1l
「あなたが村を出るときには、記憶を消そうと思っていたけど……、消さない。お友だちにはずっと
覚えておいて欲しいもの」
「そっか」
 二人は友情の誓いを結び合い、夕食を取ることにした。しかしその寸前、ふと才人は頭をひねる。
「そういえば……何かを忘れてるような気が……」
 グレンの非常に厳しい訓練の中で、才人の頭からは今朝見た夢の内容がすっかりと飛んでしまっていた。

 才人の特訓は三日間、ひたすら殴り合う形で続いた。才人にとっては地獄の責め苦が生ぬるく
思えるような過酷な時間であったが、グレンがつきっきりで指導し続けてくれたことで、
たった三日の中でめきめきと力をつけていった。
 そして特訓の中で、グレンは才人にこんなことを聞いていた。
「なぁサイト、お前俺の旅についてきたいって言ったけど、ルイズの嬢ちゃんのところに
戻るつもりはほんとにないのか?」
「え?」
 聞かれた才人は、ややうつむきながら肯定する。
「ああ……。俺はもうあいつの使い魔じゃないし、ゼロに変身も出来ないしな……。たとえどんなに
鍛えたところで、巨大怪獣や宇宙人はもちろん、ただの人間じゃメイジにもてんで敵わないだろ」
 才人はそう思っていた。ギーシュ並みの素人ならともかく、ワルドのような本職の戦士のメイジには、
魔法という大きな武器が相手にある以上は、ルイズを守りながら戦うなんて無理だ。
「ルイズに敵が多い以上、あいつの足を引っ張る訳にはいかないんだよ……」
 と言うと、グレンは真顔でこう告げてきた。
「そいつは違うだろ」
「え……?」
「力がどうとか、そういうことじゃねぇ。要はお前がどうしたいかっていう気持ちの問題だろうが。
お前、ほんとにこのまんまルイズに会わず終いでいいのか? きっと後悔すると思うぜ」
「そんな、気持ちがあったところで……」
「いいや、物事の一番大事なもんは、他ならぬ気持ちだぜ。どんな力があろうと、何の気持ちも
ない奴には何にも始められねぇし、何にも成し遂げられねぇ。力がないから出来ねぇっていうのは、
どんなに言い繕うと甘えの言い訳だって俺は思うな」
「……」
「強い気持ちがありゃあ、何だってやれるはずだぜ」
 そう説得された才人は、自分の本当にしたいことを考え直した。
 しかし、その時には答えは出てこなかった。

 そして四日目の朝……事件は起こった。
「は……はっくしょんッ! うぅ、寒ッ!」
 今日も今日とて朝早くから特訓に励もうとした才人とグレンだったが、今日ばかりはそれは出来なかった。
 何故なら、家の外に猛吹雪が吹き荒れているからだ。
「テファお姉ちゃん……寒い……」
「キュウ……」
「みんな、しっかり……!」
 部屋にはウエストウッド村中の子供たちが集まっていた。ミーニンを中心におしくらまんじゅうのように
固まり、ありったけの毛布にくるまって暖を取ろうとしている。しかしそこまでやっても、子供には
耐えがたいほどの寒波が襲っているのだ。
「くっそぅ、どれだけ薪をくべても全然足りねぇぜ!」
 グレンが暖炉に薪を放り続けて火力を強めているが、それでも寒さを追いやることは出来ない。
それどころか、家自体が吹雪の前に吹き飛んでしまいそうであった。天井がミシミシ音を立てる毎に、
子供たちが怯える。

17 :ウルトラマンゼロの使い魔 ◆5i.kSdufLc :2015/08/16(日) 00:13:38.11 ID:/1mKpl1l
「おかしいわ……いくら冬だからって、この時期にこんな大きな吹雪が発生するなんて……」
「そうか。異常気象って奴だな……」
 ティファニアのひと言に、才人が深刻な顔でつぶやいた。雪山でも吹雪に遭遇したが、
今外で起きているこれは、それを上回るほどの異常な規模であった。
 グレンも才人の意見に同意する。
「こいつはただごとじゃねぇぜ……昨日までは荒天の気配なんて全然なかったのに、こんなことに
なるなんざ。何か原因があると思うな」
「でも原因ったって、外は真っ暗で何も見えないし……。デルフ、何か見えないか?」
「無茶言うなよ。伝説の剣たって、透視が出来る訳じゃねえんだ」
 グレン、才人、デルフリンガーは窓から外を眺めるが、太陽の光は完全に閉ざされているので、
全く遠くが見通せない。しかし、
「……いや待った。今何か、変な音が聞こえなかったか?」
「確かに、風の音に紛れて何かが聞こえた気がするな。何かの動物のうなり声みてぇな……」
 デルフリンガーの問いかけに、グレンが重々しい表情でうなずいた。
 すると彼らの会話に合わせたかのように、吹雪が弱まって視界が開けていく。……いや、
この急激な天候の変化は不自然だ。まるで、「意図的に視界を開けている」ような……。
「プップロオオオオオオ!」
 そして明らかに風と雪の音ではない音が、才人やティファニアたちの耳にもはっきりと届いた。
鳥とも、獣ともつかない異様な鳴き声だ。
「わああああッ!」
「お姉ちゃん、怖いッ!」
 子供たちはますます怖がり、ティファニアが懸命に慰めている。
 一方で窓の外の景色を覗く才人たちの目に、アルビオンの大地を覆い尽くした雪原の上に、
巨大生物がそそり立っている光景が飛び込んできた。
「プップロオオオオオオ!」
「あ、あいつは!!」
 驚愕する才人。雪原の大怪獣……カタツムリのように突き出た目玉、たらこのような唇、
逆三角形状の翼、ドリル状の指を持ったその容姿は、凍結怪獣ガンダーのものであった。
ガンダーには吹雪を起こす能力がある。この異常気象の原因は、奴に相違ないだろう。
 そしてガンダーといえば、あのポール星人と同時に現れ、ポール星人が操っていたという怪獣。
ということは、あの夢はただの夢ではなかったのだ!
 これはポール星人による、才人への挑戦なのだ!

「プップロオオオオオオ!」
 荒れ狂う吹雪の中に仁王立ちするガンダーの姿を、各国の竜騎士、魔法騎士で構成された
混成部隊も確認していた。折しも今は戦争後の調停を執り行う諸国会議の最中。しかし突然
アルビオン全土を覆う規模の異常な猛吹雪が発生したので、急遽原因を究明する調査団が
結成されたのだった。
「やはり怪獣の仕業だったか……。ハルケギニア諸国の王が一堂に会されたこの時期に、
これ以上の狼藉は許さんぞ!」
 トリステインの部隊の隊長が早速、部下たちに攻撃の合図を出した。自分たちだけの力で
怪獣を倒すことで、会議でも有利になろうという魂胆も含まれた決断だった。幸い、万一の時に
備えて対怪獣用兵器を用意してきている。
「如何にも火に弱そうじゃないか。この特製火石をお見舞いしてやる!」
 グリフォンに跨った騎士二名が、改造ベムスターにも使用した巨大火石を運んできた。
それをガンダーの頭部に落として炸裂させ、一気に仕留める算段だ。
 しかしその時、騎士たちに向けて一層強烈な冷気が襲いかかってきた! 騎士たちがみるみる内に
凍りついていく。
「ぐわぁぁぁぁッ!? な、何事だ!?」
 ガンダーの反撃か。いや、それは違う。ガンダーはそっぽを向いているではないか。それに冷気は
別方向から飛んできている。

18 :ウルトラマンゼロの使い魔 ◆5i.kSdufLc :2015/08/16(日) 00:14:35.58 ID:/1mKpl1l
 慌てて振り返った騎士たちは、冷気を放出している犯人の姿を目撃した。
「ガオオオオオオオオ!」
 真っ白い毛で全身を覆った、翼の生えたマンモスのような怪獣。それは恐るべき大怪獣マーゴドンであった! 
冷凍怪獣の中では最大級の能力の高さを誇り、いくつもの惑星を氷に閉ざして生物を死滅させた、まさしく
悪魔の如き怪獣なのだ!
「ほ、他にも怪獣がいたのか!」
 マーゴドンは全身から冷気を噴出している。その冷気が騎士たちを纏めて窮地に追いやる!
「ぐわああああぁぁぁぁぁッ! こ、このままでは全滅だ! 奴に火石を食らわせろぉ!」
 隊長が苦しみながらも指示を出したが、それは叶わなかった。
「だ、駄目です! 火石まで凍りついて、起爆できませんッ!」
「そ、そんな馬鹿な!? わあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!」
 猛烈な冷凍ガスを前にして、騎士たちは抗うことすら出来ずに凍結していく。騎士だけではない。
ドラゴンも、グリフォンもたちまちの内に凍りつき、雪に覆われた大地に向けて真っ逆さまに転落していった。
 ハルケギニア各国の精鋭部隊が、たった一瞬の内に全滅してしまったのだった。

 恐るべきポール星人の挑戦! ガンダーの、マーゴドンの冷たき脅威! アルビオンは、
いやハルケギニアそのものが、氷河期の危機に見舞われたのだ!

19 :ウルトラマンゼロの使い魔 ◆5i.kSdufLc :2015/08/16(日) 00:15:38.61 ID:/1mKpl1l
以上です。
この冷気の十分の一でもあってくれれば、今の季節楽になるのに。

20 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/08/16(日) 02:28:17.57 ID:8RkQfZ6h
お二方連投ですか、なんという眼福!

21 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/08/16(日) 22:33:06.01 ID:/h+0ndlO
お二人とも、いやさ>>1とでお三方とも、乙です。

22 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/08/16(日) 23:18:00.48 ID:B0O3bdpk
しらたまさんって、アンパンマンかいなw
最後に出てきたガリアの使いが原作のフクロウじゃなくカラスになってるのは何かの複線かな?

23 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/08/17(月) 21:00:11.43 ID:BRpmwNUe
乙、ガンダーはハトみたいな鳴き声が可愛らしくて印象に残る怪獣でしたね。しかし最期はバラバラ

24 :ゼロと獅子  ◆W0F21fXmahBY :2015/08/17(月) 21:50:45.65 ID:nij0W/lb
質問なのですが、こちらで投稿したものは他のサイトに掲載しても大丈夫ですかね?

向こうで完全版を(先にこちらで小出しにして、それを纏めて後で修正して投稿)出そうと考えているのですが、ここで書いたものは外に出すなとかいう事はありますか?

25 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/08/17(月) 22:30:56.47 ID:dGvzqP2p
>>24
>>1に、「クロス先に姉妹スレがある作品については、そちらへ投下して盛り上げてあげると喜ばれますよ」とあることからもわかるように、マルチ投稿は禁止されていない。
実際、現在作品を投下している作者の多くはハーメルンとのマルチ投稿を行っている。
ただし、マルチ先のサイトで禁止されている場合は当然駄目だし、マルチを行う旨を双方で明記しろというように規約で指定されている場合もあるので気を付ける事。

26 :ゼロと獅子  ◆W0F21fXmahBY :2015/08/17(月) 22:40:59.57 ID:nij0W/lb
>>25
了解しました。
それではそのように致します。

27 :ゼロと獅子  ◆W0F21fXmahBY :2015/08/18(火) 21:21:06.31 ID:pAB0LGOb
40分に投下開始します。
大量投下しようとすると毎回規制されてるので、どうしたものか分かりませんが、ちょっと試しながらやっていきます。

28 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/08/18(火) 22:10:39.65 ID:kD2kGFfk
はて、来られないな……?

29 :ゼロと獅子  ◆W0F21fXmahBY :2015/08/18(火) 22:14:13.82 ID:pAB0LGOb
すいません、遅れました。
今から投下開始します。

30 :ゼロと獅子  ◆W0F21fXmahBY :2015/08/18(火) 22:14:39.46 ID:pAB0LGOb
 スコールがハルケギニアに来て三日目の朝。
 スコールはルイズと共にバハムートの背に乗っていた。

「凄い早い!」
「これでも、抑えている方だがな。人間は軟弱過ぎる故の配慮だ」
「こ、これで? もっと早くできるの!?」
「容易いことだ」

 目をキラキラとさせたルイズに、スコールは何度目か分からないため息をついた。
 事のいきさつはこうだ。

1、虚無の曜日(休日のことらしい)だから、街まで行くわよとルイズに言われる。
2、この世界の事については情報収集をした方が良いと判断して承諾するスコール。
3、だったが、馬がチョコボとは違いとても乗り心地が悪い為、仕方が無いとバハムートに乗る事になる。
4、ルイズが喜んだ。うるさい。

 正直、先ほどから横でキャーキャーとうるさいルイズに何度ため息を吐いたか分からない。
 バハムートも調子に乗ってきており、「(ラグナロクがあれば……)」とどうしても考えてしまう。
 そうこうしているうちに街に着いたので、高度を落としたバハムートからルイズを抱えて飛び降りる。

「きゃっ!」
「……ふぅ…バハムート、ありがとう」
「ワレは貴様の力。貴様に呼ばれるままに使役される力だ」

 そう告げて、スコールの中へ帰っていく。

「もう着いちゃった……本当、デタラメね、あなたの使い魔」
「…竜の王と呼ばれる奴だからな」
「そんなバハムートに勝っちゃうあなたも大概だと思うけど」
「………行くぞ」

31 :ゼロと獅子  ◆W0F21fXmahBY :2015/08/18(火) 22:16:16.93 ID:pAB0LGOb
 ルイズの買い物とはスコールとルイズの分の服のことらしく、まず女性物の服ということでルイズの行きつけの店へ入って行った。
 もちろん女性服専門店だったので中には女性しかいなく、スコールは入って早々に出て行こうとしたがルイズに止められて、渋い顔をしたがなんとか中に入る。
 視線が集まり、「(どこも変わらないな、これは…)」と腕を組んで眉間に皺を寄せる。
 そんなスコールにお構いなくルイズは試着をしたり服を見たりと楽しんでいる。
 まったくこっちの事を気にしてくれないルイズに「(……リノアとセルフィと行った時は、アーヴァインがいてくれて助かったんだがな…)」と普段気にもしてなかった男の友人のありがたみを思い知った。

「あなた、平民かしら?」
「………」

 声をかけられて視線を上げると、目の前に明らかに私貴族です、みたいな宝石や高級そうな服で自分を装飾した三人組がいた。

「……そうだが」
「まぁ! 聞きましたか? この神聖な場に平民の、それも男がいらっしゃいますわ!」
「汚らわしい……」

 明らかに歓迎されていないことはよく分かる。
 むっ、として睨むように見るが、余裕そうな顔を見て、視線を逸らす。厄介事の予感しかしないからだ。
 そんな態度のスコールにしつこく絡んで行く三人。

「ご主人様の付添いですの? 忠犬も大変ですわねぇ」
「(忠犬……サイファーのことか?)」
「あら、外で待つ分、犬の方がまだ利口というものですわ」
「そうですわね!」
「(ゼルが聞いたらキレて地面を殴りそうだな。あいつのパンチを見たらどんな反応をするんだ?)」
「………どこを見ていますの?」
「別に」

 こっちに来てからよく絡まれるな、と思ったが、よく考えたら向こうでも色んな人間に絡まれたもので、もしかしたら自分がそういう運命にいるんじゃないかと思う。
 もちろんスコールの態度は貴族としてのプライドに傷をつけるもので、三人の顔が怒りの色で染まる。

「………ここの貴族ってのは、一々何かに突っかからないと気が済まないのか?」
「なんですって!?」
「平民がこの場に相応しくない? なら人を無遠慮に犬扱いするあんたらはこの場に相応しいのか? 貴族とかいう存在の底が知れたな」
「あなた! 自分の言っている意味が分かっていますの!?」
「なら聞くが、黙ってこの場をやり過ごしてやろうとした俺と、それでもしつこく平民と言うだけで絡んで馬鹿にしたような発言を繰り返したあんたら、この場合人として正しいのはどちらだ?」
「…………」
「あぁ勿論、貴族というだけでやることの全てが正しくなるんなら構わん。勝手にそう思っていろ。だが俺には関係ないな」

32 :ゼロと獅子  ◆W0F21fXmahBY :2015/08/18(火) 22:17:04.77 ID:pAB0LGOb
 黙ってしまう三人。
 当然だろう、言われて考えてみても、目の前の平民が言っていることは正しいし、貴族というだけで自分達の行為が正当化されるとは思えなかったからだ。

「言われなければ考えることすらしないなんてな。魔法の勉強をする前に人としての常識を弁えたらどうだ?」
「………ッ!」

 キッ、と睨んでくる。
 スコールも見つめ返す。
 30秒間くらい見つめあい、やがて貴族の女性は顔を赤く染めて走り去っていった。他の二人もあわてて追いかけていく。

「……………はぁ」

 こんなのばかりなら、この国に何度喧嘩を売るか分からないな、というため息だ。
 いつの間にかルイズが横に立っていた。

「な、なにしてるのよあんた…」
「別に…」
「別に禁止!」
「……なんでもない」
「もおおお! 貴族に喧嘩なんて売るんじゃないわよ馬鹿! 何されるか分からないのよ!?」
「そうなったら力づくで押し通す」
「なんでよ!?」
「そもそも権力の暴力で来る相手だ。それならこちらも腕力の暴力で通っても、何も問題は無い」
「あんたクールなフリして意外と沸点低いわよね…」

 キスティスとアーヴァインに同じことを言われたことがあったので、なんとなく図星を突かれた気分になってしまう。

「(俺ってそんなに怒りっぽいか?)」

 キスティスが近くにいたら確実に心を読まれて笑われただろうな、とまたため息を吐いてしまった。

「買い物は終わったのか?」
「え、えぇ。後でまとめて寮に届くようにしてもらったの」
「そうか」
「今度はあんたの服よ」
「………」
「なによ?」
「いや……なんでもない」

33 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/08/18(火) 22:18:30.28 ID:BkiaiebT
仮支援

34 :ゼロと獅子  ◆W0F21fXmahBY :2015/08/18(火) 22:19:18.64 ID:pAB0LGOb
 少し街を見て分かったがスコールの服の趣味に、この世界の衣服はまったくと言って良いほど合致していない。
 衣服やアクセサリーに拘りがあるスコールにとっては、できるだけ避けたいものだ。
 シエスタには、何を来ても似合っているというようなことを言われたが、似合っているか似合っていないかではなく、好みか好みじゃないかの話である。
 スコールの反応を見て、ルイズは、「あぁ…」と納得した。

「そうね、あなたの服のようなのは売ってないかも」
「だろうな」
「うーん……とりあえず行ってみない? 色々探せば良いのがあるかも知れないし」
「………あぁ」

 男性服専門店に来たは良い物の、やはり見合ったものはなかった。
 どれもこれもシュミ族の服のようなばかりで、動きにくいことこの上ない。

「やっぱりダメ?」
「………我が儘を言っていられる状況でもないんだが、これなら自分で服を作った方がマシかも知れないな」
「もう…どうするのよ?」
「……………。ルイズ、今日は俺の服は良い。そのうち俺が勝手になんとかする」
「あぁ……うん。じゃあその時にまたお金を渡せばいい?」
「…思うんだが、給料制にした方が良いんじゃないか?」
「え?」
「必要になった時にいくらくれ、となると、そちらが不利になるかも知れないし、こちらも面倒だ。それなら一日いくらの給料を支払うことで契約とするようにした方が良いんじゃないかと思うんだがな」

 言われて、うーん…とルイズは唸る。
 使い魔に対して決まった給料をあげるということは聞いたことは無いし、ルイズだってお金を持っている訳ではない。
 スコールは有能な戦士であり、下手な金額で雇う訳にもいかないし、仮にこちらの金銭が切れたら契約終了ということになるだろう。
 それでスコールが離れてしまっては、かなり痛い。
 どうしようどうしようと頭がグルグルしてくるルイズ。

「………いや、すまない、忘れてくれ。俺もそっちの方が気が楽だと思っただけで、お前がそういうのが無理ならどっちでも良い」
「あ、うん。ごめんなさい…」
「ただ、必要になった時に頼む」
「あまり高くしないでね?」
「善処する」

35 :ゼロと獅子  ◆W0F21fXmahBY :2015/08/18(火) 22:20:53.81 ID:pAB0LGOb
 少しお腹が減ったということで、どこかで外食をすることにしたルイズ。
 何を食べようかという話にスコールは「なんでもいい」と一言だけ返し、仕方なくルイズがどうしようかと考え始める。

「(あ、あそこのご飯は安くて美味しいのよね。あそこにしよ)」

 と後ろを振り返ると、そこにスコールはいなかった。
 慌てて周りを見るとナンパされているスコールが。

「ねぇ、どこに仕えてるの?」
「何歳?」
「かっこいいですぅ」

 ボインな女三人に言い寄られて、嫌そうな顔をしているスコール。
 ボインがボインボインでイラァとしたルイズが、滅茶苦茶に怒鳴り散らして追い払う。

「何してるのよあんた!」
「………べ」
「別に禁止って言ったでしょ!」
「……アクセサリー屋が無いか探していたんだ」
「アクセサリー?」

 ルイズが、チラリとスコールのつけているネックレスを見る。

「改めて見るけど、凄いわね、これ……こんなの見たこと無いわ」
「………だろ?」
「これ、マンティコア? 凄い似てるけど」
「マンティコア? いや、これはライオンという架空の動物だ」
「へぇ……スコールはアクセサリーが好きなのね」
「まぁな」
「あ、そうじゃなくて、行く所決まったから離れないでよ!」
「気を付ける」

 ルイズはスコールの手を取って、先ほど見つけた食事場まで向かう。

「(何故手を握っているんだ?)」

 疑問を浮かべていると、叫び声が聞こえてきた。

「泥棒よ! だ、誰かー!」

 辺りがざわめきだす。咄嗟にルイズを背中に守るようにして端の方に後ずさる。
 男が向こうの方に走り去っていき、女が地面に倒れている。
 ドンッ! と言う音やバチッ! という音が響いてきて、交戦中であることが分かった。

36 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/08/18(火) 22:22:09.99 ID:BkiaiebT
仮支援
規制されないでほしい支援

37 :ゼロと獅子  ◆W0F21fXmahBY :2015/08/18(火) 22:22:17.98 ID:pAB0LGOb
 良く見ると倒れている女はスコールに先程の店で絡んできた女だ。
 横には不安そうな表情をしたルイズがいる。

「それで、どうする?」
「…………」

 ルイズとしては、スコールに絡んでいた女性の態度が気にくわなかったので、痛い目見て反省でもしなさい! という感情があった。
 だが貴族として見てみぬフリをしたくもない。
 少しだけの間眉間に皺を寄せる。

「……貴方なら、捕まえられる? 見たところトライアングルクラスのメイジもいるけど」
「敵は三人、一人は強力だが、他二人はライン……だったか? そのレベルだ。手こずるかもしれないが、やれないことはない」
「そう、じゃあ、お願い」
「報酬は?」

 スコールの顔がいたずらっ子のように笑っていたので、ルイズは冗談を言ってることが分かった。

「じゃあ、好きなもの一つ買ってあげる」
「了解」

 片手を上げて、ガンブレードを取り、一気に跳躍する。
 他の通行人や兵士が足止めをしていたが、どうやらそろそろ押し負けそうな勢いだった。
 その二つの勢力の間に降り立った。
 そんなことをすれば当然二方向からの魔法攻撃の板挟みになるが、剣で軌道を反らし、片方のは半歩下がって避ける。

「な、なんだお前は?」
「……下がってろ。俺が仕止める」
「はぁ? 平民風情が何を!」
「問答するつもりはない。巻き込まれたくなければ、下がれ!」
「ふざけるな!」

 交戦していた貴族側からは罵倒が浴びせられる。
 プライドの塊である彼らの前に、でしゃばってくる平民がいれば当然だろう。

「へへ、武功を挙げて士官したり貴族に取り入ろうって腹か?」
「なんなら俺らが飼ってやろーか? 色男!」

 盗賊の連中にすら煽られる始末で、沸点の低いスコール的には皆蹴散らしてやろうかとも思うが、流石に不味いか……。
 面倒だったので、イフリートを召喚した。

38 :ゼロと獅子  ◆W0F21fXmahBY :2015/08/18(火) 22:22:56.33 ID:pAB0LGOb
「……主よ、何をすれば良い?」
「そうだな、騒いでる奴から排除してくれ。いつか静かになるだろ」

 その言葉に貴族たちは絶句し、押し黙る。
 平民かと思ったら使い魔を使役し、しかもその使い魔は強大な力を有していることが見るだけで分かるほど。
 つまるところスコールが強力なメイジに見えたのだ。

「テメェ……国の衛士か!」
「答える義理は無い」
「ナメやがって! 死ね!」

 風の刃が襲いかかる。
 だがスコールに襲いかかる直前でそよ風へと変わった。
 空中で予めシェルをかけておいた為、霧散したのだ。

「な、なんだその魔法は!?」
「殆ど無効化されるなんてな……手加減でもしてくれたのか?」
「クソ!」

 炎の塊が突っ込んでくる。
 今度はシェルを通過してスコールを殴るが、それでも威力はかなり抑えられている。
 イフリートはその炎を見て、フンと鼻を鳴らす。

「それは……炎のつもりか? やはり人間は弱い……」

 そう言うとイフリートが炎を纏って突進した。
 炎を吐き出したメイジが一撃で吹き飛ばされると、その炎が体を燃やす。

「ぎゃぁぁぁぁぁ!」

 断末魔が聞こえ、周りが熱風に数歩後ずさる。
 燃える盗賊にウォータをかけてやると、ショックで気絶をしたようだ。

39 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/08/18(火) 22:24:07.60 ID:BkiaiebT
やっぱり無理か……

投下終了します……

40 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/08/18(火) 22:38:37.35 ID:OLDUbeVN
長めの作品はきついからなあ。前はもっと簡単だったんだが、荒らしをする奴が多くてどんどん厳しくなってしまった

41 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/08/19(水) 07:41:51.12 ID:8akzxDip
まだ一話の区切り分まで投下してないなら、後からでも残りを投下した方がいいぞ。

42 :ウルトラ5番目の使い魔  ◆213pT8BiCc :2015/08/22(土) 22:05:22.81 ID:6q5lhihO
皆さんこんばんわ、避難所のほうに31話を投稿してきました。よければご覧になってみてください

43 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/08/22(土) 22:44:03.55 ID:HW4KKRtU


…何故自分は今回の話で、エルフの輝石をエ○ジャの赤石と読み違えたのだろう?

44 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/08/25(火) 20:59:16.43 ID:SPLVchGB
コスモスは人気高いな。当時リアルタイムで見ていた人も多いのかもしれない

45 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/08/26(水) 20:20:08.21 ID:YwWjeWMy
皆様、お久し振りです。
よろしければ20:30頃からまた続きを投下させてください。

46 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/08/26(水) 20:30:02.05 ID:YwWjeWMy
 
フリッグの舞踏会から、一夜明けた朝。

「♪ フンフンフ〜ン、フンフン不運〜〜! イェイ!」

ディーキンは楽しげに鼻歌など歌いながら、洗濯物の籠を頭に載せて洗い場へ向かっていた。
ここ最近、忙しいが退屈しない充実した日々が続いているので、今日もまた何があるか楽しみだった。

昨夜フーケとしばし歓談した後、ディーキンは彼女にスカロンへの紹介状を書いてから部屋を辞し、ルイズの元へ戻って休んだ。
ラヴォエラへの連絡は、既に夜も遅いので翌朝に回すことにしたのである。
とりあえずシエスタといつも通り稽古を終えた後に、問題が無いようなら彼女を呼び戻して、ついでにみんなに紹介を……。

「……ン?」

頭の中でそんな風に色々と今日の予定を組みながら洗い場に到着したディーキンは、少し予想外な人物を見かけて、首を傾けた。

シエスタがいるのは、これはいつも通りだが……、彼女から少し離れた場所にタバサが立って、こちらを見ているのだ。
雰囲気から察するに、どうも彼女は自分が来るのを待っていたようだった。

「先生、おはようございます。
 その、ミス・タバサが、先生にお話があると……」

シエスタはそう言うと、話の邪魔にならないよう、2人に御辞儀をしてから少し席を外した。
ディーキンは目をしばたたかせて、近づいてきたタバサに向き合う。

「……ええと。おはようなの、タバサ。お話っていうのは、何なのかな?」

「あなたに、頼みがある」

じっとこちらを見つめるタバサは、何やらいつもにも増して表情が硬いように思えた。

「私と、勝負して欲しい」

「勝負?」

それを聞いたディーキンは、少し顔をしかめて、首を傾げた。

「……ええと、ゲームとかかな?
 ディーキンはゲームが大好きなの、ウルルポットがとりわけ得意だよ!
 石積み遊びとか、“親父の骨”とかでもいいけどね」

タバサの用件がそんなゲームの勝負などではないだろうことは無論感じとっていたが、ディーキンはあえてそう言ってみた。

ちなみに、ウルルポットというのはウルフレンドとかいう異世界のコボルドが遊ぶと言うゲームである。
裏面にドラゴンの絵が描かれたカードを伏せて他のカードと重ならないようにしながらかき混ぜ、その場所を当てるというものだ。
石積み遊びは、これまた別のフォーセリアという異世界のコボルドがするという遊びだ。
完成すると世界が滅びるとかいう物騒な迷信もあるが、まあどうということもない単純なパズルのようなものである。
最後の“親父の骨”はフェイルーンの一般的な遊戯で、鶏などの骨を積んで行う将棋崩しのようなゲームだ。

「違う」

タバサはそんなゲームの提案に乗って来ることもなく、素っ気なく首を振った。

「タバサは、ゲームは嫌いなの? 苦手とか?」

「嫌いじゃない。興味も、自信もある」

そう答えると、杖を持ち上げてディーキンの顔をじっと見つめる。

「……でも、また今度」

47 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/08/26(水) 20:32:14.85 ID:YwWjeWMy
 
「ええと、じゃあ、つまり……。
 その、この間シエスタがやってた、決闘……みたいなことを、するの?」

タバサがこくりと頷くのを見て、ディーキンは困ったような顔をした。

実際、ディーキンはいささか困惑していた。
一体なぜまた急にそんなことを言われたのか、まるで心当たりがないのだ。

彼女は年齢に見合わぬ実力の持ち主で、その実力を証立てる爵位も持っているという。
そういった者の中ではたまに見かけるいわゆる戦闘マニアで、強い相手と見れば挑みたくなる性質なのだろうか。
けれど、あまりそんな風には見えない。第一今まで何も言ってこなかったのに、なぜ今になって。

あるいは、昨日のフーケとの一件で、こちらを強いと見たのだろうか。
正直なところ、不覚をとって一発殴られただけで、少なくとも彼女の見ている前ではいい面は何も無かったように思うのだが……。

タバサはディーキンのそんな様子じっと見て、僅かに首を傾げた。

「嫌?」

「ンー……、そうだね。
 だって、ディーキンにはタバサと戦う理由なんてないもの」

シエスタに稽古をつけるのと、タバサと戦うのとでは、また違うのだ。
稽古でならともかく、仲間と訳も分からずに戦って痛い目にあわせるなんて、控えめに言ってもあまり気が進まない。
もちろん、自分が痛い目にあって喜ぶような趣味もない。

「どうしてもっていうのなら、ディーキンはお付き合いするけど……。
 タバサはどうして、ディーキンと勝負がしたいの?」

上目遣いにじっと顔を見つめられてそう問われると、タバサは僅かに顔を曇らせた。
どうしても勝負がしたい理由は何かと言われても、タバサ自身にも完全に明確な説明はできないのだ。

いや、大体のところはわかっている。
だが、それを口に出して認めるのは嫌だった。
ましてや、面と向かって人に伝えるなんて、とてもできない……。

「……あなたの実力を知りたい。私と、どちらが強いのか」

タバサはそう言って、自分とディーキンとを誤魔化した。
嘘ではないが、明らかに真実とは程遠い答えだった。

その答えを聞いたディーキンは、釈然としない様子で顔をしかめると、首を振った。

「ねえタバサ、前にも言ったけど、冒険者は役割分担をするのが大事なんだよ。
 みんな自分のできることで、チームに貢献するの。
 一人で戦った時にどっちが強いかなんて、比べても仕方がないし、状況によっても違ってくるし……」

「そんなことは、分かっている」

タバサはそんなディーキンの一般論を、そう言って遮った。
珍しく苛立った様子で、語気もやや強い。

そんな理屈は、タバサ自身にも十分にわかっている。
たとえ自分が彼に勝ったところで、彼には自分にできない様々なことができるという事実は、否定しようがない。
単に正面からの一騎打ちで自分の方が強いと証明したところで、それに何の意味がある?

それでも、わかっていても納得できないことがあるから、こうして理不尽を承知で挑んでいるのだ。

48 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/08/26(水) 20:35:02.47 ID:YwWjeWMy
 
「……私は、ずっと一人で戦ってきた。
 だから、一対一で戦った時の強さに興味があるのは当然」

迷いを断ち切るように、きっぱりとそう答える。

(要は、私が彼に勝てばいいのだ)

タバサは、自分にそう言い聞かせた。

自分の方が強いとわかれば、恩義のある彼に対して劣等感を抱くことで、自分自身を貶めることもなくなるだろう。
それですべてが解決するわけではないが、いくらかの気持ちの整理はつくはずだ。

自分はこれまでも、幾度とない困難や苦境を、結局は勝つことによって乗り越えてきたのだ。
今回も同じこと。多少、理不尽に思われようと構わない。
今はただ、勝てばいい。

「駄目?」

「ウーン……、」

ディーキンは言葉を濁して、しばし考え込んだ。

タバサに何か秘めた強い感情があるらしいことは見て取れたが、それを問い詰めるのは憚られる。
もちろん、呪文で心を読むなんてのは論外だ。
是非とも勝負をしたいと言うからには、やはり受けるしかないのだろう。

お互いにあまり怪我などをしないで済めばいいのだが……。
何やら非常に真剣な思いがあるようだし、適当にやったり、わざと負けたりなどというわけにもいくまい。

「……わかったの。
 じゃあ、どこか迷惑にならないところで……」





-------------------------------------------------------------------------------





しばしの後、学院の近くの森にあるやや開けた場所に移って、タバサとディーキンは向かい合った。
両者の間の距離は、おおよそ十五メイル程。
立会い人としてシエスタが、やや距離を置いた場所から2人を見守っている。

(きゅ、急に、先生とミス・タバサが勝負だなんて……)

シエスタはやや困惑しながら2人の身を案じていたが、同時に勝負の行方に少なからぬ興味も持っていた。
一体、タバサとディーキンのどちらの方が、より強いのだろうか?

「合図を」

「あ……、は、はい!」

そう促されて、シエスタは慌てて右手を掲げると、2人の様子を交互に伺った。

49 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/08/26(水) 20:37:09.74 ID:YwWjeWMy
 
タバサは、愛用の長杖を構えて、やや姿勢を低くしている。
彼女の並々ならぬ魔力がオーラとなって、周囲に陽炎のように漂っていた。
これは真剣勝負とはいえ殺し合いではないというのに、まるで冷徹なアサシンのような鋭い雰囲気だ。

一方ディーキンの方は、武器は持たずに大きめの盾を左手に構えている。
やや困ったような顔で対戦相手の方を見つめるその姿からは、怯えや気負いは感じられない。
タバサの鋭く冷徹なオーラに対峙してなお、良くも悪くもいつも通りといった雰囲気だった。

とにかく、両者ともに戦いに臨む準備は整っているようだ。
シエスタはそれを確認すると、一度深呼吸をしてから、右手をさっと振り下ろした。

「―――― はじめ!」

「デル・ウィンデ」

開始の宣言とほぼ同時に、タバサは呪文を詠唱し、横へ飛びながら杖をディーキンの方に差し向けて先制攻撃を仕掛けた。
可能な限り唇の動きを読ませないように小さく、そして敵よりも素早く詠唱し、攻撃の軌道を読みにくくするために移動しながら放つ。
幾多の修練と死闘を経て鍛え上げられた、実戦的な戦い方だった。

放ったのは『風』一つのドットスペル、『エア・カッター』。
不可視の鋭い風の刃を放つ、火系統と並んで戦闘を得意とする風系統の攻撃呪文の基本である。
最初は軽い切り傷を負わせる程度の威力しかなく、この呪文を覚えたての幼いメイジが、虫や小動物に放って虐める姿がよく見られる。
長じるにしたがって威力は向上し、ライン以上のメイジが用いれば人間のような大きな生物に対しても十分な殺傷力を持つのだ。

通常、殺し合いではない試合でこのような殺傷力のある呪文を使うのが危険なことは、タバサも承知していた。
しかし、彼は昨日のゴーレムとの一件を見てもなかなか頑丈なようだし、鎧もしっかり着込んでおり、自前の鱗もある。
優れた治癒能力を持つエルフのような存在も、召喚できる。
ならば多少のことは大丈夫だろう、むしろある程度強い呪文でなければ倒すには至らない、と考えたのである。

「オォ……、」

しかるにディーキンはタバサのその詠唱の所作を見逃さず、唱えた呪文の正体も的確に識別していた。
この世界の呪文についての連日の勉学と、冒険生活で鍛えられた目の良さの賜物である。

風の刃を飛ばす魔法というのはフェイルーンではあまり見たことが無いので、その点でもかなり印象に残っていた。
竜巻や突風で敵を吹き飛ばす魔法なら、フェイルーンにも存在するのだが……。
そもそも風なんかでどうやって刃を作るのか、ディーキンには本を読んでも今ひとつピンとこなかった。

だがいずれにせよ、これはほぼ不可視とはいえ、実体のある刃を飛ばす呪文であるらしい。
ゆえに火球などとは違い、鎧や盾、外皮等で防ぐこともできるようだ。

「よっ……、と」

ディーキンはタバサの杖の向きと空気の僅かな揺らぎを注視して刃の飛来する軌道を見切ると、そちらへさっと盾を向けて攻撃を弾いた。
タバサの風の刃は普通の革鎧や鎖帷子程度なら軽く斬り裂けるほどに鋭いのだが、魔法で強化された盾には傷ひとつない。

しかしタバサも、今更その程度のことで動じはしない。
今度は後ろに飛んで距離を離しながら、立て続けに呪文を詠唱する。

強力な呪文には長い詠唱が必要なため、安全に詠唱を完成できるだけの距離を離さなければ使えない。
ゆえに、まずは短い詠唱で放てるごく弱い呪文で牽制して距離を稼ぎつつ、あわよくば仕留められればそれでよし。
それが駄目でも、十分な距離を確保し次第、より強力な呪文を使って片をつけるつもりなのだ。

「ラナ・デル・ウィンデ」

空気を固めて敵を打ち倒す不可視の鎚とする攻撃呪文、『エア・ハンマー』だ。
風の刃と同様に不可視で回避は困難であり、衝撃で敵を大きく吹き飛ばして体勢を崩させることができる。
開かない扉を強引に打ち破ったりするのにも使うことができ、それ単体では殺傷力はないものの、実用性の高い呪文であるといえよう。

50 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/08/26(水) 20:40:12.18 ID:YwWjeWMy
 
「オオ! ……っと、」

ディーキンは此度もタバサの放った呪文の正体を見抜くと、咄嗟にぐっと姿勢を低くした。
そのまま地面を蹴って跳躍し、翼を広げると、余裕を持って先程まで自分の立っていた地点を通り抜けていく風の鎚を回避する。

この世界の呪文は、どうも全般的にフェイルーンの呪文に比べて有効射程が短いし、速度も遅い気がする。
広範囲を薙ぎ払うタイプの呪文はいざ知らず、単体を狙う類の呪文ならば、二十メイルも距離を離せば概ね余裕で回避できそうだった。
フェイルーンの呪文の中には、数百メイルも離れた地点にでもほぼ瞬間的に着弾し、回避が非常に困難なものがザラにあるのだ。

(このまま、タバサの攻撃を避け続ければいいかな?)

ディーキンは自分の眼下を通り過ぎていく風の流れを肌で感じながら、そんなことを考えた。

どうやったらお互いあまり傷つかずに戦いを終えられるか悩んで、タバサの攻撃をかわしても攻め込むのは躊躇していたのだが。
この調子なら、ひたすら回避し続けるのも、そう難しくはないかもしれない。
タバサの精神力が尽きるまで、このまま耐えられれば……。

(………ンッ?)

そんな考え事で一瞬タバサから注意が逸れていた間に、彼女はまた別の呪文を詠唱し始めていた。
ディーキンは注意を彼女の方に戻し、口の僅かな動きや動作から次の呪文を識別すると、ぎょっとして目を見開いた。

次に飛んでくる呪文は、『ウィンド・ブレイク』。
広範囲を風で薙ぎ払い、対峙する敵を大きく吹き飛ばす呪文である。
効果範囲が広いがゆえに回避は難しく、しかも空中では踏ん張りがきかない。

慌てて地面に降りようとしたが、間に合わなかった。

「オオオォ……、ッ!?」

体を叩きつける猛烈な突風に、ディーキンは思わず腕で顔を庇って、目を閉じた。

腕や翼をたたんでできる限り突風を受ける面積を減らし、それが通り過ぎると、今度は逆に翼を広げてブレーキを掛けようとする。
その甲斐あってか、どうにか勢いよく吹き飛ばされるのは免れ、僅かな後退のみでその場にとどまることができた。
ディーキンは小さく溜息を吐くと、首を振って地面に降り立った。

(……強い……!)

タバサはディーキンが再三の攻撃を凌ぎ切ったのを見て、杖を握る手にぎりぎりと、痛いほど力を込めていた。

まだ系統魔法に接して日が浅いはずなのに、自分の高速詠唱を看破し、不可視の風の刃や鎚を見事にかわしてみせた。
しかもあれほど小柄な体格で、しかも宙に浮いていたにも関わらず、屈強な大男さえも吹き飛ばす『ウィンド・ブレイク』に耐え切るとは。

そう言えば、武器屋では両手持ちの大斧をこともなげに片手で持ち上げていた。
外見に反して、恐ろしい怪力の持ち主ということか。

ならば次は、どんな攻撃が考えられる?

風で体を絡め取り、操るか。
地面に霜を走らせ、足を凍りつかせて動きを封じるか。
それとも、『眠りの雲』を使って眠らせるか。

51 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/08/26(水) 20:42:01.95 ID:YwWjeWMy
いや、いっそ、もっと殺傷力の高い呪文を使うべきだろうか。

とにかく、負けたくない。
彼は強い。だから負けないためには、もっと強い攻撃を使わなければ。遠慮などしている場合ではない。
向こうはまだ手も出してこないのだし、遠慮しているかも知れない。
でも、構うものか。
試合と言ってもこれは真剣勝負だ。遠慮してくれなんて頼んでいないのだし、する方が悪い。
彼なら、ちょっとくらい、きっと大丈夫だろう……。

タバサは次第に、任務で敵に対峙している時のように、とにかく目の前の相手を倒すことだけを考え始めていた。



やや離れた場所から、食い入るようにそんなタバサとディーキンとの熱戦の様子を見守るシエスタ。

その少し後方にある樹の枝に、一羽の大烏がとまって、彼女と同じ方向を見つめていた。
シエスタも、戦いを続ける2人も、その存在には気が付いていない。

それは昨夜学院に到着した、ガリアからの伝令であった。
普段ならばただちにタバサに任務を伝えるはずのそれは、なぜか任務の通達を先送りにして、2人の戦う様子を見守っていた。

(何やら、普段とは小娘の様子が違うなぁと思って、しばらく様子を見てみたが……。
 こいつは大した収穫だぁ、上手くすればオレの大手柄に化けるかもなぁ……!)

大烏は、内心でそのような考えをめぐらすと、くっくっと声を押し殺して嘲るような含み笑いをした……。


------------------------------------------------------


短めですが、今回は以上になります。
またできるだけ早く続きを書いていきたいと思いますので、次回もどうぞよろしくお願いいたします。

52 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/08/26(水) 22:33:49.62 ID:rXuZrOyZ

喧嘩売られるのはボス(主人公)の専権事項だからディーキンは対処に慣れとらんか
ボスが拾ったゴブリンに嫉妬して絡んでた事はあったけどw

53 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/08/29(土) 21:01:52.91 ID:nIKNS4dx
ディーキンを打ち負かすなら相手の得意分野=音楽で上回るしかないな
いや、タバサの歌唱力がどんなもんかは知らんが

54 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/08/30(日) 22:23:58.25 ID:si5/upea
皆様、こんばんは。
よろしければ、22:30頃からまた続きを投下させてください。

55 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/08/30(日) 22:30:13.55 ID:si5/upea
 
決闘開始直後のタバサからの『ウィンド・ブレイク』を耐えて、地に降り立ったディーキン。

対峙する両者の間の距離は、今はおよそ二十メイル程か。
マジックアイテムによって常時移動力を倍加させているディーキンならば、全力で疾走すれば二秒と経たずに詰められる距離だった。
しかし、一足飛びに踏み込んで間髪入れずに攻撃するには、やや離れ過ぎている。
この間合いならば、ディーキンが踏み込んで近接攻撃に移る前に、タバサもなにがしかの対応をできるはずだ。

一方で、この距離からではタバサが何か攻撃呪文を放っても、ディーキンならばそれが着弾する前に余裕を持って回避してしまうだろう。
広範囲に影響を及ぼす強力な攻撃呪文ならば別だろうが、そのような呪文は詠唱に時間がかかる。
この程度の距離では、果たしてディーキンが踏み込んで来る前に放てるかどうか怪しいところだ。

そうなると一見、この距離ではお互いに決め手を欠き、有利不利は無さそうに思えるが……。
実際は、さにあらず。

(このままの間合いで、戦い続けてはいけない)

タバサは、そのことを既に、はっきりと認識していた。

長期戦になっても、今のところ呪文を使っていないディーキンが消耗するのは、体力のみである。
しかし、自分は攻撃するにも防御するにも呪文に頼らねばならず精神力を消耗する上に、体力でもまず間違いなく彼より劣っているのだ。
このまま長引けば、こちらの方がジリ貧になるのは火を見るよりも明らかだった。

ハルケギニアのメイジ同士での戦いでは、普通、呪文には呪文で対抗する。
敵の攻撃呪文をこちらの攻撃呪文で相殺したり、防壁を張って防いだり、逸らしたり。
あるいは飛び上がって避けたり、といった具合だ。

初っ端の二、三度の呪文攻撃で簡単に勝てると思っていたわけではないが、向こうが何ら呪文も使わずに凌いだのは想定外である。
このままこちらばかりが立て続けに攻撃呪文を唱えていたら、あっという間に精神力が枯渇してしまう。
ゆえに最初の一連の攻撃が失敗した後はそれ以上強引に攻めようとはせず、相手の出方を伺いながら次の手を思案していた。

「……ン〜」

一方で、ディーキンの方もまた、今後の戦い方を検討していた。

先程はこのままかわし続けるだけでもいいかと考えたが、『ウィンド・ブレイク』の時は少し危なかった。
もし耐え切れずに吹き飛ばされていたら、次はもっと強力な呪文で、体勢を立て直す間もなく追撃を受けていたかもしれない。

やはり防戦一方ではなく、こちらからも仕掛けた方がよさそうだ。
なぜか自分と戦うことを強く望んでいるらしいタバサも、その方が納得してくれるだろう。

と、なると……。

「よーし、今度はディーキンの方もお返しをするよ!」

ディーキンはそう宣言すると、腕をタバサの方へ突き出して動かし、呪文を唱え始めた。

タバサは咄嗟に姿勢を低くして身構え、同時に自分も素早く呪文を唱える。
相手にわざわざこれから呪文を使うと宣言されて、その完成を棒立ちで待ってやるほどお人よしではない。

タバサはディーキンの呪文が完成するより先に、ほぼ一瞬にして詠唱を完成させると、彼めがけて実体化した魔法の矢を放った。

彼女の使用した呪文は、『マジックアロー』だ。
ごく低級の攻撃呪文だが、単純でクセが無いために扱いやすく、威力もなかなか侮れない。
短い詠唱で放てるがゆえに早撃ちをしたい状況にも適しており、つい先日の傭兵崩れの女頭目との、決闘もどきの際にも使用している。

しかし、ディーキンは動じる事もなく盾を持った方の腕を無造作に振るって、飛来した矢を過たずに弾き落とした。

「……っ、」

56 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/08/30(日) 22:32:12.58 ID:si5/upea
タバサはそれを見て、すぐに自分の失策を悟った。
相手の呪文の完成を妨害することを狙い、とにかく素早く放てる攻撃呪文を使ったのだが……。

冷静に考えれば、先程は不可視の風の刃ですら防いだディーキンにとって、一直線に飛んでくる矢などを防ぐのに難はなかったのである。
ディーキンとて、わざわざ呪文の使用を宣言した以上、何がしかの妨害が入ることは想定していたに違いない。
長々と考える時間が無かったとはいえ、明らかに選択ミスであった。

彼女は一瞬、悔しげに唇を噛んだが、すぐに気持ちを切り替えて、ディーキンの使用した呪文に対処しようとそちらへ注意を向け直した。

「《バーアリ・ミトネーク》」

ディーキンはタバサの妨害によって詠唱を乱す事もなく、一瞬後には呪文を完成させた。

彼が突き出した腕の前方に、直径それぞれ三十サントほどの、四つの白熱して輝く光球が出現する。
光球は、すぐさま互いに絡み合うように複雑に旋回しながら、タバサに向かって飛んでいった。

タバサはそれを冷静に観察して、これはどのような攻撃か、どう対処すればよいかを、素早く検討した。

白熱した球体を放つということは、おそらく系統魔法でいえば『火』にあたる攻撃呪文だろうか。
ならば、自分の系統である『風』で吹き飛ばすことができるはずだ。
同時にその風にディーキンを巻き込むようにすれば、吹き飛ばせないまでも不意をついて多少の隙を作れるかもしれない。

タバサはそう考え、少し横へ飛んで、ディーキンを同時に巻き込めるような角度へ移動する。
そうしてから、迫りくる一団の光球に向けて『ウィンド・ブレイク』を放った。

だが光球は、放たれた風の影響をまるで受けず、そのままタバサに向けて進み続けた。

「…………!」

後方のディーキンはというと、姿勢を低くしてぐっと踏ん張り、突風に吹き飛ばされるのを防いだ。

どうやら、攻撃が来ることを読んでいたようだ。
先程は空中でさえ踏みとどまれたのだから、不意を撃たれなければ耐えるのに難はない。

タバサはまたしてもあてが外れたことに落胆する余裕もなく、慌てて後方に飛び退き、光球から離れようとする。

だが、普通に走って逃れようにも、向こうの方が早い。
結局、『フライ』を唱えて空中に逃げた。
立て続けに精神の消耗を強いられるのは辛いが、かといって攻撃を受けるわけにもいかない。

しかし、光球はそのまま飛び去ることなく、彼女の努力を嘲笑うかのように軌道を修正して、空中に逃げたタバサを追いかけ続けた。

(……まだ、追ってくる……!?)

ということは、この呪文には火系統のラインスペル『フレイム・ボール』のように、目標をある程度追尾する性能があるのだろうか。
それとも、術者であるディーキン自身がこの光球を制御して、こちらを追わせているのだろうか。

わからないが、いずれにせよ厄介な代物らしい……。





シエスタは、はらはらしながらタバサとディーキンの戦いの様子を見守っていた。

お互いに攻撃呪文の激しい応酬をしているようだが、当たって酷い怪我などしないだろうか。
2人とも分別のある人たちなのだから、気を付けてはいると思うが……。

それにしても、どうしてミス・タバサは急に先生と戦いたいなどと言い出したのだろう。
まさか、ミス・ツェルプストーが言っていたように、本当に2人は……。

57 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/08/30(日) 22:34:15.25 ID:si5/upea
 
そんな風に考えていたところで、ふと後ろの方で耳障りな声を聞いた気がして、シエスタははっとそちらに注意を向けた。

(……あら?)

彼女はその声の主を確認すると、きょとんとして首を傾げた。
少し後ろの木に、大きな烏が一羽、とまっていたのである。
声だと思ったものは、どうやら烏の鳴き声だったらしい。

だがシエスタは、何となくその烏が気になった。

烏などどこにでもいるといえばいるが、この魔法学院ではあまり見かけないのである。
生徒らの使い魔の中には猛獣や幻獣の類もたくさんいるので、おそらくそれを怖れて近寄ってこないのであろう。

それに、この辺りに生息している烏よりも一回り大きく、よく見ると種類がちょっと違うようだ。
一体、どこからやってきたのだろう?
誰か生徒の使い魔だろうかとも考えたが、こんな烏をこれまでに見た覚えはない。

烏はシエスタが自分を見ていることには気付かず、じいっと戦いの様子を見守っているようだった。
野生動物が、激しい戦いに驚いて逃げるでもなく、じっとそれを観察しているようなのも不思議に思えた。

だが、そんな些細なことをあまり気にしていてもしょうがないだろう。
シエスタはすぐにそれらの疑問を頭の隅へ追いやると、2人の戦いに注意を戻した……。





タバサは光球から若干の距離を稼ぐと一旦地に降りて、試しに今度は氷の矢を一本、光球に向かって放ってみた。
白熱しているように見えるので、氷をぶつければ相殺できるかもしれないと考えたのである。

だが、その読みはまたしても外れた。
氷の矢は光球と互いに何の影響も与えあわず、素通りして地面に突き刺さっただけだったのである。
タバサは内心の落胆を押し隠して、再び宙に飛んだ。

そうして空中を飛んで光球から離れながらも、タバサの頭をふと疑問がよぎった。

(この攻撃は、当たったらどんな効果があるの?)

吹き付ける突風にも影響を受けず、氷をぶつけても少しも融かさずに素通りする。
かなりの速度で飛来してくるが、風の流れを乱しているような様子もない。
まるで実体が無いかのようだが、そのようなものが人間に当たって、一体どんな害を与えるというのだろう?

最初は『火』系統の魔法と似たような攻撃かと思ったが、明らかに性質が異なる。
もしや、物体ではなく精神に働きかけたり、生体の機能に影響を与えたりするような、『水』系統に似た攻撃なのだろうか。
外見はあまりそれらしくないが……。

タバサはそこまで考えたところで、小さく首を振るとその思考を振り払った。
今は、そんなことを詮索してみても仕方がない。

(それよりも、戦いに集中)

明らかな事実だけを見て言えば、この光球の速度はどうやら、並みの人間が走るよりは少し早い程度のようだ。
ならば、こうして『フライ』で逃げていれば、自分の速さなら追いつかれることはなさそうだった。

この光球の呪文も、まさか永久に効果が続くわけではあるまい。
このまま、断続的に『フライ』や『レビテーション』などを使って逃げ続け、呪文が力を失うのを待つか……。

タバサが飛びながら、そう考えているところへ。
今度はディーキン本人が、何かをベルトポーチから取り出して、彼女に向けて投げつけてきた。

58 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/08/30(日) 22:36:16.49 ID:si5/upea
 
(!! しまった……!)

予想以上に厄介な光球への対処に神経を集中させたり、考えごとに気を取られるあまり、彼に対する注意と牽制を怠っていた。
光球がこちらを追尾している間にも、彼の方は自由に動けたのか……!

投げられたのは、なにか煌めく小さな、礫のようなものだった。
飛来する礫の狙いは正確だ。タバサは咄嗟に杖を振るって、風の防壁を張った。

ギリギリのところで呪文が完成し、その礫の軌道を逸らして、彼女の体に当たるのを防ぐ。

しかし、そのために『フライ』の効果が解けてしまった。
この呪文は、他の呪文と同時には使用できないのである。

背後からは白熱した四つの光球が迫ってきている。
タバサは今から『フライ』を再度詠唱しても間に合わないと判断し、そのまま重力に身を委ねて落下することで光球群を避けた。
地面に激突する寸前に『レビテーション』を詠唱して落下の勢いを殺し、ふわりと着地する。

どうにか難を逃れたが、安堵している暇はない。
タバサはすぐに顔を上げると、再び自分目がけて襲ってくる光球の軌道を見切ろうとした。

が……、しかし。
光球は、タバサの方へ互いに絡み合いながら降下してくる途中で、不意に消え去った。

「ンー……、時間切れ、みたいだね」

ディーキンがそういうのを聞くと、タバサは視線を彼の方に向け直しながら、小さく溜息を吐いた。

どのような攻撃だったのかは分からないが、とにかく、どうにか凌ぎ切れたようだ。
逃げ続けるのに精神力を割と消費してしまったが、仕方あるまい。

タバサはディーキンに今の攻撃の正体を質問したい衝動に駆られたが、今は戦いの最中なのを思い出してぐっと堪える。

(敵に教えてもらおうなんて、甘え以外の何物でもない)

そう自分に言い聞かせて、気を引き締め直した。

とにかく、結局避け続ける以外に対処法を見いだせなかった今の呪文は厄介だ。
彼にあれをもう一度使う余力があるのかどうかなどはわからないが、ここは楽観視はせず、使えるものと想定する。
となれば、あの呪文をどうにかして使わせないようにするか、あるいは、使われても有効に働かないような状況を作る必要があるだろう。

それならば……。

(今度は、こちらの番……!)

タバサは素早く作戦をまとめると、ぐっと杖を握り直して姿勢を低くし……。
次の瞬間、ディーキンの方ではなく周囲を囲む森の方へとへ駆けだして、木々の間にその身を滑り込ませた。

「……オオ……?」

ディーキンは、タバサのその意外な行動に、いささか虚を突かれた。

実際、先程と同じ《踊る灯(ダンシング・ライツ)》の呪文を今まさにもう一度唱えようとしていたところだったのである。
それによる、更なるタバサの精神力の消耗を誘おうとして。

実のところ、ディーキンがタバサに向けて放った白熱光球には、当たったところで何の害もない。
《踊る灯》は、単に自由に動かせる灯りを作り出すだけの、最下級の呪文のひとつである。

ディーキンは、この世界の魔法については既にかなりの勉強を済ませている。
その一方で、タバサはディーキンに何ができるかを殆ど知らない。

59 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/08/30(日) 22:38:15.64 ID:si5/upea
実際にディーキンが使った呪文を見ても、その性質を短い戦闘の中で正しく把握することは困難だろう。

ディーキンは彼女のその無知を利用して、精神力を無為に消耗させようと狙ったのである。
正体不明の呪文を放たれれば、タバサはとにかくそれに対処しようと様々な行動を試さざるを得ないだろう、と踏んだのだ。
本当にタバサに当ててしまえば、その時点で何の害もないということがばれるので、不審がられない程度に時折加減して操作してさえいた。

単なる灯から真剣に逃げ惑うタバサの姿は、彼女には申し訳ないことだが、呪文の正体を知る者からすればいささか滑稽であった。
正しく知識の有無こそが、戦闘においては大きくものを言うのだ。

また、途中でディーキン自身が彼女に投げつけた煌めく礫も、実際には何の害もないものだった。
たまたまベルトポーチの中に入っていたビー玉を一個、投げただけである。

ビー玉は遊びの他にも、床に置いて傾斜の度合いを確かめたり、たくさん撒いて足止めに使ったりできる、冒険者の便利な小道具なのだ。
危険な品かも知れないと危惧したタバサが、咄嗟に呪文で防ぐのを狙ったのである。
第一本当に害のある代物を彼女に投げつけて、万一かわし損ねて痛い目にでも合わせたら自分も嫌である。

結果的に、最初級の呪文一発とビー玉一個の消費だけで、タバサに随分呪文を無駄打ちさせることに成功した。

まだばれてはいないようだし、ここはもう一回同じ手で……、と、思っていたのだが。
流石に、そんな単純な手が何度も通じるほど甘い相手ではなかったようだ。

(ウーン……、タバサは木の間を走り回って姿を隠しながら、こっちを攻撃してくるつもりかな?)

これでは木々が遮蔽になって彼女の位置が正確に把握できず、《踊る灯》に彼女を上手く追わせることはできない。
それでいて向こうは様々な角度から、思いもよらぬタイミングでこちらを攻撃できる……。

ちょうどそう考えていたところで、案の定、タバサからの攻撃が襲ってきた。





シエスタはタバサが森の中に隠れたのを見て、見る位置を変えようとそちらの方に足を向けた。
その時、先程の大烏が先に目の前を横切って、そちらの方へ向かって行くのが見えた。

(……また?)

なにかがおかしい。
あの烏は変だ。

明らかに戦いの様子を見ているような、あの動き……。
それに、今目の端に見えたあの烏の表情、あれは笑っていなかったか。
錯覚かも知れないが、確かに嘴の端が、不自然に歪んでいるように見えた。

何故か、酷く嫌な印象を与える笑みだった。
何かを嘲笑っているような、そんな悪意が感じられる気さえした。

(気のせいかもしれない、けど……)

シエスタは密かに、その烏の動向を見張ることにした。

どうしてなのか、自分でも上手く説明はできないのだが……。
敬愛する“先生”の試合以上に、今はそちらの方が気になり始めていた。





ディーキンの周りの空気が急に冷えた。
たちまち水蒸気が凍りついて、ずらりと周囲を取り囲んだ、何十本もの氷柱の矢を形成する。

60 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/08/30(日) 22:40:20.15 ID:si5/upea
 
タバサが使った呪文は、『水』、『風』、『風』の攻撃呪文、『ウィンディ・アイシクル』であった。
水が一つと風の二乗、二つの系統が絡み合った強力なトライアングルスペルであり、タバサの最も得意とする攻撃呪文でもある。

「オオ……!?」

同時に、タバサの姿が左手側の木の陰にちらりと見えた。

が、すぐに移動して、また木々の間に姿を消す。
音や気配も、巧みに隠していた。
成程、あれでは、普通の人間ではまず奇襲されるだろう。
その後に反撃しようとしても、その時にはもう彼女は姿を隠した後で、大まかな位置しか掴めまい。

だが、ディーキンにはドラゴン・ディサイプルとしての訓練によって得た、鋭い五感による“非視覚的感知”の能力が備わっているのだ。
タバサが攻撃のために遮蔽物の陰から一瞬顔を出したその瞬間には、ディーキンは彼女の所在に気が付いていた。
ゆえに、直後の攻撃に不意を撃たれて慌てふためくこともなく、冷静に対処できた。

ディーキンは咄嗟に飛び退いて一本の大きな木を背にし、背後からの攻撃を封じると、急所を盾や腕などで覆った。

これだけの数の氷柱では、回避を試みても何本かはかわし損ねてしまうかもしれない。
そのかわし損ねた攻撃が運悪く鎧や鱗の薄い急所にでも当たれば、かえって痛い目にあうだろう。
ならば思い切って、最初から防御を固めて受ける気で行く方がよい、と判断したのである。

タバサの攻撃と同時になにか反撃を投じることも考えたが、ディーキンは自分の刹那の判断力を、それほど信頼してはいなかった。
よく考えもせずに咄嗟に迂闊な攻撃を放って、彼女を傷つけては拙い。
これは実戦ではないのだし、ひとまずは彼女の攻撃に対処してその動向を伺い、よく検討してからにしようと結論した。

彼が防御態勢を取った、その一瞬後には、氷の矢が四方八方からディーキン目がけて降り注いだ。
ディーキンはしっかり体を縮めてぐっと力を入れ、攻撃に備える。

「ンン〜……!」

氷の矢が次々と体に当たり、連続的に不快な衝撃がディーキンを襲う。

しかし、「痛い」と感じるほどのものはなかった。
盾や鎧に当たった物は勿論、鱗に当たった物も角度が悪かったり威力が足りていなかったりで、肉まで通ることはなかったようだ。
鱗に多少の傷はついているかも知れないが、この程度ならかすり傷の内にも入らない。

ディーキンの読み通り、あれだけ多くの氷柱を作っている関係上、一本一本の威力はさほど高くはなかったようだ。
この程度ならごく普通の金属鎧程度でも、特に薄い個所に当たらなければ貫かれることはないだろう。

攻撃が終わると、ディーキンはほっと息を吐いて盾をおろし、体を一度大きく震わせてひとりごちた。

「ウーン……、ちょっと体が冷えたかな。
 ご主人様の洞窟や、あのさむーい、カニアほどじゃないけどね」

タバサは木の陰から、悔しげに眉根を寄せながら、その様子をじっと伺っていた。

思っていた以上に、彼の全身を覆う鱗は硬いようだ。
実体のある風の刃や氷の矢を使った攻撃を得意とするタバサにとって、その威力を削いでしまう頑丈な外皮を持つ敵は相性が悪い。

普段のタバサは、一発一発の威力よりも、手数で勝負することの方が多い。
威力そのものは低くとも、真正面からの対峙を避けて暗殺者のように相手の隙をつくことで、一瞬で勝負をつけてきた。
小さく軽い体から言っても、魔法に対する生来の適正から言っても、そのような戦い方が向いているのだ。

ところが、ディーキンは自分の利点も、こちらの戦い方も、ちゃんと心得ているようだ。
その証拠に急所だけを守り、後は自分の防具や外皮を信頼して当たるに任せていた。
この分では、自分の精神力が尽きるまで『ウィンディ・アイシクル』を撃っても、彼を倒しきることはできまい。

それ以上に驚くべきは、木々の陰に隠れながら奇襲を仕掛けたつもりが、完全に対応されていたこと……。

61 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/08/30(日) 22:42:20.31 ID:si5/upea
自分も『風』のメイジとして空気の流れや微かな音を捉える鋭い知覚力を持っていると自負しているが、彼も感覚は相当に鋭いらしい。

(もっと、別の攻撃が要る)

タバサはその後もディーキンに自分の位置を掴ませまいと木々の間を素早く移動しながら、様々な呪文で攻撃を試みてみた。

まずは、『眠りの雲(スリープ・クラウド)』を放つ。
ディーキンの頭の周りを、呪文によって変成させられた大気中の水による、青白い雲が取り巻いた。
この雲は、僅かでもそれを吸った生物に猛烈な眠気を引き起こさせるのだ。

しかしディーキンは少し首を傾げただけで、襲ってくる眠気に耐えようとする様子さえもない。

それは当然のことで、フェイルーンの竜族には、眠りをもたらす魔法的な効果に対する完全耐性があるのだ。
タバサはまた知識の欠如によって、自分の精神力を無駄にしてしまったのである。
普段彼女はその事を認識し、任務の相手に対する文献調査なども怠らないのであるが、ディーキンに関しては調べようがなかった。

彼女はさらに続けて、不可視の風の縄や地面に走らせた霜の蔦などを用いて、ディーキンの動きを封じようとした。

しかし、ディーキンはそれらの束縛を難なくかわすか、たとえ受けてもすぐに振り解いてしまう。
元々これらの呪文はあまり強いものではなく、油断している人間に対して使われる程度の代物であり、明らかに力不足だった。

そうした幾度かの失敗を経て、タバサはさらに、悔しさを募らせていた。

(遊ばれている……!)

ディーキンはこれまでの攻撃で、不意を撃たれて受けてたじろぐ様子を見せることはなかった。
明らかに、こちらの位置をある程度は掴んでいるはずだ。もしかしたら、正確に把握してさえいるのかも知れない。

なのに、先程から何も、反撃を仕掛けてこないのである。

相変わらず戦闘開始時のまま、少し困ったような顔をしているだけだ。
もっと言えば、普段通りだ。殺気はおろか、戦いに臨んでいるという雰囲気自体が無い。

攻撃を仕掛けてきたのは、先程のあの追尾する光球と、投げつけてきた礫一回きり……。
いや、そもそもあれらさえも、本当に害のある“攻撃”だったのだろうか?

もちろん、ディーキンには実際には何も悪意はないのだろうし、おそらくは別に、こちらの力を侮っているわけでもないのだろう。
ただ、彼にとってはこれはあくまでも“友人”との手合せであり、相手を傷つけずに終わりたいと思っているだけなのだ。
こちらがいくら刃を向けても、彼が向け返してくるのはいつも通りの平静で友好的な反応と、気遣いだけ……。

これでは、自分はまるで、道化ではないか。

(許せない……!)

こんな惨めなことは、許せない。
私をただ、“友人”としてしか扱わないつもりなら、どうしてでも扱いを変えさせてみせる。

自分だけが、彼に害意を向けて無理矢理要求に従わせる賤しい人間で、彼の方は、いつも通りのきれいなままだなんて。
そんな惨めなことは、嫌だ。耐えられない。どんな逆境に耐えるよりも、もっと辛い。

もっと、彼にも、自分に対して違う何かを向けてほしい。
誰にでも向けるような親しみや温かさだけではなく、特別な何かを。

それが敵意でも、攻撃でも、憎悪でもいい。
キュルケの思っているようなものでなくても、いい。

(彼にも、私に、付き合わさせてみせる……!)

今のタバサは、その『雪風』の二つ名に似合わない、感情を露わにした表情をしていた。
憎悪と切なさとのまじりあったような、ひどく歪んで醜い、それでいて、奇妙な美しさのある顔つき……。

62 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/08/30(日) 22:51:50.67 ID:2V3a35ih
支援が必要かな

63 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/08/30(日) 22:59:20.22 ID:Ji+gsn6S
しえんしてみよう

64 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/08/30(日) 23:20:26.05 ID:si5/upea
 
彼女がそんな顔を見せるとは、キュルケでも、他の誰でも、想像だにしないことだっただろう。





木の上から一部始終を眺めていた大烏は、残忍な嘲笑が零れるのをこらえきれなかった。
クックッ、と鳥の声帯で、低い鳴き声を漏らす。

先程の、ただの灯に怯えて逃げ惑う、滑稽な姿も愉快だった。
あの愚かな王女気取りの傀儡娘に克明に教えてやったら、さぞや喜んで、褒美を弾んでくれることだろう。
宝石や金貨は今のところ自分にはさほどの使い道はないが、資源として蓄えておくのは悪くない。

だが、何よりもあの娘、王女気取り曰く“人形七号”、それ自体が素晴らしい。

普段は仮面を被ったように無表情を通してはいるが、今のあの無様な表情を見れば、内面の歪みはもはや瞭然ではないか。
ここ三、四年ばかりの恨み募る過酷な生活が、あの娘の中には既に重くこびり付いているのだ。

これは、上司へ報告して僅かな手柄に変えるには、あまりに勿体ない。

あの娘に上手く取り入ってその内心を吐露させ、それに見合う餌を提示して。
自由意志を持つ人間から、本当の人形に……、自分の玩具にしてやろう。
さすれば、半端な良心と憎悪で味付けされたその魂には、さぞや価値がある事だろう。手駒としても、使えるかもしれぬ。

(あの魂ひとつで、オレの昇進が買えるかもしれねぇ……!)

残忍な皮算用に夢中になり、愉悦に浸る大烏。
彼の中では既に、タバサは自分に約束された正式な報奨のための、生贄にしか過ぎなかった。

だが、少し離れた場所からシエスタがじっとその様子を伺っていることには、彼も気が付いてはいなかった。

65 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia 解説:2015/08/30(日) 23:21:59.02 ID:si5/upea
ダンシング・ライツ
Dancing Lights /踊る灯
系統:力術[光]; 0レベル呪文
構成要素:音声、動作
距離:中距離(100フィート+1術者レベル毎に10フィート)
持続時間:1分(解除可)
 術者は以下の中から選んだいずれか1つのバージョンの、自在に動かすことのできる光を作り出す。
最大4つまでのランタンか松明に似た光か、最大4つまでの白熱した光の球体か、かすかに光るおぼろげな人型をした光のいずれかである。
ダンシング・ライツで作り出した光は、互いに半径10フィートの範囲内に留まらねばならない。
それ以外の点では術者の望む通りに移動させることができ、精神集中なども不要である。
これらの光は毎ラウンド、100フィートまで移動させられる。術者と光との間隔が呪文の距離を超えた場合、光は消えてしまう。
 持続時間は短いが、同時に自在に動かせる複数の光源を出すこともできるため、動き回る敵を照らし出したい際などに何かと重宝する。
 この呪文は、パーマネンシイの呪文で永続化させることができる。

非視覚的感知(Blindsense):
 微かな音や匂い、地面の振動などの各種の手掛かりから、視覚に頼らずに周囲のクリーチャーの存在に気が付く鋭い知覚能力。
所有者は<視認>や<聞き耳>の判定を行わなくても、有効距離内に居て効果線が通っているクリーチャーの存在に気付き、位置を特定できる。
透明化していようと、背後に居ようと、サイレンスなどの呪文で音を消していようと、一切関係ない。
 感知の及ぶ距離は所有者によって様々だが、ディーキンのそれは有効距離60フィート(約18メートル)である。

D&Dの竜について:
 D&Dの世界で竜の種別を持つクリーチャーは、有効距離60フィートの暗視、および夜目の能力を持つ。
暗視は完全な暗闇でも白黒の視界で物を見る能力、夜目は薄暗い中でも人間の2倍の距離まで、色や細部の識別を含めて見える能力である。
 また、麻痺の効果や魔法的な睡眠をもたらす効果に対しては完全耐性がある。


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今回は、以上になります。
またできるだけ早く続きを投下していきたいと思いますので、次回も皆様、どうぞよろしくお願いいたします。

ご支援くださった方々、ありがとうございました(深々)

66 :ウルトラマンゼロの使い魔 ◆5i.kSdufLc :2015/08/31(月) 20:58:29.36 ID:qE/d/EVD
ディーキンの方、乙です。焼き鮭です。最新話投下させてもらいます。
開始は21:02から。

67 :ウルトラマンゼロの使い魔 ◆5i.kSdufLc :2015/08/31(月) 21:02:03.86 ID:qE/d/EVD
ウルトラマンゼロの使い魔
第七十話「アルビオン氷河期」
隕石小珍獣ミーニン
冷凍怪獣マーゴドン
凍結怪獣ガンダー
宇宙海獣レイキュバス
冷凍怪獣シーグラ 登場

「……はい。こちらもひどい吹雪でございます、陛下」
 ウエストウッド村からそう離れていない地点。ガンダーとマーゴドンの二大冷凍怪獣の引き起こす
猛吹雪によって大地は雪に埋まり、元がどんな地形だったのかは皆目見当がつかない。
 その雪原の上に、ローブで全身を包んだ女が雪と風に煽られながらたたずんでいた。かつてアルビオンに
潜入していた謎の女、シェフィールドである。
 彼女は傍目から見たら、独り言を唱えているように見える。だが実際は違う。テレパシーとも
言うべき能力によって、ある人物と連絡を取り合っているのだ。
「ガーゴイルを用いたとしても、前に進むだけでも困難な状態です。真に申し訳ありませんが、
仰せつかった“始祖の祈祷書”の回収の任、開始できそうにありません……」
 本当に心底罪悪感を抱えている様子で、シェフィールドは謝罪した。
 彼女はルイズの持つ“始祖の祈祷書”を強奪する目的で再びアルビオンに現れたのだ。
しかし、行動に出ようと考えていた今日この日に、折悪しく怪獣による異常気象が発生した。
そのためにルイズを見失い、任務遂行が不可能な状態に陥ったのだった。
 シェフィールドの脳内に、連絡相手の声が響く。
『それは真に残念であるな。しかし、そんな巡り合わせの悪い日もある。よい、我がミューズよ。
祈祷書の奪取は打ち切り、我が元へ帰ってくるのだ』
「い、いえ。この吹雪がやんでから、改めて虚無の担い手を捜索することは出来ます。陛下がひと言
お命じ下されば、このシェフィールド、必ずや成し遂げてご覧にいれます」
『いや、余の気分が変わったのだ。単に“秘宝”と“指輪”を集めて眺めるより、“虚無”対“虚無”の
対局を指すことにした。その方が面白そうだ。故に必要はない。それに何より……そんな寒い場所に長々と
立たせて、お前が風邪を引いたりしたら心苦しい』
 相手の最後の方の言葉を聞いて、シェフィールドは顔を輝かせた。容貌に似つかわしくない、
恋をする少女の顔だった。
「あ、ありがたきお言葉です! ではすぐにあなたさまの御許に馳せ参じます……ジョゼフさま!」
 シェフィールドは懐から小さな人形を取り出し、それを足元に放った。
 人形は一瞬にして羽を生やした大型の魔法人形ガーゴイルに変化し、シェフィールドは
その背にまたがった。シェフィールドを乗せたガーゴイルは飛び上がり、風に逆らいこの場から
飛び去っていった。

 知らず知らずの内にシェフィールドに狙われていたルイズであったが、彼女は現在、行方不明の
才人を捜す旅を行っていた。自責の念から一度は自殺も考えたが、ゼロたちとの生活の中で命の
大切さを知った彼女は、自らの命を絶やすその行為が大罪であることを悟り、前を向いて生きることを
遂に発起したのだ。
 そう、まだ確実に死んだとは言い切れない才人の行方を捜し出すことを決めたのだ。そのために、
自分を心配してわざわざ様子を見に来たシエスタをお供にして、馬車の旅に出た。
 が、しかし、ウエストウッド村に近づいたところで、怪獣たちの猛吹雪に襲われてしまった。
馬は凍死してしまい、ルイズとシエスタは雪の真っ只中に立ち往生するという最悪の状況に
見舞われているのだった。
「うぅ、さ、寒いわ……」
 ガチガチと歯を鳴らすルイズ。ありったけの防寒具を着込んでいるが、それが役に立たないほど
気温が低下しているのだ。
 顔が青ざめるルイズを、シエスタが励ます。

68 :ウルトラマンゼロの使い魔 ◆5i.kSdufLc :2015/08/31(月) 21:04:36.45 ID:qE/d/EVD
「ミス・ヴァリエール、しっかりして下さい! 眠ってはいけません。雪の中で眠ったら
命はありません!」
「う、うん……。シエスタ、あなた体力あるのね……」
「田舎育ちですから。このぐらい、なんてことありませんわ」
 と言うシエスタだが、実際にはこれは強がりであった。本当は彼女も苦しい。しかしルイズを
激励するために、平気なように振る舞っているのだった。
「この幌馬車、雪の中に埋まりかけてます。このままでは生き埋めですわ。まずは脱出しましょう」
「ええ……」
 荷物を持っていく余力はない。二人は着の身着のままで馬車から外へと抜け出した。その直後に、
馬車は幌に積もった雪の重みで押し潰された。
「危ないところでしたね。でも、ここからどうすればいいか……」
 さすがに困惑するシエスタ。自分たちの発った町から、もう大分距離があるところに来ているので、
そこに引き返すというのは難しすぎる。この吹雪の中では、方向が分からなくなって遭難することも
十分にあり得る。
 一方でルイズは、自分たちの目の前にある森の入り口を見やった。ウエストウッドの森だ。
「確か、この森の中に村が一つあるって話を町で聞かなかったかしら?」
「え? ええ……何でも、身寄りを亡くした子供たちが寄り集まって暮らしてる小さな村があるとかないとか。
でも、人の行き来が滅多になくてほとんど忘れられたところみたいですが……」
「そういう場所にいるんだったら、今の今まで行方不明のままでもおかしくないわね。いえ、それより
今は人のいる場所へ行きましょう。このままじゃ、二人とも凍え死んでしまうわ」
「そうですね……。本当に村があることに賭けましょう!」
 ルイズとシエスタは、自分たちが生き残るために森の中へと歩を進めた。

「ガオオオオオオオオ!」
「プップロオオオオオオ!」
 マーゴドンとガンダー、二体の怪獣の姿が、才人たちの目にしっかりと飛び込んだ。吹雪の中で
暴風のうなりにも負けないほどの咆哮を上げる怪獣たちの様子は、まるでこちらを挑発しているかのようだった。
 怪獣たちの威容を目の当たりにして、子供たちはミーニンやティファニアにしがみついて
大いに震え上がる。ティファニアは彼らを落ち着かせるのに必死だ。
「あいつらの仕業だったんだな……!」
 一方で、グレンと才人はガンダーたちを強くにらみつける。この吹雪は自然の天候ではない。
奴らをどうにかしない限りは、自分たちはもちろん、ハルケギニア中の人々が助からないだろう。
 しかも、ガンダーはこちらに歩み寄ってきているようであった。ウエストウッド村を踏み潰すつもりか!
「このまんまじゃやべぇぜ! 俺が怪獣を遠ざける!」
 そう叫んで家から飛び出していこうとするグレンに、ティファニアが驚愕した。
「そ、そんなの危険すぎます! こんな猛吹雪の中、無謀ですよ!」
 事情を知らない者から見れば、グレンの行動はそう見えるだろう。しかし彼の本当の姿は、
熱く燃えたぎる炎の戦士なのだ!
「任せてくれって! みんなはどうにか自分たちの身を守っててくれよ!」
「グレン! 俺も……!」
 才人が名乗り出ようとしたが、グレンに手で制された。
「お前はここの嬢ちゃんと子供たちを守ってやってくれ」
 でも、と言いかけた才人だが、続きを口に出せなかった。ウルトラマンゼロになれない
今の自分に、巨大怪獣と戦える訳がない。
 戸惑っている間に、グレンは素早く玄関から飛び出ていった。
 雪原に飛び出すと、グレンは早速変身を行う!
「うおおおぉぉぉぉぉッ! ファイヤァァァァァ―――――――ッ!」
 燃え盛る炎の勢いで一気に巨大化し、グレンファイヤーへと変貌した! 赤き戦士が
立ちはだかったことで、ガンダーは足を止めて警戒する。

69 :ウルトラマンゼロの使い魔 ◆5i.kSdufLc :2015/08/31(月) 21:06:41.36 ID:qE/d/EVD
『とぁッ!』
『むんッ! ジャンファイト!』
 更にはミラーナイト、ジャンボットも駆けつけ、グレンファイヤーの左右に並び立った。
『お前たちも来たのか!』
『この一大事、何もしない訳にはいきませんよ』
『今変身の出来ないサイトたちには、指一本とて手出しはさせん!』
 頼れる二人の仲間の登場でグレンファイヤーの心はますます燃え上がった。
『こんな寒々しい景色、ぶっ飛ばしてやるぜ! ファイヤァァァ―――――――!』
 手の平から火炎放射を飛ばすグレンファイヤー。吹雪と極低温にも負けない灼熱の炎は、
ガンダーをひるませマーゴドンをたじろがせる。
『よぉし、行くぜぇぇぇぇぇぇッ!』
 敵をひるませたことで、グレンファイヤーは一気に畳みかけようと駆け出した! 雪原を踏み越え、
ガンダーに猛ラッシュを食らわせようと迫る。
 だが途中で、足下の雪から赤い巨大なハサミが飛び出してきた!
『うおわぁぁぁぁッ!?』
『グレン!?』
『グレンファイヤー!』
 足をはさまれて前のめりに倒れるグレンファイヤー。ミラーナイトとジャンボットは動揺する。
「グイイイイイイイイ!」
 雪の中からハサミがせり出してくる。その正体は、左右で大きさの不揃いなハサミを生やした、
角ばった甲羅を持つカニとエビを足したような甲殻類型怪獣……!
 かつてウルトラマンダイナをギリギリまで追い詰めた恐るべき宇宙海獣、レイキュバスだ!
『くっ、こんな奴までいやがったのか!』
 グレンファイヤーは足を掴むハサミを振り払うが、起き上がったところにレイキュバスが
冷凍ガスを浴びせてくる。
『ぐわあああぁぁぁぁッ!』
 その攻撃に悶え苦しむグレンファイヤー。レイキュバスの冷凍ガスはウルトラ戦士の巨体も
一瞬で凍りつかせるほどの恐ろしい威力がある。たとえ炎の戦士のグレンファイヤーといえども、
ただでは済まない!
『グレンファイヤーが危ない!』
 ミラーナイトが援護攻撃をしようとしたが、そこに吹雪の間から飛び出してきた、上顎から
太い牙を剥き出しにした恐竜型怪獣が襲いかかってきた。
「ギャァァァアアア!」
『むッ! はぁッ!』
 反射的に喉にチョップを叩き込んで返り討ちにするミラーナイト。だが恐竜型怪獣はミラーナイトの
周囲から更に三体も現れ、口から冷凍ガスを吐き出して攻撃してくる!
「ギャァァァアアア!」
『なッ! こんなに怪獣が……うあぁぁッ!』
 三方向からの攻撃にどうにも出来ずに、ミラーナイトの身体が凍りついていく。
 この怪獣たちの名はシーグラ! シーグラもまた冷凍怪獣である!
『グレンファイヤー! ミラーナイト! 今助け……!』
「プップロオオオオオオ!」
 劣勢に立たされる二人を救援しようとするジャンボットにも、ガンダーが襲いかかる。
宙を滑空しながらドリル状の爪でジャンボットの肩を切り裂く!
『ぐわッ! くぅッ、思うように動けん……!』
 ジャンボットたちの劣勢は、数の差だけが理由ではない。極低温の猛吹雪の中という、
相手に圧倒的有利な環境でその力を十全に発揮することが出来ないからだ。
『まずは吹雪をどうにかしなければ……!』
 ジャンボットは高性能センサーを働かせて、事態打開のためのデータを収集した。
 その結果、吹雪の中心がマーゴドンであることが判明。マーゴドンを叩けば、状況は好転するに違いない!

70 :ウルトラマンゼロの使い魔 ◆5i.kSdufLc :2015/08/31(月) 21:08:36.23 ID:qE/d/EVD
『よし! ジャンミサイル発射ッ!』
 そうと分かったジャンボットの行動は早かった。ミサイルを一斉に飛ばし、マーゴドンへと炸裂させる! 
その爆発と熱でマーゴドンにダメージを与えるはず……。
「ガオオオオオオオオ!」
 しかしミサイルの爆発はマーゴドンの身体に吸い込まれていき、火花は瞬く間に消え去ってしまった!
『な、何だと!?』
 マーゴドンの冷凍能力は数々の怪獣の中でも頂点に君臨するレベル。あらゆるエネルギーは
絶対零度の肉体に吸収され、ゼロにされてしまうのだ! マーゴドンに爆撃は効かない!
『くッ、どうすれば……ぐわぁぁぁッ!』
「プップロオオオオオオ!」
 ジャンボットが逆転の一手を考えつく前に、ガンダーが冷凍ブレスを食らわせた上に張り倒した。
横転したジャンボットは回路が凍りついて、立てなくなってしまった!
 ゼロのいないウルティメイトフォースゼロは、冷凍怪獣軍団の前に絶体絶命の窮地に追いやられた!

「み、みんなが危ない……!」
 三人のピンチを、才人も目の当たりにしていた。焦燥を覚える才人だが、彼らを助ける方法は
何も思い浮かばない。何せ、頼みの綱のゼロは未だに覚醒していないのだ。
(くそぉッ……! どんなに訓練したって、人間の身じゃいざという時に何の役にも立たない……! 
やっぱり、俺に出来ることなんて何もないのか……!?)
 激しい無力感に打ちのめされ、目の前が真っ暗になりそうな才人。
 だが、ふと倒れているジャンボットの姿が目に入る。
 その時、才人に電流が走った!
(そ、そうだ! これが上手く行けば……!)
 才人の脳内に、逆転の手段が浮かび上がったのだ!
 しかしそれを実行するのには、大変な危険がある。果たして自分に、その危険を突破する
力があるのか……。ほとんど無謀な行為なのだ……。
 悩んでいたら、後ろの子供たちとティファニアの声が耳に入った。
「テファお姉ちゃん……眠い……」
「ね、寝ちゃ駄目よ! 気をしっかり持って! お願いだからッ!」
 子供たちの体力は限界のようだ。
 それを知った時、才人は決心した!
(力があるのかとか、危険がどうとか、そんなことじゃない! あの子たちの命が消えかかってる! 
それを救わなくちゃいけない! そうしなきゃ、俺は本当に駄目な人間になる!)
 瞳に光を灯し、デルフリンガーを背負ってマントを勢いよく羽織った!
(俺は男だ! 人間だ! どんな敵が立ちはだかろうと――勇気を胸に、立ち向かってみせるッ!)
 玄関の扉に手をかける才人に、ティファニアが慌てて呼びかけた。
「サイト、何をするの!?」
「行ってくる。今みんなを救うことが出来るのは、俺しかいないんだ」
「む、無理よ! 死にに行くようなものだわ! お願い、やめて!」
 必死に制止するティファニア。だが才人の心は、もう変わらないのだ。
「無理なことなんてない! 俺は、諦めない! 不可能を可能にするッ!」
 そして一気呵成に吹雪の中へ飛び出していった!
「サイトぉぉぉぉぉ―――――――――――!」
 ティファニアの絶叫を背にして、才人は吹雪に逆らい駆けていく。暴風は彼を枝きれのように
吹き飛ばそうと襲い来るが、才人の身体は前へ前へと進んでいく。
(こんな逆風の中で、身体が動く……! グレンに鍛えてもらったからだ! グレン、ありがとう!)
 己の肉体が逆風に負けないことを、グレンファイヤーの課した特訓の成果だと才人は考えた。
しかしそれだけが理由ではない。

71 :ウルトラマンゼロの使い魔 ◆5i.kSdufLc :2015/08/31(月) 21:10:37.76 ID:qE/d/EVD
 今の才人の心の中に、雪と氷に負けない熱い勇気と使命感が燃えているからだ!
「くッ……けれど、さすがに目を開けてるのは難しいな……!」
 足は動いても、目に雪が入ってくるのは防ぎ難い。才人が視界の確保に苦しんでいると、
背にしているデルフリンガーが呼びかけた。
「相棒、俺がジャンボットまでの方角を指示してやらあ。俺には目ン玉がないからな、雪は関係ねえのよ」
「そうか! ありがとう、デルフ!」
「こんくらいのこと、礼を言われるまでもねえぜ」
 デルフリンガーのお陰で、方向を見失うことはない。才人は感謝するとともに、デルフリンガーが
一緒にいてくれることでもっと勇気をたぎらせた。
(俺は一人じゃない……! 一人じゃないなら、何だってやれる気分だ!)
 だが、雪中を突き進む才人にガンダーが容赦なく襲いかかってきた!
「プップロオオオオオオ!」
「相棒危ねえ! 伏せろッ!」
 デルフリンガーの指示でその場に身をかがめる才人。ガンダーがその上スレスレを通り過ぎていく。
『サイト!?』
『くそッ、あの野郎サイトを……!』
 ミラーナイトとグレンファイヤーは、才人が外に出ていることに驚き、彼を狙うガンダーをにらみつけた。
しかしレイキュバス、シーグラの猛攻をしのぐのに手いっぱいで、彼を助けに行くことは出来ない。
「プップロオオオオオオ!」
 着地したガンダーはなおも才人をつけ狙う。
 巨大怪獣に狙われ、追われる恐怖。それは生身の人間には耐えられないほどの、大きすぎる恐怖だ。
心臓が張り裂けてもおかしくないような。
 しかし才人は立ち止まらない!
「相棒、走り続けろ! ジャンボットのとこまでたどりつけりゃあ勝ちだ!」
「言われるまでもないぜ!」
 才人の勇気は、巨大な恐怖を打ち払うほどに強くなっているのだ!
 そして才人は走る。執拗に追ってくるガンダーが振り下ろす爪を、吐き出す冷凍ブレスをギリギリの
ところでかわし続けながら。一歩間違ったら即あの世行きの、あまりにも危ない橋。その上を駆け抜けていく。
 苦しくない訳がない。無理のある回避行動を取りながら前に進むので、脚はパンパン、筋繊維は悲鳴を上げる。
心臓は物理的に破れそうだ。だがその苦しみを、腹にくくった思い一つで抑えつける。
「負けるか……! 人間はッ! お前たちなんかに負けなぁぁぁぁいッ!」
 そうして気がついた時には――横たわったジャンボットの顔が目前にあった!
 才人は即座にジャンボットに呼びかける。
「ジャンボット! 意識はあるか!?」
『サ、サイトか……!? よくここまで……』
「俺をお前のコックピットに入れてくれ! その力を……俺に貸してくれッ!」
 才人の言葉が届き、ジャンボットになけなしの力が宿った。
『力を借りるのは、私の方だッ!』
 転送光線が才人を包み、次の瞬間には才人の身体はジャンボットのコックピット内にあった。
「プップロオオオオオオ!」
 ガンダーは才人を内部に収めたジャンボットへ詰め寄り、鋭い爪を振り上げる。このままでは、
ジャンボットはズタズタに引き裂かれておしまいだ!
 しかしその直前、コックピットの中央に立った才人がファイティングポーズを取り、力いっぱいに叫んだ!

「ジャァァァンッ! ファァァァァァァァァイトッ!!」

 ガンダーの爪が振り下ろされる!
 ……その顔面に、ジャンボットの鉄拳がめり込んだ!
「プップロオオオオオオ!」
 仰向けに傾き、雪の上に倒れ込むガンダー。それとは反対に、鋼鉄のボディと『心』を持った武人は身を起こした!
『うおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉッ!』
 システム再起動。回路は瞬時に正常に戻り、黄色い眼に光が灯る!
「行こう、ジャンボット! みんなを救いにッ!!」
 冷凍怪獣にも消すことの出来ない勇気の炎を内にしたジャンボットが、雄々しき機体を立ち上がらせたのだ!

72 :ウルトラマンゼロの使い魔 ◆5i.kSdufLc :2015/08/31(月) 21:13:56.44 ID:qE/d/EVD
以上です。
狙ったんじゃありませんが、ウルトラ怪獣擬人化計画にレイキュバスが来ました。

73 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/09/01(火) 15:11:58.55 ID:2Uc/3c/i
乙です

74 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/09/02(水) 20:31:42.80 ID:G5RF7vDl
タバサがヤンデレみたいになってやがる… ((((;゜Д゜)))

75 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/09/02(水) 20:52:07.12 ID:jaKMNBnI
うおおおおおおおおおおおおお!?
きたああああああああああああああああ!!
まさかの「叫べサイト! ジャンファイト!!」が見られるとは!!

76 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/09/04(金) 23:33:33.21 ID:mqKYy776
乙です。やっぱり勇気を振り絞ってピンチに立ち向かっていくのは熱くなりますね

ただ気になったことを一つ
シェフィールドというのはあくまでルイズたちに対して言った偽名で、彼女はジョゼフに対してはその名は使っていなかったように思えるのですが
原作かアニメか、どこかで言っていたらすみません

77 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/09/05(土) 09:50:31.53 ID:Cjnss3qj
元素の兄弟のジャネットって防空棲姫と顔が似てる気がする。あと挑発的なところとか

78 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/09/08(火) 23:22:04.25 ID:ikvpIzIU
始めてきたんだけど何からすればいいのかな?

79 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/09/08(火) 23:29:20.76 ID:+XbxMmBG
作品の投下をしたいのか?
ならば>>1を読んでそれに従う事だ
作品を読みたいならまとめサイトへ行くといいぞ

80 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/09/10(木) 20:31:47.59 ID:zBI4lsfm
皆様、お久し振りです。
よろしければ、20:40頃からまた続きを投下させてください。

81 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/09/10(木) 20:40:27.28 ID:zBI4lsfm
 
タバサが木々の陰に身を隠しながらディーキンに対して激しい感情の炎を燃やしていた、ちょうどその時。

「……っ、そこの烏! こちらを向きなさい!」

やや離れた場所にいたシエスタが、突然鋭い声を上げた。

一体何事かと、ディーキンもタバサも、思わずそちらに注意を向ける。
見れば、シエスタはどうやら、木の上にとまっている一羽の烏を厳しい目で睨みつけているようだ。
彼女は懐から取り出した果物ナイフをいつでも投げつけられるように烏に向けて構えながら、もう一方の手をデルフにかけていた。

傍から見れば、正気を疑われそうな奇行だろう。

「……?」

さすがのディーキンも、彼女が一体何をしているのかすぐには理解できず、きょとんとする。

タバサもまた、一瞬怪訝そうに眉根を寄せた。
しかし、彼女はじきに我に返ると、ディーキンがシエスタの方に明らかに気を取られていることに着目した。

(好機)

もっと余裕のある精神状態の時の彼女なら、暗黙の了解の上での一時休戦として、ディーキンが自分に注意を戻すまで待っただろう。
これは所詮は試合であって、ルール無用の殺し合いとは違うのだから。

だが、今のタバサは“任務”に臨んでいる時と同様に、いやある意味ではそれ以上にも、勝つことに執着していた。
それにディーキンが、自分との真剣勝負よりもシエスタの些細な奇行の方に注意を惹かれているのも、気にいらなかった。

戦いの最中に、余所事に気を取られている方が悪いのだ。
彼女は自分にそう言い聞かせると、今まで以上に強力な攻撃呪文の詠唱を始めた。

用いる呪文は『ライトニング・クラウド』である。

単体目標に対する電撃を放つこの呪文は、これまでに用いた風の刃や氷柱の矢のように防具や外皮で防ぐことはできない。
一旦距離内の目標に放たれれば、ほぼ瞬時に着弾する雷の速度ゆえに、回避することもまず不可能である。

本来ならば、試合で用いるには危険過ぎる代物だ。

電撃は体のどこに当てても全身へ通電するため、風の刃などのように急所を外して狙うということはできない。
殺傷力も高く、並みの人間に放てばまず致命傷。即死することも珍しくはないのだ。

しかし、ディーキンの体の頑丈さから言って、死ぬことはまずないとタバサは考えていた。
それどころか、さらなる追撃が必要だとさえ踏んでいた。

(彼が電撃で動けなくなったら、『ジャベリン』で足を狙う……!)

それは、先程の『ウィンディ・アイシクル』とは段違いに威力のある、一本の太く長い氷槍を放つ呪文だ。
並みの金属鎧程度なら、胴体ごと貫けるだけの威力がある。
痺れてガード体勢が取れないうちにそれを叩き込んで足を砕き、勝負を決めるのだ。

この時、もしもタバサが本当に冷静だったなら……。
そのような危険な攻撃を仕掛けようなどとは、決して考えなかっただろう。

仮にディーキンが彼女の想定よりも頑丈でなかったなら、電撃が致命傷を与えてしまうかもしれないのだ。
その後の追撃にしても、足を砕こうなどというのはやりすぎだろう。
実戦ならばいざ知らず、友人同士の試合でやるような攻撃ではないはずだ。
たとえ無事だったにしても、そんな攻撃をした自分のことを、後で彼は何と思うだろうか?

結局、今のタバサは勝利に執着して焦るあまりに、しっかりと後先を考えられなくなっていたのだった。

82 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/09/10(木) 20:43:09.33 ID:zBI4lsfm
 

(なんだぁ? この女ぁ……!)

大烏は、自身の栄光に満ちた未来絵図の妄想に耽っていたところを突然邪魔されて、イラつきながらも眼下のシエスタに注意を向けた。

よりにもよって、劣等な世界の、下賤な人間の、卑しい端女ごときが。
近未来の万物の支配者、アスモデウスをも平伏させるであろう者、この大悪魔ジェベラットに対して……。

(……んぁ?)

ジェべラットはそうして妄想の続きに浸りながらシエスタを睨んでいるうちに、ふと妙なことに気が付いた。

目の前の女の、ただの黒髪とは一線を画する、金属的な光沢の髪。
それに輝くような白い肌に、黒真珠のような瞳の奥の煌めき。
先程までは別段注意も払っていなかったが、よく見るとただの人間とは少し違うような……。

(なんだぁ、こいつ……?)

彼は、胡乱げに顔をしかめてシエスタの顔を注視し、こいつは何者かとしばし考え込む。
そして突然、答えに思い当たると、ぎょっとして目を見開いた。

(な、なんで天界の下僕が、こんなところにいやがるんだ!?)

シエスタは要求通り自分の方を向いた烏に対して、一旦手に構えたナイフを下し、デルフから手を離した。
そして、じっと烏の方を見つめたまま、言葉を続ける。

「……言葉がわかるのなら、ここへ来た目的を答えてください。
 私には、あなたの悪意はわかっています。なぜ、あのお二人を見て嗤ったのですか?」

語気はやや穏やかになったものの、その顔つきは厳しいままだった。

彼女は先程、パラディンとして授かった《悪の感知ディテクト・イーヴル》の能力を、初めて試してみたのだ。
その結果は、あの不審な烏が“悪しき者”だと告げていた。

動物の属性が『悪』であることは、通常ありえない。
彼らは普通、『真なる中立』の属性だ。動物には物の善悪や、秩序と混沌の区別を判断する能力などはないからである。
つまり、あの烏はただの動物などではない、ということになる。

そして何よりも、パラディンはいついかなる時でも、その力の及ぶ限り悪に立ち向かうものなのだ。

(……畜生、セレスティアの搾りカスみてえな雌犬の分際が、偉そうにしやがって……!)

ジェベラットは、内心で忌々しげに悪態をついた。

だが、彼は感情のままシエスタに襲い掛かるほど愚かではない。
思いもかけぬ邪魔者への憎悪と苛立ちとを募らせる一方で、この状況でどう行動すべきかを、冷静に考えてもいた。

目の前の、おそらくはパラディンであろう女の強さのほどはわからない。
しかし、正面から戦って勝てるかといわれれば、正直なところあまり自信はなかった。
忌々しいことだが、自分の力は戦闘能力という面では大したものではないのだ。

ましてやここで正体を明かして戦えば、近くにいるコボルドや人形娘も、おそらくは介入してくるだろう。
それでは到底、勝ち目はなくなるし、彼らを利用する計画も台無しだ。

ゆえにジェベラットは、直ちに撤退することを決断した。

ここで死んで、地獄に送り返されてはたまらない。せっかくの美味しい狩場を、こんなことで手放せるものか。
このような馬鹿げた、ささやかな偶然ごときで、自分が躓くわけにはいかないのだ。

83 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/09/10(木) 20:43:12.69 ID:ZNXL+pjG
嫌です

84 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/09/10(木) 20:45:19.74 ID:zBI4lsfm
絶対に生き延びて、こいつらの情報を自分の手柄に変えてやろう。
なあに、逃げるだけならどうとでもなるだろう。
相手はたかが、脆弱なアアシマールのパラディン一人だ……。

「どうしたんですか、答えてください。
 それとも、話せないのですか。それなら……、」

ジェベラットはシエスタの言葉など無視してじっと精神を集中させ、自分の内に備わった魔法的な力を呼び起こす。

次の瞬間には、彼の姿はふっと掻き消えて、目には見えなくなった。

「……あっ!? ま、待ちなさい!」

シエスタは慌ててナイフを構え直すと、見えない相手が先程までいた枝のあたりへ投げつけた。

しかし、刃物は虚しく空を切る。
彼女がナイフを投げた時には、ジェベラットはとうに枝を蹴って飛び立っていたのだ。

「っ、……どこに!?」

シエスタは懸命に顔を上げて空を見回したが、まるで何も見えはしない。
そんな彼女を嘲笑うかのように、カアカアという烏のしゃがれた鳴き声が、上空から響いた。

もしここにクロスボウがあれば、シエスタは無駄を承知で、矢弾が尽きるまで盲滅法、空中へ向けて撃っていただろう。
だが彼女は、パラディンだとはいえ、普段はあくまでも学院のメイドでしかないのである。
そんな物騒なものを、日常的に持ち歩いたりはしていなかった。

(くっ……!)

何もできない己が身の無力さに、シエスタは歯噛みをした。
だがこのまま、不審かつ邪悪な存在をみすみす学院から逃すわけにはいかない。

やむなく決闘中の2人に協力を求めようと振り向く。
しかし、その時には既に、2人はシエスタの言葉を待つまでもなく、それぞれの行動を起こしていた……。



タバサは木の陰で密かに『ライトニング・クラウド』の呪文の詠唱を終えると、ディーキンの様子をもう一度確認した。
彼は相変わらず、烏に話し掛けるという奇行を続けているシエスタの方に注意を向けたままだ。

「……っ、」

タバサはその端正な顔を、僅かながら悔しげに歪めた。

私との勝負の最中だと言うのに、そんなにもそのメイドの様子が気になるのか。
私などは取るに足らない、問題にもならない相手だとでもいうのか。

彼女は内に激しい感情を秘めながらも、慎重に息を潜めて、じっとディーキンの動向を伺った。

ディーキンはシエスタが烏に向けて悪意云々と言ったあたりで、困惑したように首を傾げる。
そして、荷物袋に盾を持っていない方の手を入れて、何かを取り出そうとした。

(今……!)

タバサはディーキンの両手が完全に塞がった、その瞬間を見逃さなかった。
すかさず攻撃しようと、木の陰から飛び出す。

「……ン」

ディーキンは非視覚的感知の能力によって、タバサが木の陰から顔を出した瞬間には彼女の所在に気が付いていた。

85 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/09/10(木) 20:47:32.89 ID:zBI4lsfm
 
しかしちょっと小首を傾げただけで、タバサの方に注意を向けることはなく。
そのまま荷物袋をいじりながら、シエスタの方を観察し続けていた。

別に、ディーキンはタバサを侮ったり軽んじたりしているからそんな態度を取ったわけではない。
むしろ、彼女を信頼しているからこそだといえる。

タバサとの一件はあくまでも試合だが、シエスタの方はもしかしたら、もっと重大な事態かも知れないのだ。
と、なれば、当然そちらの方が優先されるべきだろう。

こんなアクシデントが起きたのだし、きっと察しのいいタバサなら、暗黙の了解で戦いは一時中断にしてくれるはずだ……。
ディーキンは、そのように考えていたのである。

だが実際には、タバサは今、目の前の戦いのことしか頭になかった。
今の彼女にとっては、シエスタや烏のことなどは二の次三の次であり、ほとんど眼中にない。

タバサは躊躇せずに杖をディーキンの方に差し向け、あらかじめ唱えておいた『ライトニング・クラウド』の呪文を解き放った。

途端にタバサの頭上の空気が急速に冷えはじめ、ちくちくと彼女の肌を刺す。
空気が震え、大きく弾けると同時に、タバサの周辺から発生した稲妻がディーキンに向けて走った。

「……えっ?」

空気中に作られた小規模な雷雲に導かれた電撃は、直前にやや驚いたような顔で振り向いたディーキンの体を直撃し、全身へ通電した。
彼の全身を覆うウロコの間に、バチバチと激しく火花が散る。

「オオォ……、ッ!?」

ディーキンは全身に走る不快な刺激に、顔をしかめる。

しかし、ダメージ自体は大したものではなかった。
一般人ならばほぼ確実に死ぬだろうが、ディーキンにはこれよりももっと強烈な電気を喰らった経験はいくらでもある。

だがそれは、タバサも事前にある程度は予想していたことだ。

彼女はディーキンが倒れないのを見ても動じることなく、速やかに次の呪文を唱え始める。
予定通り、『ジャベリン』を近距離から足へ放ってやるつもりだった。
体が痺れて上手く動かない間に、自分の足よりも太い氷槍を間近から受ければ、流石に彼とて……。

「……!?」

そう考えていたタバサは、しかし、次の瞬間、彼女の想定をも超える、信じがたい反応を目の当たりにした。

ディーキンは全く痺れなど感じさせない動作で、荷物袋の中から小さな弓と矢を取り出したのである。
しかもあろうことか、それをタバサに向けて構えるでもなく、彼女を無視するかのように、またシエスタの方に視線を戻した。

おまけに、弓を構える邪魔になるからか、それまでタバサからの攻撃を防ぐのに使っていた大盾を外し始めた。
タバサが今、目と鼻の先にいるというのに。

(……そこまで……!!)

そこまで、それほどまでに自分を馬鹿にするのか。
許せない、絶対に。

心が猛り狂う冷たい氷嵐で満ち、感情の高ぶりが、タバサの魔力をより高めていく。
タバサは、一層目を鋭く、冷たくすると、内心の激情を押し隠して淡々と詠唱を続けた。

「……ラグーズ・ウォータル・イス・イーサ・ ハガラース……」

彼女は詠唱に合わせて杖を回転させ、それに伴って身体の周りを大蛇のごとく巨大な氷の槍が回り始める。

86 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/09/10(木) 20:49:58.83 ID:azzEJiX4
支援

87 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/09/10(木) 20:50:20.46 ID:zBI4lsfm
槍は回転するうちに膨らみ、どんどんと太く、鋭く、冷たい青の輝きを増していく……。

その時、ディーキンがやや首をかしげると、突然ひょいとタバサの方を振り向いた。

「ねえ、タバサ。悪いけど、ちょっとだけ戦いの続きは待ってほしいの。
 今はシエスタの方が、何だか気になるからね」

ディーキンは、タバサに向かってふるふると首を振ってそう頼むと、ひとつお辞儀をして、またシエスタの方に目を向け直した。
目の前で剣呑な氷の槍が回転している最中だというのに、まったくいつも通りの様子だった。

タバサは、その時間近でディーキンの瞳を見つめ……。
そこに宿る感情の正体を悟ると、愕然とした。

今まさに、並みの人間なら命を奪われかねないような呪文で不意討ちを受けた直後だと言うのに。
目の前で、それにもまして強力な攻撃を仕掛けられようとしているのに。

そこには敵意も憎悪も、侮蔑も警戒もなかったのである。
ディーキンの瞳の奥にあるのは、ただ、いつもとまったく変わらない信愛の感情だけだった。

タバサは、今度こそはっきりと悟った。

彼がまるで無警戒に盾をしまい込んだのも、こちらに背を向けたのも、自分を侮っているからなどでは決してなかったのだ。
彼はただ、自分を、心から友人として信頼してくれているのだ。
先の不意打ちも、彼はただ、態度で休戦の意志を示したつもりが意思疎通に不具合があったのだ、程度にしか思っていないのだろう。
こちらが彼の意志を無視して攻撃したなどとは、少しも疑ってさえいない……。

(……私、は……)

タバサは、完成した『ジャベリン』を杖の先に纏わりつかせたまま、呆然として立ちすくんだ。
怒りも憎しみも一瞬で吹き飛び、どうしたらいいか、自分がどうしたいのか、わからなくなってしまったのだった。

“だから、なんだ?
 彼が自分のことを信頼しているから、それがなんだというのだ?”

戦いは非情、油断する方が悪いのだと、自分はこれまでの戦いで嫌というほど学んだではないか。
何を躊躇う必要があろうか。
この甘い、おめでたい亜人にも、自分が否応なく味わわされてきた現実の厳しさを叩き込んでやればいいのだ。
あの一点の曇りもない脳天気な笑顔を、今度こそ崩してやりたい……。

タバサの心の一部には、確かにそう唆す昏い感情があった。

しかし、タバサにはその声に従って杖を振り下ろすことが、どうしてもできなかった。
彼女の脳裏を、今は亡き、愛する父の面影がよぎる。

(……父さま……)

タバサの父であり現ガリア国王ジョゼフの弟であったオルレアン大公シャルルは、信頼していた兄に裏切られて殺された。

(父さまは、伯父を心から信頼していた……)

なのに、伯父は恥知らずにもその信頼を裏切って、父を暗殺した。
才能あふれる弟への嫉妬と、王座への欲望がその動機だった。少なくとも、タバサはそう信じている。

……では。今自分が、ディーキンに対してしようと思ったことは何だ?

自分は、彼に身勝手な妬みや僻み、歪んだ執着を抱くあまり、彼からの信頼を無視して背後から攻撃したいと考えたではないか。
しかも、死んでも構わないというほど、本気で攻撃しようとしたではないか。
足を狙おうという考えさえ、最後の瞬間には吹き飛んでしまっていた。
そのままいけば、心臓や首筋を狙っていたかもしれない。

88 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/09/10(木) 20:52:36.70 ID:zBI4lsfm
聡明なタバサには、その事をはっきりと認識できた。
そして、それを自分の中で適当に誤魔化して済ませてしまうことができないほどには、彼女は高潔だった。
杖を握る手が、微かに震える。

今、自分のしようとしたことは、あの恥知らずな伯父が父に対してしたことと、一体どれほど違うというのか……。

(……自分も、父さまや母さまの仇である、あの伯父や従姉妹と同じ。
 私にも、あの恥知らずな、ケダモノの血が流れている……)

これまでずっと目をつぶってきた、否定しようとしてきたその事実を、タバサは今、痛感せずにはいられなかった。

タバサは自分の中のその黒い心そのものに対して、今はっきりと向き合った。
そのことは、命懸けの任務の最中にあっても久しく感じたことのなかったある種の恐怖にも似た感情を、彼女に覚えさせた。
今のタバサにとっては、これまでの任務で出会ってきたどんな怪物よりも、自分自身が恐ろしかった。



一方、シエスタの方に視線を向け続けていたディーキンは、そのようなタバサの内心の葛藤に気が付くことはなかった。
しばし眺めているうちに、烏の方にはっきりとした変化が見え、ディーキンは目を見開く。

じっと枝にとまっていた烏の姿が、急激に透き通り始めたのである。

(オオ……!?)

ディーキンには、その烏が《不可視化インヴィジビリティ》の疑似呪文能力を使ったのだということがわかった。
しかし、ディーキンにはその烏の姿が、半透明に浮かび上がって見えていた。
これは永続化してある、《不可視視認シー・インヴィジビリティ》の効力である。

烏はそのまま枝から飛び立ったが、シエスタに自分の姿が見えていないのに安心したのか、なかなか逃げていこうとしない。
そこらを飛び回りながら、彼女を小馬鹿にしたようにしゃがれ声で鳴きはじめた。

さてどうしたものかと、ディーキンは素早く考えをめぐらせる。

このような能力を持つ以上、この烏が普通の動物でないのはもはや疑いようもない。
しかも、シエスタは悪の存在だと言っていた。
パラディンがそう言うのだから、間違いないだろう。

ならば正体はわからないが、すぐに弓で射殺してしまうべきだろうか?

しかし……、パラディンであるシエスタには、自分の手で悪を討ちたいという思いがあるはずだ。
敵の強さにもよるが、自分だけで片付けてしまうのは彼女に申し訳ない気がした。

それに、正体がわからない以上は、捕まえて訊問してみる方がいいかもしれない。

(ウーン、上手く捕まえられるかな……?)

ディーキンはひとまず方針を決めると、弓を片手に持ち直し、空いた手でもう一度荷物を探って、『足止め袋』をひとつ取り出した。
そうしてから、すっかり油断しきって空を悠々と飛んでいる烏の方へ、翼を広げて飛び立つ。



(………はっ?)

油断しきっていたうえに、シエスタの方にばかり注意が向いていたジェベラットは、ディーキンの接近に気付くのが遅れた。
もっとも、仮に事前に気が付いていたとしても、ディーキンの方が飛ぶのは早い。

(こ、このトカゲ野郎……、俺が見えてやがるのか!?)

タバサを軽くあしらうのを見てはいたが、たかがコボルド、物質界の弱小な種族だと、心のどこかで油断していた。
慌てて身を翻そうとしたが、既に手遅れだ。

89 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/09/10(木) 20:56:16.43 ID:GoBFBwWN
しえん

90 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/09/10(木) 21:00:26.25 ID:zBI4lsfm
 
ディーキンの投げた袋がジェベラットに直撃して破れ、内部に詰まっていた粘性の高い錬金術物質が彼の、烏の体を絡め取る。
ジェベラットは必死にもがいたが、空気に触れてたちまち強靭な弾性を帯びたネバネバからは逃れられない。

翼の自由を奪われて、彼は地面に落下した。

「先生!」

そこへ、シエスタが歓声を上げて駆け寄る。

「ち、畜生! この、掃き溜めみてえな世界で生まれた、レムレーの素どもがぁ……!
 手前らなんぞ、俺が栄光を掴む役に立たねえならラルヴァにでも食われやがれってんだ!!」

ジェベラットは必死に体を起こしながら、もはやこれまでと覚悟して、透明化も変身も解除してシエスタを迎え討とうとした。
同時に、それまでは心中に留めていた口汚い罵りの言葉を、金切り声で早口に喚き散らす。

「!?」

ディーキンはその姿を確認すると、ぎょっとして目を見開いた。

ディーキンよりも一回り以上小さい、まるで血のような暗赤色をした体。
革のような質感の、蝙蝠めいた翼。
毒を滴らせる、蠍のような棘の生えた尻尾。
そしてねじまがった鋭い角の生えたその姿は、小さいが悪魔めいている。

いや、正しく悪魔なのだ。

地獄帰りのディーキンにとっては、何度となく見た姿。
間違いなく、九層地獄の狡猾なデヴィル、インプの姿であった。

だが、一体何故?
どうして、バートルのデヴィルがこの世界に……?

「来るなら来てみやがれ、てめえをバートルへ案内してやるぜ、この―――― ゲブァ!?」

駆け寄るシエスタを睨み据えて喚き散らすインプのジェベラットは、突如横から飛来した、太い氷槍に胴体を貫かれた。
我に返ったタバサが、状況を把握できないながらもとにかくディーキンを援護しようとして、準備していた氷槍を放ったのだった。

「……ア、待っ―――」

はっと我に返ったディーキンが、とにかく情報を引き出すために生かして捕えようと制止するが、時すでに遅し。
胴体を貫かれてもがき苦しむ小悪魔は、直後にシエスタの『悪を討つ一撃』によって止めを刺され、故郷の地獄へと還っていった。

死体はすぐに煙を上げて溶けはじめ、数分後には泡立つ汚泥の水たまりに変わってしまった。
これでは、屍から残留思念などを読み取ることも不可能だ。

その後には、インプが持参していた、タバサに対する出頭命令書だけが残っていた……。

91 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia 解説:2015/09/10(木) 21:05:34.86 ID:zBI4lsfm
 
シー・インヴィジビリティ
See Invisibility /不可視視認
系統:占術; 3レベル呪文
構成要素:音声、動作、物質(滑石と銀粉)
距離:自身
持続時間:術者レベル毎に10分
 術者は自分の視覚範囲内にあるすべての不可視状態の物体や存在を、エーテル状態のものも含めて、視認することができるようになる。
そうしたクリーチャーは、術者にとっては半透明の姿になって見える。
可視状態のクリーチャー、不可視状態のクリーチャー、エーテル状態のクリーチャーの違いは、簡単に識別することができる。
 この呪文では幻術を見破ったり、物体を透かして見たりすることはできない。
単に隠れていたり、遮蔽物などによって視認困難であったり、その他の理由で見るのが難しいクリーチャーを発見することもできない。
 シー・インヴィジビリティは、パーマネンシイ呪文によって永続化できる。
 なお、これはバードにとっては3レベルだが、ウィザードやソーサラーにとっては2レベルの呪文である。

足止め袋:
 ネバネバした粘性の高い錬金術物質が詰まった袋。
この物質は空気に触れるとたちまち強靭な弾性のある物質に変わるので、敵に投げつければ移動を封じ、身動きを妨げることができる。
D&Dの錬金術アイテムは基本的に魔法のアイテムよりも効力が弱いが、その中では比較的よく使われる品である。

デヴィル(悪魔):
 デヴィルは『秩序にして悪』の属性を持つ来訪者の代表格とされる、九層地獄バートル出身のフィーンドである。
彼らは生前に『秩序にして悪』の行為を成して地獄に堕ちた魂から造られ、功績に応じて昇進していく。
デヴィルの社会は厳格な階級社会であり、弱者は虐げられ、個性などというものは無慈悲に踏みにじられ、上位者への反抗は許されない。
 バートルにはその名の通り九つの階層があり、各階層にはそれを統治するアークデヴィル(大悪魔)がいる。
地獄の究極の支配者は、第九階層ネッソスのアークデヴィル・アスモデウスであり、神々ですらも彼の力を怖れているといわれる。
 なお、かつてディーキンたちが戦ったメフィストフェレスは、第八階層カニアのアークデヴィルである。

インプ:
 インプはごく下級のデヴィルであり、体が小さく脆弱だが、狡猾である。
しばしば地獄に魂を売り渡した、もしくはいずれ売り渡すであろう定命の存在に相談役や密偵として仕えるべく、地獄から派遣される。
 彼らは1つないしは2つの動物の姿を取ることができ、人間ほどもある大蜘蛛や、大烏、鼠、猪などがその典型例である。
また、精神を集中するだけで自由に透明化したり、善の存在や魔力を発するものを感知したりすることができる。
人間などの耳にいかがわしい示唆を吹き込み、よからぬ方向へ行動を誘導するという能力もある。
さらには週に一回程度だが、地獄の偉大な存在にいくつかの質問をして、助言を求めることができる力も持っている。
 その他にも様々な能力を持ってはいるが、肉体的には非常に脆弱なため、戦力としては大したことはない。
とはいえ、そこらの一般人やごく平凡な傭兵程度ならば、戦う気になれば返り討ちにすることができるくらいの力はある。

悪を討つ一撃(Smite Evil):
 パラディンは1日1回、邪悪な存在に対してより命中精度と威力を高めた近接攻撃を行うことができる。
パラディンのクラスレベルが上がっていくにしたがって、1日に悪を討つ一撃を使用できる回数と威力は向上していく。


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今回は以上になります。
またできるだけ早く続きを書いていきたいと思いますので、次の機会にもどうぞよろしくお願いいたします。

たくさんのご支援をいただき、ありがとうございました(御辞儀)

92 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/09/10(木) 21:06:25.76 ID:ZNXL+pjG
            ,. -─── 、
         //  /      `ヽ        _
         /.:./  / / .:.  /     \    /__ `ヽ
       / .:.:./   / ,斗-- 、:{:. .:. ヽ    ヽ  .{ (    ヽ ',
       /  /:  イ´l .:|l.:.:∧:|.:.:.: .:斗ー   ',  ゝ' ,. -ー' ノ
       l ..:.:|:.:.   | ィチ才ミヾヽ.:.:.:/厶.: / .:  〉    / / ̄
       l.:.:.:.!:.:  ∨  }:ヘ.リ  ノ/仟テk';.:./ィ/    / /
      ノ.:.::人:.   ヽ ゝ-'      ト;'ソ//!    __`´
   /.:./.:.:.ヽ:.   ヘ       ` ` |:.: |   (__)
  /.:./.:.:.:.::.ノ.:}:.    ',     __    ,:.  |
/.:./.:.:.:.:.:.:/.:.|.:.:.  l    ´ ´ /.:  |
.:.:./.:.:.:.:.:.:.:./_ィ.:.:.:.   小    イ/:.:.:.:.  l
.:.〈.:.:.:.:.:./   ./.:.    }_,工,.´ー=〈:.:.:.:..   ヽ
 :ノ.:.:/   /.:.:.:.:   /.、 ∧ ̄入ヽ:.:.:.:.   \
/r' ─- 、/.:.:.    /  ∨_ノ´\l/ \:.:.:.:.:   ヽ
.:.:.l    /.:.:     / \  \ /ヽ/ /  ヽ:.:.:.:.:.:.:  〉
/   /.:.:     / \ \  ヽソ /    }:.:.:.:.:  /

93 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/09/10(木) 21:11:56.26 ID:azzEJiX4
乙です
デヴィルが来たか

94 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/09/11(金) 08:03:04.14 ID:U+Z8UNKu

こりゃガリアになんかやばい連中を使い魔にしちゃった人がいるみたいね

95 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/09/11(金) 12:42:30.18 ID:noGDEDrm
ディーキンの人乙です
ディーキンはドラゴン・ディサイプルを10レベルやりきって種別が竜になっているから麻痺はしないんですよね
汚いさすがドラゴン汚い

96 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/09/11(金) 18:21:21.12 ID:Z3uNtKZn
東宝怪獣とクロスさせたらどうなるかな?
ゴジラやキングギドラは無理としてゴロザウルスや陸に上がったマンダならハルケギニアの人でもなんとかなるか?
ドゴラは弱点がわかるかどうかが問題かね

97 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/09/11(金) 19:00:32.98 ID:XhDSHYCf
ルイズ「あんた誰?」

ドゴラ「あーわたくし、宇宙で大怪獣やっております。ドゴラと申しますぅ」

98 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/09/11(金) 19:35:39.23 ID:lDpDzIN/
国中のダイヤモンド食い荒らされるじゃねえか

99 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/09/11(金) 19:44:16.25 ID:Z3uNtKZn
>>97
来ましたね、さあさあこちらへ


って、茶番の世界に帰れぇぇぇぇぇ!!

100 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/09/11(金) 22:31:58.15 ID:XhDSHYCf
波動です。波動を感じます

101 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/09/14(月) 17:38:41.46 ID:Fgh8AtCJ
ギロンを召喚
強いけど頭が地面に刺さったら抜けない

102 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/09/15(火) 16:23:09.19 ID:9YHU5EHj
>>98
ハルケにダイヤってあったっけ?石炭なら確かあったけど

103 :ウルトラマンゼロの使い魔 ◆5i.kSdufLc :2015/09/15(火) 22:44:50.27 ID:E57esuj/
こんばんは。焼き鮭です。今回の投下を致します。
開始は22:47からで。

>>76
結局本名は一切明らかにされなかった上、ガリア決戦まで一貫してシェフィールドで通していたので、コードネーム的なものだと認識してました。

104 :ウルトラマンゼロの使い魔 ◆5i.kSdufLc :2015/09/15(火) 22:47:53.03 ID:E57esuj/
ウルトラマンゼロの使い魔
第七十一話「美しい人間の意地」
冷凍怪獣マーゴドン
凍結怪獣ガンダー
宇宙海獣レイキュバス
冷凍怪獣シーグラ
宇宙海人バルキー星人 登場

「行こう、ジャンボット! みんなを救いにッ!!」
『うむ!』
 コックピット内でファイティングポーズを取り叫んだ才人に、ジャンボットは力強くうなずいた。
 ガンダーの冷凍ブレスにより回路が凍りつき、動けなくなっていたジャンボット。だが才人が内部に入り
操縦者となったことでシステムが再起動、回路も復活して再び立ち上がったのだ!
『ジャンボットが立ちました! サイトのお陰で!』
『うおおおおッ! サイト、やるじゃねぇか! この吹雪の中で!』
 ジャンボットの復帰を目の当たりにしたミラーナイトとグレンファイヤーが驚きと喜びの声を上げた。
 一方で、レイキュバスとシーグラの怪獣たちは再び動いたジャンボットに刺激されたのか、
彼を攻撃しようとする。
「グイイイイイイイイ!」
「ギャァァァアアア!」
 しかしそれを、ジャンボット同様に持ち直したミラーナイトたちが食い止める。
『おっとぉ! 勝負はこっからが本番だぜぇ!』
『彼らには私たちが手出しをさせない!』
 グレンファイヤーがレイキュバスを羽交い絞めにし、ミラーナイトはチョップやキックの乱打で
シーグラ四体を足止めした。
 怪獣たちの猛攻で追い詰められていた二人であったが、才人の勇気と頑張りが彼らの胸にも届き、
再度戦う力を与えたのであった!
 そして肝心の才人とジャンボットだが、殴り倒したガンダーが起き上がって彼らに襲いかかる!
「プップロオオオオオオ!」
 ガンダーはドリル状の爪を振るってジャンボットを引っかく。復活したジャンボットではあるが、
状況は依然として不利なまま。爪の攻撃でダメージを負う。
『うぐぅッ!』
「くぅッ! やっぱり実戦は厳しいな……!」
 現在のジャンボットのコントロールは才人が握っているが、彼はガンダーの速い攻撃になかなか
対応できないでいた。グレンファイヤーに鍛えられたものの、やはり付け焼き刃。いきなり実戦で
通用するかと言えばそういうものでもない。本当の戦いは険しいのだ。
 だが、才人はグレンファイヤーの教えを思い出しながら反撃を開始する!
「戦いには流れがある……。勢いがある! 一番大事なのは勢いを得ることだ! うおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉッ!」
 振り下ろされる鋭い爪も恐れずに、鬨の声とともにショルダータックル! それが見事に決まって、
ガンダーは大きく吹っ飛ばされて雪の中に沈んでいった。
「プップロオオオオオオ!」
「よしッ! この勢いのままに行くぞ! 次は……あいつだ!」
 才人はこの状況で最も倒すべき相手を見据えた。
 それはマーゴドン。ガンダーとともにアルビオンを襲う猛吹雪を作り出している元凶だ。こいつを倒せば
こちらの動きを制限する吹雪は弱まり、状況を好転できるはずだ。
「ガオオオオオオオオ!」
 しかしマーゴドンとてそう容易くは倒されてくれない。全身から冷凍ガスをものすごい勢いで噴出させて
ジャンボットを牽制する。この冷凍ガスを攻略するのは至難の業だ。
 が、才人には既にマーゴドン打倒の作戦が閃いていた!
「ブースター点火ぁぁぁッ!」
 ジャンボットの足裏のノズルからジェットを噴き、ジェット噴流を前方に送る。それが巻き起こす突風が、
冷凍ガスを押し戻してマーゴドン自身に浴びせる。

105 :ウルトラマンゼロの使い魔 ◆5i.kSdufLc :2015/09/15(火) 22:50:24.38 ID:E57esuj/
「ガオオオオオオオオ……!」
 するとマーゴドンの肉体が瞬く間に凍りついていった! マーゴドンは冷凍怪獣の中でもトップクラスの
冷凍ガスの持ち主だが、その威力は強すぎて自身の身体までも凍ってしまうほどだったのだ。
 そして、凍ったものは衝撃に弱くなるのである。
「今だ! ジャンナァックルッ!!」
 すかさずうなるジャンナックル! ロケットパンチがマーゴドンに激突すると、怪獣の全身が
一瞬にして粉々に粉砕された。
 吹雪の発生源の一つが潰されたことで、ウルティメイトフォースゼロを襲っていた猛吹雪の勢いが弱まった!
『いよっしゃあぁぁぁッ! これで動きやすくなったぜぇッ!』
 それによりグレンファイヤーの挙動が目に見えて良好になった! レイキュバスのハサミの振り下ろしを
前転でかわし、ミラーナイトを囲んでいるシーグラたちへ向けて熱エネルギーを溜める。
『いっくぜぇぇぇッ! グレンスパァァァ―――――クッ!』
 それまでの鬱憤を晴らすかのような、もしくは才人の熱気に負けないとするかのような、いつも以上に
パワーを込めた攻撃。ミラーナイトが跳躍して逃れた直後に、シーグラ四体のど真ん中に着弾した!
「ギャァァァアアア!!」
 巻き起こる大爆発! シーグラたちは纏めてその爆炎の中に消え去った。
「プップロオオオオオオ!」
 積雪の中からガンダーが飛び出した。ジャンボットの背後に回り込み、さっきのお返しとばかりに
不意打ちを狙っている。
 だがそれをミラーナイトが許さなかった!
『はぁぁぁぁッ!』
 空中から放ったミラーナイフ二連発がガンダーの両腕を根本から切断。そしてシルバークロスが
炸裂してガンダーは十字に切り裂かれた。
 ガンダーも倒されたことで吹雪は完全にやんだ。空を覆い隠していた黒雲は去り、雪に埋まった
森に日光が差し込む。
『雪なんてもう見飽きたぜ! ファイヤァァァァァァァッ!』
 その積雪も、グレンファイヤーの発した熱波であっという間に解けていった。これで戦況は完全に
こちら側に傾き、残るはレイキュバス一体だけ。
「グイイイイイイイイ!」
 しかしここからレイキュバスが粘る。ハサミを振り回してグレンファイヤーの接近を阻み、目の色を
赤と青に切り替えながら火炎弾と冷凍ガスをばら撒いて、ミラーナイトとグレンファイヤーに猛然と
攻撃を加えた。二人の遠距離攻撃は、強固な装甲に弾かれてダメージとならない。
『ちッ! 存外に骨があるじゃねぇか! 甲殻類なのに!』
『思った以上の難敵ですね……』
 数の差にも負けないレイキュバスの底力にてこずるミラーナイトたち。これが大怪獣の意地なのだろうか。
 だが、意地ならば人間の才人も負けてはいなかった!
「よし! バトルアックスだ!」
 相手は防御の固い相手なので、破壊力の高いバトルアックスを手に取る。そして勇敢にも
レイキュバスの正面から挑んでいく!
「グイイイイイイイイ!」
 迎え撃つレイキュバスのハサミは、バトルアックスにも劣らぬ恐ろしい切れ味だ。だが、才人は再び
グレンファイヤーからの教えを思い返す!
「ハサミの動きだけじゃない、奴全体を見るんだ。そうすれば、軌道が見えてくる!」
 才人の意識が、視線が、レイキュバスに集中する。そうして――。
 レイキュバスの巨大なハサミを、アックスで切り払った!
「出来た! やれる! あいつの動きについていける!」
 両のハサミの乱打をかわし、あるいは打ち払っていく才人。しかし途中でデルフリンガーが声を上げた。
「相棒、右じゃねえ! 口からの攻撃だ!」
 咄嗟にその言葉に従うことで、フェイントからの火炎弾も回避することが出来た。
「経験の足りねえ分は、俺が補佐してやるぜ」
「デルフ、ありがとう!」

106 :ウルトラマンゼロの使い魔 ◆5i.kSdufLc :2015/09/15(火) 22:52:34.82 ID:E57esuj/
 デルフリンガーの協力で、徐々にレイキュバスを追い詰めていく。
 そしてハサミを上に弾いたことで、レイキュバスが大きく仰け反る!
「グイイイイイイイイ!」
「今だぁッ!」
 その隙を見逃さず、グルリとその場で回転してアックスに遠心力を乗せた!
『必殺! 風車ぁぁぁぁぁぁッ!!』
 ジャンボットと声が重なり、必殺の兜割りを叩き込む!
 レイキュバスの甲殻に大きな亀裂が走った!
『シルバークロスッ!』
『グレンスパークッ!』
 そこにダメ押しの援護攻撃! それが突き刺さったことで、レイキュバスは木端微塵に爆散した!
「やった……! 勝ったッ! 勝ったんだぁぁぁッ!」
 全ての怪獣を倒したことで、才人は大歓喜の声を高らかに発した。グレンファイヤーも祝福する。
『サイト、やったじゃねぇか! へへッ、ちょいと感動しちまったぜ!』
『あなたがいなければ私たちはやられてました。深く感謝します』
『サイト、本当にありがとう! 君はまさしく勇者だ!』
 三人から口々に称えられ、才人は若干気恥ずかしそうにはにかんだ。
 見たか、ポール星人。これが人間の力。どんな時もあきらめずに突き進む心。その精神は、どんな挑戦にも
決して負けることはないのだ。

 吹雪がやんだことで、ルイズとシエスタの視界も晴れていた。二人は並び立つジャンボットたちの
勇姿を見上げている。
「ミス・ヴァリエール、ご覧下さい! ジャンボットさんたちが助けてくれましたよ! ……でも、ゼロ……
サイトさんの姿はやはりありませんね……」
 シエスタはゼロがこの場にいないことに少し落胆した様子だった。
 しかしルイズは違った。ウルティメイトフォースゼロの戦いを知る彼女は、ジャンボットの戦い方に
違和感を覚えていた。
「ジャンボット……いつもよりも戦い方が荒々しかったような……。何というか、勢い任せというか、
やんちゃというか……」
 そしてそんな戦い方をする人間を彼女は知っていた。いつもすぐ近くで見ていた、あの……。
「まさか……サイトが乗ってるの!?」

 ルイズたちの姿を、才人の方からもコックピットから視認した。
「ルイズ!? シエスタも……。どうしてこんなところに?」
『決まってるだろう。君を捜しに来たんだ。二人とも、君の生存を信じてここまで来てくれたんだぞ』
 驚く才人にジャンボットが教えた。彼は当然、シエスタからこのことを聞いていたのだ。
『それでサイト、どうするのだ? 君はルイズに会いたくないとミラーナイトから聞いたのだが』
 ジャンボットの問いかけに、才人はこう答えた。
「いや、俺を降ろしてくれ! あの二人に、ただいまって言わなくちゃ!」
 それを聞いて、ジャンボットは笑ったようだった。
『了解した。すぐに地上へ転送しよう』
 その言葉通り、ジャンボットの足元に才人が転送される。外に出た彼はすぐに、ルイズたちの方へと駆けていく。
「おーい! ルイズー! シエスター!」
「サイト! 本当にサイトだわ……! もう……今まで何やってたのよ……」
「わぁわぁ! サイトさん、ほんとに生きてたんですね……。良かった……」
 二人は才人の無事な姿を確認して、涙ぐんでいた。そちらへ向かって、元気良く走っていく才人。
 先日までは、もう自分にルイズの側にいる資格がなくなったと言って無事を知らせるのを拒否していた。
しかし、今はそれが自分に吐いていた嘘だと分かる。本当は、弱くなった自分のありさまをルイズに
見せたくなかったのだ。その本音を認めたくなくて、ごまかしていた。
 だが今は違う。グレンファイヤーに鍛えられ、ありったけの勇気で怪獣に立ち向かったことで、すっかりと
自分に自信がついた。そしてやっぱり、ルイズたちの元にいたいという気持ちを自覚した。今度は、己に嘘は吐かない。

107 :ウルトラマンゼロの使い魔 ◆5i.kSdufLc :2015/09/15(火) 22:55:31.29 ID:E57esuj/
 ずっと無事を知らせなかったこと、ルイズは怒るかもしれない。それでもいい。もう一度、
ゼロの使い魔をやっていきたい……!
「相棒、止まれぇッ!」
 突然、デルフリンガーが叫んだ。
 その指示を聞いていなかったら、才人はいきなり降ってきた巨大な刃に潰されていたことだろう。
「えッ!?」
 驚愕する一同。見上げると、剣とリングを足したような武具を持つ、金属製の仮面のような頭部の
黒い巨人がいつの間にか現れていた!
『ハッハーッ! ユーはウルトラマンゼロの変身者だなぁ! こんなところにいるとはアメージング!』
「ば、バルキー星人!」
 正体は侵略者バルキー星人! かつて地球の海で怪獣サメクジラを操り、船舶を次々沈めて
多大な死者を出した凶悪な宇宙人だ!
『ビッグな異常気象が起きたんで、様子を見に来て正解だったぜぇ! 今のユーはゼロに変身できない
みたいだなぁ! 変身できないゼロなど恐ろしくもない! そこを仕留められるなんて、ミーはスーパーラッキーだぜぇ!』
 やはり、狙いは才人! ジャンボットたちは色めき立つ。
『待て! そんなことは許さん……!』
『シャラーップ!』
 すぐにバルキー星人を取り押さえようとしたが、バルキー星人が額の発光部から光線を放って三人を先制攻撃した!
『ぐわぁぁぁぁぁッ!』
 爆発でそろって転倒するミラーナイトたち。彼らは吹雪の中での冷凍怪獣軍団との苦闘の直後なので、
疲弊し切ってしまっているのだ。
 彼らが手出しできない内に、バルキー星人は才人を殺してしまおうとする!
「くッ……! やられてたまるか!」
「サイト!」「サイトさん!」
 ルイズとシエスタを巻き込まないように、才人は全速力で二人から離れて逃げていく。
それを追い掛けていくバルキー星人。ルイズは杖を抜いて『爆発』でバルキー星人を倒そうと考えるも、
「詠唱が間に合うかしら……!?」
 『虚無』の詠唱の完成には時間がかかる。それまで才人が逃げ切れるかどうか……。しかし、
今取れる手は他にない。ルイズは才人が逃げられることを必死に願いながら、出来る限り早口で呪文を唱え出す。
 一方の才人は全力で逃走するも、巨大なバルキー星人とは歩幅が違いすぎる。とても振り払うことは
出来ず、向こうが撃ってくる光線をぎりぎりでかわすのがやっと。
「相棒、ここまで来てやられるな! 意地でも生き延びるんだ!」
「分かってるさ……!」
 デルフリンガーが鼓舞するものの、物理的に不可能なことがある。光線が才人の周囲全てを火で覆い、
彼の逃げ道をふさいだ!
「しまった!」
『ハッハッハーッ! これでゼロもジ・エンドだぜぇーッ!』
 意気揚々と剣を振り上げるバルキー星人。もう才人はそれから逃れることは出来ない。
 ああ、才人よ。人間として必死に戦い、輝く勇気を見せたというのに、本当にこんなところで終わってしまうのか!?
「負けるかぁ! 俺は……最後の瞬間まであきらめずに抗い続けるッ!」
 それでも……才人はあきらめようとはしなかった。デルフリンガーを構えて、バルキー星人の剣を
迎え撃つ態勢を取る。
 明らかに無謀。サイズ差の違いすぎる剣を受け止められる訳がない。だが、そうだとしても……
あきらめることだけは出来ない。したくない。
「人間は……どんな絶望にだって、負けないんだぁぁぁぁ―――――ッ!」

108 :ウルトラマンゼロの使い魔 ◆5i.kSdufLc :2015/09/15(火) 22:57:19.27 ID:E57esuj/
 それこそ彼が、ハルケギニアに来てから学んだこと。ゼロと一心同体になり、数々の戦いをともに
駆け抜け、立てた誓い。
 どんな状況でも消えない、希望の光。
「……!?」
 この瞬間に――それまでずっと消えていたブレスレットのランプに、青い光が灯った!
 すぐに温かい光に気がついた才人は、左腕を自分の胸の前まで持ち上げる。
 そしてウルティメイトブレスレットから……ずっと見たかった例のものが浮かび上がった。
 赤と青の縁取りの眼鏡!
「ッ!!」
 右手が導かれるかのように動き、『それ』の縁を握り締めた。そして巨大な刃がすぐ頭上に迫る中、顔に装着する!
「デュワッ!」

 バルキー星人の剣が、地面を刺し貫いた。
『サイト!?』
「サイトさん……!」
 ミラーナイトが、ジャンボットが、グレンファイヤーが、シエスタが愕然となる。
「サイトぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉッ!!」
 詠唱の間に合わなかったルイズが絶叫。皆が皆、血の気を失う。
『ハァーハッハハハハハハァ――――! 遂にやったぜぇぇぇぇッ! ウルトラマンゼロは、このミーが抹殺したぁッ!』
 ただ一人、バルキー星人だけは勝ちを確信して高笑いする。
 だが……彼の剣がひとりでに持ち上がる。
『ん? う、うおぉぉッ!?』
 剣は何かの力に払いのけられた。その力の『主』を目の当たりにしたバルキー星人が絶句し、
よろよろと後ろに下がった。
 剣が突き刺さった場所からは、赤と青の輝きがどんどんと大きくなっているのだ!
 そして輝きが宇宙人たちと同等の身長と化した時……輝きが収まっていき、本当の姿がはっきりと見えていく。
 皆がずっと待っていた、その勇姿!
『へへッ……待たせたな!』
 ぐいっと親指で下唇を拭うその仕草……ミラーナイト、ジャンボット、グレンファイヤーは即座に歓喜した。
『ああ……! 遂に目覚めましたか……!』
『よくぞ戻ってきてくれた……!』
『ハハッ……寝坊が過ぎるぜおいッ!』
 シエスタは思わずルイズの手を取ってはしゃぐ。
「ミス・ヴァリエール! あれを……! やっと、帰ってきてくれました!」
「うん……うん……!」
 ルイズは安堵と嬉しさの涙をつぅと流し、頻りにうなずいた。
 『彼』の中の才人も、男泣きしながら呼びかけた。
『俺……ずぅっと待ってたんだよ……! よかった……本当によかったよ……! お前も、帰ってきてくれて!』
『遅くなってすまなかったな。けど、もう大丈夫だ!』
 そして『彼』は宣言した。

『ウルトラマンゼロ、完全復活だぜッ!!』

 バルキー星人は口に手を当ててうろたえる。
『な、なーんてこったいッ! 後ちょっとってところで、ゼロが復活しやがっただとぉ!? なんてアンラッキー!』
 だがすぐに思い直してほくそ笑む。
『バーット! 病み上がりならゼロとてそこまで強くはないだろ! やっぱりこのまま、弱っちい時に
串刺しにしてやるぜーッ!』
 勢いをつけてゼロに飛びかかる! 剣呑な光を反射するバルキーの剣!
 しかしその顔面に鉄拳がめり込んだ。
『あだぁぁぁ―――――――!?』
『だぁーれが弱っちいだって? あぁん?』
 ポキポキと拳を鳴らすゼロ。バルキー星人は真っ青だ。
 そしてバルキー星人はボコボコに殴られ出す。

109 :ウルトラマンゼロの使い魔 ◆5i.kSdufLc :2015/09/15(火) 22:59:11.35 ID:E57esuj/
『お前ッ! よくもッ! 才人を! 殺そうとしてくれたな! 俺が寝てる間に! 卑怯な奴だぜッ!』
『おぐッ! あごッ! ひげッ! ぐぎゃッ! ぬげッ! いぎゃあぁぁッ!』
 右腕をグルグルと回し、渾身のストレートパンチ!
『二万年早いんだよぉぉぉぉぉぉぉッ!!』
『うっぎゃぁぁぁぁぁ―――――――――――――!!』
 綺麗に放物線を描いてぶっ飛んでいくバルキー星人。しかしこれだけでは倒れはしなかった。
ふらふらと起き上がる。
『ちっくしょぉぉぉぉ……! 今日のところは一旦引き上げだ! 次会う時は海の怪獣を見せてやるッ! 
リメンバー・ミー!』
 全身が光に覆われて消えていくバルキー星人。
『待ちやがれッ!』
 追撃を掛けようとしたゼロだが、彼もガクリと倒れかけて足を止めた。その間にバルキー星人は消え去ってしまった。
『くっそ……まだ本調子じゃなかったか……』
『ゼロ!!』
 残念そうに頭を振ったゼロの周りに、ウルティメイトフォースゼロの仲間たちが駆けつけた。
『この野郎ぉー! 散々心配かけさせやがってよぉ! 起きるんならもっと早く起きろってんだよ!』
『おっと! グレンファイヤー……』
 グレンファイヤーはゼロに飛びついて、その肩に腕を回した。
『これでひと安心だ! 仲間が本当に全員そろったな! ジャンナインも元気でやってるといいが』
『ジャンボット……』
 ジャンボットは固くうなずいてみせる。
『見て下さい。彼女たちも、あなたの無事を確認して喜んでくれてますよ』
『ミラーナイト……!』
 そしてミラーナイトは、ルイズとシエスタの方に手を差し伸べた。
『ゼロ、サイトはまだ彼女たちとちゃんとした再会をしてません。サイトの元気な姿を見せてあげて下さい』
『おう、分かったぜ! 話はまた後でな!』
 ミラーナイト、ジャンボット、グレンファイヤーは一足先に空に飛び上がり、帰還していった。
そしてゼロは変身を解除し、才人の姿へと戻る。
 森の真ん中に立った才人に、ゼロはこう呼びかけた。
『才人、先に一つだけ伝えておくことがある。残念な知らせだ』
「何だ? ゼロ」
『無事に今日まで過ごしてたら、本当はお前の命は再生が完了してるはずだった。けど……
ヤプールを倒すのに俺たちの命をギリギリまで光に変換したことで、命がまた損傷した状態に戻っちまった』
 それの意味するところは、もう言われなくとも分かる。
『今度は前よりも時間は掛からないだろうが……それでも俺たちの融合を解除できる日にちが延びちまったんだ。
ようやくヤプールを倒せたってのに……。本当にすまねぇ、才人……』
「そっか……」
 才人は若干残念そうに苦笑した。地球に帰れなくなったこと、何とも思わない訳ではない。しかし、
「けど、そこまで気にはしないよ。また気長に待つさ」
『ん? 何だか前向きだな。何かいいことがあったのか?』
 意識がなくて才人に起こったことを知らないゼロの質問に、才人は笑顔を返した。
「後でゆっくり教えるさ。今は……」
 才人はルイズとシエスタがこちらへ走ってくる音を耳にした。そしてそちらへ向かって自分も駆けていく。
「サイトー!」
「サイトさーん!」
 ルイズとシエスタの呼び声とともに、懐かしい顔が見えた。才人は目一杯に叫んだ。
「ルイズー! シエスター! ただいまー!!」

110 :ウルトラマンゼロの使い魔 ◆5i.kSdufLc :2015/09/15(火) 23:00:03.98 ID:E57esuj/
以上です。
今日のバルキー星人が出てたウルトラマンX、実にカオスでした。

111 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/09/16(水) 21:48:05.74 ID:QP9E8R9I
皆様、お久し振りです。
他に御予定の方が無ければ、22:00頃からまた続きを投下させてください。

112 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/09/16(水) 22:08:49.99 ID:QP9E8R9I
 
「……せ、先生。こ、この生き物は一体、なんなのでしょうか……?」

シエスタは、自分が斬り捨てた小悪魔が悪臭を放ちながら泡立つ汚泥に変わっていくのを見て、口元を押さえた。

やや顔が青ざめているのは、邪悪な生き物とはいえ、初めて知的な生命体を自らの手で斬り殺したというショックからなのだろう。
先程はパラディンとしての正義感とセレスチャルの血に突き動かされていたのだろうが、彼女とてうら若い少女。
一時の興奮が収まれば、自分の行いの結果を見ていささか動揺するのも致し方あるまい。

「インプっていう種類の悪魔だよ。名前まではわからないけどね」

ディーキンは短くそう答えると、インプの唯一の所持品であったらしい、地面に残されていた書簡を拾い上げた。
この悪魔の出自についてなにか手掛かりがあるかも知れないと、広げて読んでみる。

ところが、そこにはハルケギニアの言葉で短く、『出頭せよ』と書かれていただけであった。

それ以外にはなにも……、差出人の名も、宛先さえも書かれていない。
魔法が掛かっていて文章を隠しているとか、炙り出しとか、そんな仕掛けもなさそうだった。

これを運んでいたインプは、少なくとも人間と同程度には知恵のある、狡猾なデヴィルだ。
おそらくは自分の上にいる誰かに運搬を命じられ、直接その相手の元へ届ける予定だったので、宛先などは不要だったのだろう。
あるいは、万が一書簡が誰かの手に渡った時のための用心で、わざと最小限の情報しか書かなかったのかもしれない。

ディーキンは手紙を見て困ったように顔をしかめ、首を傾げる。

「ウーン……?」

それでもなにか手掛かりはないか、推理できることはないかと、一生懸命に頭をひねった。
虫眼鏡まで取り出して、手紙のあちこちを穴が開くほど熱心に調べ回す。

インプがこの学院内にいたということは、おそらく差出人ないしは受取人は、学院内の人物ということだ。
つまり、ここには悪魔となんらかの関わりがある人物がいるのだということになる。

それは決して放置しておくことのできない、重大な問題だ。
地獄で数多くのデヴィルと戦ってきたディーキンには、その事がよく分かっていた。

とはいえ、この手紙をいくら調べてみても、考えてみても、やはり何もわかりそうにはなかった。
なにがしかの呪文を上手く使えば、突き止められるかもしれないが……。

「ン〜……、ねえ、シエスタ。
 この手紙を見て、何かわかることはないかな?」

ディーキンはとりあえず、何か他の手を考える前に、シエスタにも手紙を見せてみた。
この世界へ来てからまだ日が浅い自分にはわからないことでも、彼女なら気が付くかもしれないと思ったのだ。

「え? はい、ええと……、」

シエスタは手紙を受け取り、ひっくり返して眺めたり、手触りを確かめたりと、丁寧に調べてみた。

「……そうですね、字は綺麗で学がある感じですから、差し出し人は貴族の方ではないでしょうか。
 紙はすごく上質みたいですけど、この辺で使われているのとは、ちょっと違う感じです。
 もしかしたら、外国からの手紙なのかも……」

貴族の学院で働いてきた経験などを活かして、自分なりに推理したことを伝える。

「ふうん? 外国の、貴族の人……、」

ディーキンはそれを聞いて、タバサにも尋ねてみようと思いついた。
彼女は博識だし、確か外国からの留学生だったはずだ。

113 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/09/16(水) 22:10:26.76 ID:QP9E8R9I
「ねえ、タバサ――――」

早速彼女の方を振り向いたディーキンは、しかしその姿を見て、困惑したように途中で言葉を止めた。

いつもは無表情なタバサの顔が、僅かに、しかしはっきりと、苦しげに歪んでいた。
顔は青く、何かに怯えているようにさえ見える。

ディーキンはまるでわけがわからなかったが、とにかくタバサの元へ駆け寄ると、心配そうに、その顔を覗き込んだ。

「どうしたの、タバサ。なんだか、すごく辛そうだけど……」

「……別に、なんでも」

タバサはさっとディーキンから顔を逸らすと、短くそう答えた。

彼女は先程しようとした許されざる行為のこと、自分が抱いていた不当な感情のことを、洗いざらい彼に告白して詫びたいと思った。
けれど、そんな醜い自分のことを、彼には知られたくないとも思った。

それに、ディーキンの顔にはっきりと自分を気遣う思いが表れているのを見るのも、辛かった。
彼に気遣われ、好意を向けられると、余計に自分が惨めになるような思いがした。

もちろん、彼が悪いのではない。

彼の裏表のない善意に対して、こんな身勝手な苛立ちが湧いてくること自体が、己の賤しさの証明のようなものだ。
何もかも、自分が悪いのだ。自分が弱いのが。賤しい人間なのが。ちっぽけな人間なのが……。

タバサは、表情にこそ出さなかったが、泣きたいような気持ちになっていた。

自分ではどうしようもない劣等感や、ジェラシーに苛まれるというのは、こんなにも辛いものだったのか。
本で読むのと実際に経験してみるのとでは、大違いだった。
己の感情をはっきり自覚した今となっては、もはや自分を誤魔化すこともかなわない。

「……そうなの? それなら、いいんだけど……」

ディーキンはそんなタバサの態度に困惑したが、どうやらあまり触れてほしくなさそうな雰囲気だ、とは察した。
さっさと話題を変えることにして、手にした手紙を遠慮がちに差し出す。

「もし今、大丈夫なら、この手紙を見てくれる?
 さっきの悪魔が持ってたんだけど、タバサには何か、わかることはないかな?」

タバサはすぐに話題が変わった事に安堵したような思いで手紙を受け取ると、開いて目を通した。

「…………!」

途端に、それまではどこか怯えたような、弱弱しいものだった彼女の目に、諸々の感情がこもった強い光が宿る。

下から彼女の顔を覗き込んでいたディーキンは、その様子をはっきりと見た。
驚きと困惑とで、目を見開く。

この反応からすると、彼女はこの手紙のことを間違いなく知っている。おそらくは、彼女宛の手紙なのだろう。
だが、それならば彼女は、デヴィルと何か関わりがあるとでもいうのか?
そんなはずはない、とは思うが……。

「……ねえ、それはタバサ宛ての手紙なの?」

「そう」

タバサは短くそう答えると、踵を返して歩き出そうとする。

呼び出された以上、早急に向かわねばならない。

114 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/09/16(水) 22:12:47.33 ID:QP9E8R9I
まだ早朝なので、シルフィードのねぐらまで直接足を運ぶつもりだった。

ディーキンはその様子をじばらくじっと見ていたが、やがてとことこと彼女の後を追った。
シエスタも、慌てて後に続く。

「ねえタバサ、出かけるの? さっきの勝負の続きはいいの?」

「今度」

短くそう答える間も足を止めようとせず、2人の方を見ようともせずに、タバサは進んでいく。
先程までとは一変したタバサの態度に、ディーキンは少し考え込む。

「……ン〜。もしかして、これから何かお仕事に行くの?」

その言葉に、タバサの足がぴたりと止まった。

「……どうして?」

「ええと。タバサは、自分の国でシュヴァリエとかいう騎士の身分をもらってるんでしょ?
 出頭しろって書いてあったから、そのお仕事かなって……」

タバサはその返事に内心で小さく安堵すると、再び歩き出した。

相変わらず鋭い洞察力だが、自分の素性についてまで知られているわけではなかったようだ。
もちろん話してもいないことが知られようはずもないのだが、彼ならばもしかして、と思ってしまう。

「そう、だから出かける。ついてこないで」

「ウーン……、なんで?
 ディーキンは、タバサについていきたいんだけど……」

ディーキンには、ついていきたい理由がいくらでもあった。

タバサはさっきの自分との戦いで、精神力をだいぶ消耗しているはずだ。
その状態で、もしかすれば大きな危険が伴うものであるかもしれない任務に赴こうとしている。
向こうから挑んできた勝負だとはいえ、消耗の原因が自分にもある以上は、手助けをするのが筋というものだろう。

むろん、そんな話を抜きにしても、友人なのだから手伝いたい。
詩人として彼女に英雄の素質があると見込んだからには、その活躍も見届けたい。
冒険者としても、新しい冒険にはぜひ参加してみたい。

そして何よりも、デヴィルがこの一件に関わっている疑いが濃厚である以上、彼女を一人で行かせるなど絶対にありえない。

その一方で、タバサには、来てほしくない理由がいくらでもあった。

ただ、それをすべてディーキンに説明することは、彼女にはできなかった。
事情的にも、心情的にも。

「……これは、故国から直接頼まれた事だから。
 よその国の無関係な者に、ついてきてもらうのは困る」

「ン〜、でもディーキンは、よその国の人じゃないし、人間でもないよ?
 なんだったら、ルイズとかには仕事の内容は話さないって、誓ってもいいの」

先程からルイズに相談もせずに決闘をした上、今度は別の生徒に同行し、しかもその仕事内容も報告はできない……。
それは、使い魔の身としては、主人に対する背信行為だともいえるだろう。

しかしディーキンは、ルイズならば事情を説明すれば必ずわかってくれるはずだと確信していた。
むしろ、危険に向かう友人を助けようともせずに見送るなど、その方が彼女に対して顔向けができないというものだ。
決闘の件に関しては、まだ寝ている彼女を起こすのは気が引けたとはいえ、後で詫びておかねばなるまいが。

115 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/09/16(水) 22:15:19.73 ID:QP9E8R9I
 
「危険な仕事。友人は巻き込めない」

「だったら、友人ならなおさらついていかなくちゃいけないと思うの。
 ディーキンは役に立てるつもりだし、友だちのためならそんなことは恐れないよ。
 この間も、そうだったでしょ?」

タバサはぴたりと足を止めると、軽く俯いた。
ややあって、

「……私には、もうそんな資格がない。
 それに、ついてきても、あなたが期待しているようなものは見せられない」

「……へっ?」

ディーキンは、突然そんなことを言われて、きょとんとする。

タバサは、ディーキンの方へ向き直った。
顔を俯けたままで、少し沈み込んだ様子だった。

「一緒に来て、あなたが見ることになるのは……、英雄の姿なんかじゃない。
 私は、これまでの任務中に、何度も恥を忍ばされたり、躊躇もせずに相手を殺したりしてきた。
 そんな姿を、人に……、友人に見せたいとは、思わない」

タバサとて、年頃の少女なのである。
自分が殺しをする姿や、従姉妹や伯父からの屈辱的な命令に逆らえずに恥辱を耐え忍ぶ姿などを、人に見られたいわけもない。

いや、これまでならば、そんなことはもう今更だと思って、大して気にもしなかっただろう。

しかし、先ほどディーキンのまるで悪意のない眼に向き合ってから、とうに凍り付いたと思った感情がよみがえってきたのだ。
自分がこれまでの日々に酷く汚れてしまったことを悟って、消え入ってしまいたいほど恥ずかしくなった。

もうこれ以上、自分の醜い姿を晒しものにしたくなかった。
特に、ディーキンに対しては……。

「だから、ついて来ないで。お願い」

先ほどは、無条件に自分を信頼してくれる彼を、自分と同じように汚そうとしてしまった。
今のタバサは、そのことに酷い罪悪感を感じ、これ以上少しでもそんなことをするのは許されない、と感じていたのである。

彼には、いつまでも無垢であってほしい。
もう、薄汚れた自分の手で、彼を捕まえようなどとは思うまい。
自分はただ、遠くから見ていることさえできれば、それで……。

タバサはそれきり、困惑した様子のディーキンの返事も待たずに踵を返すと、足早に去って行く。

「……うーん?」

ディーキンはしばらく、困ったように眉根を寄せていた。
が、じきに呆気にとられるシエスタにいくつかの頼みごとをすると、急いでタバサの後を追った。





「ちょっと待って、タバサ」

森の中で叩き起こされてぶつくさ文句を言うシルフィードに、タバサが今まさに乗ろうとしていたところで、ディーキンが追いつく。

「……どうして、ついてきたの」

116 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/09/16(水) 22:17:41.28 ID:QP9E8R9I
 
タバサはしかし、非難がましい声に反して、それほど困惑してはいなかった。
こうなるかもしれないとはある程度、予想はしていたのである。

なんにせよ、彼がどうあってもついてくるつもりなのであれば、もうどうしようもない。
彼には例の、素晴らしい速さで空を駆ける、魔法の馬があるのだから。

シルフィードが全力で彼をまこうとしてくれたならあるいは、と言ったところだが……。

「きゅい! お兄さま、いいところに来てくださったのね。
 お姉さまはこれから大変なお仕事なの、お兄さまにも手伝ってほしいのね!」

……予想通りの反応だった。
先日初めてこの子を任務に連れて行った時も、事情を知るや、友人たちにも話して手伝ってもらうべきだと主張してきたのである。

これでは、彼をまくことなどとても不可能だ。
弁舌優れた彼と議論を続けて、説き伏せられるとも思えない。

ならば、不可能なことにこれ以上時間や体力や、ただでさえ消耗している精神力を費やしている余裕はあるまい。

「……わかった。ついてきて」

自分の願いを無視されたことは腹立たしいし、彼に醜いものを見せなくてはならないのは、悲しい。
だがそれでいて、自分が彼の好意を無下にしたにもかかわらず来てくれたことが、確かに嬉しくもあった。

「乗って」

しかしディーキンはすぐには乗らず、小さく咳払いをすると、懐から巻物を一枚取り出した。

「オホン……、その前に。
 ちょっと、やっておかないといけないことがあるんだよ。アア、すぐに済むから……」





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「まったくもう……」

ルイズは、ひどく不機嫌そうにぶつぶつと呟きながら、内心の苛立ちを押さえていた。
彼女は、先程シエスタが扉をノックする音で目が醒め、彼女から今朝起きたことの成り行きを聞いたのだ。

ディーキンが、今朝早くにタバサから勝負を挑まれたこと。
その途中で、彼女に故国から仕事の依頼が来たこと(悪魔云々は話が面倒になるので伏せるようにと、ディーキンが指示した)。
タバサは精神力を消耗していたし、命に関わる仕事だからということで、その手伝いに出かけたこと……。

「先生は、その、主人であるミス・ヴァリエールには大変申し訳ないと、詫びておられました。
 それで、せめて自分がいない間の代役を、後でよこすからと……」

シエスタは、おずおずとそういって、頼まれた言伝を終えた。
それからディーキンの代わりにと、ルイズの着替えなどを手伝い始める。

本当を言えば、シエスタもぜひとも2人についていきたかったのである。
悪魔と戦うことは、パラディンとして、天上の血を引く者としての務めであるから。

117 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/09/16(水) 22:20:29.78 ID:QP9E8R9I
だがディーキンは、彼女に学院に残るようにと言った。

学院内に入り込んだ悪魔が、あのインプ一匹だけとは限らない。
それに裏で手を引いている者が、インプが死んだことを悟ったなら、また新手を遣わしてくる可能性もある。
だから、事情を知っていて悪の存在を感知できるシエスタには、自分が不在の間学院に残って注意深く目を光らせていてほしい。
そう、頼んだのである。

それ以上に、状況が分からない以上、現時点でのシエスタの実力では危険が大きすぎる、という思いもディーキンにはあった。
万が一ガリアの上層部全体に既に悪魔の手が回っているなどという最悪の事態になっていたら、今すぐに正面切って戦うというのは無謀だ。
そういった場合、パラディンは嘘がつけず、悪を見逃せないので、彼女がいるとむしろ拙いことになってしまうかもしれない。

もちろん彼女の前では、それを口には出さなかったが。

「……代役って、何よ? 使い魔の代役なんて聞いたこともないわよ?」

「さ、さあ……、先生は、私が見ればわかる、と言わ―――」

シエスタは話しながらふと窓の外を見て、何者かが空を飛んでこちらに近づいてくるのを見た。
そして、急に呆気にとられたような面持ちになって、固まった。

「なによ、シエスタ。急に―――」

彼女の見ている方に目をやったルイズは、ぎょっとして目を見開いた。

「……よ、翼人!?」

「い、いえ、違います。あれは……、」

シエスタは、感極まったような様子で、胸元に手をやった。

「あれは……、あれは、天使様、ですわ。
 間違いありません……!」

窓の外から近づいてきたのは、ディーキンが今し方タバサに待ってもらって再召喚した、アストラル・デーヴァのラヴォエラであった。

自分の留守の間の代役として、また学院側に万一の事態が起きた時のための、備えとして。
彼女に頼み込んで、もう一仕事、してもらうことにしたのである。

本来なら、想定される相手は悪魔であるのだから、天使である彼女の方にこそタバサに同行してもらればいいのかもしれないが……。
純粋なる善の存在であり、かつ世俗での経験の浅いラヴォエラでは、シエスタ以上に拙い事態を招きかねないことをディーキンは危惧した。
下手をすれば、彼我の戦力差も考えずに、悪魔の本拠地に向かって猪突猛進でもしていきかねない。

もちろん彼女の前では、それを口には出さなかったが。

それに、同行できないことで不満を抱いているであろうシエスタも、憧れの天使としばらく一緒に居られるとなれば、喜んでくれるだろう。
ルイズやキュルケらにも後でラヴォエラのことを紹介する予定だったし、しばらくゆっくりしていってもらうのは丁度いい。

ついでにいえば、自分がタバサに同行しないことには、彼女の英雄譚を見届けることができない。
タバサ自身が何と言おうと、彼女には偉大な英雄の素質があることを、ディーキンは疑ってはいなかった。
せっかくの彼女の活躍がまた見られるかもしれない機会を、逃したくはない。

そういった諸々の理由から、ディーキンはラヴォエラを学院に残して、あえて自分がタバサの方についていくことにしたのであった。

118 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/09/16(水) 22:22:07.25 ID:QP9E8R9I
今回は以上になります。
あまり話が進展していませんが、なるべく丁寧に進めたいと思っていますので……。

それでは、またできるだけ早いうちに続きを書いていきたいと思います。
次の機会にも、またどうぞよろしくお願いいたします。
失礼しました……(御辞儀)

119 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/09/18(金) 00:41:48.19 ID:K8pxMjKv
乙です
他のデヴィルたちが登場するかわくわく

120 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/09/23(水) 23:15:42.03 ID:qB99sJTB
皆様、お久し振りです。
他に御予約の方が無ければ、また23:20頃から続きを投下させてください。

121 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/09/23(水) 23:20:34.96 ID:qB99sJTB
 
「……はぁ、天使って、本当にいたのねえ。
 この前もシエスタが天使の血を引いているとかディー君から聞いたけど、正直言って眉唾だと思ってたわ」

騒ぎを聞きつけてルイズの部屋に押し掛けたキュルケは、簡単に事のあらましを説明してもらうと、そう言って感嘆の溜息を吐いた。
ルイズも珍しく、キュルケの来訪に嫌そうな顔をするでもなく、同意の頷きを返す。

この前は2人とも、シエスタは実は天使などという御伽噺の中の存在ではなく、亜人の血でも引いているのではないかと疑っていた。
だが、ラヴォエラを目の前で見てみると、確かにこれは翼人などではなく天使だと信じざるを得なかった。

別に、2人が実際に翼人を見たことがあるというわけではない。
それでも、ラヴォエラが単なる亜人とは明らかに異なる存在であることくらいは分かった。

まず、身長が明らかに違う。
翼人は人間とほぼ同程度の背丈だが、ラヴォエラは2メイルを優に超すほどの長身だった。

しかも彼女は、自分の美貌や肉体に絶対の自信を持つキュルケでさえ認めざるを得ないほど、美しい顔立ちとしなやかな肉体を持っている。
エルフも美男美女揃いとは聞くが、彼女からは何か、ただ美しいというのとは違う、この世ならざる高貴さのようなものが感じられるのだ。

そして何よりも、ラヴォエラの体はその内なる力によって清浄な光を放ち、仄かに輝いていた。
そんな亜人がいるとは思えない。

「そうなの? じゃあ、私と同じね。
 私も始めて物質界に来るまでは、あなたたちみたいな地上の人間のことは、お伽噺の中の遠い存在みたいに感じていたのよ。
 天上のランタン・アルコンや英霊の人たちが、元は地上の別の生き物だったなんて、すごく不思議だったわ。
 私も、遠い昔には地上の人間の魂だったことがあるのかしら……」

ラヴォエラはシエスタが用意してくれた茶菓子などをつまみながらそう言って、楽しげに目を輝かせると朗らかに笑った。
彼女はまだ経験の浅い若いデーヴァであり、目新しい地上の世界やそこに住む人々に、とても惹かれているのだ。

ルイズらは最初、相手が天使ということでどう対応していいものか分からず、いささか緊張気味だった。
しかし、人間とさほど変わらずごく親しみやすい彼女の雰囲気や態度を見て、程なく打ち解けたようだ。

シエスタも、最初は非常に恭しい態度だったのだが、ラヴォエラが困惑しているのを見て、普通の貴族に対するのと同程度の対応に改めた。
以前にディーキンから、天使は崇拝されることを求めないものだ、と聞いたのを思い出したのであろう。

「あの……、ええと。アルコンとか英霊っていうのも、すごく気になるけど……。
 あ、あなたは、ディーキンとは、その……、どういう関係なの?」

ルイズはしばらくもじもじと躊躇った後、そう切り出した。

そりゃあ、自分の使い魔がいきなり代役とかいって天使を連れてきたりしたら、気になって当然だろう。
自分の使い魔は、天使などという存在と、一体どういった関係にあるのか。

ラヴォエラは、ちょっと決まりが悪そうに自分の翼を弄りながら、その質問に答える。

「ええ、彼は……、私の恩人の一人よ。
 以前、初めての地上での任務に……、その、失敗して。
 悪者に捕まってしまったところを、彼と、彼の仲間たちが助けてくれたの」

「へえ……。天使でも、失敗したりやられちゃったりすることってあるのね」

キュルケが悪気なくそう言うと、ラヴォエラは若干拗ねたように頬を膨らませた。

「わかってるわよ、あの時の私って本当に未熟で、惨めな失敗者だったわ。
 けど……、自分のメイスもこうしてちゃんと取り返したし、翼だってもう元通りに治ったんだし。
 ディーキンたちと一緒に、あの後すごくたくさんの悪をやっつけて……、そこは立派にやったつもりなんだから!」

その反応に、キュルケは肩を竦めて苦笑する。

122 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/09/23(水) 23:22:38.10 ID:qB99sJTB
「ごめんなさい、別にあなたを責めようとか、そんなつもりはないのよ。
 ただ、私は天使って、もっとこう……、なんていうか。人間っぽくない感じかなって、思ってたもんだから」

そこで、シエスタが口を挟んだ。

「あの、天使の方が捕まってしまうような相手って、何者なのですか?
 先生は、そんな相手とも戦われたんですか?」

その質問に、ルイズとキュルケも興味を惹かれたようにラヴォエラの方を見つめた。

彼女が実際にどれほど強いのかは知らないが、天使だというからには相当の実力者ではあるのだろう。
そんな存在が不覚をとる相手とは、一体何者なのか?
そして、それほどの相手に対して立ち向かえるほど、ディーキンや彼の仲間たちは強いのか?

「ああ、それは……、えっと、ちょっと待って。
 天上では、見ない相手だから、名前が……。でも今、思い出すから……」

ラヴォエラは頭に手を当てて、しばらく記憶を探る。

「……そう、思い出したわ!
 ヴィクススラという名の、邪悪な竜不死王(ドラコリッチ)に率いられた、吸血鬼(ヴァンパイア)の教団よ」

それを聞いたルイズらは、一様にぎょっとしたような顔になった。
ドラコリッチとやらは知らないが、もう片方の名称には彼女らも聞き覚えがある。

「き、吸血鬼の……」

「教団?」

吸血鬼は、ハルケギニアでも広く知られ、恐れられている存在である。

単純な力なら、巨体を誇るトロル鬼やオーク鬼のほうが上回るし、先住魔法の使い手としてなら、エルフのほうが勝っている。
だが吸血鬼は、外見上人間と見分けがつかない。
陽の光を浴びれば肌が焼けるが、吸血に用いる牙は普段は引っ込めておくことができる。
しかも人間の血を食料とするために、別に人間と関わる必要性のない巨人やエルフとは違い、頻繁に人を襲う。
それらの特徴から、“最悪の妖魔”とまで呼ばれているのだ。

もっとも、当のルイズらにも、またラヴォエラにも、今は知る由もないことではあるが……。
ルイズらの想像しているハルケギニアの吸血鬼と、フェイルーンの同名のそれとは、明らかに別種の存在であった。

フェイルーンの吸血鬼は妖魔ではなく、死体が新たな負の生命力を得て甦った、アンデッドと呼ばれる自然ならざる活動体の一種だ。
フェイルーンでは、そもそも妖魔という概念は一般には使われていない。
そしてハルケギニアでは逆に、アンデッドという概念は知られていないのである。

ただ、どちらの世界においても吸血鬼は非常に恐れられる、強大な存在であるという点では共通していた。

「ええ、そうよ。ああ、情けないけど、私一人で倒すには強すぎる相手だったの……。
 任務と関係のない、そんな連中のところになんか、迷いこまなければよかったんだけど……。
 でも、最後にはみんなに協力してもらって邪悪を滅ぼせたのだから、よかったと言うべきなのかしら?」

ラヴォエラが若干きまり悪そうにそう言うのを聞いて、ルイズらは顔を見合わせた。
吸血鬼の教団などというものは聞いた事もないが、天使である彼女がまさか、嘘をついているとも思えない。

「そ、その……。教団って、どのくらいの吸血鬼がいたの?」

ルイズの問いに、ラヴォエラはまた考え込んだ。

「さあ……、数えてはいなかったけど、何十人かはいたと思うわ。
 それに、相手は吸血鬼だけではなかったの。
 あいつらは、捕まえた私から血を抜いて、それをエネルギーに利用して……、骨のゴーレムを、たくさん作りだしていたのよ!

123 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/09/23(水) 23:25:08.39 ID:qB99sJTB
 他にも、従僕や護衛の魔物がたくさんいたわ。それに、ドロウも何人かいたかしら……」

「ドロウ?」

「ええ。知らないの? 地下に住んでいる、肌の黒いエルフよ。
 ロルスという邪悪な女神を崇めていて、地上に住む親戚のエルフたちとも敵対しているらしいわ」

「…………」

予想を遥かに超える話を聞かされて、ルイズらはしばし、呆然としていた。

何十人の吸血鬼と、たくさんのゴーレムに、その他の怪物。
さらには“最強の妖魔”とされるエルフさえ恐れるという、黒い肌のエルフ。
そして、何者かは知らないがそれらすべてを束ねる、ドラコリッチとかいう化物……。

「そ、そんなとんでもない連中を相手に戦えるほど、ディー君の仲間の人たちは強かったの?」

キュルケの言葉に、ルイズははっと我に返った。

「そ……、そうよ! ディーキンの“ボス”って、剣で戦う戦士なんでしょ?
 そんなので、それだけの連中を相手になんて……」

他の仲間のことはあまりよくは知らないが、チームのリーダー役がディーキンの“ボス”だったということは聞いている。
ハルケギニアの常識から言って、剣で戦う戦士などがリーダーを務めるチームが、そんなに強いとは信じがたかった。

しかし、ラヴォエラはあっさりとキュルケの問いに頷きを返す。

「ええ。ディーキンの仲間はみんな、本当に強かったわ。天上でも、あんなに強い人は少ないでしょうね。
 並み居る邪悪の軍勢をものともせず、相手がゴーレムでもドラゴンでも武器ひとつで正面から戦って、堂々と討ち倒してしまうのよ!」

まるで自分のことのように誇らしげに彼らの武勲を語るラヴォエラの笑顔を見て、ルイズらは言葉を失った。

もし、本当にそんなことができるとしたら、まるで御伽噺の『イーヴァルディの勇者』ではないか。
あるいは、かつて『烈風』と呼ばれた自分の母親のような、“伝説級”の英雄か。

これまではてっきり、ディーキンが憧れから過大評価をしているのだろうとばかり思っていたが……。

「それに、なにも彼の仲間たちだけじゃなくて……。
 ディーキンだって、強かったわよ?」

ラヴォエラのその言葉にまた3人の少女たちは我に返って、今度はディーキンのことを代わる代わる尋ね出した。
ラヴォエラには隠す理由もなく、ディーキンが話しても信じてもらえまいと思って伏せていた叙事詩的な冒険行の話を、色々と語っていく。

どうやら今日は、彼女らが朝食を食べるのは、だいぶ遅れそうだった……。





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ラヴォエラがルイズらを相手に、ディーキンの華々しい武勲を語っていたのと、ちょうど同じ頃。

ガリアへと向かうシルフィードの背の上で、ディーキンは何事かをじっと考え込んでいた。
ちなみに、ラヴォエラから返却してもらったエンセリックは、今は他に仲間たちから用意してもらった品物類と一緒に荷物袋の中である。

124 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/09/23(水) 23:27:34.65 ID:qB99sJTB
やがて意を決したように顔を上げると、前の方で本を開いているタバサに声を掛けた。

「ねえ、タバサ」

「……何?」

タバサは読んでいた本を閉じると、ディーキンの方に向き直った。

彼女にしては、相当に珍しいことだ。
普通なら完全に無視するか、本も姿勢もそのままで返事だけするかだった。

先程の決闘の折の一件で落ち込んで、いささかしおらしい態度になっているのだろう。
もちろん、相手がディーキンだから、というのも大きいだろうが。

「…………」

タバサはちらちらと顔を上げてディーキンの方を見たり、また顔を伏せたりを繰り返しながら、彼の話を待った。

今は彼の顔を見るだけでも辛い気持ちになるが、その一方で、彼と話をしたいとも思う。
彼は、先程のことで私に何か、説諭でもするつもりなのだろうか。
それとも、目的地までの慰みにまた何か、物語や歌でも披露してくれるつもりなのだろうか。
あるいは、先程の天使とか、彼女から渡された品物等について、何か解説でも……。

「ええと、その……。タバサはさっき、自分は英雄じゃないから、恥ずかしいところは見られたくないって……、言ってたよね?」

ディーキンは、何か困ったような様子でもじもじとリュートの弦を弄りながら、ためらいがちに話し始めた。

「ディーキンは、決してタバサに嫌な思いをさせたいわけじゃないし、女の子に恥をかかせたいとも思わないの。
 でも……、タバサに今、ついていかないわけにはいかないんだよ」

デヴィルが関わっているかもしれぬ以上、タバサを一人で行かせることは、絶対にできなかった。

それは、彼女の実力を信じていないからではない。
ただ、誰であろうと悪魔の誘惑に絶対に屈しない人間などはいないし、一人では彼らとは戦えないと知っているだけなのだ。
タバサがもし、デヴィルと戦うことになったなら、自分の力は必ずや役に立つはずだ。

とはいえ、タバサの望まぬ同行を強引に認めさせたことは、いささか申し訳ないとは思う。

なにか、その埋め合わせをしたかった。
そして、自分なりに一生懸命考えた結論は……。

「だから、ディーキンは自分がまず先に、恥ずかしい話をしようかと思うの。
 おチビのディーキンが昔、どんなに情けないことをやっちゃったか、ってことをね」

「……あなたの、昔の話……?」

「そうなの。ディーキンは昔、ぜんぜんダメな、ちっぽけなただのコボルドだったよ。
 でも、今は英雄の仲間で、ちゃんと冒険者としてやれてるの。
 それを聞いてもらえば、きっとタバサは、自分のことなんかちっとも恥ずかしくないって、そう思えるはずだよ」

「…………」

内心、そういう問題ではないとは思いながらも、タバサはその話の内容が気になった。

「きゅいきゅい! お兄さまの昔のお話? しかも恥ずかしいやつ?
 すごく聞いてみたいのね! 聞かせて聞かせて!!」

2人を背に乗せたシルフィードも、話の内容を聞きつけて口を挟んできた。
ディーキンは、決まり悪そうに頬を掻く。

125 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/09/23(水) 23:30:24.79 ID:qB99sJTB
「イルクも聞くの? ウウン……、ええと。
 じゃあ、まず、ディーキンがコボルドの洞窟に居て、前の“ご主人様”から最初に呼び出された時の話をするよ……」

それからディーキンは、昔の自分のことを語り始めた。

コボルドの洞窟で、他の大勢のコボルドたちと一緒に生まれたこと。
仲間たちの気性に馴染めず、臆病で怠け者の落ちこぼれだと思われていたこと。
ある日、部族の主人である白竜のタイモファラールの目に留まって、急に呼び出されたこと。
恐ろしさのあまり、彼が指一本でも動かす度に何度も地面に這い蹲って許しを請い、終いには耳元で怒鳴られて失神したこと。
そして、どうにかまともに彼と話せるようになるや、族長にするために魔法や何かの訓練をさせられたこと……。

「ディーキンがちっちゃいとき、よくネザー山脈のオークが、コボルドの洞穴を襲撃してたの。
 それで前のご主人様は、腹を立てて……。オークを追っ払える、偉大なコボルドの魔法使いを育てることにしたんだね」

成程、小柄なコボルドがオーク鬼のような相手を追い払うには、魔法を使えなければ無理だろう。
オーク鬼は、訓練を積んだ人間の戦士5人分とも言われる力を持っているのだから。
タバサはそう考えた。

実際には、フェイルーンのオークはハルケギニアのオーク鬼とは別の種族である。

ハルケギニアのオーク鬼は、身の丈は2メイル、体重は標準の人間の優に5倍はあり、知能が低い野蛮な人食いの亜人である。
対してフェイルーンのオークは、身長、体重共に屈強な人間と大差ない程度で、人間との混血も可能である。
概して野蛮で攻撃的な種族ではあるが、部族単位で父系制の文明社会を築いており、ごく稀に近隣の人間と友好的な関係を結ぶ場合もある。

「おチビのディーキンは、あんまりいい生徒じゃなかったよ……。やるべきことには、熱心じゃなかったの。
 でも、読書は好きだったけどね。前のご主人様の本は、みんな読んじゃったよ。
 いろんな場所の、話や絵がのってる本だったの!」

ディーキンはその時に読んだ本から、自分が生まれてからずっと過ごしてきた洞窟の外にも、世界があることを知った。
コボルドの仲間が教えてくれる以外の見方で、世界を見ることも知った。そして、コボルドが他の種族からは、どう思われているのかも。

そして何よりも、偉大な英雄の物語の数々に、心を惹かれた。

「次にオークが襲撃してきたとき、ディーキンは前のご主人様に、魔法を習得してもいないのに戦わされたんだよ。
 でもディーキンは、務めを果たさなかったよ。他のコボルドが殺されてる間、たるの中に隠れてたんだ……」

タバサは、それを聞いて内心、とても驚いた。

この、何事にも物怖じしない亜人が。異種族である人間ともすぐに親しみ、危険を冒して助けようとする亜人が。
同族が殺されているときに、自分の務めを放り捨てて、逃げ隠れしていたとは。

だが、そんなものなのかも知れない。

自分も、最初の任務の時は……。
失敗すれば自分ばかりか母までも破滅することになるというのに、怯えて逃げ惑うばかりであった。
追い詰められた時、最後まで戦おうともせずに、諦めて死の安らぎに逃げようとした。
その時に、自分を助けて戦うことを教えてくれた女性、狩人のジルと出会っていなかったら、今の自分はなかったのだ。

そう考えると、ディーキンに対して抱いていた劣等感や胸の痛みが、少し和らいだ。
代わりに、幾許かの共感と親しみを覚える。
彼も、自分と同じように苦しんだことがあったのか、と。

「後でその事を知った、生き残った仲間は、怒って……。
 ディーキンに、死ねって言ったの」

仲間たちが怒ったのも、当然だろうとは思う。

あの時自分が隠れたのは、死ぬのが怖かったからだ。それは、否定できない。
大体、魔法も覚えていない自分がただ義務感に駆られて仲間の士気をとっても、何の役にも立たない。無駄死にだ。

126 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/09/23(水) 23:32:39.44 ID:qB99sJTB
だが、それだけが理由でもなかった。

自分は、主人の元で初めて本を読んだ。コボルドの世界の外に、もっと大きな世界があることを知った。
その世界を何も知らないまま、暗い洞窟で死ぬのかと思うと、やりきれない気持ちになった。
外の世界には、“本当の英雄”がいることを、せっかく本で知ったのに。自分には、彼らと会う機会もないのか。
そして、自分自身が英雄になる機会も、ないのか。

それに、コボルドの神カートゥルマクが説く教え、彼が約束する来世での栄光。
そんなものは、他の種族にとっては何の魅力もないことも知った。
カートゥルマクは、コボルドはひたすら部族のために働き、ドラゴンに奉仕し、他の種族から略奪して生涯を送れという。

今、自分たちが戦っているオークとてそうだ。
彼らの神グルームシュの教えの、なんと野蛮で身勝手な事か。
グルームシュは、オークに自分たちの正当な所有物、すなわち世界のおよそありとあらゆるものを、力づくで奪い取れという。

自分は、偽りの名誉を掲げる野蛮な自分の種族のために、偽りの名誉を掲げる野蛮な敵の種族と戦い、真実の欠片もなく死んでいくのか。
それが、本当に正しいことだろうか?

そんなはずはないと思った。
どうせ死ぬのなら、そんなことのために戦って死ぬよりは、戦わずに殺される方がましだと思った。
だから、後で仲間や主人に殺されるであろうことがわかっていても、戦えなかったのである。

それでいて、洞窟の外に逃げ出すほどの勇気もなかった。
とどのつまりは、やはり自分は臆病だったのだろう。

「……でもね、前のご主人様は、死ぬなっていってくれたんだ。
 隠れるとは、ディーキンは頭がいいけど勇敢じゃない。ディーキンは、族長には向かないけど、面白いってさ。
 それで、ご主人様はディーキンを魔法使いにするのはやめにして、バードにすることにしたんだよ」

まったく、恥ずかしい話だとは思う。
親しい相手にでなければ、とても話せやしない。

それでも、これは自分にとっては忘れられない、とても大切な出来事だった。

結局、あの時自分の取った行動が、今の自分の人生を決めたのだから。
あの時、諦めて流れに身を任せていれば、自分は戦いで死に、形ばかりの名誉を与えられて、すぐに忘れ去られていただろう。
タイモファラールがその行動を認めてくれていなければ、バードになる事もなかったはずだ。

「……。私も、最初は逃げた。
 あなたにばかり話させるのは、不公平」

タバサは、一度も誰にも話したことの無かった自分の最初の任務の話を、なぜかディーキンに聞かせたくなっていた。
もちろん、母のことなど、まだ伏せておきたい部分は端折ることになるだろうが。
ディーキンもシルフィードも、興味深そうに耳を傾ける。

そういえば朝食を用意していなかったと彼らが気付くのは、まだだいぶ先のことになりそうだった……。


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今回は以上になります。
また、できるだけ早く続きを書いていきますので、次回もどうぞ、よろしくお願いいたします……(御辞儀)

127 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/09/25(金) 14:52:26.77 ID:E0vDWyo4
乙です

128 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/09/25(金) 18:52:24.46 ID:iezS3qJn
クロスロード召喚

129 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/09/25(金) 18:55:52.00 ID:iezS3qJn
思っくそ間違えたorz
オーバーロード、アインズ・ウルゴーン召喚

130 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/09/26(土) 01:04:03.09 ID:VwQ7jZVh
このスレまだあったんだ
なんか感動した

131 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/09/26(土) 03:24:23.34 ID:F6Nt/yrP
サイト……………

132 :言い出しっぺ ◆pLTNYd6DxQ :2015/09/27(日) 21:00:06.64 ID:q7zBEwMA
ご無沙汰しております。まとめwiki+避難所の管理人の言い出しっぺです。
避難所の運営スレに提案をしましたので、本スレにも告知させて頂きます。

ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/9616/1283476347/211-

賛否・異論等、遠慮なく意見して下さると助かります。お待ちしております。

133 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/09/27(日) 21:34:25.88 ID:T16NwLFe
事前の対策として悪くないかと
どこに移転するか次第ではあるけど

134 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/09/28(月) 21:03:15.52 ID:NvOR5m8Z
皆様、お久し振りです。
他に予定の方が無ければ、また21:10頃から続きを投下させてください。

135 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/09/28(月) 21:10:02.63 ID:NvOR5m8Z
 
タバサの故郷ガリアは、トリステインの南西に位置しているハルケギニア一の大国だ。

王都リュティスは、トリステインとの国境から、おおよそ千リーグほど離れた内陸部に位置している。
人口約三十万人にものぼる、ハルケギニアにおいても最大の都市だ。
そのリュティスの東側の郊外には、ガリア王家の人々が住まう壮麗な宮殿群、ヴェルサルテイルがあった。
タバサはいつも、そのヴェルサルテイルの中の小宮殿、プチ・トロワに赴いて、従姉妹のイザベラ王女から任務の指示を受けている。

「……あの人形娘は、まだなのかしらね?」

薄桃色の壁の美しいこの小宮殿の中の豪奢な一室で、イザベラは呼びつけたタバサの訪れを、今や遅しと待っていた。
腰の上まで伸びた美しい青色の長髪と碧眼が美しい娘であったが、そんな美点を意地の悪そうな目つきと苛立った態度が台無しにしている。

イザベラは、現国王ジョゼフ一世の娘だが、政治の表舞台からは縁遠い。
彼女は名目上タバサが所属する『ガリア北花壇警護騎士団』の騎士団長ということになっており、他の公職には就いていなかった。

この騎士団は、ヴェルサルテイル北側の花壇の警護役と銘打たれている。
だが、実際には日の当たらない宮殿の北側には花壇など存在しない。
その実態は、ガリア王家の汚れ仕事を一手に引き受ける名誉とは無縁の闇の騎士団なのである。

そのため華やかな表舞台で脚光を浴びる他の花壇騎士団とは違い、表向きには存在すら伏せられていた。
構成員同士の横のつながりもほとんどなく、タバサも自分とイザベラ以外の騎士団のメンバーのことはろくに知らない。
それだけ秘密主義で、謎めいた影の組織なのだ。

華やかな表舞台から遠ざけられ、そんな汚れ仕事の処理を行わされていることに、イザベラは至って不満であった。

おまけに今回は、また虐めてやろうと楽しみにして呼び出しをかけた従姉妹の到着が、かなり遅れている。
これは連絡役のインプが自分の興味にかまけて任務の伝達を遅らせたのが原因なのだが、そんな事情は彼女の知った事ではなかった。

「も、もうそろそろかと……」

召使の少女は機嫌を悪くしている主に恐れをなして、ベッドの傍に控えたまま、がたがたと震えていた。
イザベラがちらりとそちらの方に目を向けると、ひっ! と小さな悲鳴を上げそうになったのを、必死に呑みこむ。

そんな怯えた哀れな従僕の姿を見て、イザベラは多少溜飲を下げた。

イザベラは王族であるにもかかわらず、魔法の才能に乏しい。
彼女自身は、父に似たせいだと思っている。父のジョゼフは、魔法がまったく使えず、『無能王』と陰口を叩かれているのだ。
一方で、死んだ叔父のオルレアン公シャルルや、その娘であるシャルロット(タバサ)は魔法の才に恵まれている。

そう言った事情によって、イザベラは昔から強い劣等感、コンプレックスを抱いてきたのだ。

私を憎むならそうするがいい。だが、王族である私に、敬意を払わないことは許せぬ。
いいや、心から敬意を抱けぬというのなら、それでもよかろう。私が無能だと思うのならば、好きなように嗤え。
いずれ、必ずや思い知らせてくれる。愚民どもはただ、私を怖れよ。

父が国王となり、権力を恣にして以来、イザベラの行動は日を追うごとにますます傲慢でヒステリックになっていった。
そうして魔法を使えぬ平民の従者たちが自分の一挙手一投足に怯え、恐る恐る顔色を窺ってくるときにこそ、彼女は昏い満足感を覚える。

イザベラは、今では恐怖と敬意とを、殆ど区別もしていなかった。

「ふん……。退屈しのぎに、ゲームでもしようか?」

そういって、ベッドに寝そべったまま自分の杖を持ち上げる。
その瞬間の召使の少女の恐怖の表情を存分に堪能してから、軽く振って、テーブルの上のカードの束を引き寄せた。

「このカードは、最近つくらせた特注品でね。中には、一枚だけ表が赤い札が混じってるのさ」

イザベラはカードの束を広げて少女に見せてやった。
少女は内心ほっと安堵して、これ以上不興を買わないようにと、滑稽なほど必死になってまじまじとカードの束を見つめる。

136 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/09/28(月) 21:12:08.67 ID:NvOR5m8Z
 
なるほど、白磁のような美しい純白のカードの中に、一枚だけ血のような赤一色の札が混じっていた。

「私がこの札を裏返して重ならないように掻き混ぜるから、お前が赤い札の場所を当てるんだ。
 どうだい、平民でもわかる簡単な遊びだろう?」

「かしこまりました、それではお相手を……」

御辞儀をしてベッドの傍に椅子と机とを運ぼうとした少女を手で制して、イザベラはにやりと唇を歪める。
彼女には、この気弱な少女をそう簡単に恐怖から解放してやる気などなかった。

「ノーレートのゲームじゃつまらない。賭けをしようじゃないか」

召使はそれを聞いてさっと青ざめ、またがたがたと震えだした。
イザベラは、たまらないといった笑みを浮かべ、ちろりと舌で唇をなぞると、そんな召使の頬を杖の先で嬲る。

「そうね……。私が負けたら、金貨を百枚やろう」

平民にとっては、何ヵ月分もの給料に匹敵するほどの大金である。
そんな破格の報奨を聞いても、召使の少女は喜ぶどころかますますひどく震えあがって、血の気の失せた顔になっていく。

「でも、お前が負けたら……、代わりに、左手の指を四本もらうよ。親指は残しといてやる」

それを聞いた少女は、恐怖のあまり白目をむいて卒倒する。

ちょうどその時、呼び出しの衛士がイザベラに駆け寄ると、何事か耳打ちした。
つまらなそうに、イザベラは鼻を鳴らす。

「ふん、お預けか……。まあいいわ、入らせなさい」

衛士は頷いて倒れた少女を運び出し、それと入れ替わりに、タバサが入ってきた。
ディーキンは、同行していない。

むろん、彼が公然とタバサに同行して、ガリア国内でも秘密とされている北花壇騎士団の任務の詳細を聞くことなど許されるはずもない。
たとえ彼が外国の貴族の使い魔でなくても、また未知の亜人でなくても、それは無理な相談だった。

ディーキンとしても、タバサに同行はしたものの、一緒に宮殿へ向かう気はなかった。
まだこの王宮にデヴィルがはびこっていると決まったわけでもないし、今回いきなり正面から踏み込んで行こうという気はない。
無論、事態が急変すれば話は別だが。

それに、たとえ魔法によって変装や透明化をしても、仮にデヴィルが中で目を光らせているのならば正体が露見する恐れは十分にある。
ハルケギニア人にとっては未知の代物である自分の呪文も、デヴィルにとっては使い古された手口に過ぎないのだ。
なにがしかの呪文によって内部の様子を覗き見ることも、同様の理由で非常に危険であった。

ゆえにディーキンは、タバサに万が一の時のための非常用のアイテムを1つ2つ渡すと、宮殿の外で一旦彼女と別れた。
仕事は手伝うが、任務の受領には普段通りタバサ一人で行く方がかえって安全だろう、と考えたのだ。
内部の様子に何か不自然が無かったかなど、後で彼女から話を聞くつもりだった。

一応、タバサにも事前に任務の手紙を運んでいたのが悪魔の一種であることを伝え、気を付けるようにと注意を促してはおいた。
だが彼女には、事の重大さは今ひとつよく伝わらなかったようだ。

異界の悪魔などというのが本当かどうかは知らないが、いずれにせよその悪魔とやらは既に死んだのだし。
伯父にしろ従姉妹にしろ、気紛れで道楽趣味なのだ。どうせまたどこかから、変わった生物を手に入れてきたという程度のことだろう……。
タバサはその程度に考えて、あまり事態を深刻にとらえてはいなかった。

ディーキンが学院で召喚して見せた天使、アストラル・デーヴァに対しては、彼女も少なからず驚き、とても気にしていたのだが。
それに比べると、悪魔だと言われても、ちっぽけなインプに対してあまり脅威を感じられないのは無理もあるまい。
悪魔とやらは少し変わった妖魔のようなものだろう、くらいの感覚でしかないのかもしれない。

その楽観的な認識は、明らかに彼女の無知からくるものだ。

137 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/09/28(月) 21:15:05.58 ID:NvOR5m8Z
しかしディーキンは、今はそれを無理に正そうとはしなかった。

タバサがあまり身構え過ぎて態度に不自然さが表れれば、かえって不審に思われてしまうかもしれない。
いくら彼女がポーカーフェイスであっても、デヴィルというのは人間の心の中を見通す達人なのである。
ゆえに、彼女が普段通りの平静さを維持できるよう、そのまま行かせた方がよいと判断したのだ。

さておき、イザベラはやってきたタバサの様子をじっくりと眺めた。

いつもの、何を考えているのかわからない無表情。自分と同じ、青い髪に瞳。
背丈は、自分より頭二つ分は小さかった。だが、その小さな身体が秘めた魔力は、自分よりも数段上……。

その事を思って、イザベラは小さく歯噛みをした。

その魔力のおかげで、タバサこそが真の“王女の器”だと見なしている侍女や召使たちは少なくない。
魔力が乏しいというただ一事のために、自分の他の能力は軽んじられている。
しかも、あいつは他の従者と違って私を怖れず、媚びもしない。つまり、敬意を表さない。

その事が、どうにも腹に据えかねた。

何としてでも、あの少しの乱れもない澄ました無表情を歪ませてやりたい。
その余裕を繕った無表情ごとプライドを粉砕して、自分と同じ劣等感と屈辱とを味わわせてやりたい。
そう思って、これまでに何度も困難な任務をあてがってきた。だが、タバサは少しの怯えた様子もなく、淡々と成功させてきた。

だが今回の任務は、ただ腕が立つだけではどうにもならぬ類のもので、いささか面白いことになるかもしれぬ。
イザベラはその事を思い出して、にんまりとした笑みを浮かべた。

「ずいぶん遅かったわね。まあいいさ、今回の……、」

早速任務の説明をしようとして、ふと手元のカードに目を落とす。
そうだ、本命のお愉しみの前に。あの召使を相手に試してみようとしていたあれを使って、こいつを……。

「……今回の、任務の前に。
 まずは予行演習として、私とゲームをしようじゃないか?」

タバサは、小さく首を傾げた。
そんなことを言われても、自分はまだ任務の内容に目を通してもいないのだ。

しかし、イザベラはお構いなしにカードの束を広げて見せると、先程召使の少女にしたのと同じ説明を、タバサにもしてやった。
それから、任務の内容に関しても、かいつまんだ説明をする。

リュティスの繁華街のひとつ、ベルクート街にある裏の賭博場で、最近問題が起きているらしい。
そこへ通った貴族の多くが、連日負け続け、大金を巻き上げられている。
にもかかわらず、彼らはまるで腑抜けのように、何かに憑かれたかのように賭場に通い続け、家族の嘆きにも耳を貸さないのだという。

「ま、私は別に、ギャンブル狂いの馬鹿どもなんか知ったこっちゃないんだけどね。
 このままじゃあ財産をみんな使い潰されてしまう、助けてくれって訴えが、そいつらの家族から寄せられてるそうだ。
 軍警を使って店を取り潰したっていいんだが、そうなったら恥をかいちまう貴族が何人もいるんでね。
 儲けるからくりをきっちり暴いた上で、不正な行為であれば場合によっては胴元を始末、最低でも捕縛して連れてくることが任務だよ」

「…………」

タバサは僅かに眉根を寄せて、じっと考え込んだ。

なるほど、亜人や怪物の類を相手にするのとはまた勝手が違う、厄介な任務だ。
幸いギャンブルに関してはそれなりに腕に覚えはあるつもりだが、相手は本職の胴元。
果たして、上手くやれるかどうか……。

イザベラはそんなタバサの様子を見て、にっと唇の端を持ち上げる。
それから先程のカードの束を机の上に広げて、その脇に金貨の詰まった財布を放った。

138 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/09/28(月) 21:17:08.51 ID:NvOR5m8Z
「……そこで、予行演習ってわけだ。
 その財布の中身は軍資金さ、金貨で百枚ほど入ってる。もうお前のものだよ。
 何も賭けないんじゃ真剣になれないだろうから、私に勝てればさらに軍資金が増える、負ければ減るってことにしよう。
 ひとまずゲーム一回あたり、金貨十枚で。どう、受ける?」

タバサは少し考えて、頷いた。

イザベラは満足そうに目を細めると、金貨を十枚机の上に積んで早速ゲームに入ろうとする。
しかしそこで、タバサが待ったをかけた。

「ゲームの前に、カードと机を調べる。それと、腕まくり」

その要求を聞いたイザベラは、苛立った様子を見せるでもなく、鷹揚に頷いた。

「慎重だねえ、結構結構。そうでなくちゃね。
 ついでに、お互いに杖も置いておこうじゃないか。妙な真似ができないようにね?」

タバサは念入りに札を調べ、何も魔力のない普通のカードであること、目印などもついていないことを確認した。
それから、お互いに杖を置き、袖をまくって、何も仕込んでいないことを確認する。

「これでいいかい? じゃあ、いくよ……」

イザベラは裏向きに伏せたカードの中の一枚をめくり、それが赤の札であることをタバサに確認させた。
それから札を元に戻し、札同士が重なり合わないように気を付けながら、高速でかき混ぜ始める。

タバサはその動きを、じっと目で追った。

思いのほかしなやかで素早い指使いだったが、最初から指定されている一枚のカードの行方を見失うほどではない。
これは子供向けのごく簡単なゲームだろうな、と彼女は思った。
なぜ、この意地悪な従姉妹が自分に対してそんな簡単なゲームで勝負を挑んで来たのかは不思議だったが……。

やがて、イザベラがカードを混ぜるのを止めて、タバサの方に挑戦的な目を向けた。

「……さあ、どれが赤い札だい?」

タバサは迷うことなく、一枚のカードを指差した。

イザベラはにやりと笑って、そのカードを摘まんでひっくり返す……。
と、その表面は、純白だった。はずれである。

「あっはは、残念だったねえ! こんなことじゃあ、今回の任務の成功なんか覚束ないだろうねえ!」

イザベラは高らかに嘲笑うと、財布から金貨を十枚抜き取り、タバサの頬を小突き回した。

タバサは、僅かに顔をしかめる。
表情にこそその程度の変化しか表さなかったが、内心ではかなり愕然としていた。

(……何故?)

自分は、確かに赤のカードの行方を目で追えていたはず。なのに何故?

すり替え? いや、混ぜている最中のカードの行方は目で追っていたし、ひっくり返す時も不審な動作は無かった。
第一、彼女にプロのギャンブラーやマジシャンのような、<手先の早業>が使えるとはとても思えない。

魔法の仕掛けなどが札にないのは事前に確かめたし、杖は持っていない。
なにか隠し持っていたマジックアイテムを使ったとか、そんな不審な動作も、見た限りでは無かった。

では、一体……。

「どうだい、もう一回やってみるかい?」

139 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/09/28(月) 21:20:19.88 ID:NvOR5m8Z
 
「……やる」

タバサは、ぐっと内心の動揺を押し殺して、そう答えた。

こんなことではとても任務に成功できない。どんな仕掛けなのか見当もつかないが、絶対に見破ってみせる。
そんな決意を固めて。彼女は何気に、負けず嫌いなのだ。

「今度は、私が混ぜる側」

「いいとも。ゆっくり混ぜなよ」

タバサはカードを表がえして赤い札の所在を探し、それをイザベラに見せて伏せ直してから、真剣に混ぜ始めた。
イザベラは余裕の態度で、その様子を頬杖などつきながらじっと見守る。

やがて、タバサは札のシャッフルを終えて顔を上げると、イザベラの方を伺った。

「……どれ?」

「そうねえ。どれを選ぶかねえ……」

イザベラは余裕ぶって一枚一枚カードを指でトントンと叩いては、どれを選ぶか検討しているような様子を見せた。
カードを叩いた時のこちらの表情で正解を見分けようとしているのかと疑い、タバサはいつも以上にポーカーフェイスに努める。

「ま、あんたは正解の札を必死に目で追うなんてせせこましいことをやろうとしてしくじったようだけど。
 私は王族だから、自然と勝っちまうようにできてるのさ。王の強運が付いてるからねえ……」

そんなふざけたことを言いながら、ようやく一枚の札を選んで指でつまむ。

よし、あの札ははずれだ。タバサは勝利を確信した。
正解の札の場所は、自分でちゃんと覚えている。

ところが、表がえされた札は、赤一色の札だった。あたりである。
イザベラはまた高らかに笑って、タバサの方の財布から金貨を十枚抜き取った。

(……!? そんなはず……!)

タバサは急いで、自分が記憶していた正解のはずの札をめくってみる。
もしこれが正解なら、正解が二枚あったことになる。何かの手段ですり替えを行った証拠だ。

ところが、その札は純白だった。

タバサは表情こそ変えないままだったが、呆然としてしまった。
一体、なぜ?
わからない。どうして……。

タバサはその後もイザベラと何度かに渡って勝負を行ってみたが、すべて負けた。
なにかの種があるのか、それともただ自分が弱いだけなのか。それさえもわからないまま、支度金を何十枚も減らしてしまった。

「……ああ、お前が弱いのはよく分かったよ、七号。
 名残惜しいけど、もうここらで終わりだ。任務に取り掛かる前に、支度金を使い潰されちゃたまらないからね。
 もっとも、こんな体たらくじゃあ成功は期待できそうもないけどねえ!」

イザベラはそう言い放つと、勝負を打ち切った。

「賭博場では、ド・サリヴァン伯爵家の次女、マルグリットと名乗っておきな。
 そうそう。賭場で準備金があまったり金を儲けたりしたら、自分のものにして構わないよ。
 ただし、金が不足してもそれ以上は用意立てないからね。その時は芸でも体でも何でも売って、埋め合わせることだね。
 ……ま、残りそれっぽっちの金でせいぜい頑張りな、賢いエレーヌちゃん!」

140 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/09/28(月) 21:25:03.77 ID:NvOR5m8Z
イザベラは嘲るようにそう言い放ち、最後にあえて、昔使っていた呼び名でタバサに呼びかけた。
タバサは俯いて軽く唇を噛むと、残りわずかな金貨の入った財布を手に取る。

先だってはディーキンに手も足も出ず、ひどく無様な醜態を露呈した。
今度は、これまで歯牙にもかけたことのなかった従姉妹にまで負けた。
こんなことで、自分はいつか、母を救えるのだろうか。父の仇を、討てるのだろうか。

イザベラは僅かに、しかしはっきりと表情に表れたタバサの屈辱感を存分に愉しむと、改めて彼女に退室を促した……。





タバサが去った後、イザベラはうきうきと弾むような足取りで、供の者も連れずに、宮殿のとある一室に向かっていた。
とある人物に、事態の報告をするためだった。

彼女は来客用の部屋の前で足を止めると、コンコンと扉をノックする。

「……誰だ?」

「私よ。報告したいことがあるのだけど?」

「ああ、イザベラか。……よかろう、入れ」

素っ気なく、尊大でさえある物言いだった。
だが、このプチ・トロワの主であるイザベラは、それを咎めもせず、手ずから扉を開けて中に入っていく。

部屋の中には、宮殿内の他のどの部屋にもまして、豪奢で退廃的な空間が形成されていた。

赤と金の美しいカーテンが壁に掛けられ、優美だが退廃的なデザインの絵画や彫像が、室内のあちこちに飾られている。
机や椅子にはすべて滑らかな黒い布が被せられており、高級そうな、時にはおぞましいような品々が、それらの上に散らばっていた。
年代物のワインが入った細い瓶に、優美な水晶のゴブレット、宝石や金箔で飾られた人型生物の頭蓋骨がいくつか……。

部屋の奥の方にある、非常に大きい豪奢に飾り立てられたベッドの上に、部屋の主が横たわって寛いでいた。

彼の周囲には、半裸の女性たちが何人か、疲弊しきった様子でぐったりと横たわっている。
ベッドの横には翡翠製の香炉があり、酩酊感を覚えさせる麻薬めいた香を、室内に炊き込めていた。

まるで虎のような頭部を持つ、屈強な体躯の男だった。
虎のような毛皮に覆われた体を半ば肌蹴た豪奢な衣装に包み、気だるげに寝そべって、顔だけをイザベラの方に向けていた。
よく見ると、男の掌は異様であった。人間ならば手の甲にあたる場所に手の平があり、指も外側に丸まっているのだ。

この亜人めいた奇怪な容貌の男は、実際にはラークシャサと呼ばれる来訪者の一種だった。

イザベラは男の不遜な態度に腹を立てた様子もなく、そちらの方に歩み寄っていった。
この男には、恩義がある。自分が求めてやまなかった“力”を与えてくれたのだ。
それは今のところ、大して強いものではなかったが、しかし他人の持たない特別なものだった。

イザベラは香の匂いにあてられたものか、少し頬など染めながら、他の女を押しのけて男の横に寄り添うようにすると、自分も寛いだ。
そうしてから、先程のタバサとの会合について、男に話し始める。

141 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/09/28(月) 21:35:39.39 ID:NvOR5m8Z
「さっき、面白いことがあってね……。
 あんたの教えてくれた呪文のお陰で、あの人形娘をへこましてやれたのさ!」

男は、イザベラが《奇術|《プレスティディジテイション》》を上手く利用してタバサを出し抜いた手柄話を、黙って聞いてやった。

イザベラがゲームに使ったあのカードの束は、実は元々全部純白のカードだったのだ。
彼女はカードを伏せたまま、表面を《奇術》の効果で赤く染めたり、元に戻したりして、正解の札を好きなように変更していたのである。

男はその長話が終わると、待ちかねたように質問をした。

「……それは、よかったな。お前はかしこいぞ。
 だが、ジェベラットはどうしたのだ?」

「ん? ……ああ、あのインプとかいうやつかい?
 そういえば、まだ戻ってこないね。大方どこかで道草でも食ってるのか、帰り道で獣かなんかにでも襲われたのかじゃない?」

「お前の従姉妹に、殺されたなどということは?」

「さあ、そんな様子はなかったけどね……。あんな間抜けな子が、あいつの変装に気付くわけがないさ。
 そんな事よりもさ、他にも傑作だったことが……、」

イザベラはその事にはさして関心も無いらしく、すぐにまた自分の手柄と、タバサの滑稽な姿に関する話に戻っていった。

(むう……)

男は、イザベラの背中などを労うように撫でながらも、頭の中ではインプの事について考えを巡らしていた。

インプはデヴィルの中では雑魚だが、そうそう通りすがりの獣などにやられるほど、愚かでも非力でもないはずだ。
イザベラはそんな様子はなかったといっていたが、あのタバサとかいう娘が関与している可能性はある。
自分も同席して、彼女の思考を探っておけばよかっただろうか。まあ、今さら考えたところでどうにもならないが。

もしもそうだとすれば、今後はあの娘の動向にはより注意が必要になるだろうが……。

(……ふん。明確な事実ではない以上、報告の義務はないか)

男は、デヴィルと同様「秩序にして悪」の性質に属する来訪者の一種だが、デヴィルに好意など抱いていなかった。
ラークシャサという種族は、自分たち以外の種族に召使以上の地位が相応しいなどとは、欠片も思っていないのだ。

「……そうだな。まあ調査の必要があるほどの大事でもあるまい。
 上には、あのインプは学院への任務の途中、不用意に使い魔か野生の幻獣に近づきすぎて殺されたものと思われる、とでも報告しておけ」

あの娘は、上手くすれば不快なデヴィルどもを排除するために役立つかもしれぬ。
この、イザベラという娘と同様に。
そうすれば、自分にとってこの国は、もっと居心地のいいものになるだろう。

そう結論した男は、あえてことを大事にせず、握りつぶすことを選択したのだった。

142 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia 解説:2015/09/28(月) 21:41:11.95 ID:NvOR5m8Z
 
ラークシャサ:
 ラークシャサは秩序にして悪の性質に属する来訪者だが、現世に定住する邪悪な侵略者でもある。
まさに悪の体現者だというものもおり、これ以上に悪意ある存在は滅多にいないとされる。
ラークシャサは、自らの血統を誇り、他の種族を蔑み、あらゆる宗教を軽蔑している。
また、大変な贅沢好きである彼らは常に豪華な衣装を身にまとい、贅沢で冒涜的、かつ退廃的な暮らしを送っている。
 ラークシャサの体つきは人間に似ているが、頭部は虎のそれであり、体表も毛皮に覆われている。
人間なら手の甲にあたる場所に手の平があるのが特徴だが、それで手先の器用さが損なわれることはない。
彼らは生来の強力な魔術師でもあり、その屈強そうな半人半獣の姿に反して、近接戦闘は下品であるといって嫌っている。
どんな人型生物の姿にも化けられる上に<変装>と<はったり>の技能に長け、しかも他者の思考を読むことができるという偽りの達人である。
また、呪文に対しても武器に対しても強い耐性があり、聖別された刺突武器によってでなければ、容易に致命傷を負うことはない。
 彼らには黒豹の頭を持ち武器を用いるナズサルーン種、強力な魔術を用い不死者を操るアクチャザール種など、いくつかの亜種族がいる。
 一説によれば、ラークシャサは神々に敵対する不死の悪霊であり、たとえ肉体を滅ぼされても、いつの日か転生して甦るのだという。
地球でも、古代インドにおいては彼ら受肉した悪霊たちが蔓延っていたとされている。


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今回は以上になります。
またできるだけ早く続きを書いていきたいと思いますので、次の機会にも、またどうぞよろしくお願いいたします(御辞儀)

143 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/09/28(月) 22:54:25.62 ID:vzwsjs0X
素早いup、乙です。

ラークシャサって最強クラスのデーモンorデビルを除いたら最悪の相手じゃないか。

144 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/09/29(火) 19:08:49.46 ID:L95Irdpl

確かにハルケの魔法貴族社会をラークシャサ好みに堕落させると連中には居心地良くなりそうだ

145 :ウルトラマンゼロの使い魔 ◆5i.kSdufLc :2015/09/30(水) 21:14:37.80 ID:+roHtswa
こんばんは、焼き鮭です。七十二話目の投下をします。
開始は21:18から。

146 :ウルトラマンゼロの使い魔 ◆5i.kSdufLc :2015/09/30(水) 21:18:31.00 ID:+roHtswa
ウルトラマンゼロの使い魔
第七十二話「吸血寒村」
こうもり怪獣バットン 登場

 戦争が生じる莫大なマイナスエネルギーによって途轍もなく強大になってしまったヤプール人を
倒す代償として生死の境をさ迷い、長い時間眠り続けていたウルトラマンゼロ。しかしポール星人の
たくらみを破るために勇気を掲げた才人に呼応するように、遂に眠りから覚めて復活した。
 だが彼が眠っていた間にもハルケギニアには怪獣が出現していた。ゼロ覚醒までの間に、
その魔の手から人々を護っていたのは、誰であろうウルティメイトフォースゼロの仲間三人である。
 今回はその三人の今日までの活躍の一部を、以前のように紹介することとしよう。

「お姉さまお姉さま、何の本を読んでるの?」
 青い鱗の風韻竜、シルフィードが背の上の主人、タバサを呼んだ。シルフィードは現在、
上空三千メイルを飛びながらガリア首都リュティスの南東五百リーグの場所を目指していた。
 タバサはシルフィードの質問に、無言で本の表紙を見せることで答えた。
「『ハルケギニアの多種多様な吸血鬼について』ですって? 今度の相手を調べてるのね」
 と言ったシルフィードはぶるぶる震えた。
「お姉さま、吸血鬼は危険な相手ですわ! 太陽の光に弱い点を除けば、人間と見分けがつかないし、
先住の魔法は使うし! きゅいきゅい! おまけに血を吸った人間を一人、手足のように操ることだって
できるんだから!」
 シルフィードがそう語ると、タバサは目を細めてじっと本を見つめた。
 今回のタバサの任務は、サビエラ村という山間の片田舎の村に潜む吸血鬼の退治なのであった。
二ヶ月ほど前に十二歳の少女が全身の血を吸い尽くされて死亡していたのを皮切りに事件が発生し、
犠牲者は既に九人にも及んでいるという。そして九人の被害者の中には、王室から派遣された
ガリアの正騎士まで含まれていた。トライアングルクラスの火の使い手という実力者だったが、
吸血鬼には力及ばなかったようだ。
 そんな狡猾な妖魔が相手なので、タバサはいつも以上に慎重に事を進めるつもりだった。
「……ところでお姉さま、吸血鬼がいるんだから、吸血怪獣なんてのもいるのかしら?」
 不意に、シルフィードがそんなことをつぶやいた
「吸血怪獣がほんとにいたら、それはもう大変なことなのね。何せあんなに身体が大きいのだもの。
何人の血を吸ったところでお腹が満たされず、次々に人を襲うのね! ああ恐ろしい! あッ、でも
吸血怪獣ってちょっとおかしいのね。あの大きさなら、わざわざ血を吸うんじゃなくて丸ごとぱっくり
食べる方がずっとずっと効率的だからね! きゅいきゅい!」
 無駄口を並べるシルフィードの頭をタバサが杖で小突き、先を急ぐように促すのだった。

 サビエラ村から少し離れた場所に着陸するタバサとシルフィード。するとそこに近づいてくる者が。
「見知った風竜が飛んできたと思えば、やはりあなたでしたか、タバサさん。シルフィードさん。
エギンハイム村以来ですね」
「あなたは……」
 それはミラーナイトの人間体、ミラーだった。どうしてここにいるのか、とタバサが聞く前に、
ミラーが口を開く。
「タバサさんはサビエラ村の吸血鬼の事件を解決するためにいらしたのでしょう? 実は私も、
あの村を中心に夜毎に異様な気配を感じるので、調査に赴くところだったのです」
「異様な気配?」
「正体まではまだ分かりません。しかし、強力な負の波動を感じました。これはただごとではありません。
またヤプールが関わっているのでは……と思い、正体を確かめることとしたのです」
 ミラーの台詞を受けて、タバサは一層警戒心を深めた。ただの吸血鬼だけでも厄介なのに、
怪獣や侵略者までが絡んでいるのなら、自分たちの力だけで事件解決を図るのは大変苦しいものとなる。

147 :ウルトラマンゼロの使い魔 ◆5i.kSdufLc :2015/09/30(水) 21:22:14.76 ID:+roHtswa
 そこで協力を申し出たら、ミラーは快く引き受けてくれた。
「ありがとう。早速、頼みがある」
「何でしょう。私に出来ることでしたら、何なりと」
 タバサの頼みというのは、ミラーにマントと自分の杖を持たせて、自らの代わりに王宮から
派遣されてきた騎士を演じてもらうというものだった。自分は騎士の従者役だ。
 こうするのは、村に潜んでいるだろう吸血鬼の目を欺き、油断させるためであった。マントと杖を
持たない者は普通平民なので、敵の虚を突くことが出来るはず。当然杖を側に置かないのには危険が伴うが……
ミラーは超人なので、その危険を減らすことも出来よう。
 当初はシルフィードを人間に変化させる予定だったが、こうした方が断然良い。何故なら、
シルフィードでは騎士のふりをさせるのにいささか不安があったから……なんて言ったら当人が
へそを曲げるだろうから、賢明なタバサは胸の内にしまっておく。
 とにもかくにも、タバサ一行はそれぞれの役どころを決定してからサビエラ村へと足を踏み入れていった。

 サビエラ村は人口三百五十人ほどの寒村。吸血鬼という魔の牙に脅かされている最中だからか、
全体の雰囲気が非常に重く暗い。
 ミラーの美貌から、女性たちは頬を赤らめたりため息を漏らしたりという反応を見せるが、
男性からはかなり批判的な目を向けられた。僻みもあるだろうが、既に王宮の騎士が返り討ちに
遭っているので、本当に吸血鬼を倒せるのか疑念を持っているのだろう。
 ともかく、村を回ってある程度吸血鬼に関する情報を得られた。
 村人たちは、吸血鬼が三ヵ月ほど前にこの村に引っ越してきた占い師の一家であると疑ってかかっていた。
特に占い師のお婆さんは、占いもろくにせずに、病気だからと日中も家に閉じこもっているのだという。
「……どう思う?」
 従者を演じるタバサが、ミラーに意見を求める。
「あからさまに怪しすぎますね。正体を隠すつもりならば、もっと上手くやるはずでしょう。
表に出られないお婆さんがいるのをいいことに、目そらしに利用している可能性が高いです。
……とは言うものの、実際にそのお婆さんにお会いしないことには結論は出せませんね」
 そういうことで、一行は村長にその占い師一家の家の場所を教えてもらった。
 その村長の邸宅では、五歳ぐらいの、美しい金髪の少女がこちらの様子を物陰から窺っていた。
「お可愛い女の子ですね。お孫さんですか?」
 ミラーが村長に尋ねると、村長は否定した。
「いえ、あの子、エルザはわしが預かっておりますが、わしの本当の家族ではないのですじゃ。
一年ほど前、寺院の前に捨てられておったのです。聞けば両親はメイジに殺されて、ここまで
逃げてきたとのことでの。おそらく行商の旅人が、なんらかの理由で無礼討ちにされたか、
メイジの盗賊に襲われたか……。まったく森は、妖魔以外の危険もいっぱいですじゃ。早くに子を
なくし、つれあいも死んでしまったわしには、家族がおらんでな、引き取って育てることにしたんですじゃ」
「そうでしたか……。すみません、お話しづらいことを聞きました」
「いえ、構わんで下さい」
 それから村長は遠い目になった。
「わしはあの子の、笑った顔を見たことがないのですじゃ。身体も弱くて……、あまり外で
遊ぶこともさせられん……。一度でいいから、あの子の笑顔を見たいもんじゃのう……。
それなのに村では吸血鬼騒ぎ。早いところ、解決して欲しいもんじゃ……」
 かわいそうな境遇の女の子だが、タバサはミラーの脇腹を軽く小突いた。ここまで吸血鬼が
血を吸ったことで意のままに操る『屍人鬼(グール)』を探るために、吸血痕を求めて村人たちの
身体を確かめていたが、エルザまでも疑うというのか。
 だがミラーは許可しなかった。
「いくら何でも、あの子は手足にするには小さすぎますよ。グールは、身体能力は人間の時から
変化しないのでしょう? 幼子では、いざという時に頼りになりませんからね。グールではなく、
吸血鬼ならば可能性は大いにありますが……その判断は、占い師の一家を確認してからにしましょう」

148 :ウルトラマンゼロの使い魔 ◆5i.kSdufLc :2015/09/30(水) 21:24:42.28 ID:+roHtswa
 そう言って村はずれのあばら家に行くと、そこでは軽い騒動が起きていた。十数人の村人たちが、
鍬や棒、火の点いた松明を手にあばら家を取り囲んでいるのだ。
「どうやら、血気に逸った方々が早急な判断を下したみたいですね」
 ミラーの言う通り、村人たちは口々にわめく。
「出てこい! 吸血鬼!」
 するとあばら家の中から年のころ四十前ほどの、屈強な大男が出てきて、集まった村人たちに大声で怒鳴った。
「誰が吸血鬼だ! 失礼なことを言うんじゃねえ!」
「アレキサンドル! お前たちが一番怪しいんだよ! よそ者が! ほら吸血鬼を出せ!」
「吸血鬼なんかいねえよ!」
「いるだろうが! 昼だっつうのにベッドから出てこねえババアが!」
「おっかぁを捕まえて吸血鬼とはどういうこった! 病気で寝てるだけだ! 言っただろう?」
 額に青筋を浮かべて男がつぶやく。
「いいからここまで連れてこい! ババアが違うなら、妹がそうじゃねえのか!? 肌が日に
弱いとか抜かしてたが、家に二人も閉じこもってる奴がいるなんておかしすぎだぜ!」
「なんだと!? 妹まで疑うってのか! いい加減にしやがれ!」
 もみ合いになりそうになったところで、ミラーが仲裁に入った。
「まぁまぁ、落ち着いて下さい。この家の検分は私たちがしますから。こうやって疑心暗鬼に陥って、
村の中で諍いを起こすことこそ、吸血鬼の思惑かもしれませんよ」
「あんたはお城からいらっしゃった騎士さま……」
 ミラーの説得と、女性のような美貌からは想像もつかないような迫力で村人たちは大人しくなった。
それから一行はあばら家の中に入り、アレキサンドルという大男の家族を調べた。
 中にいたのは、粗末なベッドに横たわる、枯れ木のように痩せこけた老婆と、その世話をしていた
病的なまでに肌の白い、アレキサンドルの妹という美女。確かに、どちらも吸血鬼らしいといえば
吸血鬼らしい外見。
 しかしこの一家にも、吸血鬼と断じられるような決定打はなかった。吸血鬼は通常時には
人間と見分けがつかないし、グールの決め手となる傷痕も、田舎だけあり、虫や蛭に刺された
それらしい痕が何人もの村人にあるのだ。
 とにかく、昼の内では誰が吸血鬼かなど分かりようがない。そこで吸血鬼の活動時間、すなわち夜を待つ。
 村長の屋敷に、村に残っている若い娘たちを集めてもらい、自分たちは外で見張る。これで吸血鬼が
襲ってきても、すぐに迎撃できることが可能だ。

 そして夜になると、すぐに吸血鬼の襲撃があった。しかし狙われたのは、集めた娘ではなかった。
「……きぃやあああああああああああ」
 一階のエルザの部屋からか細い悲鳴が聞こえ、ミラーとタバサはすぐにそちらへ走った。
 割られた窓から部屋の中へ乗り込むと、片隅でガタガタと震えるエルザの姿があった。
そこに襲いかかろうとしているのは、あばら家の美女。犬歯が異常に伸びて、牙と化している。
「ホホホホホホ!」
 美女はミラーたちの顔を確かめると、高笑いを上げて扉から逃げ出していった。
「待ちなさい!」
 それを追い掛けていくミラー。タバサは怯えるエルザを落ち着かせる。
 ミラーならば、吸血鬼といえども物の数ではあるまい。鏡の力を以てして、簡単に返り討ちに
してくれるはずだ。……相手が『ハルケギニアの吸血鬼』ならば。

 屋敷から外へ逃げ出した吸血鬼を追いかけていくミラー。しかし吸血鬼は村はずれまで
来たところで吸血鬼は停止し、ミラーへ振り返る。
「ホホホホホホ!」
 再び高笑いすると、全身から怪光を発してみるみる巨大化、変身していく!
「ギャア――――! ギャア――――!」

149 :ウルトラマンゼロの使い魔 ◆5i.kSdufLc :2015/09/30(水) 21:27:17.41 ID:+roHtswa
 吸血鬼はあっという間に異様に長い牙を口からはみ出させた、コウモリ型の怪獣へと変貌した! 
吸血鬼の正体はこうもり怪獣バットンであった!
「はッ!」
 それを目の当たりにしたミラーは一瞬驚くものの、すぐに意識を切り換えて近くの水たまりを見やった。
すかさずそこへ飛び込み、光の反射をくぐり抜けて変身!
『とぁッ!』
 巨大化したミラーナイトがバットンの前に降り立った。二つの月光が雲の切れ間から寒村を
照らし出す中で、鏡の騎士とこうもりの怪物の決闘が開始される。
「ギャア――――! ギャア――――!」
 先に動いたのはバットンだ。両腕に生えた皮翼をバサバサと羽ばたかせることで突風を生み出す。
『くッ!』
 風の勢いはすさまじく、ミラーナイトはまっすぐ立っていることが出来ずによろめいた。
その隙にバットンが空へ飛び上がり、ミラーナイトへ向けて滑空していく。
 危ない、ミラーナイト! バットンの羽には刃が仕込まれている!
『ふッ!』
「ギャア――――! ギャア――――!」
 殺人暗器が迫る中、ミラーナイトは一瞬にして体勢を立て直して前方に転がった。それでバットンの
斬撃をかわすことは出来たが、バットンは空を自在に飛び回って執拗にミラーナイトを追い回す。
刃で切り裂かれたら、戦況は一気にミラーナイトの不利になるだろう。
『はぁッ!』
 だが黙って逃げ続けるだけのミラーナイトではない。バットンの何度目かの攻撃を素早く
避けたところで、振り向きざまにミラーナイフを放つ。ミラーナイフは見事バットンの皮膜を引き裂いた。
「ギャア――――! ギャア――――!」
 羽をやられたことで飛んでいられなくなったバットンは着地するが、細見の肉体は地上でも
俊敏な身のこなしを実現させていた。即座に放たれた飛び蹴りをミラーナイトはどうにか回避する。
「ギャア――――!」
 だがそこを狙って、バットンの長い耳から針状の光線が発射された!
『うぅッ!?』
 それをもろに食らったミラーナイトは仰向けに転倒した。それを逃さず、バットンが覆い被さってきた。
「ギャア――――! ギャア――――!」
『くぅッ!』
 自慢の長い牙をミラーナイトの首筋に突き刺そうと振り下ろすバットン。ミラーナイトは
首を傾けることでギリギリかわした。
 バットンに噛みつかれると、その魔力によって噛まれた相手も吸血鬼になってしまう。
ミラーナイト、危うし!
『はぁぁッ!』
 しかしミラーナイトはすぐにバットンの腹部を蹴り上げることで、自身から引き離した。
どうにか一番の危機は脱することが出来た。
「ギャア――――! ギャア――――!」
 とはいえこれくらいであきらめるバットンではない。己の頭上を跳び越えて背後に着地した
ミラーナイトを追って、そちらへ耳からの光線を再度撃ち込む。
 だが光線はミラーナイトに当たるとそのままはね返ってきた! ミラーナイトの十八番、
鏡の虚像を利用した分身戦法だったのだ。
「ギャア――――!?」
 自分の攻撃をそのまま食らったバットンは大きくひるむ。攻撃の絶好のチャンスだが、
ミラーナイトはこのままバットンにとどめを刺すことはしなかった。
 バットンは吸血した相手を吸血鬼に変える能力を持つのは先ほど語った通りだが、それはバットンを
ただ倒したとしても治癒しない。バットンの血液から作る血清が必要となるのだ。そこでミラーナイトは、
鏡の細工による注射器を作り出した。繊細な業師ミラーナイトらしい、巧みな芸術であった。

150 :ウルトラマンゼロの使い魔 ◆5i.kSdufLc :2015/09/30(水) 21:29:28.87 ID:+roHtswa
 それから一直線にバットンに駆け寄り、その首筋に注射器の針を突き刺す!
「ギャア――――! ギャア――――!」
『レディなら大人しくしなさい!』
 もがくバットンを抑えつけて採血。これで必要な分の血液を採ることが出来た。
 だがバットンに突き飛ばされて、注射器を地面の上に落としてしまう。
「ギャア――――! ギャア――――!」
 自身の血が詰まった注射器を奪い取ろうと走るバットンだが、ミラーナイトが後ろから掴んで足止めする。
『させませんよ!』
「ギャア――――! ギャア――――!」
 激しく抵抗するバットンだが、ミラーナイトは足を引っ掛けて転倒させた。バットンは注射器に
手を伸ばすものの、指はわずかに届かなかった。
『やぁッ!』
 そしてミラーナイトはバットンの両脚を掴み、後方へ投げ飛ばす! 大きく弧を描いたバットンが
ふらふらと起き上がると、そこにとどめのシルバークロス!
『シルバークロス!』
「ギャア――――!!」
 バットンは十字に切断されて爆散。破片も粉々になって消滅していった。
『ふぅ、後は怪獣の血液から血清を作るだけですか……』
 ひと息ついたミラーナイトは注射器を拾い上げ、それをじっと見つめた。
 村人たちから吸血鬼と疑われていた占い師の一家だったが、本当にその中に吸血鬼が混ざっていたとは。
恐らく、女に化けたバットンがアレキサンドルとその母を操り、家族に扮してサビエラ村に潜入していたのだ。
 だがバットンは今こうして倒した。これでサビエラ村の吸血鬼事件は終わりを迎える……。
『……本当に、これで終わりなのでしょうか……』
 そのはずなのだが、どうしてかミラーナイトは気分が晴れなかった。何か、もやもやとしたものが残っている。
 困惑する彼を、二つの月光は変わらず照らし続けていた。

 サビエラ村の人々は戦いの騒動を聞きつけて目を覚まし、怪獣の姿を見上げて恐れおののいていた。
しかしミラーナイトが退治したことで、今ではすっかりと落ち着きを取り戻していた。
「ふぅ、こんな村に怪獣が出てきた時はどうなるもんかと思った」
「しかし、吸血鬼の正体がまさか怪獣だったなんてなぁ」
「けど、それもやっつけられた。この村は救われたんだな!」
 村人たちはすっかりと安堵して、再び眠りに就こうとそれぞれの家に戻っていった。彼らはこれから、
枕を高くして眠るのであろう。
 そんな中で、ミラーはこっそりと村長の屋敷に戻ってきて、タバサとエルザの元まで帰ってきた。
「タバサさん、エルザちゃんはご無事でしたか?」
 とミラーが尋ねるが、エルザはミラーの顔を見やるとひ! とうめいて毛布を被ってしまった。
彼女はミラーをメイジだと思ったままなのだ。
「ああ、メイジが怖いのでしたね。これは失礼をしました」
 ミラーがエルザの視界から離れて、タバサがエルザをまた落ち着かせる。精神が安定したエルザは、
タバサにこんなことを聞いた。
「おねえちゃん、まだ子供なのに騎士さまのおともしてるんでしょ? えらいなあ。おねえちゃんの
パパとママはなにをしているの?」
 しばらくの沈黙があって、タバサは答えた。

151 :ウルトラマンゼロの使い魔 ◆5i.kSdufLc :2015/09/30(水) 21:30:34.90 ID:+roHtswa
「パパはいない。ママはいる」
「そう。わたしのパパとママはね、メイジにころされたの。わたしが見てる前で。魔法で。
まるで虫けらみたいに……。だからわたしメイジはきらい。おねえちゃんのパパはどうして
死んじゃったの?」
 タバサはちょっと目をつむり……、小さくつぶやいた。
「殺された」
「魔法で?」
「魔法じゃない」
「じゃあママはどうしてるの?」
「寝たっきり」
 そう答えてからじっと黙るタバサを見て、エルザがぽつりとつぶやいた。
「おねえちゃん、人形みたい」
「どうして?」
「あんまりしゃべらないし……、笑ったりしないし。ぜんぜん表情がかわらないもの」
 タバサは無邪気なエルザの目を見つめた。エルザの瞳に、自分の顔がうつっている。
その顔はいかなる感情をも浮かべていない。
「あは、ほんとにお人形みたい」
 タバサの胸にエルザは顔をうずめ……、安心したように目をつむって、寝息をたて始めた。
 その後村長にことのあらましを説明したタバサは夜通しエルザを見守ったあと、やっと眠りについた。
 ……タバサが眠りについてから、エルザはぱっちりと目を覚ました。そうしてタバサの寝顔を
じぃっと見つめた。
 その瞳に映っているものは……。

152 :ウルトラマンゼロの使い魔 ◆5i.kSdufLc :2015/09/30(水) 21:31:58.59 ID:+roHtswa
今回はここまで。
ハロウィンなので吸血鬼の話を……と思ったけれど、ハロウィンは一か月先だった。

153 :ウルトラ5番目の使い魔  ◆213pT8BiCc :2015/10/02(金) 00:20:52.95 ID:nnSzYC89
皆さんこんばんわ。ウルトラ5番目の使い魔の32話を避難所のほうに投下してきました。
今回でサビエラ村編は完結です。気が向いたときにでも読んでいただけるとうれしいです。

そしてウルゼロの人、乙でした。
そちらのほうでもサビエラ村の話は構想されていたのですね。私のほうとは違った流れになりそうなので、楽しみにしています。
実を言うと、私のほうのサビエラ村編の初期案でもバットンの登場は予定していました。
あらすじは、人間への憎しみをヤプールに利用されたエルザがドラキュラスになり、村の少女をバットンに変えて操り、復讐を挑んでくるというものです。
ただ、これまでに復讐者のキャラは何人も出してきたので、「またか」になるのを懸念して作り直したのが今の形です。
このほかにも、これまでに書いた話は、頭の中で最初に思いついたものとは懸け離れた形で実現させたのも多くて、最近は小説を書くというのは頭の中で粘土を捏ねて作った像を現実でレゴブロックを使って再現するようなものだと感じ始めている次第です。
ともあれ、頭をひねって考えていますので、これからもよろしくお願いします。

154 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/02(金) 20:15:15.32 ID:SduFZr2Q
>>153
乙です

早く、才人やルイズが皆と合流して欲しい…

155 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/02(金) 20:26:41.90 ID:aisKnxWK

そして早くタバサがどうなったか知りたい
この前Xにマックスが出てきてふとこのスレが懐かしくなったんで来てみました

156 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/03(土) 21:36:28.14 ID:oDKbVVEf
しかしこのスレも勢いが落ちたな
以前なら今が旬のオバロクロスとか格好のネタだったろうに・・・
アインズ様とかセバスあたりはすぐ召喚されただろうなぁ

157 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/03(土) 21:51:58.81 ID:nfXweIoT
>>156
栄枯盛衰、天人五衰
しかし21巻でノボルがなにか爆弾を残していてくれたら再沸騰もひょっとしたらあるかもね
最終回間際とか、ガンダムでいえば主要人物がガンガン死んでいくタイミングだし

158 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/03(土) 22:45:04.92 ID:+93TEgYA
作者と作品がケン・イシカワと同じ世界へ旅立ってしまったからしゃーない
それを思えばこのスレはまだ勢いが残ってる方
このスレ全盛期当時からあった2chのSSスレはそのほとんどが氏んでるし

159 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/03(土) 22:52:01.99 ID:mi9VMUAS
最終回までプロット残ってたとかで
誰かが続き書くって発表なかった?

いつごろになるのかな

160 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/03(土) 22:53:07.36 ID:a6GJtS/6
つい最近新作が出たなのはスレの惨状ときたらもう…、
それに比べたらこのスレはかなり賑っているんだけどな。

161 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/03(土) 22:58:34.11 ID:uUu9Qr02
嘘予告のつもりでちまちま書いてるけど終わりが見えない、何時になったら投下できるか……

162 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/04(日) 08:32:18.47 ID:BLRURxdO
>>161
途中で投下してもえぇんやで(ニッコリ
まぁ、ぶっちゃけ、予告程度のアレなら、異世界に降り立ったトコで、
「以下、次回!」とぶった切った状態で投下しても問題無いよ。
1回投下しちまえば、その後の投下も気持ち的に楽に
(もしくは『投下しなきゃ』という義務感や焦燥感が出て苦しくもなるか)
素早く投下できるようになるさ。

ソースは俺

163 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/10/04(日) 23:34:22.62 ID:dCYR+SP6
皆様、お久し振りです。
他に御予約の方が無ければ、また23:40頃から続きを投下させてください。
今回は短いですが……。

164 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/04(日) 23:40:22.72 ID:dCYR+SP6
 
ガリアの首都リュティスの繁華街のひとつ、東西に延びたベルクート街。
そこには、貴族や上級市民たちがやってくる高級店が並んでいた。仕立て屋、宿屋、宝石店、リストランテ……。
宵闇がすっかり辺りを包んだこの時間、通りは護衛と召使を引き連れた貴婦人や、刺激を求める貴族青年など、様々な人々で賑わっている。

そんな中、一風変わったいでたちをした一行がいた。
タバサとディーキンと、そして人間に化けたシルフィードである。

「きゅい! お兄さまもお姉さまも、なんだかとってもかわいいのね!」

シルフィードがそう言ってはしゃぐ。

ディーキンは、例によって《変装帽子(ハット・オヴ・ディスガイズ)》を使って、愛らしい貴族の少年の姿に変装していた。

タバサはといえば、最近ガリアの貴婦人の間で流行っている男装姿に着替えていた。
さすがに、魔法学院の制服姿のままで賭場に行くわけにはいかない。
青い乗馬服に、膝丈のブーツ。そして大きなシルクハットを着込み、大きな杖を背中に背負って、タバサは黙々と歩く。
子供のような身体つきのタバサがそんな格好をしていると、まるで美しい少年のように見えた。

この衣装はディーキンが《洋服店の衣装箱(クロウジャーズ・クロゼット)》の呪文を模倣して、彼女の要望に従って用意したものだ。

タバサは本当を言えば、あまり何でもかんでもディーキンに頼って、これ以上迷惑をかけたくはなかった。
だが、実家に適当な衣服を取りに行くのには時間がかかる。それに今はまだ、ディーキンをそこに連れて行きたくはない。
かといって、ただでさえ軍資金を減らしてしまっているのに、店で服などを買う余裕はない。

だから、恥を忍んでまたディーキンの好意に甘えることにしたのである。

「そう? エッヘッヘ……、ディーキンは照れるの。
 イルクも、きれいだと思うよ!」

シルフィードは人間の姿に化けて白いお仕着せを着込み、革靴を履き、腰には剣などを下げていた。

もちろんこの衣類も、同じようにディーキンが呪文で用意したものだった。
剣も、彼が荷物袋の中からひっぱり出したものだ。

彼女はよく貴族の使用人に化けさせられるのだが、今は夜分遅くなので、護衛役も兼ねているという設定で剣を持たされているのだった。
外見は長身でスタイルのよい端正な面立ちの女性なので、黙っていれば凛々しく見える。

「きゅい? うれしいのね!
 ほーめらーれたーほーめらーれたー、お兄さまにほーめらーれたー……」

シルフィードは嬉しげにきゅいきゅいわめきながら、あたりをぴょこぴょこととびはねた。
外見と挙動とのギャップがひどい。
護衛がそんななので、道行く人々からは気の毒そうな目で見られている。

まあ、貴族とはいえ年端もいかぬ子供が2人に、頼りになりそうもない召使兼護衛が1人。
そんな一行が夜の繁華街を歩いているのだから、シルフィードの奇行を抜きにしても、妙な目で見られるのは無理もない。

タバサはそんな周囲の視線を気にした様子もなく、通りをすたすたと歩き続けた。

彼女の少し後ろの方では、ディーキンがシルフィードに今回の任務内容の簡単な説明などをしながら、ついてきている。
タバサは、どうせあなたには理解できないから、と素っ気なく切り捨てて、ちゃんと教えてやろうともしなかったのだが……。
シルフィードが自分の頭を馬鹿にするなとうるさくわめきだしたので、ディーキンが仲裁して優しく説明をしているという次第だった。

「お兄さまはお優しいのね。それに比べて、お姉さまはいじわるなのね。
 本当はお優しいけど、いじわるなのね。シルフィ勉強したのね、そういうのを『つんでれ』っていうのね!」

耳聡くそれを聞き咎めたタバサが、杖でぽかぽかとシルフィードの頭を叩いた。

「きぃい! お姉さま、痛いのね!

165 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/04(日) 23:42:23.19 ID:dCYR+SP6
 ほら、そんな風に暴力的になるのもつんでれの証拠だって聞……、きゅい、きゅいい〜!」

要らんことを言っては、ますますぽかぽかされるシルフィード。
漫才のようなやり取りを続ける主従をきょとんとして眺めつつ、ディーキンは首を傾げた。

「……アー、そうなの? ウーン、ディーキンの聞いた話では、ツンデレっていうのは……。
 もっとツリ目な感じで、頭が桃色っぽい感じの人かと思ってたよ」

たとえば、ルイズとかルイズとかルイズとか。あとルイズとか、ついでにルイズとか。

まあ、それはさておき。
そんな暢気な雑談を楽しみながらも、ディーキンは先程タバサから聞いた話を、頭の中で思い返していた。

宮殿内の様子に以前と変わったところは特になかったと、彼女はそう言っていた。
ならば、あのインプは自分と同じようにたまたまこの世界に呼び出されただけで、別段背後に陰謀などはなかったのかもしれない。
あるいは、大昔に作られた何かのマジックアイテム等を用いて、偶然呼び出されただけだったとか。

そうであれば実に幸いで、それに越したことはない。
もちろん、デヴィルの狡猾さを考えれば、そう簡単に尻尾を出さないようにしている可能性も十分にある。
今後もタバサの周辺には、気を配っておく必要はあるだろう。

実際には、プチ・トロワはそこに棲みついたラークシャサ等の存在によって、既に秩序にして悪の穢れを受けつつある。
少なくとも、その直接の影響下にあるイザベラは、以前にも増して横暴で残忍な性質を身に付け出していた。

しかし、秩序にして悪とは、いわば圧政と抑圧の属性。
宮殿の主であったイザベラ自身が元からかなり横暴な君主であったために、タバサははっきりした変化を感じなかったのだ。
多少なりと普段以上の不快感を感じることがあったにせよ、彼女はそれをイザベラに後れを取った自分への悔しさのため、と解釈していた。

なおタバサは、悔しさと羞恥心から、またそれが重要情報だとは考えなかったことから、博打でイザベラに大負けしたことは話さなかった。
もっとも、話したところで何がどうなったというわけでもないだろう。
話を聞いただけで《奇術(プレスティディジテイション)》を用いたトリックだと断定することなど、ディーキンにも不可能なことだ。

そうこうしているうちに、一行は目的の場所に着いた。

外観は、宝石店である。禁じられている高レートの賭博を提供しているため、堂々と看板を掲げるわけにはいかないのだ。
ガラスケースに収められた煌びやかな宝石類を見て大はしゃぎするシルフィードをよそに、タバサはさっさと店の奥に進んでいく。

最奥にある展示用のブルーダイヤを買いたいと告げ、法外な金額を提示する店員に対して、手付けに銅貨を3枚渡す。
そうしてイザベラから受け取った任務の書簡に書かれていた通りの手順を踏むと、店員は一行を奥の間から地下カジノへと案内してくれた。

階段を降りたところにある入り口脇のカウンターで、タバサは受付の執事に要請されて杖を預けた。
カジノ内で熱くなった貴族が揉め事を起こしたり、魔法で不正行為を働いたりするのを防ぐためだ。

ディーキンも貴族に化けているので、当然杖を渡すように言われた。
想定していなかったので、ちょっと焦る。
とっさに何かワンドでも取り出して渡そうかと思ったが、そこにタバサが口を挟んだ。

「この子は、まだ杖の契約を済ませていない」

それを聞くと、執事はあっさりと納得した。

メイジは物心つくころにいろいろな杖を握らされて、呪文が上手く唱えられる、相性の良い杖を“契約”を通じて探し出すのだ。
何日もかけて祈りの言葉と共に呪文を唱え続け、自分の体の一部のように思えてきて初めて、呪文が成功するようになる。
それはまだ幼く、十分な分別のない年齢の子供がやり遂げるには難しい作業だ。
それに善悪の区別もろくにつかないような幼い子に杖を与えては、どんな問題を起こすかも知れない。

ディーキンはタバサよりもかなり背が低く、小さな子供に見えるので、未契約というのは十分にあり得る話だった。

「ああ、それは失礼いたしました。
 では、結構です。当カジノで、ゆっくりとお楽しみください」

166 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/04(日) 23:45:06.81 ID:dCYR+SP6
 
執事はそう言って笑顔で一礼すると、ドアマンに命じて入り口の大きな扉を開かせた。
同時に、中から眩い光と、人々の喧騒と、酒やパイプ煙草の匂いとが、どっと溢れてくる。

眩しさの苦手なディーキンは少し顔をしかめながらも、これから始まる風変りな仕事のことを思って胸を躍らせていた。
さあ、自分はギャンブルにはさして詳しくもないが、どうやってタバサの役に立てるだろうか。
まずは店の様子を注意深く観察するか、それとも実際に賭け事をやってみるか、客や従業員の噂話に耳をそばだてるか……。

「あら、新顔さんね……。随分小さい子たちですこと」

ディーキンの思案をよそに、接客担当らしい、きわどい衣装に身を包んだ女性が、さっそく入り口をくぐった一向に近づいてきた。

その女性の流れるような長髪は烏の濡れ羽色で、唇はふっくらとして鮮やかな紅色。
艶やかで健康的なブロンズに輝く肌には、シミひとつない。
引き締まるべきところは引き締まり、出るべきところは出ている、完璧な均整を保ったプロポーションだった。

彼女は、同性のタバサでさえ思わず目を奪われ、息を呑むような、妖しい色香に満ち溢れていた。
しかも決して下品な色気ではなく、物腰はまるで王族のように優雅で、少女のような可憐さをも同時に感じさせる。

「地下の社交場、人々の終の安息の場……。
 地上に降りたささやかな天国、“魔悦の園”へようこそ―――」

女性は艶やかな唇を優雅に持ち上げて微笑みながらそう言うと、熱っぽい目で一行を品定めするように順に見つめていった。
タバサが気にいったのか、ねっとりと絡み付くような視線を彼女に送りながらしなだれかかる。

「……あら、女の子ですのね。あんまりかわいいものだから、男の子かと……」

そういいながらも、女はねっとりと絡み付くような目でタバサを見つめながら、彼女の首をかき抱く。

「でも。わたくしは、どちらでもよろしくってよ―――」

そう言って、接吻を求めるようにふっくらした唇をすぼめると、顔を近づけてきた。

「っ……、」

タバサはぞくりとした感覚を覚えて、うろたえたように身じろぎをした。

キュルケにもよく似たような事をされてはいるのだが、彼女のは冗談半分だし、友愛を込めたものである。
それに対して、何というのか、この女性からは……。感じられる“本気さ”が、まったく違うのだ。

しかし、女性の妖しい色香にあてられたのか、拒まねばという意志に反して、体が思うように動いてくれない。
ほとんど抵抗らしい抵抗もできず、真っ赤な唇が近づいてくるのをただ呆然と見つめていた。

だが、その時。

ディーキンが、その女性の服の裾をぐいぐいと強めに引っ張って注意を引いた。
ぴたりと女性の動きが止まり、少し苛立ったように眉を顰めてディーキンの方を振り返る。

「ちょっと、おばさん!
 そんなのだめだよ、お姉ちゃんにキスしていいのはディーだけなの!」

腰に手を当てると、むくれたように頬を膨らませてぷんすかして見せる。

「絶対にだめ、めっ!」

小さな少年の姿に化けているので、実に愛らしい仕草であった。
事態に気付いた幾人かの周囲の客たちも、微笑ましげにその様子を見つめている。

もちろん、これはお芝居である。
優しくてかっこいいお姉ちゃんが大好きな幼い弟という設定で演じてみせたわけで、一流のバードにとっては造作もないことだった。

167 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/04(日) 23:47:15.34 ID:dCYR+SP6
 
タバサははっと我に返ると、そそくさと女性の腕の中から逃れて、ディーキンの後ろへ移動する。

腕の中の獲物を取り逃がした女性は、一瞬憎々しげにディーキンを睨んだ。
だが、周囲の客たちの反応から言ってもこの場でこれ以上無理押しはできないと判断したのか、すぐにまたにっこりとした笑顔を取り繕う。

「まあ、それは失礼しましたわ。ディー君……で、いいのかしら。
 それではお二方とも、どうぞごゆっくりと愉しんでいってくださいな。
 そうそう、当店では慎重を期すために、お客様のお名前を伺っておりますの。オーナーのギルモアには、私の方から伝えておきますわ」

そう言ってタバサらの名前を聞いて紙にひかえると、優雅に一礼して、奥へ下がっていく。
タバサはその女性が完全に立ち去るのを、じっと警戒したまま、目で追って確認した。

恐ろしいほどに、蠱惑的な女性だった。
もしや、客たちが皆憑かれたようにここに通うというのは、あの女性のせいなのかとさえ思えた。

もっとも、それだけでは客がみな賭博に負け続け、それでも大金をつぎ込み続けるという理由は説明できない。
いくらなんでも、勝ち分をすべてあの女性に貢いでいる、などというわけでもないだろうし……。

だが、それを本格的に調査するのは、後で実際に賭博をしてイカサマがないかなどを確認しながらの話だ。
今はその前に、まずするべきことがある。

彼女はそう考えてディーキンの方に向き直ると、丁重に頭を下げた。

「……ありがとう」

ディーキンは軽く首を振って無邪気そうな笑顔を浮かべると、こちらも会釈を返した。

「どういたしまして。でも、さっきはタバサが、杖のことでディーキンを助けてくれたからね。
 お互い様なの、そうでしょ?」

タバサは微かに笑みを浮かべると、少し頬を染めて、ディーキンの傍に屈み込む。
彼の背中に腕を回してそっと抱き締めると……、軽く、唇の傍に、ついばむような接吻をした。

「オオ?」

「お礼……」

それだけ言うと、さっと立ち上がって彼に背を向けて、急ぎ足に賭博場の方へ向かう。
するべきことは、これで済んだ。

いつまでもくっついていたら、自分の心臓の鼓動が早まっているのを、彼に聞かれてしまうかもしれない。
どうしてか、それは嫌だった。
タバサは歩きながら、なぜかひどく火照って緩んだ自分の頬を、手で押さえた。
今、鏡を見たくないと思った。

「……お、お兄さま。いつの間にお姉さまと、そんな関係になってたのね!?
 き、キスはお姉さまにしか許さないですって! きゅいきゅい、きゅいい〜、大胆なのね〜!!」

しばらく呆気にとられていたシルフィードが、きゅいきゅいきゅいきゅいと、興奮して大騒ぎを始める。

「いや、その……。あれは、お芝居なんだよ」

「きゅいい? ……そんなわけないのね、いまさら何恥ずかしがってるのね!
 お姉さまがお兄さまに今、自分からキスをなさったのを見たのね!」

「いや、ええと……。それは、たぶん―――」

ディーキンはその後、周囲の目を気にしながらシルフィードを納得させるのに、かなりの苦労をさせられた……。

168 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/10/04(日) 23:48:48.60 ID:dCYR+SP6
今回は以上になります。
なんだか、いつの間にか名前が消えていたみたいですね、失礼しました。

あまり話が進んでいませんが、またできるだけ早いうちに続きを書いていきたいと思います。
次回もまた、どうぞよろしくお願いいたします。

169 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/05(月) 00:44:27.19 ID:7Hsf6hRy
up乙

ラークシャサに続いてサキュバスまでハルキゲニアに介入か?

170 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/09(金) 08:33:30.58 ID:3l76w6n8
>>155
マックスのカードも使用されたが、あれってマックスじゃなくてマックスギャラクシーの力じゃないのかな

171 :言い出しっぺ ◆pLTNYd6DxQ :2015/10/10(土) 22:00:33.80 ID:sYiin19K
失礼します。まとめwiki+避難所の管理人こと言い出しっぺです。

現在、運営議論スレで【本スレの移転】について提案しています。
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/9616/1283476347/211-

現在の移転先候補は避難所を想定しています。
上記URL先で説明していますが、諸事情により今月中に移転を済ませたい状況です。
特に異論なければ月下旬あたりから繰り返し誘導を掛けようと考えています。

賛否等ご意見のある方がおられましたら、是非とも運営議論スレに一言お願いします。

172 :ウルトラマンゼロの使い魔 ◆5i.kSdufLc :2015/10/11(日) 12:36:05.13 ID:IX6wvzxl
こんにちは、焼き鮭です。今回はお昼に投下します。
開始は12:38からで。

173 :ウルトラマンゼロの使い魔 ◆5i.kSdufLc :2015/10/11(日) 12:40:21.90 ID:IX6wvzxl
ウルトラマンゼロの使い魔
第七十三話「吸血鬼!くらやみ少女」
吸血魔獣キュラノス 登場

 二ヶ月前から吸血鬼の被害に見舞われるようになったサビエラ村。タバサはその吸血鬼を
退治するために派遣された。そしてサビエラ村を中心に強力な負の気配が生じていることを
感知したミラーナイトもまた、サビエラ村の調査をした。その二人の前に現れたのは、
こうもり怪獣バットン! 悪の牙を剥くバットンであったが、見事ミラーナイトが撃破した。
これでサビエラ村は救われた。
 そのはずだが……。

「村長さん、その後村の人たちに何か異常はないでしょうか?」
 バットンとの戦いから一夜明けたサビエラ村。バットンの血液から作った血清を村人たちに
打って回ったので、もう何の心配もいらないはずなのだが、ミラーとタバサは未だこの村に
留まっていた。未知の怪獣がどんな影響を及ぼしているか分からないので、数日様子を見たい
というのが表向きの理由だ。
「はい、村中の者が元気にしておりますじゃ。吸血鬼の脅威が去ったので皆久々に晴れ晴れとした
顔をしてまして……それもこれも、騎士さまとあの巨人のお陰ですな」
「そうですか、それは何よりです。……しかし、後になってからあの怪獣の悪影響が出てくるかもしれません。
やはり私どもは、もうしばらくここに残らせていただきます。よろしいでしょうか?」
「もちろんですじゃ。お忙しいでしょうに、こんな小さな村のためにそこまでしてくださるとは……
まことにありがたいことですじゃ」
 村長からの許可を得て、ミラーたちはサビエラ村に留まることが決まった。村の人々は彼らに
いたく感謝しており、村長の言った通りに昨日までが嘘のような晴れやかな顔つきをしている。
 だがそれとは対照的に、ミラーとタバサの表情はどこか釈然としないものであった。
「……どうして、まだここにいるの?」
 タバサが小声でミラーに問いかける。彼はこう答えた。
「恐らく、タバサさんの考えてることと同じですよ。……本当に吸血鬼事件が解決したのか、疑問が残ります」
 二人とも、事件の結末には違和感を覚えていた。ミラーがそのことを詳しく語る。
「吸血怪獣は確かに倒しました。しかし三つほど解決してない謎が残ってます。一つは、初めに私が
感じ取った負の気配の正体。あれがあの怪獣のものだったとは思えません。二つめは、怪獣は人の血を
吸って吸血鬼を増やすことを本能としてる種類にも関わらず、この村にはそれらしい人がいなかったこと。
そして最後は……村長さんの宅に侵入された時、何故怪獣は窓ガラスを割ったのかということです」
 村に二人目の被害が出てから、村人は誰も夜に出歩かなくなり、家々は固く閉ざされた。
それにも関わらず、吸血鬼は扉も窓も破壊することなく家内に侵入し、犠牲者を出し続けた。
閉ざされた家の中に入り込むには、狭い煙突を通るしかない。
 バットンは体長40cmほどの宇宙コウモリに変化することも出来る。その能力なら煙突も楽々
通過できるだろうが……ならば何故村長宅の時もそうしなかった? 村長の家にももちろん
煙突はあるし、あの時封鎖などはされていなかった。それなのにどうして大きな音を立ててまで
窓を割ったのだろうか? 説明がつかない。
 ミラーもタバサも、その答えを見つかるためにこの村に留まるのであった。

 日が傾き、また夜がやってきた。ミラーたちは村長の厚意で、今晩も彼の屋敷で夕食を預かる。
「うッ、このサラダは何とも苦いですね……」
 そのメニューのサラダを口に運んだミラーは、端整な顔立ちを少々歪ませた。特段好き嫌いの
ない彼だが、それでも顔をしかめるとはどんなサラダなのか。
 給仕の娘が慌てて説明する。
「し、失礼しました。村の名物で、ムラサキヨモギっていうんです。物凄く苦いんですけど、
身体にはよくって……」

174 :ウルトラマンゼロの使い魔 ◆5i.kSdufLc :2015/10/11(日) 12:41:53.55 ID:IX6wvzxl
「そ、そうでしたか。それではいただくべきですね……」
 と言うミラーなのだが、額には脂汗が浮かんでいてどうも手が伸びない。
 それとは反対に、タバサはムラサキヨモギのサラダを既に三杯も完食していた。と、その様子を
見ていたエルザがぽつりとつぶやいた。
「ねえおねえちゃん、野菜も生きてるんだよね」
 タバサはうなずいた。
「スープの中に入ってたお肉も、焼いた鳥も、全部生きてたんだよね?」
「うん」
「全部殺して食べるんだよね。どうしてそんなことをするの?」
 短くタバサは答えた。
「生きるため」
 すると、エルザはきょとんとした声で、
「吸血鬼も同じじゃないの? 吸血鬼がにんげんの血を吸うのだって生きるためじゃないの?」
「そう」
「だったら、なんで邪悪だなんて言うの? やってることは同じなのに……」
 給仕の女の子は、そんなエルザをたしなめた。
「エルザちゃん、吸血鬼に血を吸われて死んじゃったらイヤでしょう?」
「うん。でも、牛さんだって野菜だって、食べられたらイヤなはずでしょう?」
「お肉やお野菜は、おいしく食べられて幸せなんだよ。わたしたちの身体になるんだから」
「だからそれは、吸血鬼も同じじゃないのってわたし思うの」
 給仕の女の子は、言葉に詰まった。
 するとエルザは、再びタバサの顔を覗き込んだ。
「ねえおねえちゃん。どうして? なんで人間はよくって、吸血鬼はいけないの? どうして?」
 タバサが答えないでいると、代わりというようにミラーが口を開いた。
「確かに、生きるために食べるという点では違いはありませんね。しかし、一つ大きな違いがあります。
それは、吸血鬼の食べる対象は人間という、その一点です」
 エルザは親をメイジに殺されて、メイジを嫌って怖がっている。実際、騎士の振りをしているミラーのことも怖がっていた。
 そのはずだが、今は何故かミラーがしゃべっていても怯えた様子は見せなかった。
「別に私は、人間というだけで他の生き物とは違う、特別な存在なんだと言うつもりはありません。
しかし、人間は良くも悪くも大きな『感情』と『力』を持ってる生き物。生きるために仕方なく、でも
殺された人の家族や友人は怒りと恨みを抱きます。殺した者への復讐のために『力』を振るうかも
しれません。殺される人が多いほど、恨みの『力』は大きく広がっていって、やがて世界中を
壊してしまうかもしれません。それを防ぐために、吸血鬼が人間を殺すのは止めないといけないんですよ」
 それは、ミラーたちウルティメイトフォースゼロが怪獣と戦い、人間を守る確かな理由の一つであった。
「……」
 その説明を、幼いエルザが理解したかどうかは分からない。しかし彼女は黙ったまま、
それきり何も言わなくなった。

 夜がいくらか更けた頃、エルザがタバサの部屋を訪れてこう告げた。
「あ、あの! おねえちゃんに見せたいものがあるの!」
「見せたいもの?」
「うん。おねえちゃんの大好物。この村のおみやげにどうかなって」
 タバサはちょっと考え込んだが、うなずいた。
 そうして二人は村長の屋敷を離れ、月明かりの夜道を進む。
「こっちこっち」
 エルザは無邪気に村はずれの森へとタバサを誘っていく。
 柵の切れ目で、タバサは口笛を吹いた。
「口笛? 上手だね」
「魔よけのおまじない」

175 :ウルトラマンゼロの使い魔 ◆5i.kSdufLc :2015/10/11(日) 12:44:59.89 ID:IX6wvzxl
「夜に口笛を吹いちゃいけないんだよ。えんぎがわるいんだよ」

 森の中に、開けたムラサキヨモギの群生地はあった。
「すごいでしょ! こんなにたくさん生えてるの! ほら! ほらほら!」
 月明かりの下、楽しそうな声でエルザは駆け回った。
「おねえちゃん、この苦い草、おいしいって食べてたよね! だからいっぱい摘んで!」
 タバサは促されるままにしゃがんでムラサキヨモギを摘み始めた。
 両手いっぱいにムラサキヨモギを摘んだ頃に、エルザはその耳元に口を寄せた。
「ねえおねえちゃん。ムラサキヨモギの悲鳴が聞こえるよ? いたい、いたいってね」
 タバサはムラサキヨモギを放り出し、駆け出した。
 エルザは呪文を口にする。
「枝よ。伸びし森の枝よ。彼女の腕をつかみたまえ」
 走るタバサを伸びる木の枝がつかみ、タバサは身動きが取れなくなった。“先住”の魔法であった。
「吸血鬼」
 タバサがその単語を口にすると、エルザは微笑んだ。その口の端には、白く光る牙が二個、
綺麗に並んでいる。
「そうだよ。吸血鬼は一人だけじゃなかったの。女の子たちの血を吸っていたのもわたし」
「嘘つき」
 タバサは枝から離れようともがいたが、杖を持たないメイジはただの人。枝はがっしりと
タバサの身体をつかんでいて、とても抜け出せなかった。
「嘘はついてないよ。だって、誰もわたしにお前が吸血鬼ね? なんて聞かなかったもの。
両親がメイジに殺されたのもほんとうよ。わたしの目の前で……。そのあとは一人でとぼとぼと
歩いて旅を続けたの。んーとね、三十年くらい」
 妖魔の寿命は人間のそれより遥かに長い。少女に見えても、その知能は少女のそれとは違うのであった。
 あらわになったタバサの肌を、愛しそうに少女は舐めあげた。
「おいしそう……、なんて肌が綺麗なの? まるで雪みたい。知ってる? 血が全部なくなると、
もっと白くなるんだよ。わたしが白くしてあげる。もっと綺麗にしてあげる。ねえおねえちゃん。
もう一度質問するわ。おねえちゃんがムラサキヨモギを摘むのと、わたしがこうやって、おねえちゃんの
血を吸うのとどう違うの? 今度はおねえちゃんが答えてね」
 エルザの牙がギラリと光った、その瞬間――。
 強烈な風が吹いた。烈風がエルザを突き飛ばし、タバサを拘束から助ける。
「な、なに?」
 エルザが思わず見上げると、青い鱗がまばゆい風竜が夜空に浮かんでいた。その背の上に、
タバサが乗り移っている。
「風竜? 使い魔?」
 烈風の正体はシルフィードだ。この村に来てから、もしもの時のための切り札としてずっと隠していた。
先ほどの口笛で呼び寄せたのだ。エルザはその存在に気づけなかったので、こうして不意を突かれた。
 そして口笛に呼ばれたのは、シルフィードだけではなかった。
「タバサさん!」
 飛び込んできたミラーがタバサに杖を投げ渡す。タバサはしっかりとキャッチした。
 エルザはミラーから、杖を受け取ったタバサへと素早く視線を移した。
「……やっぱり、おねえちゃんの方がメイジだったんだね。嘘つきはおねえちゃんの方じゃない」
 その口振りから察するに、エルザはタバサがメイジだと疑っていたようだ。だから夕食の席で
ミラーに怯えなくなっていたのか。
 だが彼女の視点からでは、タバサがそうだと判ずる材料はなかったはず。何故それに気がついたのか?
 その答えを大人しく待つという訳にはいかない。先住魔法はメイジの魔法よりも優れているが、
発動する前に先手を取れば倒せないこともない。タバサはエルザがまた魔法を使う前に、氷の槍を飛ばそうとする。

176 :ウルトラマンゼロの使い魔 ◆5i.kSdufLc :2015/10/11(日) 12:48:29.31 ID:IX6wvzxl
 しかしエルザの口から出たのは、意外な言葉であった。
「これはまずいなあ……。おねえちゃんの血を吸ってからにするつもりだったけど、あの人たちの
力を借りるか」
 その言葉を合図とするかのように……ムラサキヨモギの群生地を急速に闇が覆い出した。
 その「闇」はあまりに不自然だった。月光を侵蝕しながら広がっていく!
「こ、これは……!」
 一気に動揺するミラー。彼はこの「闇」が、何かとても恐ろしいものであると直感で理解したのだ。
 タバサはエルザに攻撃しようとしたが……エルザはいつの間にか闇の中に紛れて姿をくらましていた。
エルザを目で探すタバサだったが、枝がまたも巻きついてきて、今度はシルフィードもろとも捕まってしまった。
杖も奪い取られてしまう。
「しまった……!」
「つかまえた。あはッ……」
 珍しく目に見えて動揺するタバサ。それに伴い、エルザが闇の中から姿を出した。
「……バットンを倒して大人しく帰っていればよかったものを。こうして自ら命を落としに
来ることとなるのです」
 彼女とは別に、謎の成年男性が闇の中より出現した。ただものではないことは明白だ。
「何者だッ!」
 ミラーが詰問すると、男性はねっとりとした丁寧口調で答えた。
「私はもちろん人間ではありません。こことは別の世界よりいらした夜の神に仕える、美しき夜の種族です。
そちらのエルザとは、半年前に出会ってから協力する仲でしてね。種族は違えども、同じく夜に生きる種族。
仲良くできましょうとも」
「夜の種族……。この小さな村に、まさかこんなにも吸血鬼がいたとはさすがに予想していなかったな」
 臨戦態勢を取ろうとするミラーだが……妙に身体に力が湧かないことに内心焦りを覚えていた。
この「闇」……これが力を奪っているかのようだ。
 『美しき夜の種族』と名乗る男性は、ミラーたちにサビエラ村の吸血鬼事件の真相を説明する。
「我が神は元の世界で、光に満ちた者に追われてこの世界に迷い込みましてね。神はこの地で
我ら夜の種族を再び繁栄させることを決められました。しかし大きな障害があるので、慎重に事を
運ばなければならない。そう、あなたとそのお仲間たちのことですよ。光の者!」
 夜の種族の男は憎々しげにミラーを指差した。
「案の定、我が神が夜の種族を増やそうとされた矢先に、あなたが現れた。それで我が神は
眷属の怪獣をけしかけてやり過ごそうとされましたが、あなたは怪獣を葬ってもここに残った。
それ故、こうして神が直接始末をつけなくてはならなくなったのです」
 何と、バットンはその神とかいうものの身代わりでしかなかったという! それでバットンの
行動の謎は解けたが、仮にも怪獣を眷属にするという、夜の種族の神とは何者なのか?
「さぁ、我らが美しき夜の種族の神よ! お出まし下さい! そして光の者を滅ぼしたまえ!」
 夜の種族の男の呼び声に応えるかのように、巨大な怪物が闇を破って出現した!
 見た目はバットンのようにコウモリ型の巨大怪獣だが、顔の作りや雰囲気はずっと禍々しいものだ。
こいつが真の黒幕だったのか。
 その名は吸血魔獣キュラノス! 元はネオフロンティアスペースの怪獣で、血を吸った人間を
眷属の『美しき夜の種族』に変えてしまう、「魔獣」の仇名で恐れられた大変危険な怪獣なのだ!
「キュオォ――――――――!」
 闇から現れた魔獣キュラノスは、ゆっくりとミラーへと迫り来る。このままの状態では
ミラーはひねり潰されてしまう!
「そうはいかない! 変身……!」
 ミラーは鏡の巨人、ミラーナイトへ変身してキュラノスに立ち向かおうとするが……どういう訳か
身体には何の変化が起こらない! どれだけ力を込めても、元のミラーナイトの姿にはなれなかった。
「無駄だ! この闇の中では、光の者であるお前はその力を発揮することが出来ない!」

177 :ウルトラマンゼロの使い魔 ◆5i.kSdufLc :2015/10/11(日) 12:51:41.12 ID:IX6wvzxl
 キュラノスが操る『闇』……それは世の中の憎しみや妬みなどが凝り固まり、出来上がった
マイナスエネルギーの塊。その高濃度の負の力の中にいては、ミラーは本来の力を封じられてしまう! 
エルザがタバサをこの森の中に連れてきたこと自体が罠だったのか!
「くぅッ……! やられた……!」
 人間の状態では、とてもキュラノスに立ち向かうのは無理だ! だが『闇』にテレパシーも
さえぎられていて、仲間たちの救援を求めることも出来ない状況。ミラーナイト、万事休すか!
 その一方で、タバサもまたピンチの最中にあった。
「ふふッ……それじゃあ、おねえちゃんの血を吸ってあげるね」
 エルザが妖しい笑みを浮かべながら、空中に捕縛したタバサを自分の元へ引き寄せようとする。
「怖がらなくても大丈夫だよ。血を吸っても、死ぬ訳じゃない。美しき夜の種族の力で、
吸血鬼に生まれ変わるだけなんだから。わたしが血を吸った人たちだって、光の者を片づけたら
吸血鬼として蘇らせてあげる。そうして夜の種族の王国を作るの! 素敵でしょう?」
 吸血鬼になどなってたまるものか。しかし、枝の拘束は強力で、シルフィードの力でも
振り払うことが出来ない。このままなす術なく、全身の血を抜き取られるしかないのか?
 ふと、タバサはキュラノスに追い詰められるミラーを一瞥した。そして一瞬の閃きが頭によぎり、
それに従って自分の命運を彼に賭けることにした!
 まだかろうじて動く片手を、力を振り絞って自分の顔面へと引っ張っていく。そして眼鏡に
指をかけると、上に高く弾いた!
「!?」
 クルクルと高く飛んでいく眼鏡。そのレンズがひと筋の月光を反射し……光はミラーへと差し込んだ!
「はッ!? とぅあッ!」
 ミラーの判断は実に素早かった。彼も力を振り絞って闇の中から、眼鏡の反射光へと向けて跳び出した!
「何ッ!? しまった!」
 夜の種族の男が動揺したが、もう遅かった。
「はぁぁぁぁッ!」
 光を浴びたミラーはたちまち変身、巨大化し、闇を突き破ってミラーナイトの巨体を森の
真ん中に降臨させる! その威圧感は、キュラノスにも少しも負けていない!
「キュオォ――――――――!」
 タバサの機転のお陰でどうしようもない状況から一発逆転を果たしたミラーナイトに、
キュラノスはひるんでいるように見えた。
『ふッ!』
 ミラーナイトは小さなミラーナイフを飛ばし、タバサとシルフィードの拘束を千切った。
自由になったシルフィードが大空へ逃れ、ミラーナイトは彼女たちに親指を立てて感謝の意を示した。
「ああッ! あと少しだったのに!」
 タバサに逃げられたエルザは激しく悔しがる。
『吸血鬼よ! 人を襲い、この世を闇に覆わんとするお前たちの野望、許す訳にはいかない! 
観念してもらおう!』
 ミラーナイトはキュラノスと美しき夜の種族へ啖呵を切る。これから光の刃が闇を切り裂くのだ!
 ……そのはずなのだが、どういう訳かミラーナイトの変身を許したにも関わらず、夜の種族の
男の顔には余裕があった。
「ふふふ……あの状況から抜け出したのにはいささか驚かされましたが、光の者が変身する
この事態を想定していなかった我が神ではないのですよ」
 その言葉に驚きを見せるミラーナイト。まさか、自分たちと戦うための何かの切り札を
用意しているのか!
「さぁ、神よ! 我らが憎き敵、光にお見せ下さい! あなたさまの最強の眷属を! そして光を
完全に消し去りたまえぇッ!」

178 :ウルトラマンゼロの使い魔 ◆5i.kSdufLc :2015/10/11(日) 12:53:05.35 ID:IX6wvzxl
 夜の種族の男の求めに応じるかのように、キュラノスが赤い両眼を怪しく輝かせた。
 その瞬間、夜空の一部に穴が開いたかと思うと、そこから光球がミラーナイトの背後へと降ってくる。
そしてその光球は、瞬時に異形の大怪獣へと姿を変えた!
「キュウッ! アァオ――――――――ッ!」
『あの怪獣は……!?』
 眼がなく、内側に曲がった角を頭部に生やす爬虫類のような容貌。両肩からは蛇のような
長い首が伸びていて、ガラガラヘビを思わせる尻尾はふたまたに割れている。しかしミラーナイトが
何より驚いたのは、その怪獣から途轍もないパワーとそれに負けぬほど膨大な『悪意』の感情が
感じられたことだ。明らかに普通の怪獣ではない。
 この怪獣は星々を渡り歩き、その星のエネルギーを全て食らってしまう凶悪極まりない大怪獣。
惑星ゴールドを始めとしたいくつもの文明を滅ぼしたことから『魔獣』と呼ばれ恐怖されている! 
その名はガーゴルゴン!
 このガーゴルゴンの脅威を、ミラーナイトはひと目見ただけで感知した。
『こんな怪獣を味方につけていたとは……! ここまでの事態になるなんて……少し、敵を甘く
見過ぎてたか……!』
 二大魔獣に挟まれたミラーナイト。暗黒の魔手に打ち勝つことが出来るのか!?

179 :ウルトラマンゼロの使い魔 ◆5i.kSdufLc :2015/10/11(日) 12:53:51.92 ID:IX6wvzxl
今回は以上です。
エックス怪獣第二弾。

180 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/11(日) 23:49:37.38 ID:wF62vpR4


181 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/10/12(月) 01:23:43.01 ID:HahZTVmJ
夜分遅くに失礼いたします。
よろしければ、1:30頃からまた続きを投下させてください。

182 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/10/12(月) 01:30:47.93 ID:HahZTVmJ
 
「きゅいきゅい! お姉さま、すごい!」

「うん。タバ―― お姉ちゃんは、なんでも上手だね!」

シルフィードとディーキンが、タバサのサイコロ賭博の様子を見て喜んでいた。
3つのサイコロを振って目の大小を当てる単純なゲームなのだが、タバサは今のところ大勝ちしている。

タバサは最初、慎重に一枚ずつチップを張って、シューターの癖をじっくりと観察していた。
シルフィードはタバサが負けるたびに毎回大げさに心配していたが、ディーキンは興味深そうに見守り続けた。

彼女はやがて、ときおり高額のチップを張るようになった。
そしてそういう時には、毎回必ず勝った。

とはいえ、タバサは仲間たちから褒めそやされても無表情なまま、淡々としていた。

「……それほどでもない」

そういって、謙虚なナイトのような姿勢を崩さない。
実際、先だってはイザベラに大負けしたのを内緒にしているので、彼女としてはあまり褒められるとかえって少し後ろめたかった。

大体にして、なんでも上手だというなら当のディーキンのほうがよっぽどそうじゃないかとタバサは思っている。
呪文ひとつで妖精やエルフにも似た驚くような生き物を召喚し、竜に化け、恐ろしく速い馬を作り、立派な衣装まで仕立てられるのだから。

彼の、自分自身の能力に対する評価が低すぎるのだ。
そう考えると、タバサはなんだか、ひどく歯痒いような思いがした。

(どうしてあなたは、いつも私を尊敬したような目で見てくるの……)

私の心を、こんなにも打ちのめしたくせに。

私はあなたから、そんな目で見られたいんじゃない。
あなた自身に、もっと自分はすごい人なんだと、わからせてあげたい。
きっと、あなたこそは、私の……。

そこまで考えて、タバサははっと我に返った。

これではいけない。
今は、勝負に集中しなくては。



一方ディーキンは、彼女の才覚に素直に感嘆していた。

自分にはぜんぜんわからなかったが、彼女はきっと、この短時間でなんらかのシューターの癖を見つけたのだろう。
その癖が出て目を読めるときを狙って、大きく張って稼いでいるのだ。
それにしても、貴族である彼女が一体いつ、どうやって、本職のシューターをも出し抜けるような賭博の技術を身につけたのだろうか?

(タバサが嫌そうじゃなかったら、今度聞いてみようかな……)

そんなことを考えている間にも、タバサはどんどんと勝ちを積もらせてゆく。

小負けと大勝ちを繰り返し、いつの間にか当初の軍資金を百倍以上にも増やしていた。
彼女の前には今や数千エキュー分のチップが積み上げられ、周囲には大勢のギャラリーが集まっている。

ディーキンはそれをみて少し考えると、そっとその場を離れた。

今回の仕事は、この賭場が儲ける仕組みに不正がないかどうかを確かめることだ。
タバサの活躍を見て感心しているだけ、というわけにはいかない。

183 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/10/12(月) 01:32:34.96 ID:HahZTVmJ
ディーキンは、博打に関しては大して詳しくもない。
見たところ、タバサの方がずっと上手のようだ。
ここでゲーム自体に不正があるかどうかを見抜くのは彼女に任せることにして、自分はそれ以外の面から検討してみるほうがよいだろう。

もちろん、博打というのはすべからく胴元が儲かるようにできているもので、それ自体は別に不正ではない。
博打は慈善事業ではないのだ、胴元に金が入らなければ賭場は潰れる。
その通常の範囲を明らかに超える、不当としかいいようのない行為があるかどうかが問題なのである。

さておき、普通にゲームを提供していても無難に問題なく儲けられる胴元には、普通はイカサマを試みる必要などないはずだ。
店の側がイカサマを行って荒稼ぎをすれば、じきに負けの込んだ客から不正を疑われ始めるのは避けられない。
それでは、たとえどのようなイカサマかまでは露見しなかったとしても、遠からず客は離れていってしまうことだろう。
無論万が一にも露見してしまったなら、その時点でアウトである。
ゆえに通常、危険を冒してまでイカサマをするほどのメリットがないのだ。

イカサマをするのは、大抵は客の側である。
確率的に不利な立場である以上、真正直にゲームをやっていては、長期的には勝ちの目はないからだ。

それでもあえて、店の側が不正行為をするとしたら……。

店が相当切羽詰った状況に追い込まれていて、とにかく当座の金を大至急掻き集めねばならない場合などだろうか?
しかし、見たところこの店はかなり繁盛しているようで、そんな状況には見えない。

あるいは、始めから長期間の経営を考えずに、短期間のうちに稼げるだけ稼いで姿をくらますつもりでいるのだろうか?
それならば、ありえるかもしれない。

いや、それ以前に、話によると多くの客が負け続けで不正を疑われるレベルなのにもかかわらず、客は通い続けているのだという。
だとしたら、単にイカサマをしているというだけでは説明が付きにくいが……。

まあ何にせよ、推測だけでは埒があかない。
まずは何かしらの手掛かりを探し出してそれを手繰り、実際の証拠を掴むことだろう。

「ンー……、」

ディーキンはあちこちをゆっくりと歩きながら、人々の様子や場の雰囲気などを、ひそかに観察していった。

あちこちの卓に熱くなっている客がいて、舌打ち、文句、罵声、怒号等が、頻繁に飛び交っていた。
カードを床に叩きつけたり、地団太を踏んだり、自棄になって酒を煽ったりする者たち。
床は散乱した破れかけのカードやこぼれた酒で、ところどころ汚れている。

時折、ちょっとした諍いが起こって掴み合いの喧嘩をしそうになる客などもいた。
切れ長の目と銀の長髪を持つ、目端の利きそうな美男子の店員が素早く仲裁に入って、引き離す。

まあ、こういった博打の場ではよく見られる光景だともいえようが……。
ディーキンは、奇妙な違和感を覚えた。

ここは本来ならば、貴族や金持ちの商人などが出入りしている、かなり客層のよい高級カジノのはずだ。
それにしては、なんというか、こう……、雰囲気が、“混沌とし過ぎている”のだ。
これではまるで、ごろつきどもがたむろする、場末の賭場のようだ。

さらに注意深く客の様子を伺うと、一部の客の奇妙な動向が目に留まった。

大勝ちした一部の客が、悔しげな他の客を尻目に、ふらふらと店の奥へ向かっていくのである。
それらの客の中には、男もいれば女もいた。若い淑女もいれば、初老の紳士もいた。
だが、みな一様に、夢見るようにうっとりとして、上気した顔をしていた。

(やっぱり、あの女の人なのかな……?)

ディーキンの頭には、最初にこの店に入った時に声を掛けてきた、あの異様に蠱惑的な雰囲気を纏った女性のことが思い浮かんだ。
仮に、あの女性が何らかの方法で、客を虜にして勝ち分を巻き上げているのだとすれば?

184 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/10/12(月) 01:35:03.51 ID:HahZTVmJ
もちろん、異性ないしは同性を誘惑して金を貢がせること自体は、倫理的な是非はさておいても、不正な行為であるとまではいえない。
しかし、普通ならいくら魅力的な相手であっても、勝ち分を毎回すべて貢いでしまうとは考え難い。
もしも魔法的な手段を用いて人々を虜にしたのだとすれば、それはあきらかに不当な手段での稼ぎといえよう。

十分な証拠もなく早々に容疑をかけて取り調べるのは憚られたので、先程は何もしなかった。
だが、こうして調べてみると、やはりあの女性が疑わしいと言わざるを得ない。

こうなれば、彼らが向かって行く扉の先、この店の奥の方の部屋に何があるのかを、確認してみなくてはなるまい……。

「失礼いたします」

ディーキンがそんな風に思案していると、突然声を掛けられた。

顔を上げてみると、声の主は先程喧嘩を仲裁していた給仕の男であった。
香水のよい匂いを漂わせ、整った魅力的な顔に愛想笑いを浮かべている。

「お客様のお相手がかりを務めさせていただいている、トマと申します。どうぞお見知りおきを。
 何かお飲みになりますか、ディーキンス様?」

長い銀髪をかきあげると、切れ長の目が現れた。まるでナイフのような鋭い視線だが、同時に人懐っこい光をも含んでいる。
先程の女性には遥かに及ばないものの、なかなかに魅力的な雰囲気の男であった。

なお、ディーキンスというのは、もちろんディーキンが先程カジノ側に伝えた偽名である。
ディーキンでは今ひとつ貴族っぽくないので、ちょっとだけ長めの名前に変えたのだ。

ちなみにタバサは、ド・サリヴァン伯爵家の次女、マルグリットと名乗っている。
ディーキンスは、彼女の弟という設定だ。

シルフィードはというと、伯爵家の侍女、シルフィと名乗っている。
少しだけ短く縮めたのは、ディーキンとは逆に平民風の名前にするためだ。

「オオ、ありがとうなの。
 ウーン、じゃあ、お兄さんのお勧めをもらえる?」

「かしこまりました、少々お待ちを……」

トマと名乗った給仕は、頭を下げてカウンターの向こうに行くと、ややあってお盆に飲食物を乗せて戻ってきた。

暖めたミルクに、柔らかめのビスケットが2枚。それと、氷砂糖の欠片がいくつか添えてある。
相手が小さな子どもに見えるので、それに合いそうなものを見繕って来たのであろう。
本当はスパークリング・ワインでも試してみたかったのだが、そんなことを言っては疑われるので、口には出さないでおいた。

ディーキンはお礼を言って受け取ると、傍の席に座って行儀よく食べ始める。
トマは、隣の席に腰かけてその様子をじっと見守りながら、小さな声で話しかけてきた。

「その、失礼とは存じますが。
 ディーキンス様とご一緒にいらっしゃった、あちらのお嬢様は……」

「ン? マルグリットお姉ちゃんのこと?」

「ええ。その……、ディーキンス様とは、髪の色などが違っておられるようですね。
 もしや、他所から養子に来られたのですか?」

ディーキンは、その質問を聞いてちょっと首を傾げた。

こういった類の質問は、人間の間では確か、かなり不躾な部類にはいるものだったような気がする。
おそらくディーキンがほんの小さな子どもなので、非礼を咎められることもあるまいと考えたのだろうが……。

だがそれにしても、平民が、それも接客係ともあろう者が、貴族に対してそんな質問をするものだろうか?

185 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/10/12(月) 01:37:11.34 ID:HahZTVmJ
見れば、目の前のトマという男は申し訳なさそうな、居心地悪そうな様子を見せている。
今の質問がいささか不躾なものだとは、自分でも思っているらしい。

ならば、それでもあえて聞かねばならないほど、その質問が大事だということなのだろうか。
もしや今回の任務とも、何か関係が……?

(ウーン……)

ディーキンは、何と答えてよいものか迷った。

しかし、もし仮に任務の内容とも関係のある事であれば、あまり長々と考え込んで不自然に思われるのも拙いかもしれない。
とにかく何か答えようと口を開き掛けた、ちょうどその時。

「ええい、これで今日はもう三百エキューも負けた!
 イカサマではないのかッ!?」

少し離れたテーブルで、顔を真っ赤にした中年の貴族が、拳を振り上げて騒ぎ始めた。

マントの作りから見て、領地を持たない貴族のようだ。
おそらくは下級の官吏かなにかだろうと、ディーキンは最近学んだ知識に照らし合わせて判断した。

「お、お客様……。このテーブルは、最低賭け金五エキューからの、高額ルーレットでございます。
 お気の毒ではございますが、運が向かなければそう言うこともあるかと……」

担当のシューターがしどろもどろになりながらも、理を解いて宥めようとする。
が、その貴族はなかなか納得しない。

「やかましい、わしはこの間も百エキュー近く負けたのだ!
 貴様では話にならん、支配人を呼べッ!」

トマは顔をしかめ、ディーキンに向かって頭を下げると、席を立ってそちらの方へ仲裁に向かおうとする。
しかし、奥の扉が開いたのを見て、その足が止まった。

そこから出てきたのは、支配人……ではなく。
カジノで最初に出会った、あのひどく蠱惑的な女性であったのだ。

「あらあら、お客様。私どもの店に、何か御不満でも?
 支配人は、今とてもお忙しいので……。私が、お話を伺いますわよ」

女性は目を細めて、騒ぎを起こした貴族の方へ歩み寄っていく。

「何をぬかすか、この平民ふぜ――――」

貴族はいきり立って怒鳴り付けようと振り向いたが、彼女の姿を見た途端に呆然として動きを止めた。
女性は、そんな貴族に媚びるような目を向けながら、甘えるようにもたれかかって、耳元で囁く。

「まだお話があるのなら、さあ……。
 どうぞ、奥の部屋で、私と御一緒に――」

「……あ? あ、あ――――」

貴族はまるで腑抜けのようになり、女性に支えられるようにして、一緒にふらふらと奥の間へ向かっていく。
多くの客から妬ましげな視線を浴びているが、そんな事には気付きもしない。

「――あら、先程のお嬢様。
 随分と、勝っておられるようですわね……」

女性は去り際にタバサに目を止めると、にっこりと妖しげに微笑んだ。
それから、そのテーブルのシューターの耳元で何事か囁いて、彼を奥に去らせる。

186 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/10/12(月) 01:40:06.62 ID:HahZTVmJ
「申し訳ありませんが、このテーブルはシューターが疲れている様子ですし、もうお開きとさせていただきますわね。
 そろそろ小さな賭け額にも飽きた頃でしょうし、この方の後ででも、私がお相手いたしますわ。
 夜は、まだこれからですものね。そうでしょう……?」

また、あのねっとりと絡み付くような目でタバサ見ながら、そう提案する。

オーナーの意向を伺いもせず、一介の接客係が勝手にシューターに指示を出し、そんなことを取り決める。
越権行為とも思われる振る舞いだったが、誰も咎め立てをするものはいなかった。

「……続ける」

タバサは、彼女の顔を魅入られたようにじっと見つめたまま、そう言って頷いた。

シルフィードも、傍でぽかんと口を開いている。
どうやら、この女性の魅力は、種族を問わず通じるものであるらしい。

(ふうん……)

ディーキンは一人平然として、そんな周囲の様子を観察しながら、ちらりと横のトマに視線を走らせた。

彼もまた、件の女性の虜になっている様子だった。
しかし一方で、タバサの方をちらちらと、何やら心配げに伺っているのも見て取れた。

「それでは、しばらく寛いでお待ちくださいな。
 トマ。この方たちに、休むための席を用意して差し上げなさい」

女性はトマにそう命じると、腑抜けのようになった貴族を伴って、再び奥の方へと消えていく。

ディーキンは周囲の目を気にしながら、懐から何やら宝石らしきものを取り出して顔のあたりに持って来ると、その後ろ姿を見送った。
やがて、彼女の姿が完全に見えなくなると宝石を懐へしまい直し、俯いてじっと何事かを考え始める。

その顔つきは、普段の彼からは想像できないほどに深刻そうで、険しかった。





休憩するために一行に用意されたのは、非常に豪奢な寝室であった。

入り口の扉は、美しい半裸の妖精達の姿が精緻に彫り込まれた、薔薇色の大理石でできていた。
中には紫の天蓋を備えた大きなベッドがあり、退廃的なほど美しい装飾の施された、各種の調度品類が備えられている。
床には、官能的なほどに心地よい肌触りの絨毯が敷かれ、壁には、何やら艶やかな場面を描いた美しい絵画やタペストリが飾られている。

タバサはカジノ側の人間が立ち去ったのを確認すると、早速ディーキンと意見の交換を始めた。
ちなみに、シルフィードはこの部屋の豪奢な内装に興味津々の様子で、きゅいきゅいとはしゃぎながらあちこちを見て回っている。

「……あの女性は、確かに怪しい。
 でも、ただ誘惑するだけで、誰からでも勝ち分をぜんぶ巻き上げられるとは思えない」

「うーん……、そうかもね」

ディーキンは実のところ、必ずしもそうでもないだろうとは思っていた。
しかし、あえてタバサにはまだ自分の考えや気付きを伝えないことにして、首肯しておく。

「それでタバサは、何か手がかりを見つけたの?」

タバサは、首を横に振った。

「まだ、何も。でも、あの人はこれから私と博打をするといっている。
 絶対に勝つ自信があるのなら、そこに何か仕掛けがあるはず。それを、見破ればいい」

187 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/10/12(月) 01:43:57.32 ID:HahZTVmJ
 
おそらく、その仕組みと彼女自身の魅力を用いた誘惑とを組み合わせて客から金を搾り取っているのだろうと、タバサは推測していた。
自分の考えを話し終えると、ディーキンの意見を伺うように、じっと彼の顔を見つめる。

内心、彼からもっと良い提案か有用な助言でも出てこないだろうかと、少し期待しているのだ。
正直なところ、今言ったとおりにうまくやれるかどうかについて、彼女自身もそこまで自信を持っているわけではなかった。

先ほどのサイコロ賭博での大勝は、シューターの癖を見切ったのと、運とが半分ずつだ。
おそらく、普段からはイカサマはしていないのであろう。
一応、文句を言い出した客は一人いたが、おそらくは単に本人の運が悪かっただけなのかもしれない。

あの女性は、賭け金を上げてこれから自分と勝負をしようと言っていた。
おそらくは、その勝負で勝つための『仕組み』を解禁してくるはず。次からが、いよいよ本番となる。

だが、いったいどのような手を使ってくるのかについては、まだ何の手掛かりもないのだ。
いささか自信が持てず、不安を覚えるのも、無理はなかった。
心理的にいえば、亜人なり幻獣なりを相手にただ死力を尽くして戦えばよい普段の任務の方が、ずっとやりやすくて楽に感じられる。

「やっぱり、人間の最大の敵は人間……」

タバサが物思いに耽りながらそう呟くのを聞いて、ディーキンは内心で少し苦笑した。
いかにも人間らしい物言いだなあ、と思ったからである。

人間は、疑いようもなく、自分たちこそがもっとも優れた種族だと考えているだろう。
彼らは、エルフやドラゴンや、天使や悪魔などの強さ、優秀さを認めるはするかもしれない。
だが、それでも間違いなく、人間こそが世界の主人公だと考えている。
タバサの今の発言は、無意識のうちに人間の優位性を信じているからこそ出てきた言葉だ、とディーキンには思えたのだ。

まあ、別に人間に限らず、大方の知的種族はそうなのだろうが。
自分たちの上に異種族であるドラゴンを置く、コボルドのような種族の方が変わっているのだということは、ディーキンにもわかっていた。

それにしても、彼女の今の発言は、別の意味でも皮肉なものだといえよう。
だって、今回の敵は……。

そこまで考えて、ディーキンは思考を打ち切った。

それをタバサに伝えるのは、まだ早い。
彼女には、しばらく普通に勝負をしていてもらおう。
自分にはその間に、やっておかなければならないことがあるのだから。

「わかったの。じゃあタバサは、休憩が済んだらあのお姉さんと勝負をしていて。
 ディーキンはその間に、ちょっとあのトマっていうお兄さんと、お話とか勝負とかをしてみたいからね―――」



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今回は以上になります。
展開はあまり先に進んでいませんが、後の話につなげるためにいろいろと書いておく必要があったので……。
また、できるだけ早く続きを書いていきたいと思います。

それでは、失礼いたします。
またの機会にも、どうぞよろしくお願いいたします。

188 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/12(月) 01:46:35.67 ID:UELBK97q
乙です

189 :言い出しっぺ ◆pLTNYd6DxQ :2015/10/13(火) 02:01:40.21 ID:AqThBm4g
たびたび失礼します。言い出しっぺです。
先日提案した本スレ移転の件について続報がありますのでお知らせします。
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/9616/1283476347/216-

最当初の提案では本スレ全体を丸ごと引っ越しするという案でしたが、ひとつ別の意見が出てきまして、
2chでのスレ自体は雑談や感想用に残しておいて、作品投下だけ避難所に移動すればどうか、という提案がありました。

避難所への誘導などやること自体は大差ないのですが、要するに2ch側にスレを残すか残さないかという話ですね。

ただしスレが残される場合、11月以降は2ch側のスレで投稿された作品をwikiにまとめる事が出来なくなります。
移転を提案した当初の趣旨が、2ch.netの転載禁止強化に対する対策ですので、この点についてはご理解願います。

繰り返しになって申し訳ありませんが、賛否等なにかご意見ありましたら是非とも一言お願いします。

190 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/13(火) 16:46:27.08 ID:P9q/4E6O
自分はそれで良いに一票
他に案も浮かばないし

191 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/13(火) 16:49:36.93 ID:8IGdtH8/
2chに書き込まれたSSは外部に保管できないのはどうやっても覆せないしね

192 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/13(火) 20:51:19.57 ID:mB8PCd3u
現状でベストな案がないなら次善の策でも実行したほうがいい
スパッと行動したほうがいいのは過去の規制や荒らしの件でもそうだったし、自分もその方針に賛成します

193 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/13(火) 20:57:22.55 ID:0XJ/RaWt
「成さぬ最善より成す次善」と言うしナー
自分も同意

194 :言い出しっぺ ◆pLTNYd6DxQ :2015/10/13(火) 22:23:18.46 ID:AqThBm4g
ご意見ありがとうございます、助かります。
では、スレ自体は残しつつ作品投下先を避難所に移行する方針で良さそうですかね?
月末ごろには誘導を始める予定ですので、その際には皆様ご協力お願い致します。

195 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/14(水) 21:47:16.63 ID:+mqXhk3g
スレ残すならねとおち行かんとだめだね、ダミーで誰かが無駄にSS投下し続けるならここに居れるだろうけど
先に投下しといてこっちに転載ってのは色々面倒になるだろうから今後はしないほうが無難だろうし

196 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/14(水) 21:50:09.31 ID:SDwEP7ir
本スレ(2ch外)のSSについて語るとローカルルールに書くとか?

197 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/14(水) 22:54:23.85 ID:oG7PJWln
いやーネトヲチ板は色んな意味で違うだろ…
別にこの板で問題ないんじゃない?普通にSSを語るスレもあるし
>>1の1行目に沿ってりゃ

198 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/15(木) 13:45:56.64 ID:qK6jI7YF
11月からSSがwikiに転載できなくなるとか知らなかったなあ
てことはこのスレに限らずいろんなところのSSスレが駄目になるわけだ…
随分と昔から世話になったから寂しい気分だ

199 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/15(木) 17:53:22.76 ID:/XiNNJSG
正確にはちょい前くらいから2ch全体でそこかしこに転載禁止と表記されてて微妙な状態だったんだけど
なんか来月からもう一段階くらい厳しくなるらしい
で、放置よりは逃げの一手と

200 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/15(木) 23:00:48.97 ID:VyH4HmEH
重巡インディアナポリスを召喚
某漫画家のファンならわかるひとはわかるけど知らんならお前は犬の餌

201 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/16(金) 11:09:23.45 ID:0TZ2clyW
F-14と竜が戦うのが先だろ

202 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/16(金) 22:42:55.06 ID:aX7RBLhi
謎のレーダー透過実験で…

203 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/17(土) 12:57:03.07 ID:RFMPKbsq
ドリフターズで紫電改が竜を落とすところってゼロ魔でサイトがゼロ戦無双するとことかぶるな
サイトのゼロ戦も百万発装填のコスモガン仕様だったらよかったのに

204 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/10/18(日) 12:39:22.34 ID:DxIo0IxH
皆様、お久し振りです。
差支えなければ、12:45頃よりまた続きを投下させてください。

205 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/10/18(日) 13:11:40.79 ID:DxIo0IxH
 
休憩を終えたタバサは、一人カジノへと戻って、あの蠱惑的な女性と対峙した。

「お早いお戻りで、嬉しいわ。
 さあ、夜はこれから。私と共に、愉しい一時を過ごしましょう……」

女性は目を細めてタバサを見つめると、そう言って真っ赤な舌でちろりと唇をなぞる。
そうしてから、テーブルへつくようにと彼女を促した。

タバサは少しだけ考えてから、頷いて席に着く。
念のため、背中から覗かれることが無いように壁側の椅子を選んだ。

場所を変えるように要求するべきだろうかとも少し考えたが、それではこちらが不正行為を疑っていると相手に教えるようなものだろう。
あくまでも、向こうの勝つからくりを暴くことが、今回の任務なのだ。
警戒されて、イカサマの使用を差し控えられてしまうようなことになっては元も子もない。

幸い、相手が指定してきたのはシューターが退出して空いたテーブル、つまりは先程と同じ場所だった。
ここならば、先刻の勝負最中に既に仕掛けが無いことを十分確認している。
仮に自分が席を外している間に何か仕込まれていたとしても、変化に気が付けるだろう。

「では、ゲームを始めましょう。『サンク』のルールは、ご存じね?」

女性は、そう言ってカードの束が入った小さな箱をタバサの前に向かって滑らせた。
タバサは頷いて、その箱を手に取る。

サンクとは、それぞれに1から13までの数字が割り振られた土・水・火・風の4属性の札を用いて行う、カード・ゲームである。
ワイルド・カードとして1枚の虚無の札を混ぜることもあるが、このカジノでは使用していないようだ。
各参加者に5枚の手札が配られ、それを好きな枚数だけ山札と交換して、出来上がった組み合わせの強さを競う。
ハルケギニアでは平民にも貴族にも広く親しまれている、ごく一般的な遊戯であった。

タバサは、カードの箱をじっと観察してみた。

真新しい箱で、まだ封も切られていない新品だった。
封を切ってカードを取り出すと、イカサマを真剣に疑っていると悟られない程度に、ざっと広げて観察してみる。
もしマジック・アイテムだとしたら、『ディテクト・マジック』を使わずとも、タバサほどの使い手ともなれば僅かな魔力を感じるものだ。
だが、魔法がかかっているようには感じられなかった。
カードは確かにきれいな新品で、傷や印、その他の怪しい特徴も見当たらない。

それから顔を上げて、女性の姿を観察してみる。

彼女は露出の多い衣装を着て、ネックレスなどの装身具をいろいろと身に帯びていた。
あれらの中のどれかが、マジック・アイテムだという可能性はある。
それらを使用するような不自然な動作や合言葉には、念のため注意を払っておく必要はあるだろう。
女性以外の周囲の従業員や客の中には、今のところ不自然な行動などは見受けられなかった。

素早くそこまで確認し終えると、タバサはカードの束を女性に返そうとした。
が、女性は微笑んで、それを押し留める。

「当店では、公平さを期すために、カードを切る役はそちらにお任せしておりますの。
 お嬢様はそんなことをお考えにはならないでしょうけれど……、先程騒がれた方のような、面倒なお客様もおられますもの。
 どうぞ、好きなようにカードを切ってくださいな」

タバサはそれを聞くと、ほんの僅かに眉根を寄せた。

この女性も、その他の従業員も、誰を杖を持っていないので、魔法を使った不正行為はまずなさそうだ。
それでいて、こちらにカードを切らせるということは、素早い<手先の早業>などを用いたイカサマでもないということか。
なにか珍しいマジック・アイテムなどを使った不正という線は、一応まだ残ってはいるが……。

それとも、この店が儲ける仕組みは、実はゲームでのイカサマなどではないのだろうか?

206 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/10/18(日) 13:14:11.15 ID:DxIo0IxH
そういえば、ディーキンはあの部屋にもうしばらく残るといって、この場について来てはくれなかった。
それを聞いた時には……、なぜか、自分でも不思議なくらいに、がっかりしたものだ。

だが、冷静に考えれば妙な話である。

彼は、肝心な時に意味もなく仲間を放っておくような人ではない。今更、そんなことを疑いはしない。
それにシルフィードにも、まだ自分と残って欲しいといって、引きとめていた。
そして、向こうに戻ったらあのトマという名の給仕を呼んでくれるようにと、自分に頼んだ。

タバサは、その給仕の姿を頭の中で思い浮かべてみた。

目の前の女性に意識が惹き付けられていたせいもあってあまり注意していなかったが、今思うと、なんとなく気になる人物だった。
どこかで見たような……、でも、思い出せない。

ディーキンの考えでは、目の前の蠱惑的な女性やこのカジノよりも、あの給仕や奥の部屋こそが重要なのだろうか。
今自分が追っている線は、見当はずれなものなのだろうか。
だとしても、それならばなぜ、そのことを私に教えてくれないのだろう……。

そう考えるとタバサは、何だか少し寂しくなった。
しかし、すぐに気を取り直す。

(彼には、何か狙いがあるはず……)

ディーキンが、意味もなく仲間に対して情報を伏せるとは思えない。
彼が自分に教えなかったことや、シルフィードを引き留めたことには、必ずや何か意味があるはずだ。

ならば、彼のすることを詮索するよりも……。

(私は今、自分にできることをするべきだ)

タバサはそう結論すると、迷いを振り払ってカードを切り始めた。

(あの人は、私が何をしても疑うことなく信じ続けてくれた。
 だから、私も何があろうとあの人を信じ続けるのだ)

それは、タバサの誓いであった。





そうして2人が勝負を始めてから、しばしの時が過ぎた。

今や、タバサは追い詰められていた。
表情こそまったく変わらないものの、その額には、うっすらと汗がにじんでいる。

相手の女性は愉しげな笑みを浮かべて、そんなタバサの苦境を眺めていた。

この女性は別に、高度な技巧を駆使するわけでも、不自然な行動をとるわけでもなかった。少なくとも、タバサの見た限りでは。
双方の手役に不自然な偏りがあったりするわけでもなく、見たところ何も、イカサマと疑えるような要素などはない。

ただ、相手の手の強弱の見極めや、勝負の駆け引きが、恐ろしく巧みなのである。

タバサがここぞという時に密かに大きく張ろうとしても、一切乗ってこない。
こちらにどんなチャンス手が入ってもすぐに降りられてしまい、僅かな参加料だけしか得ることができない。
それでいて、自分の方が少しでもこちらより強い手を持っている時にはその事を的確に見抜き、機を逃さずに勝ちに来るのだ。

(まるで、こちらの手や考えを、完全に見通されているかのよう……)

手札を何かの方法で覗かれているのではないかとも疑ったが、背後は壁で、自分の手札を覗ける位置には誰もいない。

207 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/10/18(日) 13:16:24.59 ID:DxIo0IxH
周囲にサインを送るなどの疑わしい行為をしている者も、特に見当たらない。

それでも手札を自分の体に押し付けたり、一瞬だけ見てすぐに伏せたりなど、いろいろ工夫をしてみたが、状況に変化はなかった。
僅かな表情や気配の乱れを見抜かれるのかと、普段以上にポーカーフェイスにも努めてみたが、やはり効果はない。

この女性は何かイカサマをしていて、それを見抜けないのだろうか。
それとも、ただ私が弱いだけなのか……。

まるで何も判断が付かず、思考がぐるぐると渦を巻く。
そうこうしているうちにもじりじりとチップは減り続け、とうとう手持ちは、僅か数枚になってしまった。

「あらあら、大分お手持ちが少なくなったようですわね。
 それではもう、お嬢様が逆転されることはないでしょうねえ……」

「…………」

女性の声には、僅かに嘲笑するような響きがあった。
タバサはイザベラに大敗したときのことを思い出して、悔しさのあまり小さく唇を噛む。

周囲には大勢のギャラリーが集まって勝負を見物していたが、何人かがもう勝負はついたと見切りをつけて、去っていこうとする。
しかし、他の観客はむしろ、一層期待を増したような顔で見物を続けている。

女性は、そんな観客たちを一瞥してからタバサの方に視線を戻すと、艶やかな唇を歪めてにやりとした笑みを浮かべた。

「見物のお客様方も、退屈なされている御様子で……。
 そこでひとつ、皆様に余興を提供する意味でも、お嬢様に逆転の機会を差し上げる意味でも、よい提案があるのですけれど――」

立ち去ろうとしていた観客たちが、おや? と足を止める。

「――お嬢様のお召し物をカタにチップをお貸しする、というのはどうかしら?」

一瞬、場が静かになる。

次いで大きな野次と歓声、拍手喝采。
そして、ごく僅かな怒りの声が上がった。

(私が負けたら、この場で服を脱げというの……!?)

タバサは、屈辱のあまり俯いて微かに身を震わせながら、テーブルの下でぐっと拳を握りしめた。
しかしそこで、ふと考えつく。

もしかしたら、この女は負債を負わせた客の服を半強制的に脱がせて、何かしようというつもりなのだろうか。
タバサは自分がそんな、これまでに数回しか手に取ったことのない、いかがわしい趣向の本で読んだような真似をされることを想像した。

たとえば、相手を蹂躙し、屈服させ、虜にして……、二度と自分から離れていけなくするような、そういった類の行為……。

任務で命の危険をも顧みずに戦うことには慣れていても、タバサもやはりうら若い少女である。
怒りでかあっと熱くなっていた頭が、今度は怖気で急速に冷えていく。

そういえば、周囲の客たちの中にはこのことを知っていたように、最初からにやついた笑みを浮かべている者が何人も混じっている。
つまり、こんなことがこのカジノでは、頻繁に行われているということだ。

タバサは、自分はいつの間にかとんでもなく危険な状況に置かれているのではないか、と悟った。

それがわかった以上は、もう勝負を切り上げてこの場を去るべきだろうか?
いや、しかし……、それは結局、ただの推測だ。
それが事実かどうかを確認するまでは、帰るわけにはいかない。

けれど、杖も持っていない今の自分が、そんな状況に身を置かれたら……。

208 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/10/18(日) 13:18:04.15 ID:DxIo0IxH
果たして、私は無事に、ここから帰れるのだろうか。
これまでの自分のままで。

そんな彼女の怯えをも、見ぬいているのか。
目の前の女性は魅惑的な微笑みを浮かべながらも、目には獲物を狙う猛禽のような残忍な光を輝かせて、タバサを見つめた。

「そうねえ……。お召し物ひとつにつき、チップ100枚分でしたら、お嬢様にも失礼にならないかしら。
 そのくらいの額ならまだ、そちらに逆転の目もありますでしょうしね。
 もしお嫌でしたら、お引き取り戴くしかありませんけれど?」

「……」

タバサは、すぐには返事ができなかった。
命を失うことはこれまで何度も覚悟してきたが、こんな状況に立たされる自分を想像したことはない。

「ふふふ……」

そうして、獲物を追い詰め、たっぷりとその怯えを味わった上で。
今度は甘やかな声で、“助け舟”を出してやった。

もちろん、本当にタバサを思いやっての事などではない。
彼女の弱みに付け込んで、さらに危険な末路へと誘うためである。

たとえそれが奴隷船だと知っていても、溺死寸前の者にはすがる以外の道はないであろう。

「……まあ、貴族のお嬢様ですもの。そんな恥ずかしい真似はお嫌で当然ね。
 私も無理にとは言いませんわ、実を言えば、他にもっといい方法がありますのよ――」

それを聞いたタバサは、顔を上げて女性の方を伺った。
女性は微笑むと、手を伸ばして戯れるようにタバサの頬に触れ、ゆっくりと愛撫していく。

「ぁ……」

タバサは、思わず妙な声を漏らした。

女性の指が触れるたびに緊張にこわばる筋肉がほぐされて、鳥肌が立ってゆくのを感じる。
優しく触れるその指先から、この美しく蠱惑的な女性の魅力が余すところなく、みだらなまでに伝わってくるのだ。

もちろん、親友のキュルケも美しいし、魅力的な女性である。
母様も。それにルイズや、シエスタも。

だが、この女性のそれは、そういった尋常な美しさや魅力とは、まるで別物だった。
これこそが真の魔法なのではないかとさえ……、自然の理を超えているのではないかとさえ、思えてくる。

自分が男でないことが惜しい、などという考えまでが脳裏をよぎった。
それを認識したとき、タバサは陶酔と空恐ろしさとの入り混じったような、名状しがたい感情に襲われた。
そのようなことなどはこれまでに一度もなかったし、自分がそんな気になるなどと、ほんの僅かに想像した事さえもないというのに。

霞がかったような頭の中で、手遅れにならないうちに振り払えと、微かに理性の声が命じている。
だが、体は麻痺したように動かない。
最初に入り口で、この女性にしなだれかかられた時と同じだった。

もしかしたら、服を脱がされるまでもなく、自分は既に、この女性の虜にされているのではないか……。

「――こういうのはどうでしょう。
 あなたの……、御令弟様にした許したことがないという、その唇をかけていただくというのは?」

それを聞いたタバサは、はっとして、僅かに顔を引き攣らせた。
突然頭の中にかかった靄が吹き散らされたように、正常な思考が戻ってくる。

209 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/10/18(日) 13:20:07.26 ID:DxIo0IxH
「愚かしいとお思いでしょうけれど、殿方というのは往々にして、そういった見世物を好まれるものでしてね。
 あまりお安くしてはお嬢様に失礼ですから、チップ500枚分ではいかがかしら?」

「……」

「結局は、皆にとって得な話だと思いますわよ。
 与えたところで、減るものでもありませんでしょう……、ねえ?」

それを聞いたタバサは俯いたまま、ぐっと固く手を握りしめた。
顔が、僅かに朱に染まっていく。

この女は、一体私を何だと思っているのだ。
そんなことはできない、絶対に。

不埒にも唇にまで触れてこようとした指を強く叩いて振り払うと、タバサはきっぱりとした声で答えた。

「断る。服でいい」

それを聞いた女性は、少しばかり驚いたような様子で、不機嫌そうに眉をひそめる。

「……あら、そうですか。
 それは残念ねえ、こんなにいい提案を断られるなんて……」

タバサは努めて気持ちを落ち着かせると、自分に言い聞かせた。

大丈夫だ、ここにはディーキンも、シルフィードもいてくれている。
彼らがいれば、こんな連中に自分が思い通りにされることなど、決してないはずだ。
自分には選択の余地はない、どちらかを受けなければ、これ以上調査を続けられなくなるのだから。

「続ける」

一層興奮を増した観客たちの見守る中、服をカタに借りたチップを手元に積んで、タバサはゲームを再開した。
しかし、何ら勝つための足掛かりを掴めていない以上、不利な状況は変わらない。

あっという間に負債がチップ100枚分に達し、靴を片方脱いだ。
次に、もう片方の靴を。蝶ネクタイを。靴下を。
上着を、シャツを、ズボンを……。

そうしてタバサは、今やレースのついたシュミーズ姿になってしまった。
これを取られれば、後は下着一枚きりである。

「ふふ……。よい眺めで、お客様も喜んでおられますわ。
 ここまで身を張って、当店の経営にご協力いただいたこと、感謝いたしませんとね」

「……っ!」

「ですが、いつでも、唇のほうも受け付けますわよ。
 寒々しい恰好をなさって、そろそろ脱ぐのもお辛いでしょう?」

嘲るような笑みを浮かべる女性と、囃し立てる周囲の観客たち。
激しい怒りと悔しさ、それに恥辱の念によって、タバサの薄い胸はしきりに上下していた。

「どうです、次は唇を……」

「断る」

タバサは、顔を上げて正面からきっと相手をにらみつけながら、そう答えた。

(許せない)

210 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/10/18(日) 13:22:35.39 ID:DxIo0IxH
この女が。
一瞬でも、そんな下種の見てくればかりの美しさの虜になった自分が。

たとえ、この場で裸に剥かれたとしても。
この女にだけは、そんなことを絶対に許してやるものか。



(……この、小便臭えクソガキが……!)

タバサの相手である女性、リスディスは、表面上は余裕のある蠱惑的な笑みを維持しながらも、その胸中では酷い悪態をついていた。
実のところ、先ほどからずっとである。
思った以上に粘るタバサに対して、内心苛立ちを募らせ続けていたのだった。

(こっちが体裁を気にして、ちょっとばかり遊んでやってりゃあ、いい気になりやがって……!)

あたしがその気になりゃあ、てめえなんざ一瞬で堕とせるんだよ。
大体、《思考の感知(ディテクト・ソウツ)》で心を読まれてることにも気付かない間抜けが、あたしに勝てるわきゃあねえだろうが。

さっきトマを呼び出した残りの2人が、何とかしてくれるとでも思ってんのか?
この底抜けの馬鹿どもが、あの色男はとっくの昔に《怪物魅惑(チャーム・モンスター)》に捕まってあたしの虜さ。
そうでなくてもあの野郎の恩人の腐れ×××なオーナーはこっちの掌の中だ、口を割れるわけがねえ。
いくら粘っても無駄なことさ、あいつにはあたしがてめえを堕とすまで、せいぜい連中との話を長引かせて時間を稼げと命じてあるんだ。

クソ意地を張ってねえで、てめえはさっさと泣きを入れて、売女らしく唇を売ればいいんだよ。
いいや、売女なんて上等なもんじゃあない。
今までの連中と同じで、てめえもじきにそっちから舌を垂らして、愛玩を請い願うようになるってのに。
肥溜めみてえな世界で生まれた卑しいメス犬の分際で、主人の手を叩きやがった。

考えているうちに、リスディスの胸中でどす黒い怒りと欲望とが急激に渦をまいて膨れ上がり、今にも破裂して噴き出しそうになってきた。

どんなにこのガキががんばっても、どうせあといくらもたたないうちに服が尽き、唇を賭けざるをえなくなるのだ。
こいつがどんなに反抗的だろうが、所詮は一時の儚い抵抗にしか過ぎない。
何の問題もない、何も、焦る必要はない……。

そんな理性の訴えも虚しく、燃え上がった怒りは、すでに彼女の分別を失わせかけていた。

もう、待てない。待てるものか。

こいつの身も心も今すぐ自分のものにして、甘美な精気を啜ってやる。
足元に這い蹲らせて、泣いて詫びさせてやる。
鞭を懇願させて、局部という局部を針で飾り、全身の皮を剥ぎとってやる。
すべての尊厳を剥ぎ取って、あたしの機嫌を伺うためなら親兄弟だろうが見ず知らずの他人だろうが悦んで殺すブタにしてやる。
100回も狂わせてから嬲り殺して奈落に堕とし、“魔悦の園”シェンディラヴリで永遠に魂を苛んでやる。
てめえは永遠に、あたしの慰みモノだ。

今、決めた。そう決まった。

リスディスは、これでも決して愚か者ではない。
むしろ、並の人間を凌ぐ優れた頭脳を持ち合わせているといえよう。

現にこれまでは先を見据え、我慢強く振舞い続けていた。
自分の正体を隠し通し、この地下カジノをまんまと掌中に収めて、日夜退廃と堕落の宴を繰り広げてきたのだ。

だが、所詮彼女は混沌と邪悪の渦巻く奈落界アビスから来た来訪者であるデーモン(魔鬼)の一員。
タナーリ(魔族)と分類されるデーモン群の一種である、サキュバス(淫魔)なのである。
その癇癪を起こしやすく気紛れで、破壊と流血を好む本性は、いつまでも抑えきれるものではない。
膨れ上がる欲望を半端にしか満たさずに行儀よく振る舞う日々は、彼女の中に欲求不満を募らせて、その忍耐力を奪っていた。

そこへきて、本来ならば自分の玩具でしかないはずの弱く卑しい人間の女ごときが、ひどく反抗的な態度を見せたのだ。

211 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/10/18(日) 13:25:50.77 ID:DxIo0IxH
 
それは、意思の弱い人間を容易く虜にすることに慣れきっていた彼女には耐えがたく不快な出来事であった。
生じた苛立ちはたちまち膨れ上がり、彼女の理性の枷を根こそぎ吹き飛ばしてしまったのである。

彼女は先ほどからずっとタバサの思考を読み、その手の内を見通すとともに、王宮から調査に来た騎士であることも既に把握していた。
それをこちらの傀儡にして疑いの矛先をかわすとともに、王宮内にまで影響力を広げようという計画を練ってもいた。

だが、そのことさえも、とうに頭の中からは消えていた。

悠長に堕落してゆくさまを味わうような“高尚な”趣向や、まどろっこしい権謀術数なんぞ、もうやっていられるものか。
お上品な真似は胸糞悪いデヴィルどもにでも任せときゃあいいんだ、あたしの性には合わねえ……!

「ああ、ご立派ですわ……。でも、もう意地を張る必要もないのよ……。
 だって、そうでしょう? こんな公衆の面前で、貴族のご令嬢が裸身を晒すなんて、結局は耐えられないでしょう?」

邪悪な女性は、今や砕け散った分別の残照でしかない笑みを顔に張り付かせ、混沌と邪悪の衝動が命じるままに“力”を解き放った。
目標は、目の前のおろかな人間の小娘だ。

「ですから、さあ……。
 『私にその唇を、差し出しなさい』!」

最後の言葉を言い放った瞬間、リスディスの大きく見開かれた目が、その邪悪な力で一瞬熾のように赤く輝いた。
同時に、強力な《示唆(サジェスチョン)》の魔力がタバサを襲う。

「――ぅ……?」

タバサの口から戸惑ったような小さな呻きが漏れ、次いでその目がたちまち虚ろになって、視線が宙をさまよった……。

212 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia 解説:2015/10/18(日) 13:31:53.91 ID:DxIo0IxH
ディテクト・ソウツ
Detect Thoughts /思考の感知
系統:占術[精神作用]; 2レベル呪文
構成要素:音声、動作、焦点具(銅貨1枚)
距離:60フィート、中心角90度の円錐形の放射範囲
持続時間:精神集中の限り、最大で術者レベル毎に1分(途中解除可能)
 術者は範囲内にいる者の、表面的な思考を感知できる。
明らかになる情報の量は、術者がどれだけ長い間、特定の範囲や対象を観察するかによる。
1ラウンド目には、【知力】が1以上で意識のあるクリーチャーの思考の存在の有無が分かる。
2ラウンド目には、思考している精神の数と、それぞれの【知力】の値がわかる。
この際あまりにも高い(26以上かつ、術者より10以上高い)【知力】の持ち主を感知すると、術者はしばし朦朧としてしまう。
3ラウンド目には、効果範囲内のいずれかの精神の表面的な思考を読むことができる。
目標が意志セーヴに成功した場合、その対象の思考は読むことができない。
 術者は、毎ラウンド体の向きを変えたり移動したりして、調べる範囲を変えてもよい。
この呪文の効果範囲はある程度の障壁を通り抜けることができ、木の扉や土壁、薄い鉄板程度であれば、効果範囲はその背後まで貫通する。
したがって、この呪文によって部屋の中に思考する者がいるかどうかを、扉越しに調べたりすることもできる。

チャーム・モンスター
Charm Monster /怪物魅惑
系統:心術(魅惑)[精神作用]; 3レベル呪文
構成要素:音声、動作
距離:近距離(25フィート+2術者レベル毎に5フィート)
持続時間:術者レベル毎に1日
 対象に、術者を信頼できる友人や仲間であると思わせ、態度を「友好的」に変化させる。
対象は術者の言葉や行動を最も好意的な見方で解釈してくれるが、術者の操り人形となるわけではない。
自殺的な要求は拒否されるし、友人の頼みでも普通はしないような行動をさせることは難しい。
 そのクリーチャーが術者やその仲間によって現在脅かされている最中であるなら、セーヴには+5のボーナスが付く。
また、術者やその仲間であることが明白なものが対象に危害を加えたならば、術は即座に解けてしまう。
 なお、これはバードにとっては3レベルだが、ウィザードやソーサラーにとっては4レベルの呪文である。

サジェスチョン
Suggestion /示唆
系統:心術(強制)[言語依存、精神作用]; 2レベル呪文
構成要素:音声、物質(蛇の舌と、蜂の巣ひとかけらか甘い油ひとしずく)
距離:近距離(25フィート+2術者レベル毎に5フィート)
持続時間:術者レベル毎に1時間、もしくは行動が完了するまでの、どちらか早い方
 術者は、どのように行動すべきかを(1、2文以内で)示唆することで、目標クリーチャーの行動に影響を与える。
示唆する内容は、その行動がもっともらしく聞こえるような形で告げてやらねばならない。
示唆の内容が非常にもっともらしければ、DMの判断で相手のセーヴにペナルティが付くこともある。
 明らかに相手の害となるような提案は、この呪文の効果を自動的に無効化する。
ただし、「あの酸の池のように見えるものは実は温泉だ、飛び込めば気持ちがいいぞ」というように唆して、結果的に害することはできる。
盗賊に対して、「俺を攻撃するより一緒に他所の宝の山を探しに行かないか」と提案して、一時的な味方にすることなどもできる。
高貴な騎士に対して、「次に出会った物乞いに慈悲を示してあなたの馬を与えるべきですよ」と吹き込むこともできる。
したがって、やり方次第で非常に活用できる範囲の広い、強力な呪文だといえる。
 なお、これはバードにとっては2レベルだが、ウィザードやソーサラーにとっては3レベルの呪文である。

213 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia 解説:2015/10/18(日) 13:35:12.89 ID:DxIo0IxH
サキュバス(淫魔):
 混沌にして悪の次元界である奈落界アビスに棲まう来訪者、デーモン(魔鬼)の一種族。
副種別としてはタナーリ(魔族。最も数の多い一般的なデーモンで、アビスの支配者。残虐さと悪と罪との体現者)に属する。
その姿は非常に美しい人間の女性に似ているが、曲がりくねった長い尻尾や小さい角、蝙蝠のような翼などといった、魔物の特徴も備える。
デーモン全体としては比較的下位の部類に属するが、それにもかかわらず、非常に危険な存在である。
 サキュバスは、定命の者を誘惑して、堕落と破滅に誘う事を生きがいとしている。
その【魅力】は平均値で26にもなるが、これは恐ろしいほどに、超自然的なまでに魅力的であることを意味する。
人間の魅力平均値は10〜11、生まれつきの上限値は18である。
自然そのものが肉体的な美をまとって顕現したとされるニンフでさえ、魅力平均値は19にとどまる。
呪文やマジック・アイテムによる強化を抜きにすれば、その魅力値はディーキン以上である。
 彼女らは、情欲に関するある種の行為を行うか、もしくはキスをすることによって、犠牲者から生命力を奪い取れる。
この生命力奪取は、負のレベル(犠牲者を弱体化させ、ウィザードリィでいうところのレベルドレインを引き起こす危険がある)を与える。
また、どんな人型生物の姿にでも化け、あらゆる言語を話すことができる生来の魔法的な能力を持っており、さまざまな種族を誘惑できる。
実際にはテレパシーによって意思を疎通することもできるのだが、正体を明かさないためにも、普段は口を使って話す。
対象の思考を読んだり、魅惑したり、その意思を捻じ曲げたりすることができるさまざまな精神系の擬似呪文能力も備えている。
これらの能力の使用には不自然な動作も音声も必要ないため、非常に見破りにくい。
加えて、肉体的にはさして強くはないものの、深刻な危険に晒されるとエーテル界に移動したり、瞬間移動したりして難を逃れてしまう。
非常時にはヴロックと呼ばれるより強力なデーモンのアビスからの招来を試みることもできるが、これは必ずしも成功するとは限らない。
 その体は冷たい鉄製の武器か善の力を帯びた武器によってでなければ容易に傷つかず、しかも弱い呪文を水のように弾く。
それに加えて毒と電気に対する完全耐性があり、酸と火と冷気に対してもかなりの耐性を有している。
また、見た目に反して外皮も強靭で、プレートメイル以上のアーマー・クラスを持つ。
 彼女らはその性質上、概して知能が高いにもかかわらず粗暴かつ直接的な傾向があるデーモン類には珍しく、頻繁に策略を用いる。
しかし、やはり混沌にして悪の性質を持つがゆえに衝動的で忍耐力に欠けるため、ごく短期的な計画にとどまることが多い。


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今回は以上になります。

また、できるだけ早く続きを書いていきたいと思いますので、次の機会にもまたどうぞよろしくお願いいたします。
それでは、失礼いたします……(御辞儀)。

214 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/18(日) 16:11:38.46 ID:uq2cScMS
おつです
4版ではサキュバス、デヴィルに移されてたなあ
さらにパッションデヴィルという似たような計略の傾向があるけど衝動的なデヴィルまででてた

215 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/18(日) 18:05:11.09 ID:hcvkE93D
up乙

このサキュバスは『態度:敵対的』な相手に対する交渉ロールで7以下でも振ったのでしょうね。

216 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/18(日) 18:19:21.21 ID:b/tFoF9l
妖怪1足りないの仕業

217 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/18(日) 18:21:26.39 ID:bjAkJwah
地獄やら奈落やら万魔殿やらD&D世界は本当に地獄だぜー

218 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/20(火) 09:15:31.67 ID:XLshKN/p
>>217
これも皆、「悪の種子」って奴の仕業なんだ!
ナ、ナンダッテー(AA略)

219 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/20(火) 22:05:03.23 ID:pYQEr6X0
タバサやべえな、ディーキン何やってんだ助けに来いよ
あ、でもちょっと遅れてこいよと思う俺は悪属性ですかそうですか

220 :暗の使い魔 ◆q32nIpOrVY :2015/10/20(火) 23:00:35.14 ID:q04HNNXp
こんばんは、暗の使い魔です。
お久しぶりです。環境が変わり、実生活が立て込んでおりまして、このように間が空いてしまいました。申し訳ない。
しばらく来ないうちに掲示板の移設等の話にもなっているようですね。
これから投下の形が様々変わっていくことと思いますが、なるべくこれまでのように作品を投下していければと思います。
よろしければ23時10分より投下の方をさせてください。

221 :暗の使い魔 ◆q32nIpOrVY :2015/10/20(火) 23:10:04.72 ID:q04HNNXp
ギーシュとの決闘を終え朝食を取った後の時間、官兵衛はぶらりと気ままな時を過ごしていた。
練兵場の隅っこに座り込んで、抜き身のデルフと向き合う。
時間は昼ごろになろうか、練兵場には日が差しており、石の地面を熱々に照らしていた。
そんな熱を嫌ってか、官兵衛は日陰を選んで座っている。
日差し自体は嫌いではない、むしろ秀吉に穴倉送りにされてからは望んで止まないものだ。
しかしそれでも、長年洞窟に篭っていた性か、官兵衛は暗がりを好んだのだ。
「ハァ……貴族ってのは面倒極まりないな、デルフ」
「そうだねえ」
乱雑に置かれた樽をどけ、鉄球に座り込みながら官兵衛はぼやいた。デルフが気の無い返事をする。
そんな相槌を気にする訳でもなく、官兵衛は続ける。
「ちょいと誇りが傷つきゃあ、躍起になってそれを取り戻そうとする。決闘だの何だの言ってな。
こっちの事情なんざお構いなしだ。あー嫌だ嫌だ」
「でも相棒、なんだかんだ言って付き合ってやったんだろ?おまけに密やかに助言までしてな。結構なお人よしだねぇ相棒は」
デルフがカタカタと震える。どうやら笑っているようだった。それを聞いて官兵衛が黙り込む。
と、その時だった。
「やあ、ここに居たのかい?」
よく通る声が、練兵場に響いた。黒いマントをたなびかせ、長身の男がこちらに歩み寄る。ルイズの婚約者のワルドだった。

暗の使い魔 第十七話 『亀裂』

「ごきげんよう、使い魔くん」
つば広の帽子を片手に、ワルドは官兵衛の目の前に立って挨拶をした。座り込んだ官兵衛を鋭い目が見下ろす。
『使い魔くん』、その言い方に嫌味な何かを感じた官兵衛は、その挨拶を無視した。
そんな官兵衛の様子に、ワルドは困ったように首をかしげる。たが、すぐに気を取り直すと官兵衛に言った。
「こんな所で何をしてるんだい?日和はいいし、じっとしてるには勿体無いんじゃないかな?」
「そうかい、生憎だが小生はこの枷だ。無駄に動けるほど元気じゃないんでね……」
ワルドの言葉に、面倒臭そうに返す官兵衛。それを聞いてワルドが言う。
「ハハハ、つれないなぁ。トリステインの未来を左右する崇高なる使命、それを共にする仲間じゃないか。もう少し仲良くしてくれてもいいだろう?」
ワルドが笑う。しかし、官兵衛はそれに対して一言も言葉を発さなかった。両者の間に沈黙が流れる。
前髪に隠れていたが、官兵衛は視線を鋭くしてワルドを見据えた。
がっしりした長身の体格に、逞しい口ひげ、精悍な顔立ち。だが表情はどこか作り物感があり、視線も冷たさを感じる。
厳しい訓練と出世を勝ち抜いてきた道のりが、その様相を形作ってきたのだろう。しかし。
気に入らないな、つま先から髪の毛の一本まで。
官兵衛はそう思った。
官兵衛のそんな視線を受け止めたワルド。彼は官兵衛に対して、一瞬射るような視線を感じさせたが、すぐにニコリと笑うと、こう切り出した。
「君は伝説の使い魔、ガンダールヴなんだろう?」
その言葉に、官兵衛は首を傾げた。
「あん?何言ってる……」
ワルドの言葉への反応を隠すように、官兵衛はとぼけた。
官兵衛がガンダールヴである事を知ってるのは、今のところ学院長のオールド・オスマンただ一人の筈だ。
それを何故ワルドが知っているのか。ワルドはその理由を喋りだした。
「とぼけるのは止してくれたまえ。君については、悪いとは思ったが調べさせてもらったよ。フーケから尋問したルーンを元にね」
ワルドが得意げに語る。
「トリスタニアの王立図書館は歴史と伝説にまつわる文献が豊富なのさ。そこで君のルーンを調べる末にガンダールヴへと行き着いた。そういう訳さ」
それを聞いて、官兵衛は「そうかい、わざわざご苦労なこった」と返した。
とりあえず、話を聞く限り矛盾は無い。あの騒ぎだ、フーケにもルーンを見られていたかもしれない。
それにワルドも王宮の人間であるからして、珍しいルーンに執着して調べ上げる事に何の疑問も無かった。だが――
「それで、そんな大層な小生に何の用があるってんだ?」
官兵衛は内に秘めた猜疑心を一先ず抑え、ワルドに尋ねた。するとワルドは。
「あの『土くれ』を捕まえた君の腕を知りたいんだ。手合わせ願いたい」
真っ直ぐな視線で、官兵衛にそう言った。成程、と官兵衛は思った。
「決闘か」
「ああ、そうだね」
またもや面倒臭い事になった。官兵衛はうんざりして首を振った。
「お断りだ」

222 :暗の使い魔 ◆q32nIpOrVY :2015/10/20(火) 23:15:07.56 ID:q04HNNXp
「どうしてだね?」
ワルドが不思議そうに首を傾げる。
「最初に言ったはずだがな?小生は無駄に動くほど暇でも、体力が有り余ってるわけでもない、と」
官兵衛が立ち上がってワルドに言う。ワルドと官兵衛は丁度同じ背丈であり、視線が交差する。
「それに、小生の実力ならもう見せたがな?コソコソした覗き見じゃあ満足出来なかったか?子爵」
その言葉に、ワルドは目を細めた。ギーシュとの決闘を見ていた事を看破され、若干だが動揺したのだ。
その様子を見て満足した官兵衛は、抜き身のデルフと鞘を引っつかむ。ワルドの隣を抜けようとして呼び止められた。
「逃げるのかい?」
官兵衛の歩みが止まる。
「なんだと?」と官兵衛が振り向かずに言う。
互いに背を向けたままで、会話が続いた。
「魔法衛士隊隊長であるこの僕を前にして、怖気づいたのかい?」
ワルドは口元に笑みを浮かべて続けた。
「仲間の申し出を断り、互いの実力を知ろうともしないとは。
君にとって損な事は無いはずだがね?『本物のメイジ』の実力を推し量る、又とない機会だ」
ワルドは振り向いた。そして振り向かない官兵衛の背に向けて言葉を投げかけた。
「そんな貴重な機会をみすみす棒に振るとは。『伝説』にしては見通しが利かないな、君は。そんなんでこの先の任務を乗り越えられるのかな?」
官兵衛の肩が震え始めた。ワルドは自分の言葉が官兵衛を揺さぶったと見て、益々笑みを浮かべた。
さあ僕の申し出を受けろ、そして怒りのままにかかってこい。その時は、主人の前で恥をかかせてやる。
ワルドはそう思った。しかし、その時だった。
「クックック!」
官兵衛が突如振り返り、わざとらしく笑いだした。
彼は肩を揺らし、口元を妖しく緩めながらワルドを見据えてこう言った。
「ダメだなお前さん。それで小生を誘い込んだつもりか?」
なんだと?とワルドは目の色を変えた。
「そんな安い挑発に乗るほど、小生は甘っちょろくないんだよ」
官兵衛のその目には余裕の色がありありと浮かぶ。
「それに実力を推し量るのに又とない機会だと?そいつは違うな」
官兵衛がワルドに歩み寄る。
そして、やや顔を近づけながら、こう言った。
「これから殺りあう機会なんざ、いくらでもある。違うか?」
低く、唸るような声色だった。
不意なその言葉に、ワルドは息を詰まらせた。頬に一筋の汗が流れる。
官兵衛の視線はうかがえないが、それがかえって圧力を増す。
まるで蛇に睨まれた蛙のごとく、ワルドは固まった。
しばしのにらみ合いが続く。が、数秒の後、官兵衛が笑みを浮かべて遠ざかった。
「冗談だ、子爵……!」
再び忍び笑いをしながら、官兵衛は踵を返した。
ワルドは固まったまま微動だにしない。
そんなワルドを置いて練兵場を出ようとすると、扉の陰からルイズが現れた。
「ワルド?用があるって言うから来たけど。カンベエも一緒?」
ルイズがきょとんとして二人を見比べた。それに対してワルドは何も言わない。
官兵衛は現れたルイズと、彼女が発した言葉から、ワルドの意図を察した。
成程な、と聞こえるように呟く。そして。
「気に入られたきゃあ、花の一つでも摘んでくるんだな。そっちの方が似合いだぞ、子爵!」
官兵衛はそう言い放って、建物の中へ消えていった。
後に残ったのは、状況を飲み込めず疑問符を浮かべるルイズ。それと俯いたまま一言も発さないワルドだけだった。

その夜。官兵衛達は、アルビオンに渡る前の最後の夜だと、一階の酒場で酒盛りを行っていた。
酒の席には全員が揃っている。高級な貴族の食卓だけあって、その様相は上品で静かだった。
ある二人を除いては。
「ご馳走じゃあっ!食いまくってるか?青いの!」
「……美味」
石で出来たテーブルの一角に陣取る、大と小の二つの背中。
ソースがたっぷり塗られた肉にかぶりつきながら、官兵衛はワインをあおる。
ほどほどに租借し飲み込み、こんがり焼きあがった黄金色のパイに手を伸ばす。
それらを平らげると、官兵衛はふう、と腹を押さえながらのけぞった。

223 :暗の使い魔 ◆q32nIpOrVY :2015/10/20(火) 23:20:43.85 ID:q04HNNXp
官兵衛の隣ではタバサが、なにやら熱心に妖しい香りのするサラダをほお張っている。
ものの十数分で、テーブルの上の食事は大半が消えていた。
そんな二人の食べっぷりを見て、二人の向かいに座ったギーシュがげんなりしたように喋りだした。
「き、君達……よく食べるね」
タバサは答えずサラダをほおばり続ける。官兵衛が代わりに答えるように言った。
「そういうお前さんは随分食が細いな?」
見ると、ギーシュの目前の皿の料理はほぼ手付かず。珍しくあまりワインも飲んではいなかった。
「いらないならもらうぞ?」
「あっ!ちょっと……」
ギーシュの前の食事をひょいと手で取る官兵衛。がつがつと音が出そうな程の勢いでそれを平らげた。
「食べるのに一生懸命なダーリンも可愛いわぁ」
すると、彼の隣に寄り添うキュルケが、がっつく官兵衛を見て頬を染めながらそんな感想を述べた。
「か、かわいい?」
突然の言われ慣れない言葉に戸惑う官兵衛。キュルケがうっとりしながら見るので、官兵衛は思わず食事の手を止めた。
「そうよ?ダーリンったら身体は大きいのに、仕草や態度が子供っぽくてすごいカワイイの」
「こ、子供っぽい!?」
上ずった声が思わず出る。続けざまに自分にふさわしくない言葉が出てくるので、官兵衛は戸惑うばかり。
そのうち、キュルケが官兵衛の顔にそっと手を伸ばしてきた。そして頬についたご飯粒をそっと取ると、フフッと笑った。
「おべんとつけてるわよ?ダーリン♪」
色っぽい仕草で粒を口に運ぶキュルケを見て、官兵衛は僅かながら頬を染めた。
気恥ずかしさを紛らわすように、官兵衛は続きを口の中へとかっ込んだ。
そんな官兵衛の様を見て、ルイズはため息をついた。その後、恨めしげに官兵衛を見やる。
「(なんだ?)」
食事をリスのように頬張りながら、官兵衛はそんなルイズの視線をいぶかしんだ。
「なんだ、ご主人様よ」
官兵衛が耐え切れなくなって話しかける。しかしルイズは。
「……別に」
口を尖らせながら、ぶっきらぼうに一言で済ました。明らかに不機嫌な色をその目に宿しながら。
おかしい、自分が何かしただろうか。キュルケに色目は送られたが。
ルイズの無性に何か言いたげな視線は、とてもではないが居心地の良いものではない。
その時、そういえば、と官兵衛は思い出したのだった。
思えば官兵衛は、トリステイン魔法学院を出てからルイズとほぼ口を利いていない。
それは、学院を出る前の喧嘩のせいもあった。
しかし、ルイズは道中ワルドのグリフォンに跨り、会話に花をさかせていたように見えたし。
それに、宿についても即部屋に泊まり、その間も婚約者と二人きりだ。
婚約を交わした以上、それが普通だろうと思っていたし、そこは官兵衛も気にもとめていなかった。
会話を交わす機会が無いのは仕方なかっただろう。しかし。
「(それで妙に不機嫌なのか?)」
官兵衛は、やれやれとため息をついた。
大方、自分を従者として傍に置いておけないゆえのフラストレーションがたまっているのだろう。
ルイズが食事を済ませ、さっさと上に上がっていく。そんな様子を見て、官兵衛はめんどくさそうに肩をすくませた。
「(まあ、ご機嫌とっておくか。)」
そう胸中で思いながら、官兵衛は階段を上がっていった。

「おい、ご主人」
乱暴にルイズの部屋の扉をノックする官兵衛。
純白に塗りつぶされた扉が、いかにも高貴な貴族の部屋を思わせる。
そんな扉の向こうから、ルイズの返事が返ってくるのに、それほど時間は掛からなかった。
「……カンベエ?ちょっと待って」
官兵衛の声に、意外そうに返答するルイズ。ギイと扉が開き、中から普段の制服姿のルイズが現れる。
ワルドは現在、一階の酒場に居るため、部屋にはルイズ一人だ。
「カンベエ、何か用?」
「何か用があるのはお前さんじゃないのか?」
いつもどうりの気だるげな様子で、官兵衛がルイズに尋ねた。
それを聞くと、ルイズはやや俯いた様子で、部屋から出てきた。
普段と違ったしおらしい様子で、ルイズが言う。ここではまずいから、とルイズは官兵衛の部屋へ行く事を提案した。

官兵衛の部屋で二人は、窓辺に置かれた座椅子に寄りかかりながら話を始めた。
言うか言うまいか悩んでいたルイズだが、やがて意を決したように話し出す。

224 :暗の使い魔 ◆q32nIpOrVY :2015/10/20(火) 23:23:27.09 ID:q04HNNXp
「昼間、ワルドと何を話していたの?」
ルイズが言うのは、あの練兵場での事だろう。
正直、離れ離れになっていた事を責められると思って身構えていた官兵衛は、肩透かしを食らった。
ルイズが不安そうに尋ねるので、官兵衛は渋々口を開いた。
「何って、ただの世間話だよ。他愛もない話だ」
官兵衛は平静を装う。そしていつも通りのぶっきらぼうな態度で返した。しかしルイズは。
「嘘。あんた、何かいつもと違う雰囲気だったわ」
いぶかしんだ表情で官兵衛を追求した。
「じゃあいつもと違う雰囲気の会話だったんだろうさ」
官兵衛はルイズの指摘にめんどくさそうに、適当に返す。ルイズはますます表情を険しくした。
「じゃあって何よ!どんな会話してたのよ!あんたまさか、ワルドと喧嘩してたんじゃないでしょうね!」
「お前さんにゃ関係ないだろう」
「あるわよっ!!」
ルイズがバンッと机を叩いて立ち上がった。
「あのね!これは姫様から賜った重大な任務なのッ。仲間同士で争ってる場合じゃないの!」
ルイズがまくし立てるように言う。
「ねえカンベエ。あんた私の使い魔でしょう?喧嘩より先にやる事があるんじゃないの?主人の私を気にかけたり――」
「お前さんの大事な婚約者様のご機嫌を伺ったり、か?」
ルイズの言葉を割って、官兵衛が喋りだした。
なっ!とルイズの言葉が一瞬止まる。官兵衛の言葉に、ルイズが顔を逸らして喋りだす。
「ワ、ワルドは関係ないじゃない……」
呟くようにルイズがそう言った。
「だ、大体なによ!彼の何が気に入らないのよ!ワルドは昔からの幼馴染よ!
優しかったしそれに、魔法の才能だって私とは比べ物にならないくらいで――」
そうだ、ワルドは幼い頃からの自分の憧れだった。中庭の小船で泣いている私を、いつも迎えにきてくれた。
そしてワルドと自分の両親の間で交わされた約束。
婚約、それは大好きな人とずっと一緒にいられる、そんな甘い想像だった。
だが月日が経って、とうに婚約など解消されたと思っていた矢先、彼は帰ってきた。そして――
『ルイズ、この旅が無事終わったら、僕と結婚して欲しい』
昨晩の事だ、ルイズはワルドにプロポーズされたのだ。
嬉しかった。でも、彼女は心に何かが引っかかるのを感じた。
どうしてだろうか、あんなに幼い頃から憧れていた子爵が、自分を求めてくれたのに。
結局ルイズは返事を先延ばしにした。ワルドは優しく、急がないよ、と言ってくれた。
そしてその笑顔が、チクリと胸に刺さった。
彼女は、引っかかって前に進めない自分の心を、整理したかった。
なぜワルドを受け入れる気にならないのか、知りたかった。
誰かに思いを打ち明けることで。そう、ある誰かに――
「おいご主人?」
官兵衛の言葉が耳に届いて、ルイズははっとした。
目の前を見るとそこに、不思議そうな表情の官兵衛が居た。
「どうした?急に黙り込んで」
ワルドの話をしている途中で急に黙り込んだルイズを、官兵衛は怪しんで顔を覗き込む。ルイズは頭を振った。
「な、なんでもないわよ!」
官兵衛に覗き込まれ、自分の顔が赤くなるのを感じる。頬に手を当て、そっぽを向く。
何故だろう、今の表情を官兵衛に見られたくはない。
そんな思いが彼女の頭いっぱいに広がっていった。
官兵衛は、そんなルイズの様子を見てハァと息をついた。ゆっくりとルイズに問いかける。
「そんなにあの子爵が恋しいか?」
「なっ!違うわ!」
官兵衛の言葉に慌てて顔を上げる。ルイズは困ったような顔をして、官兵衛を見やった。
しかしそんなルイズの態度を肯定ととったのか、官兵衛は続ける。
「ま、そうなるのも当然だろう。子爵は魔法なんちゃら隊の頭だ。
式典の時の声援や装いからも、その人気っぷりが窺える。それに加えて顔も実力も揃い踏みときたもんだ。
お前さんが必死になるのにも頷けるよ」
官兵衛が喋り続けるのを聞いて、ルイズは一言も口が利けない。
「まあ白状するよ。あの子爵とひと悶着起こして悪かったとは思ってる。だが心配いらん、あの子爵はお前さん一筋だよ」
違う、とルイズは思った。

225 :暗の使い魔 ◆q32nIpOrVY :2015/10/20(火) 23:25:11.13 ID:q04HNNXp
そんな言葉が聞きたいんじゃない、官兵衛の口からはもっと――
「やめて……」
ルイズが呟く。しかし聞こえなかったのか、構わず官兵衛は喋り続ける。
「安心しろ。小生とどう険悪になろうと、お前さんとの結婚に支障はない」
やめて欲しい、人の気も知らないで、とルイズの肩が震えた。
自分はこの結婚をして良いかどうか悩んでいるのに。
ワルドの気持ちを何故か受け入れられなくて悩んでいるのに。
官兵衛が何かを喋り続ける。
「まあ、小生もお前さんが結婚するまでにはおさらばしてやる。その辺は気に――」
その言葉に、ルイズは弾けたように叫んだ。
「やめてっ!!」
「ッ!?」
ルイズの剣幕に、官兵衛はビクリと肩を震わせた。
ルイズが顔を真っ赤にして、息を切らす。小さな肩が激しく上下する。彼女は立ち上がり、思いのまま叫んだ。
「なによっ!人の気も知らないで!あんたなんかに私の結婚のなにが分かるっていうのよっ!
こっちの気も知らないで!適当な事ばっかり言って!」
叫び続けるルイズに圧され、官兵衛は押し黙る。
「そうよ!あんたのせいよ!あんたが私の使い魔だからよ!あんたみたいなのが居るせいで私は結婚に踏み切れないんだわっ!
あんたのせい!あんたのせいなんだから!!」
そこまでまくし立て、ルイズはハッとした。自分は何を言っているのだろう。
今、目の前で話をしている官兵衛に何を喚いているのだろう。叫びの所為か、喉の奥がジンジンする。
官兵衛は口を半開きにしたまま、ルイズを見上げていた。彼女の胸中に後悔がよぎる、そして。
「ッ……!!」
叫んだあまり歯止めの効かなくなった感情が、波のように押し寄せてきた。
ルイズはくしゃりと顔を歪めると、わき目も振らず駆け出した。
扉を開け放ち、外へと飛び出す。背後で自分の名を呼ばれたような気がしたが、ルイズは振り向かなかった。
廊下を滅茶苦茶に走る。幾度そうしたか、彼女は自分とワルドが泊まる部屋に辿り着く。
ワルドは戻っておらず、部屋は真っ暗だ。
ルイズは飛び込むように大きなベッドに倒れみ、うつぶせになる。
拳を振り上げ、何度も毛布を叩いた。
叩いて叩いて、耐え切れなくなって、彼女は真っ白いシーツに顔を埋めた。
自分は、あんな事を官兵衛に言うために彼を呼んだんじゃない。
そして、ワルドとの昼間の騒ぎを問い詰めるために官兵衛を呼んだわけでもなかった。
そうだ、自分は相談したかったのだ。官兵衛に結婚の事を、プロポーズの事を。
自分はどうしたらいいか、自分の引っかかってる心は何なのか。官兵衛なら答えをくれるような気がしたから。
それを自分はフイにした。そしてあろうことか、官兵衛の思いやりの言葉を跳ね除けて――
にじむ涙をベッドに押し付けながら、彼女は声を押し殺して泣いた。
時間にして十数分、だが彼女にとっては無限のような後悔の時間が、そっと流れていった。

ルイズがそんな時間を過ごしてから一刻が過ぎた頃だった。
キュルケとタバサ、そしてワルドは、一階の酒場で異様な気配に身構えていた。
月が一つになった闇夜、宿の外はやけに静かだ。
この時間、人通りはまちまちの筈だが、それらが全て払われたかのような静寂。
闇に何かが潜んで、息を殺しているようであった。
どうしたね?とギーシュが三人に尋ねる。
しかし皆は答えず、そっと手で杖の位置を確認する。
互いに目配せし、頷く。その時だった。
入り口の闇から狂うように、無数の矢が飛び込んできたのだ。
「ッ!?」
ギーシュが目を見開いた。タバサが素早くルーンを唱え、風のシールドを作り出す。
弾かれた矢が酒場の天井や床に突き刺さるのを見て、他の客が声を上げた。

226 :暗の使い魔 ◆q32nIpOrVY :2015/10/20(火) 23:28:34.02 ID:q04HNNXp
「なんだ!?」
「襲撃だああああああっ!」
無数の叫び声が室内に響き渡った。
ワルドが瞬時にルーンを唱える。杖が風の刃と化し、床と一体となったテーブルを切り倒し、盾とした。
削り出しの大理石机に、矢が当たって跳ね返るのを見て、ギーシュは身震いした。
「やっぱり来たわね!」
キュルケがファイヤーボールを唱え、外に向かって放つ。炎弾が闇の一部を照らすと、そこに無数の武装集団が映し出される。
夕べ官兵衛達を襲った、貴族派の刺客。それを思わせる軍団が、ざっと100人以上、そこに構えていた。
「あらまあ、随分沢山のお客さんだこと」
あまりの歓迎ぶりに、キュルケがおどけた調子で言った。
ワルドが矢を逸らしながら喋る。
「貴族派も手が早いな、昨日の今日でもうこれほど兵を集めるとは。何が何でもアルビオンに行かせない気だな」
テーブルの影に身を潜めながら、四人は顔を見合わせた。
「どうするの?敵は多勢、いくらこっちがメイジでも、魔法が切れたら終わり。即突入してくるわ」
「そ、そうなったら僕の新生ワルキューレで!」
ギーシュが薔薇をくわえながら勇む。それを手を広げながらキュルケが言う。
「あなた精神力は?」
ギーシュがうっ、と言葉に詰まった。そして何故知っているんだ、とキュルケに問う。
「だって朝あれだけドンパチしてれば、ねぇ?」
キュルケの言葉に、タバサも頷いた。彼と官兵衛の戦いは、どうやら見られていたらしい。
「ダーリンとの戦いで四体使ったでしょ?あと出せるのは三体。それじゃあ一個小隊も相手になんないわよ?」
ましてや相手はメイジ相手に手馴れた集団だ。先程から魔法の射程外から矢を放ってくる事から、それが窺える。
それを聞いて、ギーシュは静かになった。
「とりあえず、ルイズと使い魔君が気になるな」
ワルドが階上を見上げながら言う。
「ルイズはともかく、ダーリンは大丈夫よ」
キュルケがそんな事を喋ると、ややあって扉の外から轟音がした。
それと同時に、傭兵達の悲鳴が上がり、激しい剣戟の音が響き渡る。
剣戟の音に混じって、聞きなれた怒声が聞こえてきた。
先程から雨あられのように飛んできた矢が、ピタリと止んだ。
「ほらね?」
キュルケがニコッ、と笑いながら言った。
次にととと、と階段を降りてくる軽い足音を聞き、ギーシュがテーブルから顔を出した。
足音の主を見て、一同は声をあげた。
「ルイズ!」
二階に続く階段から、ルイズが汗を流しながら駆けて来た。やんだ矢を見計らって、ルイズがテーブルの陰に合流した。
ワルドがすぐさま彼女の傍に寄る。
「ルイズ、良く無事で」
「ワルド……」
即座に彼女の手を取り、安堵の表情を浮かべるワルド。
そんな最中、ギーシュがルイズに、彼は?と短く尋ねた。
ルイズが外を見ながら言った。
「私は三階から、傭兵が押し寄せるのを見つけて。それで後から駆けつけたカンベエがそのまま飛び降りて傭兵の群れに……」
「飛び降りた?三階から!?」
ルイズの言葉にギーシュが驚き声を上げた。
フライも使えない平民が三階もの高さから跳ぶなど、自殺行為もいいところだ。
それを平然とやってのけ、傭兵の集団に突っ込むなど常軌を逸し過ぎている。
と言う事は、先程外から聞こえた騒ぎは――。
そこまで考え、彼は傭兵集団の方向に目を向けた。
なにやら先程と同じ、聞きなれた叫び声が響いてくる。
だんだんと大きくなり、こちらに近づいてくる音源。
やがて、扉の向こうから大きな人影が転がり込んできた。

227 :暗の使い魔 ◆q32nIpOrVY :2015/10/20(火) 23:30:51.95 ID:q04HNNXp
「うおおおおっ!」
手枷に鉄球、汚れた羽織。黒田官兵衛が、入口の段差にずっこけそうになりながら現れた。
「カンベエ!」
「ルイズ!無事降りたか!っととと!」
官兵衛がルイズに声を掛けると同時に、再び矢が飛んでくる。
それを転がって避けながら、官兵衛もテーブルに逃げ込んだ。
「ちくしょう!少しは休ませろってんだ!」
間一髪で矢の雨から逃げ切った官兵衛は、小さくごちた。
ワルドが、メンバーが揃った事を目で確認しながら口を開く。
「全員揃ったな、それでは作戦だ」
ワルドの言葉に、全員が顔を寄せ合った。
ワルドの提案はこうだった。
まず数人がこの場に残り、集団を、派手に足止めする。傭兵をひきつけている間に残りが裏口から桟橋に向かう。
船の出港時刻ではないが、ワルドは風のスクウェアメイジなので、船の航行を助ける事が出来る。
それにより船を予定より早く出航させ、敵を振り切ってしまおう。そういう作戦だった。
ワルドの作戦を聞き終えた一同は顔を見合わせた。
タバサが本を閉じ、自分とキュルケとギーシュを指して囮、と言った。
次にワルドとルイズ、官兵衛に桟橋へ、と告げた。
ワルドとタバサの合図で、全員が腰を上げようとした、その時だった。
「駄目だ」
短く鋭い一言が、場の空気を破った。
驚いて全員が振り返る、そこには。
「カンベエ?」
ルイズの使い魔、黒田官兵衛が静かに鎮座していた。


長くなってしまうので今回はここまでとさせていただきます。
残りは短いので、続きはまた明日にでも投下させていただきます。

228 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/21(水) 18:11:41.02 ID:Frl2dPr9
官兵衛で思い出したんだが
アニメ見てるとそうでもないけれど、カタカナ表記になるのは向こうの連中には正確に日本語名が発音できてないってことの表現だよな

229 :ウルトラマンゼロの使い魔 ◆5i.kSdufLc :2015/10/21(水) 22:51:59.34 ID:jmteZsrh
こんばんは、焼き鮭です。今回も投下させてもらいます。
開始は22:55からで。

230 :ウルトラマンゼロの使い魔 ◆5i.kSdufLc :2015/10/21(水) 22:55:11.29 ID:jmteZsrh
ウルトラマンゼロの使い魔
第七十四話「闇をけちらせ」
吸血魔獣キュラノス
石化魔獣ガーゴルゴン
古代暴獣ゴルメデ 登場

 サビエラ村を襲う吸血鬼の脅威。それを調べるタバサとミラーの前に現れたのは、こうもり怪獣バットンだった。
しかしこのバットンは彼らの目をそらす身代わりでしかなく、真犯人は別にいたのだった。
 その正体はいたいけな少女の振りをして村に紛れ込んでいた吸血鬼エルザと、彼女に協力する
美しき夜の種族、そしてその神である吸血魔獣キュラノスであった! 一時は彼らの罠に嵌まってしまった
タバサたちだが、タバサの機転により闇を脱してミラーナイトが大変身! 光の力を以て暗闇の化身、
キュラノスを討ち取る!
 ……そう思われたが、キュラノスは奥の手を用意していた。その名は恐るべき石化魔獣ガーゴルゴン! 
ミラーナイトに二大魔獣の邪悪な牙が迫り来る!

「キュオォ――――――――!」
 キュラノスとガーゴルゴンに挟まれた状態のミラーナイト。まずはキュラノスが翼を広げ、
空中から襲いかかってきた。
『むッ!』
 滑空して鋭い牙を突き立てようとしてくるキュラノスから無駄のない動きで逃れたミラーナイトは、
振り向きざまにミラーナイフを放って反撃した。
「キュオォ――――――――!」
 ミラーナイフの直撃を受けたキュラノスはバランスを崩し、よろめきながら着地した。
すかさずミラーナイトは追撃を掛けようとしたが、
「キュウッ! アァオ――――――――ッ!」
 今度はガーゴルゴンの攻撃の番だった。ガーゴルゴンは両肩から伸びた蛇の首から稲妻状の光線を発射!
 その光線の威力はかなり高く、ミラーナイトの周囲を爆発で包んだ。
『くぅッ!』
 さすがにひるんでキュラノスへの追撃を中断させられたミラーナイトだが、代わりにガーゴルゴンへと
ミラーナイフを飛ばした。
 しかしその瞬間にガーゴルゴンは自分の足元に光線を撃ち込んだ。光線の起こす爆発が土砂を巻き上げ、
ミラーナイフはそれに阻まれてしまった。
『何ッ!? 怪獣があんな身の守り方を!』
 衝撃を受けるミラーナイト。今の防御の手段はかなり知能が高くなければ実行できないだろう。
少なくとも、ただの怪獣のレベルを大きく逸脱している。これが『魔獣』と呼ばれる大怪獣の実力の一端か。
 ガーゴルゴンに構っている内に、ミラーナイトにキュラノスが殴り掛かってきた。
「キュオォ――――――――!」
『ぐわッ!』
 相手の怪力を受け切れずに殴り飛ばされるミラーナイト。キュラノスの攻撃手段は打撃のみと
極めて単純だが、闇の力を持つ『魔獣』と称される怪獣だけあり、パワーはバットンを超越するレベルであった。
『くッ……この二体を同時に相手取るのは苦しい……!』
 油断ならない力の『魔獣』の二体掛かりの脅威のほどを、ミラーナイトはこの短時間にはっきりと理解した。
が、闇の効力は未だにこの周辺を覆っており、テレパシーで応援を呼ぶことは出来なかった。どうにかして、
一人でこの二体を倒さなければならない。
「キュウッ! アァオ――――――――ッ!」
 前衛はキュラノスに任せ、ガーゴルゴンは光線を乱射して砲台の役割を果たす。そしてその攻撃は
ミラーナイトを大いに苦しませ、彼の動きを封じる。
『ぐッ、うぅッ……!』
 動きを封じられるということは、ミラーナイトは己の武器の一つ、流れるような妙技を
使えないということだ。自分の長所を潰されては、戦いはとても厳しいものとなる。
 そこでミラーナイトは即席の鏡を作り出してガーゴルゴンの光線を反射させて自分に
食らわせる作戦に出た。が、

231 :ウルトラマンゼロの使い魔 ◆5i.kSdufLc :2015/10/21(水) 22:57:59.68 ID:jmteZsrh
「キュウッ! アァオ――――――――ッ!」
 そうするとガーゴルゴンは肩の蛇を伸ばし、その牙で鏡を粉砕してしまった。
『うッ! 私の戦法が見破られている……!』
 どうやらミラーナイトをバットンと戦わせたのは、吸血鬼事件の犯人の偽装だけが目的でなかったようだ。
バットンとの戦いを通してミラーナイトの戦い方を観察し、その対策を講じたようである。これはパワーより
技を重要とするミラーナイトにとってかなりの痛手だ。技を見切られるのは、相当な不利である!
 蛇の首はそのままミラーナイトの足元まで素早く伸び、足首に食らいついた!
『うわぁぁッ!』
 噛まれたまま引き倒されるミラーナイト。どうにか蛇を振り払って起き上がるが……その時には
キュラノスが背後に回り込んでいた!
「キュオォ――――――――!」
 ミラーナイトが逃げる間もなく、キュラノスは彼の肩に長い牙を突き立てる!
『ぐわぁぁぁぁぁッ!』
 皮膚を破られた上に吸血攻撃を食らい、エネルギーを奪い取られてしまうミラーナイト。
キュラノスが放した時には、力を失いばったりと倒れ込んだ。
 だがここからがキュラノスの吸血能力の恐るべき本領なのだ!
「キュオォ――――――――!」
 キュラノスの両目が先ほどのように赤く怪しく光る。するとミラーナイトの身体が、見えない糸で
引っ張られたかのように不自然に起き上がった。
 更にキュラノスが翼を翻すと、一人で勝手に転倒した。
『こ、これは……! 身体の自由が、効かない……!?』
 そう、今のミラーナイトの身体は自分の意思で動いていない。これがキュラノスの特殊能力。
血を吸われたものは、身体の自由をキュラノスに奪われてしまうのだ!
 ミラーナイトはその後も何度も転倒させられ、自分で自分の身体を傷つけていく。
『うぐあッ……! このままではまずい……!』
 そう思うミラーナイトであったが、身体は指先一本たりとも自力で動かすことが出来なくなっている。
完全にキュラノスに支配されてしまったのだ。こんな状態では、反撃することすら不可能!
「お姉さま、あのままじゃやられちゃうのね!」
 ミラーナイトの絶体絶命の危機に、シルフィードがたまらずに声を荒げた。タバサも静かに
焦りを覚えるが、今の自分たちも手一杯の状態だ。
 何せ、エルザが執拗に追い回してくれている。空に逃れているとはいえ、一瞬でも気を抜いたら
またしても枝に捕まってしまうだろう。
 こちらからも攻撃するが、氷の槍はことごとく先住魔法に防がれてしまう。やはり発動スピードが
段違いで、エルザを出し抜くことが出来ない。
「おねえちゃん、もうあきらめなよ。今更どうあがいたところで、助かる道はないんだよ。
おとなしくおねえちゃんも吸血鬼になった方が身のためだよ」
 エルザは余裕綽々でそんなことを告げてきた。夜の種族の男もまた嘲笑を浮かべて、もう勝ったつもりでいる。
「エルザさんの言う通り。あの光の者の命も、間もなくおしまいです。我が神が、眷属に命令を
下されました。ご覧なさい、光の者が石と化す、その瞬間を!」
 キュラノスに操られて、ミラーナイトは金縛りを食らって立ち尽くした。そしてガーゴルゴンに動きが起こる。
「キュウッ! アァオ――――――――ッ!」
 ふたまたの尻尾の先端をガラガラと鳴らしながら、中央の首の口がバックリと開かれる。
その中にあるのは……。
「うげッ!? あんなところに目玉があるのね!?」
 眼球がないと思われたガーゴルゴンだが、その実口の中に一つ目が存在していた! この異常な
肉体構造には、さすがのタバサも度肝を抜かれた。
 しかもガーゴルゴンはただ目玉を露出したのではない。その部分に怪光が集まっていく! 
エネルギーチャージをしているのだ! 👀
Rock54: Caution(BBR-MD5:0be15ced7fbdb9fdb4d0ce1929c1b82f)


232 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/21(水) 22:59:09.38 ID:2aqjfEao
支援

233 :ウルトラマンゼロの使い魔 ◆5i.kSdufLc :2015/10/21(水) 23:00:26.57 ID:jmteZsrh
 目玉から発射される光線こそが、ガーゴルゴンの最大の武器。当たったものは全て石へと変わってしまう、
強力な石化光線! 石になってしまえば、ミラーナイトは本当におしまいだ!
 それなのに、彼を助けられる者は誰もいない!
「ふははははははッ! 光の者も、これで確実に命の終わりです!」
 夜の種族の男が勝利を確信して高笑いした。
「ああぁッ! もう駄目なのねぇ!」
 シルフィードは思わず固く目を瞑ってしまった。この先に起こる惨劇を、見ていられなかった。
「キュウッ! アァオ――――――――ッ!」
 そしてとうとうガーゴルゴンが、超弩級の石化光線を発射した! 光線は地面をなぞりながら伸びていく!
 ……が、その照準の先にいたのは何と、ミラーナイトではなかった!
「キュオォ――――――――!?」
 キュラノスだッ!
「……何ぃッ!?」
 愕然とする夜の種族の男。エルザもまた、タバサでさえ言葉を失うほど驚いた。これは一体
どういうことなのだ!?
 油断したところに光線の直撃をもらったキュラノスは、たちまちの内に石に変わり果てた。
それによりミラーナイトにかかった魔力が途切れ、彼は糸が切れたように崩れ落ちた。
「キュウッ! アァオ――――――――ッ!」
 しかもガーゴルゴンの石化光線はそれで止まらず、タバサたちの方にまで飛んできた!
「ッ!!」
 タバサは慌ててシルフィードの首を引っ張り、緊急回避をさせた。空を飛んでいることもあって
ギリギリのところで光線をかわしたが、夜の種族の男とエルザは光線の中に呑まれた。
「ああああああ――!?」
 二人は悲鳴を最後まで唱えることも出来ずに、石像に変わり果てた。
『な、何故味方を撃ったんだ……!?』
 ミラーナイトもこの展開を理解できずにつぶやいた。そうすると、ガーゴルゴンから特殊な
高周波が発せられた。
 その高周波には、確かな意味が乗せられていた。
『愚カナ。ワレハ何者ニモ支配サレナイ。ワレハ常ニ食ラウ側ダ』
『!!』
 ガーゴルゴンからの言葉で、ミラーナイトは理解した。ガーゴルゴンを操り利用していたように
見えたキュラノスだが、実際はキュラノスの方が利用されていたのだ!
 ガーゴルゴンは石にしたキュラノスからエネルギーを全て吸い取った後、稲妻状の破壊光線を放って
用済みになったキュラノスを粉々に破壊した。魔獣キュラノスの、あまりにあっけない最期であった。
 キュラノスが破壊されると同時に、夜の種族の男もまた力が失われたのか、砂となって風に吹かれていった。
『コレダケデハ足リヌ。ワレハコノ星ノ全テノえねるぎーヲ食ライ尽クス! マズハオマエカラダ!』
 仲間割れでキュラノスを葬ったガーゴルゴンだが、結局はミラーナイトにもとどめを刺そうと
襲いかかってきた! ミラーナイトは立ち向かおうとするが……。
『ぐわあああぁぁぁぁぁぁぁぁッ!』
 ガーゴルゴンの光線の猛攻にまるで敵わず、嬲られてしまう! 既にキュラノスにエネルギーを
吸い取られてボロボロに痛めつけられたので、ただでさえエネルギーを食らって更に力を強めた
ガーゴルゴンに刃向かえるだけの力が残っているはずがなかったのだ。
「キュウッ! アァオ――――――――ッ!」
 ミラーナイトが最早ろくに戦えないのをいいことに、ガーゴルゴンは蛇の首で捕らえて
引き寄せると、彼にも石化光線を浴びせた!
『うわああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!』
 ああ、何ということ。ミラーナイトも下半身から徐々に石化していく! このままでは、
ガーゴルゴンによってハルケギニア中が石にされて死滅してしまう!

234 :ウルトラマンゼロの使い魔 ◆5i.kSdufLc :2015/10/21(水) 23:03:43.48 ID:jmteZsrh
「あぁぁぁ! どうしたらいいのね!?」
 ミラーナイトの大ピンチに激しく取り乱すシルフィード。しかし一方でタバサは、ある大きな
賭けに出ることにした。シルフィードに短く囁いて命令する。
「えええええッ!? そ、そんな怖いこと出来ないのね!」
 シルフィードは嫌がったが、タバサは有無を言わせぬ無言のプレッシャーを放った。
「うぅ、分かったのね。どうせ、このままじゃシルフィたちも終わりなのね。こうなったら自棄なのねーッ!!」
 シルフィードは弾かれたように、ガーゴルゴンの顔面めがけ一直線に向かっていく! 
命がけの全力により、その速度は弾丸と見間違えるほどだ。
 振り下ろされないように全力でしがみつきながら、タバサは十分に接近したところで用意していた
呪文を解き放った!
「『ウィンディ・アイシクル』!」
 慣性の乗った氷の槍が超速で飛び……ガーゴルゴンの目玉に突き刺さった! 彼女はガーゴルゴンの
目玉が、一番の武器であると同時に弱点であると踏んだのだ。
「アァオ――――――――ッ!?」
 ガーゴルゴンはたまらずにもがき苦しみ、ミラーナイトの拘束を解いた。そのミラーナイトの
石化も解かれ、元の肉体に戻っていく。
 タバサの決死の読みは的中した。一つ目はガーゴルゴンの武器と同時に急所であり、ここに損傷を
受けると石化させたものが元に戻るという副作用まであるのだった。
『あ、危ないところだった……。タバサさん、ありがとうございます……!』
 感謝するミラーナイトだったが、しかしまだ助かったと思うのは早計だった。
 何故なら、ガーゴルゴンの細胞は急速に再生して目玉が復活しつつあるからだ。武器も兼ねた急所なので、
ここの再生速度は異常に早いのだった。
『!! 一気に勝負を決めないといけませんね……!』
 ミラーナイトの方も、残っている力はわずか。一発勝負を決めに行く他はない!
『行くぞッ! はぁぁッ!』
 ガーゴルゴンが攻撃を再開するより早く、ミラーナイトは足元にミラーナイフを一発撃ち込んで
土埃を巻き上げた。その煙幕で己の姿をガーゴルゴンから隠す。
「キュウッ! アァオ――――――――ッ!」
 当然ミラーナイトの行方を捜して辺りを見回すガーゴルゴン。目玉も既に再生を完了し、
今度こそミラーナイトを完全な石にしてやろうとしている。
 その時に、ミラーナイトが背後から飛びかかってきた!
 だが蛇の首が伸びて、ミラーナイトに一撃を加える。それで彼の姿が粉砕された。鏡の分身だったのだ。
『しまったッ!』
 ミラーナイトは別方向から飛びかかろうとしていた。ガーゴルゴンはすかさずそちらへ石化光線を発射! 
動揺したミラーナイトはかわせない……。
 そう思われたが、光線はミラーナイトの姿に当たると反射されてガーゴルゴン自身に戻ってきた!
「!!?」
 自分の光線を食らって石になっていくガーゴルゴン。最後に見た光景は、正面のミラーナイトの
姿が割れるところだった。
 本物のミラーナイトは、やはりガーゴルゴンの背後にいた! 実は最初の鏡の分身は見破られることを見越して、
二つの分身を用意していたのだ。動揺した振りをして油断を誘い、本物は最初の鏡の後ろに隠れていたのである。
『これが最後……! シルバークロスッ!』
 完全に石化したガーゴルゴンへ十字の光刃を放つミラーナイト。その刃がガーゴルゴンを分割し、
ガーゴルゴンは粉微塵となって砕け散った。

 一時はギリギリまで追い詰められたが、タバサの決死の助力のお陰で、どうにか逆転勝利を収めた
ミラーナイト。サビエラ村を覆う闇も、これで本当に払われた。
 だが、まだ一つ、どうにかしなければいけないことがある。それがこれ……。
「さて……エルザさんの処遇なのですか……」

235 :ウルトラマンゼロの使い魔 ◆5i.kSdufLc :2015/10/21(水) 23:05:59.53 ID:jmteZsrh
 ミラーとタバサはムラサキヨモギ畑の真ん中で、失神して倒れ込んでいるエルザを見下ろしていた。
ミラーナイトが元に戻ったタイミングで、彼女も石化から解放されていたのだ。だがそのショックのためか、
あれから気を失ったままだった。
「……彼女は、人間の敵。やっぱり、倒さなければ」
 タバサはエルザの目が覚めない内にとどめを刺そうとしたが……それをミラーが押しとどめた。
「待って下さい。日頃怪獣退治をしている私ですが……命は出来る限り尊重されるべきです。
彼女は吸血鬼とはいえ、元からこの世界に存在する命。彼女自身には悪意自体もありません。
どうにか、助けられないものでしょうか」
 確かに、エルザが人を襲うのはあくまで生きるためだ。人間に悪意があって命を奪う訳ではない。
そこをどうにかして命を奪わないよう教育すれば、エルザを殺す必要もない。
 が……大きな問題がある。
「でも、彼女をしつけて考えを改めさせるなんて、無理。吸血鬼の力はとても抑えつけられない」
 エルザの思想を正せるだけの力が、タバサにはない。とても面倒なんて見られないのだ。
それはミラーナイトも同様。エルザ一人に構っている時間と余裕は、彼にもないのだ。
「困りましたね……。どうにかエルザさんが死ななくて済む道はないでしょうか……」
 悩んだ末に、ミラーナイトはあることを思い出した。
「あッ、そうです」

 ……暗い森の中を、一人の若いメイドが、息を切らしながら駆けていた。
 その背中を、エルザが追いかけている。小さな少女の姿のエルザだが、その正体は恐るべき吸血鬼。
能力は普通の人間とは比べものにならず、あっという間に追いついて捕まえてしまう。
「い、いや! 放して!」
 メイドは必死で抵抗するが、絡みついた枝は彼女のちっぽけな力では振りほどけるものではない。
無駄な抵抗をしている間に、エルザは首筋に向けて牙をちらつかせる。
「さっきあなたが摘んだ苺みたいに食べてあげる」
 メイドが絶叫する暇もなく、エルザの牙が柔肌に突き立てられる……!
「グウワアアアアアア!」
 ……その寸前に、頭上から怪獣の指が降ってきて、器用にエルザを摘み上げてメイドから引き離した。
「あッ」
 エルザはそのまま、自身を持ち上げた怪獣に抱きしめられて捕まった。
 エルザを捕獲した怪獣はゴルメデ。以前シャプレー星人にけしかけられてラ・ヴァリエール領に出現し、
暴れようとしたが、カトレアとリドリアスたち怪獣の説得によって鎮静化した。だが帰ろうにも元いた土地の
人間たちに追い立てられてしまったので、不憫に思ったカトレアがそのままラ・ヴァリエール領に
引き取っていたのだった。今ではすっかりと彼女の友達となった。

236 :ウルトラマンゼロの使い魔 ◆5i.kSdufLc :2015/10/21(水) 23:07:46.41 ID:jmteZsrh
「はーなーせー」
 エルザはジタバタ抵抗するが、いくら吸血鬼とはいえ、巨大怪獣の腕力には抗えない。
先住魔法で枝を操るも、ゴルメデの剛力にはやはり無力だった。ゴルメデは涼しい顔だ。
 エルザが捕まったことで、メイドの拘束も自然に解かれた。と、そこにカトレアと
ヤマノ=キュリア星人の二人が駆けつけてくる。
「あなた、大丈夫だった? エルザちゃんにも困ったものね。まだやんちゃが抜けなくて」
「は、はい。助けていただきありがとうございます、カトレアお嬢さま」
「エルザ、また人を襲おうとしたね。全くいけない子だ。罰として、今晩はそのままゴルメデに
抱かれたままでいること。さぁゴルメデ、巣に帰りなさい」
「グウワアアアアアア!」
 ヤマノに命令された通りに、ゴルメデはエルザを捕まえたまま巣に引き返していった。
 これがミラーナイトの考え出した、エルザの助命案である。それは、カトレアたち
ラ・ヴァリエール家に預けて更生してもらうこと。怪獣と意思疎通できるほど慈愛の精神
あふれるカトレアならば、吸血鬼と心を通わすことも出来るだろうし、宇宙人と四体もの
怪獣に見張られるこの環境では凶行など出来ようはずもない。
 しかしこの現状に、エレオノールは頭を抱えた。
「まさか吸血鬼まで領地に置くなんて……。王宮に知られたら何と言われることかしら……」
「うふふ。今更ですわ、エレオノールお姉さま」
 結構な問題のはずだが、カトレアは朗らかに笑うばかりだった。確かに、怪獣を四体も領地に飼っている
インパクトには吸血鬼も霞むことだろう。
「エルザちゃんがちゃんといい子になったら、サビエラ村の村長さんという方にもお伝えしてあげましょう」
 兎にも角にも、エルザの新しい居場所は見つかった。これから彼女がきちんと更生するかどうか……
それはまだ先のことにはなりそうだが。

237 :ウルトラマンゼロの使い魔 ◆5i.kSdufLc :2015/10/21(水) 23:08:46.07 ID:jmteZsrh
では今回は以上です。
グア軍団もいつか出したい。

238 :暗の使い魔 ◆q32nIpOrVY :2015/10/21(水) 23:25:12.91 ID:Aj18QUFo
ウルトラマンゼロの方乙です。
こんばんは。よろしければ23時30分ごろから続きを投下させてください。

239 :暗の使い魔 ◆q32nIpOrVY :2015/10/21(水) 23:30:15.69 ID:Aj18QUFo
「どうしたの?ダーリン」
キュルケが目を見開いて尋ねる。それに対して速やかに官兵衛が答えた。
「この行軍、危険だ。この場でやり過ごす」
突然の提案に、皆が固まった。しばしの沈黙、我にかえったギーシュがあわてて喋りだす。
「なにを言うかね!こんな時に!」
矢が降りしきる中、彼は焦りながら言った。
「子爵も言っただろう!僕らは囮で、君らは目的地へ!分かれて速やかに作戦遂行しなければいけない時に君は――」
「分断は敵の思う壺だ」
ギーシュの言葉を打ち消して、低いうなるような声色が通る。ビクリと肩を震わせたギーシュが押し黙った。
続けるように官兵衛が言う。
「いいか、敵は大群で奇襲、にもかかわらず裏口の包囲は薄い。明らかに罠を仕掛けてる」
官兵衛の言葉に皆が静まり返った。
「逃げ道を作り、分断させ、出たところを仕掛けて一気に切り崩す。戦の常套手段だ」
ギーシュやルイズ、キュルケさえもその気迫に押し黙った。
「このまま出るのは危険すぎる。明るくなるまで待って桟橋へ向かう」
官兵衛が無表情で言い放った。有無を言わさぬ態度。
それを見ていて、ルイズは驚きを隠せなかった。
今の官兵衛からはいつもの暢気な様子も、気だるげな態度も感じ取れない。
前髪で隠れた表情から、鬼気迫るものを感じる。目の前の人物は本当に官兵衛なのだろうか?
そう疑うような変わり様だった。
これまで沈黙を守っていたワルドが口を開く。
「待ちたまえ、使い魔君」
ずいと前へ進み出て、官兵衛と向かい合うワルド。
「君の言う事は推測に過ぎない。危険があるという確証がどこにある?」
静かに落ち着いた様子で、官兵衛を見据える。
その表情は僅かに笑みを浮かべているように見えるが、目元が鋭い。
いつもよりややトーンの低い調子で、彼は喋った。
「いいかね、これは急ぎの任務だ。朝まで待つ?馬鹿げている。そうしている内に目的はすり抜けていくだろう」
王党派は明日をも知れぬ身だ。官兵衛らの到着が遅れれば軍は崩れ、手紙の回収などままならぬ。
さらに言えば、急いで出航して敵を欺かないと、この状況すら切り抜けられないかもしれなかった。
ワルドは語調を強くして言った。
「なあ使い魔君。平民の君にはわからないかもしれないが、こうした状況では半数が目的地に達すれば成功なのだよ。
罠の確証が無い以上、これが最善だ」
諭すような口ぶりである。
「それとも危険が待ち構えているという証拠でもあるのかね?」
尚の事ワルドは問いかける。その鋭い眼光が官兵衛を捕らえる。ギーシュがオロオロしながら、二人を見比べた。
ややあって、官兵衛はゆっくりと言葉を紡いだ。
「証拠は、無い」
否定の言葉がその口から出る。
それを聞くとワルドは、ふぅと肩を下ろした。やはりな、といった表情であった。
「では決まりだ。諸君――」
「だが、確信はある」
ワルドの言葉を遮る官兵衛。それを聞き、ワルドが言う。
「君の確信など当てにならない。何を根拠にそんな事を」
「ここまで襲ってきたのは平民だ。必ず裏にメイジが居て隙をうかがってる」
ワルドの言葉に即座に反論する。ワルドが忌々しそうに口元をゆがめた。
「だからそれも君の推論だろう。その白仮面が待ち構えているとなぜ言えるッ」
ワルドが語調を強める。官兵衛が目を光らせ、冷静に言い放った。
「読みだよ。賭けるに値する読みだ」
二人のそのさまに、ルイズは不安な気持ちを大きくした。
どちらも普段の調子からは予想がつかないほど恐ろしい。
普段暢気な官兵衛は、これ以上なく真剣だし。優しいワルドは、苛立ちを隠せずに居る。
自分の使い魔と、婚約者がいがみ合っている。ルイズにはその状況が嫌でたまらなかった。
「や、やめて」
か細い声でルイズが言う。しかし二人の耳には届かない。

240 :暗の使い魔 ◆q32nIpOrVY :2015/10/21(水) 23:32:05.38 ID:Aj18QUFo
「賭けだと?僕らの使命は博打じゃないッ」
「戦は博打だ。草履か木履か選ぶように動くのが戦だ」
二人の熱は高まる一方だ。
「なにを言うか!平民風情が知った風な口を利くな!」
「平民だろうが貴族だろうが、読み間違えたら一巻の終わりだろうが」
そして、官兵衛の言葉にワルドが勝ち誇ったように言う。
「成程、さては恐ろしいんだな?」
何?と官兵衛が顔を上げた。
「君のそのザマ、その手枷。それではとてもルイズを守り通す事は出来ない」
何を言っている、とばかりに官兵衛が首を傾げる。
「もっともらしい事を言っているが、君はただ恐れているだけだ!万にひとつでも主人を守れない可能性に!」
ワルドが突如手を広げた。
「だから危ない橋を渡らずに無難な選択で乗り切ろうとしている!ふふ、成程ね」
口元に手をやり、短く笑ってみせるワルド。その様子に官兵衛もカチンと来た。
「心配はいらないよ、使い魔君。ルイズは僕が守る。君はせいぜい危なくないよう、こっそり着いてくるがいい」
そんなワルドの言葉に、官兵衛が悪態をついた。
「はん……誇りまみれの箱庭育ちが。お国さんは丸裸だな、こんなヘナチョコが護衛隊長なんだからな」
「何?」
ワルドの顔から表情が消える。そしてゆらりと杖を引き抜いた。
「いま何と言った?」
ワルドに杖を向けられながら、官兵衛が立ち上がる。彼は矢が飛び交う室内で、堂々と屹立すると。
「オラッ!」
その場で豪快にも鉄球を振り回した。暴風を巻き起こし、大量の矢の雨を元の方向へと跳ね返す。
跳ね返って来た矢に、恐れおののいた傭兵達は、射撃を一時中断した。
矢が止んだ室内で、官兵衛はゆっくりとワルドを見下ろす。
そのとてつもない迫力に、口を挟む物は誰も居ない。
官兵衛が言い放った。
「何度でも言ってやる、お前さんはヘナチョコだ。状況も読めず、無謀と勇猛の区別もつかず、挙句の果て女を奪おうと躍起になる」
無表情のワルドの頬が、ピクリと動いた。
「腕っ節と誇りに溺れて、部下や味方は一目散に死に向かわせられる。隊の頭が聞いて呆れる」
官兵衛に突きつけられた杖の切っ先が、わずかに震える。
それを見て、官兵衛は薄く笑った。
「お前さんはなにも掴めんさ。ツキも、勝ちも、惚れた女もな」
息を目一杯吸い込む。そして、大声でワルド目掛けて言い放った。
「そんなんで使命なんざ百年早い!帰って母親の顔でも拝むこったな!」
「貴様ッ!!」
官兵衛の言葉にワルドが激高した。
杖から魔法が飛び出す。昂ぶったワルドの精神力が膨れ上がり、スクウェア以上の風圧が生み出される。
台風と見紛う巨大なウィンドブレイク、それが発動した。
「!!」
暴風が吹き荒れ、壁が根こそぎ持っていかれる。
人が塵あくたのように舞い、どこかへと消えていく。
バーにあった酒瓶や椅子は紙切れのように飛び上がる。
恐るべき光景であった。
数分か数秒か、長いか短いかわからない時間が過ぎる。
ガクガクと震えながら地面に突っ伏していたギーシュが、ちらりと目を開ける。
キュルケも、おもわず伏せていた顔を上げ、それを見やる。
タバサは、飛ばないよう本を押さえていた手をどけた。
風が止み、静寂が訪れる。
彼らの視線のその先には、見るも無残に破壊された宿の入り口。
扉ごと根こそぎ持っていかれた壁は、部屋の三分の一を占めていて、ぽっかりと外の闇を覗かせていた。
入り口に溢れん程にいた傭兵達は、かけらも姿が見えない。ワルドの魔法で、跡形もなく吹き飛んだのだろう。
脅威の威力だった。ワルドが水平に杖を構えたまま息を切らす。
ゼェゼェとその切っ先を虚空に向けている。
そして、その切っ先のすぐ隣に、官兵衛は立っていた。
顔の真横のスレスレを、ワルドの杖が指す。
暴風で乱れた髪を気にするでもなく、官兵衛はその人物を見ていた。
その視線の先には、杖を持ったワルドの腕にすがりつく、桃色の髪の少女。
ルイズが、必死の表情で杖の切っ先を官兵衛から遠ざけていた。

241 :暗の使い魔 ◆q32nIpOrVY :2015/10/21(水) 23:33:38.69 ID:Aj18QUFo
「……ルイズ」
ワルドが無表情でその名を呼ぶ。
肩で息をし、顔面を蒼白にしながらルイズは静かに言った。
「やめて、二人とも……!」
ふるふると小刻みに震えるルイズ。彼女は怯えた表情で、ワルドの行動を押し留めていた。
嫌だった、もうたくさんだった。
憧れの人が、命の恩人が、醜く言い争い、傷つけあう姿が。
ワルドが呼吸を静め、ゆっくりと杖をしまう。吹き飛んだ羽帽子を拾ってかぶり直し、服についた埃を払った。
一方で官兵衛はコキコキと首を鳴らし、周囲を見回す。
女神の杵亭の壁ごといなくなった傭兵集団を確認すると、深くため息をついた。
睨みあう官兵衛とワルド。
ルイズがその間に入り込むと、両手を広げて二人を制した。
ワルドのほうを向きながら、ルイズは強い眼差しで訴えかける。
その美しい鳶色の瞳に見据えられたワルドは、息を吸って、官兵衛に向けてこう言った。
「この僕を侮辱した事。ここは僕の婚約者、ルイズに免じて受け流そう」
それを聞くと官兵衛は、つまらなそうに鼻をならした。
そんな官兵衛をルイズが睨みつける。主人の視線を受けて、頭をぽりぽり掻きながら、官兵衛は歩き出した。
「ルイズ」
官兵衛を見つめるルイズの背中に、唐突に声がかけられる。
見ると先程から一変、やわらかい優しげな表情に戻ったワルドが、彼女の後ろに立っていた。
そして真剣な眼差しで、こう言った。
「これからどう行動するか、君が決めてくれ」
えっ、と呆気に取られるルイズ。彼女の肩にやさしく手がかかる。
「君はこの任務の第一人者だ。僕よりも、彼よりも、行く道を決める権利がある」
ルイズは困り果てた。先程言い争っていた行動を、自分が決めるのだ。
それは、どちらかを選んで、どちらかを選ばない。そういう事だ。
ちらりと横目で官兵衛を見やるルイズ。
偶然にも官兵衛と目が合うと、その目は好きにしろ、と物語っているように思えた。
自分が決めるしかない。彼女は意を決して、口を開いた。
「桟橋へ、ただし行軍は皆で行くわ。何が待ち構えているかわからないから慎重に!」
強い口調で言い放つ。それは、官兵衛とワルドの案を考慮した、譲歩案だった。
どっちつかずとも取れる決定だったが、キュルケをはじめ、ギーシュ、タバサも納得したように頷いた。
全員が、壊れた壁を通り抜けて外へ出る。ガレキの山を踏み越えながら、一同は桟橋を目指した。

「はあ……まったく一時はどうなる事かと」
ギーシュが顔を蒼白にしながら、ようやく口を開いた。
隣を悠々と歩く、キュルケとタバサ。二人は先程の事など何も無かったかのように振舞いながら、目的地を目指していた。
「なあ、君達?」
ギーシュの声かけに、無言の二人。
「なあって!」
そんな二人にしつこく話しかけ続けるギーシュ。
「なぁによ、うるさいわね」
面倒くさそうにキュルケが口を開いた。しかし気にした素振りもなく、ギーシュは喋りだす。
「彼らさ、カンベエと子爵。一体どっちが正しかったのかな?」
歩きながら、ギーシュはそんな事を口にする。それを聞くとキュルケは、下らなそうに手を振った。
「知らな〜い。ああいった言い争いに興味はないわ」
「でも、もしかしたら僕らの生死を左右するかも!考えておいて損はないだろう!?」
しつこく食い下がるギーシュ。しかしキュルケは、やれやれと肩をすくめるとこう言った。
「あのねえ、あの二択はもう終了したの。今はあの子の計らいでこうして歩みを進めている訳だし、ほじくり返す必要ないの。おわかり?」
「うっ!まあ確かに、そう、だけど……」
しょんぼりするギーシュに、さらにキュルケが言う。
「下手にほじくり返して、またあの二人が決闘!なんて事になったら困るでしょ?」
本当、男って子供なんだから、と付け足すと、彼女は足早に歩き続ける。
ギーシュはやきもきした気持ちのまま、彼女の後を着いて行ったのだった。
「(でもまあ、ダーリンの策だったら別に何でもいいかも)」
彼女の内心思ってる事は露知らずに。

242 :暗の使い魔 ◆q32nIpOrVY :2015/10/21(水) 23:36:44.56 ID:Aj18QUFo
闇夜の中、桟橋である大樹ユグドラシルを見渡す家屋の屋上に、四人の影があった。
一人は長身で杖を下げ、白い仮面をつけた男。そして残り三人。
「ようやくか」
「待たせるな」
「全くだ」
それぞれが思い思いの言葉を発する。
三人は重い甲冑を一様に着込んでおり、動くたびにガチャガチャと音が鳴り響く。
その甲冑は白と黒で彩られた風変わりな物であった。
そして顔には、ドクロを思わせる白色の惚面をつけており、三者とも目元のみしか判らない。
さらには武器である。
一人はその手に、東方から伝わる剣、太刀を。
二人は身の丈以上ある薙刀を、それぞれ携えていた。
そんな奇妙な出で立ちの三人は、かちゃりかちゃりと、不気味なまでにリズミカルに得物を鳴り響かせる。
鋭い眼光を隠そうともせずに、仮面の貴族と向き合っていた。
「よいな。予定は狂ったが、手筈どおり邪魔者を消せ。俺は土くれを探す。はっ!」
仮面が合図のように跳躍する。すると、重い甲冑を纏ってるにも関わらず、三人も高々と跳躍した。
重なりし月をバックに、四のシルエットが浮かび上がる。
そして音無く着地した四つの質量は、屋根づたいに駆け出した。
背後を一糸乱れず着いてくる三人を見て、仮面の貴族はほくそ笑んだ。
仮面は三人を一瞥すると、激を飛ばした。
「行け、死神共!その刃に血を存分に吸わせ、事を成せ!さあ行け!」
そういうと、三人は恐るべき速度で地を駆け、まっすぐにユグドラシルに向かって行った。
「行け、ミヨシ……三人衆」
仮面がその背中を見て、静かに呟いた。

必殺非業
    三好三人衆
          暗躍


これにて第17話終了になります。
おそらくこれが掲示板移設前最後の投下になるかとおもいます。
それでは、また。

243 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/23(金) 16:52:38.25 ID:6nFNgaBW


移設は潮時だった感じだな

244 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/23(金) 22:49:56.53 ID:MtfVAgVk
ジョセフ王のところにドンキホーテ・ドフラミンゴ(@ONE PIECE)が召喚されたら、
大隆起とか関係なく世界の危機だなw

245 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/24(土) 00:15:55.07 ID:vCCmwdIm
ハルケギニア中にSMILEをばら撒き、世界の破滅を目論むのか。
というか。
タバサ→レベッカ、イザベラ→ヴィオラ、ジョゼフ→リク王、タバサ母→スカーレット、シャルル→キュロス
と考えたら、ドレスローザ編がガリアで再現できそうだなw

246 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/24(土) 02:38:50.04 ID:QrWGHKDe
レコン・キスタの黒幕は間違いなくジョーカー(=ドフラミンゴ)だろうなw
ウェールズも殺すまでもなく糸で操れるし。
生かしておいたほうがアンアンが苦しむだろうし。
「世界を滅ぼす」ことに関してはジョゼフより容赦ないし、手加減もしないし。

247 :Adventure-seeker Killy in the magian world quest:2015/10/24(土) 23:53:10.71 ID:Pg739eNL
お久し振り

2355にでも投下させてもらいます

248 :Adventure-seeker Killy in the magian world quest:2015/10/24(土) 23:56:32.42 ID:Pg739eNL
LOG-13 傷跡

東に進めば荒野と砂漠が広がっていくことはハルケギニアの誰もが知っている。
荒涼とした不毛の地だ。
それにしても、これはあまりに酷い。
驚くことに、この辺りの地面は砂ではないのだ。
ガラス化して光沢を放つ一枚岩に代わり、未だに熱と煙を放っている。
辺り一面の視界が漂う灰で曇り、上空には巻き上げられたより軽い灰の大雲がどろどろと広がる。
辛うじて残る残滓から、どうやらこの惨状の中心地に、オアシスとそれなりの規模の町があったらしいことが分かる。
これほどの破壊に曝される悲劇を思うと、唾棄すべきエルフたちであったとしても、憐れみすら感じる。
この破壊が一瞬で行われたことは、はるか遠方で振動と発光を確認していたので分かる。
何の予兆も無く…逃げ果せたものは居たのだろうか。
「こんなところに活火山でもあったと言うのか?」
唖然とした状態から、どうにか立ち直った老騎士がつぶやく。
はっとした様子で、若い騎士が応じた。
「エルフ共が、何かやらかしたのでは?」
「連中の先住魔法と言え、せいぜい“町を焼く”程度。こいつは紛れもない天災の範疇だ。神官の言う奇跡の類だな」
「とは言っても、エルフ共も最近は内部抗争やらで忙しいと聞きます。我らがいつもに増してコソ泥のように動くのもそのためだと」

249 :Adventure-seeker Killy in the magian world quest:2015/10/24(土) 23:59:48.13 ID:Pg739eNL
「少なくとも、名誉ある花壇騎士の仕事ではないな。祖国ガリアのため、誰かがやらねばならぬとは言え」

花壇騎士―――ハルケギニアでも最大の国家と謳われるガリアにおいて、名誉をほしいままにする国家騎士団。
そんな誉ある彼らは、王の気まぐれで戦功とは無縁の惨めな任務に投入され、あまり士気は高くなかった。
特に最近は、情勢の悪化からいつも以上に潜みながら活動している。
このエルフの住処も、当初の予定では大きく迂回するはずだったが、今はそうも言っていられない。
救助などするつもりはないが、これだけのことが起こったのを調査もせず、おめおめ国に帰れるはずがない。

「生存者はおらんようですな」
隊を二つに分け、東回りと西回りにこの地獄を探ってみているが、今のところ強烈な臭いと熱で気分を害された以外に収穫は無い。
「皆殺しか。見たところ、外縁の方は殺されてから焼かれているようだ」
「天変地異ではなく、人の手…エルフの手によるものとしか」
「にわかには信じがたいがな」
東のエルフとハルケギニアの人間たちの戦いの歴史は長く、一概に語れる単純なものではないものの、総じて言えることが一つ。
“常にエルフの側が優勢であった”ことだ。
無論、聖地回復を訴え、長躯遠征を行うハルケギニア側が、守勢のエルフより不利なのは言うまでもない。
それでも、彼我の戦力の差は圧倒的で、それは“数”ではなく“質”の差だった。
数倍する兵力を跳ね返し、十倍の兵力を持って拮抗。
そこまで言われ、畏れられてきたエルフ。

250 :Adventure-seeker Killy in the magian world quest:2015/10/25(日) 00:03:31.84 ID:22b2JsMt
ここにも相応の数の戦士が居たのは間違いないだろう。
それが百名であれば、自国の兵士たち千名に匹敵するものである。
果たしてどの程度の規模の居住地であったかは分からないが、決して小さくは無いはずである。
老騎士は思わずぞっとして震えた。
一体どれほどの軍勢を用意すれば、抵抗の暇も与えずに彼らを完膚なきまでに打ちのめし、街を大地ごと灰も残さず焼き払えようか?
花壇騎士を総動員しても困難…いや、不可能だろう。

「そろそろ半周ですな」
どこまで進んでも、やはり同様の惨状が広がるばかりだ。
「西回りの連中、のろのろと……」
西回りに進ませた一隊が、また四半リーグほどの距離で屯しているのが見える。
「いや、一騎だけ駆けてきます」
熱気で歪んで見えるが、酷く焦った様子だ。
「隊長殿、驚くべき発見です。こちらへ!」
到着するなりそう告げて折り返し走る。
「なんだと言うのだ」
続いて老騎士以下も西回りの隊へ駆け寄る。
さては生存者でも見つけたかとも思ったが、その割には妙な焦り方が気になったので、自然と鐙に力が入る。
「おお、来ましたな」
「見せろ、何があった」
無言で道を開ける騎士たちの先にあったのは、エルフではなかった。
人型ではあるが、人ではない。
「ゴーレム………いや、これはもしや」
「破損したものや、化石は今までにも見てきたが、これはまるで昨日造られたように美しい!!」
特に経験の浅い騎士は無邪気に喜んだ。
外殻の肌理は魔法による工芸のような精密さを持ち、球体間接には液体とも固体とも言えない奇妙な質感が、陶器を思わせる冷たい光沢を持った頭部には眠るような表情が浮かんでいる。
なにより、地中に埋没することなく、うっすらと灰を被りながら地表にあったのだ。

“場違いな工芸品”―――ハルケギニア、ひいては東方やエルフの技術力ですら再現不能の遺失物。

それがこのような姿で発見されたとなれば、大手柄に違いない。

251 :Adventure-seeker Killy in the magian world quest:2015/10/25(日) 00:07:52.70 ID:22b2JsMt
だが、対する老騎士の貌は蒼白であった。
「“駆除系”―――これほど完全なものが…………」
「どうなされた、ガラクタ集めとは別格の手柄ですぞ」
老騎士は、死体と称するにはあまりに“新鮮”な、眠っているようにも見える駆除系から目を離さずに思考を巡らせる。
考えれば考えるほどまずい。
(馬鹿共が……これがただ偶然に、惨劇の舞台に転がっていたわけがあるまい)
部下達には極めて秘匿性の高い情報は開示されておらず、自身と同じ考えに至るはずはない。
それでも、口には出さなかったが、彼は部下を罵った。
恐怖ゆえのことだった。

彼の知る“駆除系”の知識とは、そのおぼろげな脅威についてである。
人知を超えた存在たる“場違いな工芸品”とは、その多くが用途不明であり、常軌を逸した構造の頑強さもあって分析を許さず、利用価値も見いだせないものが大半を占める。
その中にあって、「自律的に機能する」ものは、ハルケギニアの住人に分かり易い“力”を見せつけた。
周囲の物理法則を乱し、物質を変成させ、奇怪な構造を産み出し、膨大なエネルギーを放出し、時として自身を含めたすべてが灰燼に帰してしまう大破壊を巻き起こす。
特に一部のものは、誰が言い出したのか、駆除系と呼ばれる。
なかなか優れた言い表し方だと、彼は思ったものだ。
駆除系とはすなわち、虫を叩き落とし巣を踏み潰すように、亜人種を含むヒト種を一切の感情や高度な判断なく、機械的に“駆除”する存在なのだ。
場違いな工芸品と言う区分そのものが、往々にして脅威と言うにふさわしいものだが、直接的なものと言う意味で群を抜く。
正確な記録には乏しいが、幾つかの伝承―――特にエルフたちの間で悪魔として語り継がれるもの―――こそ、これらの活動の記録であると言う。
内でも、年代の新しいものは、検証によると歴史的事実として疑いようがないらしい。
ハルケギニアにおいて、一般的には被害の深刻さから天変地異の類と認識されるものだ。
未だ聖地奪還運動が激しかった時期に執筆された古文書に曰く「たった一人の仮面の男が聖地へ進軍する数千の軍勢を焼き尽くした」と言った具合である。
今では、取るに足らぬお伽噺と扱われ、その実態は「進路を誤り飢えと渇きで息絶えた」ことを面白おかしく記したのだと伝えられており、何の予備知識もなく読んだ限りではそれがもっともらしいと思える。

252 :Adventure-seeker Killy in the magian world quest:2015/10/25(日) 00:11:30.28 ID:22b2JsMt
この老練の騎士すら数年前までは、せいぜい軍の醜聞を恐れて、なんらかの作戦的な失敗を書記官が適当に誤魔化したのだろうと言う程度にしか考えなかった。
ガラス化した地面に埋もれた、一万にも届こうと言う兵士たちの炭化した遺骸をこの東方の荒野で掘り起こし、それを報告した当時の上官から秘密を明かされるまで、であるが。

「これは捨て置け、すぐに戻るぞ!」

はっきりいって、手柄を放り出せと言う内容の言葉だ。
「報告を急ぎたいのならば、一隊を先に駆けさせればすむこと。これほどの代物を放っておくとはどういう事です」
明らかに動揺する部下を無視して、馬を急かす。
すぐに副官が続き、徐々に階級の低い者たちも引きずられるようにして、これ以上ないほどに真新しい場違いな工芸品を尻目に、一途帰路に就く。
不満はあったが、いままでにない上官の異様な振る舞いは、これ以上それについて口にすることを許さなかった・・・

LOG.13@END

253 :Adventure-seeker Killy in the magian world quest:2015/10/25(日) 00:16:28.84 ID:22b2JsMt
LOG-14 聖地

ハルケギニアの東、広大な砂漠地帯に居を構える亜人種―――当人たちは、自身こそ正当かつ進んだ人種と認識しているが―――であるエルフは、その生活圏であるサハラと、西方ハルケギニアの間に広がる不毛の地に、“悪魔の門”、あるいは単に門と呼ばれる領域を有している。
即ち、ハルケギニアで始祖信仰を持つ人間たちにとっての“聖地”であり、両者が激しい奪い合いを繰り広げ、屍の山を築いた場所だ。
とは言え、数千年前にここを支配地域としたエルフの優勢はすでに絶対的であり、もはや始祖信仰と言う名の想像力と、僅かな記録を頼りにした情報しかハルケギニアには存在しない。
一方のエルフたちは、いつでも足を踏み入れることができるにもかかわらず、やはりその全容を理解できていなかった。
優勢とは言え、多大な損害を被りつつ支配力を維持したこの地域は、むしろ人の往来を極限まで制限しなければならない空白地、即ち巨大な負債となっている。
すなわち、“悪魔の門”と言う実に否定的な印象しか持たない呼称が与えられるにいたった由来がそうさせているのだ。
門から姿を現す“悪魔”…あるいは地獄の片鱗は、その名に恥じない大災厄として、現れる都度歴史に記される。

前触れなく降りかかる、あらゆる有機物が死に絶え無機物が崩壊するような散逸と混沌
その逆に、突如として生み出される、あまりに広大で精密な構造と秩序

エルフはもとより、彼らが文明を維持するうえでその力に縋らねばならない精霊たちすら、不条理の暴風の中では脆く崩れ去ってしまう。
あまりの奇怪に、常に多くの人々はこの地を手放そうと主張した。
だが、それ以上に「目に見えぬ場所で怪異が進行し、何時それがわが身に降りかかるのか分からない」と言う恐怖の方が勝った。
彼らは監視し、時としてこの異常を押し止めようと試み、金と時間、そして命を湯水のごとく消費してきた。
そうするうちに、少しずつ悪魔の残滓を持ち帰り、その異常性に対する認識を深めてきたのである。
ハルケギニアの国家が、その秘められた力に感付き、あの手この手でエルフの目を盗み持ち帰ろうとしている“場違いな工芸品”も同じ、悪魔の力の一部だ。

254 :Adventure-seeker Killy in the magian world quest:2015/10/25(日) 00:20:50.96 ID:22b2JsMt
こうした人間側の行いも、「蛮人に過ぎた力を与えぬように」との名目を門周辺の支配力維持政策に与えている。
この状況は長い間続いていたが、ここ十数年で事態に変化が起こり始めた。
悪魔の門が活性化し、結果として東側へ被害拡大することを防ぐことも、西側への情報漏えいを防ぐことも厳しい情勢となったのだ…。

「もっとも、活性化前の最も落ち着いた時期ですらも、“悪魔”の力が発現すれば、大兵力を生贄として門近郊で釘付けにすることがせいぜいだった。
 近年の活性化によって、すでに5万を超える死者が出た。失った居住地は、壊滅したものと疎開したものを足せば、両手の指では数えきれない。そしてこれからも増えるだろう」

凛とした声が響く。
荘厳だが、華やかさとは程遠いガリア王城ヴェルサルテイル宮殿。
その一角を成す薄桃色の小宮殿プチ・トロワの一室に、室内を覆う陰鬱とした雰囲気とは対極的な美貌の青年が居た。
幾つかの身体的特徴と服飾から、一目でエルフと分かる。
エルフが始祖の血を引く王家の居城に…数年前なら考えにくいことだ。
「お前たちの苦労は分かったが、その手助けをしなければならない理由が見えんな」
組み合わさった二本の杖―――ガリア国旗を背負って座する彼こそは、ガリア王ジョゼフ一世である。
エルフのような華々しさはないが、齢45とは思えぬ若々しさと鍛えられた肉体は、十分な
美貌である。
ガリア王家の持つ特徴的な青みがかった毛髪と、幼少よりの教育による本人も意識していないであろう洗練された所作は間違いなく高貴な身分のものだ。
装いも軽装ではあるがガリア王のそれである。
だが、頬杖をついて脚を組み、相手の顔も見ず果実酒の入った盃を弄ぶ姿は、あまりにも礼を失した態度で、休戦状態の敵国人を前にしたものにしても一国の王とは言い難い。
「それとも、この機に乗じて再び侵攻を企てぬようにとの懇願かな? そこまで切迫しているのなら、むしろ再び聖地奪還の火を灯したい気がしてくる」
下品に笑って、一息に杯を空にする。
「それも構わない。お前たち蛮族が軍を組織し聖地に赴くと言うのなら、もうそれを止めようと言う気は老評議会に無い……」
「なんだと?」
この程度で相手が動揺するとも思わなかったが、いたって涼しい顔で冗句を肯定されて、ジョゼフは意外そうに身を乗り出す。
「門の活性化とやらは、誇張抜きでお前たちにハルケギニアへ向ける余力を吸い上げるほどになっているのか?」
「現状ならば、辛うじて封鎖できているが、このまま事態が改善しなければ、お前たちに悪魔の門目前まで踏み込まれるのも時間の問題だろう。
 だが、その深奥へと至れば、精霊すら息絶える領域だ。どれほどの数の軍勢であろうとも、生きては帰れなくなる。知って尚、やるというのなら構いはしない」
「往々にして、驚異の度合いに従い、それを乗り越え手にした物の価値も上がると言うもの。それがこちらの手に渡ることを恐れての妨害の理由でもあったはずだ。その点はもう良いのか」

255 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/25(日) 00:30:25.47 ID:LtTCmO2j
おお、御懐かしい方が(嬉)
支援

256 :Adventure-seeker Killy in the magian world quest:2015/10/25(日) 01:06:15.08 ID:22b2JsMt
「我々が利用法を見いだせなかった異物を、お前たちが手に入れたところで恐れる必要はないとの意見が、このところは多勢を占めている。
 実際、相当数を保有するこのガリアでも、興味を募らせるばかりで、一向に知識は得られていないようだ」
ジョセフは「実は参っているんだ」と言って両手を広げて見せる。
「“無能王”の誹りを受けながらも、苦労して手に入れた王位を最大限に活用して“場違いな工芸品”集めに精を出していると言うのに、出来上がったのは珍妙なガラクタばかりの倉庫……
 これならば、古美術集めに傾倒した方が馬鹿な貴族共への自慢程度にはなっただろうにな。最近では予算も人員も足りず、手塩にかけた庭園を手放したりもしたのだ」
言いながら、憂鬱そうにかつての庭園跡に視線を向けた。
芝居がかった調子でぶつぶつと庭園の草花の名を唱えながら、新たな葡萄酒を注ぎ、胃に流し込む。
場違いな工芸品へと使命感にも似た興味が向いてからは、この“無能王”は、土いじりどころか、国政までも放り出している。
「さらに、ハルケギニア内に現れたと言う“場違いな工芸品”の捜査に放った密偵の命もな、失うことになったのだ」
「政治を顧みない」との評価は、けっして政治における才能の欠如を意味しない。
彼は、一度意欲を持てば、一国の王として十分な能力を発揮するのだ。
こと東方における諸問題に関して、主に秘密裏の工作で日々走り回っていた。
「トリステイン王国へと派遣した密偵四人が、引き取り手の無い屍となって川に流された。別な密偵がこれを回収したが、明らかに他殺だと言う。
 戦時中と言うならともかく、ただ国内で蠢動していたと言うだけで、諸外国の送り込んだ密偵を惨殺した上に、その屍をさらすことなどあるものか。
 彼らはすでに息絶えた密偵を発見し、ただの身元不明死体だと思って排水と一緒に川へ捨てたのだ。国家の息のかからぬ者の仕業だ。
 北花壇騎士の精鋭……四人揃えばエルフの戦士でも仕留められるほどの手練れだ。相手が蛮人対策委員長殿ほどの腕前であっても、首尾よく逃げ延びて、事の顛末を報告する程度はできよう」
また下品な笑みを浮かべて、部屋の隅に控える騎士へと呼びかける。
「そうだな、カステルモール!」
「は、はい。彼等ほどのものが、トリステインで取り上げられるような騒ぎ一つ起こさずに、その命を落とすなど、常識的に考えれば―――」
大声で笑う主君。
北花壇騎士で、同じく精鋭に数えられる男は、冷や汗をかきながら口を閉じた。
「ということだ、ビダーシャル委員長殿。任務の内容が“常識的”なものを対象としたものでなかった。もう少し詳しい情報があれば、結果は違っただろう」
語気には明らかに非難の色がある。
本心はともかく、あり合おうとしてエルフを非難する立場にあることを示すものだ。
蛮人対策委員長こと、長身と金髪を枯葉のようなローブで覆った長耳の男、ビダーシャルは至って涼しげに話を聞いている。

257 :Adventure-seeker Killy in the magian world quest:2015/10/25(日) 01:12:25.51 ID:22b2JsMt
「妙なこととは思っていたのだ…突如としてこの手の話にはひどく疎いトリステインに立った場違いな工芸品の噂だからな。
 お前たちエルフがどうしてもと頼み込んだから手を打ってみればこれだ。ぐだぐだとその脅威について説明されて、この散々な結果にも納得がいった。
 場違いな工芸品どころか、シャイターン―――悪魔とやらが砂漠を越え、遥か西の地にまで這いだしてきたわけだ……誰が言い出したか、その名を“駆除系”と言うそうだな。
 この期に及んで、事情についてのらりくらりとはぐらかされながら、そちらの都合に合わせて捜査などする気はないぞ」
遡ること十日。
今回と同様の会合の後、ガリア王はビダーシャルからもたらされた情報の真偽を確かめるべく、トリステインへ密偵を差し向けた。
ハルケギニア内での場違いな工芸品の招来について、おぼろげな兆候をエルフたちが観測した為、ぜひ確認のため人手を貸してほしいというビダーシャルからの依頼があったのだ。
「驚いたな。東の探索に血眼になっているとは知っていたが、こちらの目を盗んでそこまでの情報を手にしていたとは」
エルフの側は、場違いな工芸品がハルケギニア内に存在することの意味を、事細かにガリア側に説明することはしていない。
要するに、あえて迂闊な接触をさせることで、蛮人を生贄に情報を得ようという魂胆があってのことだった。
「取引の材料にでもするつもりだったか? お前たちのように、生きた姿を見た者はいないが、それらしい化石ならこの城にもいくつか収蔵されている」
「悪魔とは、駆除系に限らない。と言うより、その悪魔が災厄を引き起こすことなく、ハルケギニア奥地に潜伏していると言うのであれば、それは駆除系とは別種のものだ」
短く唸って盃を置くと「それは取引材料になる情報だ」と言ってジョゼフは更に身を乗り出し、ガリア王は玉座を投げ出さんばかりになる。
「で、いったい何者なのだ?」
興奮も高まった所で、突きつけられた一言は意外なものだった。

「奴らは人間だ。少なくとも、そのような姿をしている」

ついに立ち上がったジョゼフは、たまらず笑い出した。
「ははは! これはいいぞ、悪魔は人間に化けたわけだ!」
小ばかにした笑いではない。
これが事実であるならば驚くべきことであると気付き、そこから考えられる様々な可能性に思いを巡らせた結果、興奮と興味が溢れだしたのだ。
「目につくすべてを殺し尽くす“駆除系”ほどに、全てが単純と言うわけではない。もっとも、多くの場合その圧倒的な力に違いは無いが」

258 :Adventure-seeker Killy in the magian world quest:2015/10/25(日) 01:17:49.07 ID:22b2JsMt
「妙なこととは思っていたのだ…突如としてこの手の話にはひどく疎いトリステインに立った場違いな工芸品の噂だからな。
 お前たちエルフがどうしてもと頼み込んだから手を打ってみればこれだ。ぐだぐだとその脅威について説明されて、この散々な結果にも納得がいった。
 場違いな工芸品どころか、シャイターン―――悪魔とやらが砂漠を越え、遥か西の地にまで這いだしてきたわけだ……誰が言い出したか、その名を“駆除系”と言うそうだな。
 この期に及んで、事情についてのらりくらりとはぐらかされながら、そちらの都合に合わせて捜査などする気はないぞ」
遡ること十日。
今回と同様の会合の後、ガリア王はビダーシャルからもたらされた情報の真偽を確かめるべく、トリステインへ密偵を差し向けた。
ハルケギニア内での場違いな工芸品の招来について、おぼろげな兆候をエルフたちが観測した為、ぜひ確認のため人手を貸してほしいというビダーシャルからの依頼があったのだ。
「驚いたな。東の探索に血眼になっているとは知っていたが、こちらの目を盗んでそこまでの情報を手にしていたとは」
エルフの側は、場違いな工芸品がハルケギニア内に存在することの意味を、事細かにガリア側に説明することはしていない。
要するに、あえて迂闊な接触をさせることで、蛮人を生贄に情報を得ようという魂胆があってのことだった。
「取引の材料にでもするつもりだったか? お前たちのように、生きた姿を見た者はいないが、それらしい化石ならこの城にもいくつか収蔵されている」
「悪魔とは、駆除系に限らない。と言うより、その悪魔が災厄を引き起こすことなく、ハルケギニア奥地に潜伏していると言うのであれば、それは駆除系とは別種のものだ」
短く唸って盃を置くと「それは取引材料になる情報だ」と言ってジョゼフは更に身を乗り出し、ガリア王は玉座を投げ出さんばかりになる。
「で、いったい何者なのだ?」
興奮も高まった所で、突きつけられた一言は意外なものだった。

「奴らは人間だ。少なくとも、そのような姿をしている」

ついに立ち上がったジョゼフは、たまらず笑い出した。
「ははは! これはいいぞ、悪魔は人間に化けたわけだ!」
小ばかにした笑いではない。
これが事実であるならば驚くべきことであると気付き、そこから考えられる様々な可能性に思いを巡らせた結果、興奮と興味が溢れだしたのだ。
「目につくすべてを殺し尽くす“駆除系”ほどに、全てが単純と言うわけではない。もっとも、多くの場合その圧倒的な力に違いは無いが」

259 :ミス:2015/10/25(日) 01:23:41.70 ID:22b2JsMt
ますます愉快だと、ジョゼフは感じていた。
エルフの軍勢をもってして手に負えぬほどのものが、人と同じ知恵と姿を併せ持ち、ハルケギニア内に潜伏しているなど、のど元にある刃ほどの脅威だ。
一般に獣じみた殺意の塊と評される駆除系ではなく、人並みに頭のまわる駆除系と交戦したのであれば、手練れの密偵が騒ぎ一つ起こさず殺されるのも納得がいく。
「それで、東ではなく、ここハルケギニアにやって来た悪魔を、お前たちが追う理由は何だ? 野蛮人の国力を放っておいても削れるではないか」
「奴らは単一の種族、国家の敵対者ではない。なんと言い表せば良いものか………この世界そのものを排除しようとする“作用”、あるいは“理”だ」
長い金髪を揺らし、視線を逸らす。
発言者自身、途方もない、ばかげた内容だと自覚しているらしい。
「悪魔から世界を守るために戦っていると……ふん、エルフの頭領から任命されて遣わされた者でもなければ、聞く耳も持たないところだ」
眉唾ではあるにしても、それがエルフ側の公的な見解でると言うのなら、真っ赤なウソという事はあり得ないだろう。
仮にそれが、蛮人に向けての発言であってもだ。
「……しかし、多くの場合“圧倒的な力”は変わらないと先ほど言っていたと思うが、探し出してどうするつもりだ? 俺が送った精鋭はあっと言う間に生ゴミに変わった。
 今回、ハルケギニア奥深くに侵入した悪魔に対し、あれ以上の少数精鋭を充てる余裕はもう無い。よもや大軍勢を送り込み捕り物をしろと頼みに来たわけでもあるまいな?」
「無論、危険は我々が負う」
「エルフの戦士がハルケギニアで、それもガリアの外で戦うのを幇助しろと? 馬鹿を言うな」
どれほどの外交的なリスクを背負わねばならないか、それならばいっそ自国の兵士を送り込む方が賢明だ。
当たり前の懸念だが、自身の発言の真意を誤解されたことに気付いたビダーシャルは、はっきりと告げた。
「目的はあくまで交渉だ」
「知恵を持つとはいえ、駆除系を相手に、か?」
ふっ、と短いため息をついて、ビダーシャルは後ろを振り返る。
「誰かと交渉をしようと思う時、門番代わりの木偶―――ガーゴイルに話しかけはしないだろう……必要なのは、その奥にいる主人と面会することだ」
再び玉座へ向き直ると、今までの笑みが消え、心底驚いた様子の王が居た。
悪魔などと非現実的な響きのある語を当てる一方で、この発言は駆除系を運用する国家、あるいはそれに類する組織や集団の存在を匂わせていた。
「ほう、それはまた……なんにせよ、エルフは、たった一匹の悪魔のケツを追いかけ、和平交渉でもしようと言う算段なのだな」

260 :Adventure-seeker Killy in the magian world quest:2015/10/25(日) 01:27:26.53 ID:22b2JsMt
「それすらも甘い考えだと、評議会は結論付けている………すなわち―――」
整った目鼻が、自嘲の表情を形作る。
ジョゼフは、「まさか」と小さく息をのみ、大きく目を見開いた。

「―――我々は降伏の為に、頭を下げねばならぬ相手を必死に探しているのだ……無論、これはつい最近の決定であり、未だに極秘裏に進んでいる計画だ。
 このような方針が公になれば、たちまち大論争が巻き起こり、この危機的状況に対応する余裕は失われ、拡大する悪魔の門の脅威が致命的な域に達しかねない。
 すでに知っているとは思うが、エルフとて一枚岩ではない……多くの派閥・思想があり、言うまでもなく、それらは時として対立するのだ…
 この手の問題は、門の活性化で様々な負担が増加し、民衆が疲弊するとともに激しさも増している」

「降伏……っ!? そこまでとは………」
自国を凌駕する国力・軍事力・技術力を併せ持ったエルフが、このような判断を下した。
悪魔がそれほどの脅威であるなら、たとえハルケギニア全土を糾合しても、彼ら以上に強気な姿勢を示すことはできない。
さらに、門から現れる悪魔について、長年の知識を持った彼ら以上に、悪魔の脅威を正しく測ることのできる人間はいないだろう。
大国ガリアとて、そのハルケギニアの三割にも満たぬ国土と国力。
比較的高い水準にある聖地についての知識も、その外縁部で場違いな工芸品をいくらか収集した程度にとどまり、生きた悪魔を目撃した者すら居ないのだ。
「となれば、ひいてはガリアを救うためにも、お前たちの交渉の場を設ける手助けをする必要があるわけか」
「その通りだ、蛮人の王よ。その結論に至ってくれたことに感謝する」
ジョゼフは腰を深く椅子に掛け、再び杯を手に取る。
夢物語にも似たエルフの話を肴に酒を飲んで、一息つく。
「ふむ……もったいぶっただけのことはある、衝撃的な告白だった―――が、見返りのことを忘れたわけではないぞ」
ビダーシャルは深く頷く。
「当然だ。この交渉に手を貸した見返りに、その場にガリアが立ち会い、意見を述べることを認めよう」

…この後、しばらくの間話を詰めていたが、委細は後日、関係部署の高官も同席して行うことにして、ビダーシャルは去って行った。
彼の姿が、衛兵とガーゴイルに囲まれて室内から消えたころ、ジョゼフは忌々しそうに鼻を鳴らす。

261 :Adventure-seeker Killy in the magian world quest:2015/10/25(日) 06:56:44.52 ID:22b2JsMt
「カステルモール!」
「はっ」
騎士は急ぎ駆けより、王のもとでひざを折る。
「どう見る?」
「ここで述べたことは、ほぼ事実でありましょう。ただ、奴らは知る事すべてを述べず、こちらより優位に立とうとしている様子。信用してはなりません」
「だろうな……奴の発言は、ハルケギニアに伝わっている聖地にまつわる伝説―――特に、始祖ブリミルと虚無に関わる内容に全く触れなかった。
 エルフ共が、虚無を悪魔に関係するものとして位置付け、それどころか、たびたびハルケギニアへ干渉しているらしいことから見て、蛮人の迷信と切り捨てているのでないことは明白。
 どのようなものであるのかはまだ分からないが、これを捨ておくわけにはいかん。なにせ、聖地はエルフの手に落ちて久しいが、虚無の噂は、未だにハルケギニア内にあるのだからな。
 ものにできれば、これ以上エルフに主導権を渡さずにすむだろう」
「彼の国でございますか………」
ジョゼフが思い浮かべるのは、ハルケギニアから離れたある国家だ。
高度によって隔絶される浮遊大陸に建国された、始祖より賜った正統な王権を有するアルビオン。
いま、かつてない激しい政争によって荒れ果てているこの国に、混乱の中で奇跡を起こす“虚無の担い手”の噂が立っていることを、彼は知っていた。
失われた系統、“虚無”。
それが単なる系統魔法の一つの系統と言う意味に留まらないことは伝説に謳われているが、聖地=悪魔との関係があるとすれば、虚無の価値とは既存のものとは一線を画す、相当なものに違いない。
それもこのタイミングで…ジョゼフには、聖地の活性化と虚無復活の噂が何の関係も無いとは、とても思えないのだ。
アルビオンでの政争―――聖地奪還を題目とした反乱勢力の台頭と言い、エルフが慌てて蛮人と協力関係を望むほどの悪魔の活性化と言い、随分ときな臭くなってきた。
この時期で唐突にこのような噂が立つという事は、聖地の活性化やエルフの蠢動に関係があると考えたくなるのも無理はない。
「エルフとのつながりで優位に立ったつもりでいたが…ひょっとすると、人間の世界においても、生き残りをかけて他国を蹴り落とす競争が、すでに始まっていたのかもしれんな。
 悪魔から世界を守るため、種族や国境の境を超えて手を取り戦いへ!―――それもまた興味そそられる展開ではあるが、子供向けの英雄譚のように政治は行かぬものよ」
騎士カステルモールは、ガリア王が“無能王”たる所以を間近で目にした。
「まず焦点となるのは虚無、か……」
彼は、このような大事を前にして、明心躍らせる子供の眼をしているのだ・・・

LOG.14@END

262 :Adventure-seeker Killy in the magian world quest:2015/10/25(日) 07:02:50.17 ID:22b2JsMt
久々過ぎて情けない事に寝落ちしてしまった…

動く霧亥も地上波に流れたし、移転前に一度落としておこうと書いたものの霧亥出番なし
霧亥が居ないとみんなすごく喋るのですごく描きやすい

263 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/25(日) 12:40:52.32 ID:EUQjqBsC
乙です。

264 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/26(月) 11:03:00.98 ID:+Fq8eaMo
霧亥10巻分のセリフと等価

265 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/26(月) 19:24:57.04 ID:v4H/hBHU
機能回復前ならあるいは

266 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/10/26(月) 20:01:25.02 ID:r8UxCYRM
皆さん、こんばんは。
よろしければ20:10頃から、移転前にもう一話投下させてください。

267 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/10/26(月) 20:10:02.25 ID:r8UxCYRM
 
サキュバスのリスディスが放った《示唆(サジェスチョン)》の魔力がタバサを襲い、その考えを捻じ曲げようとする。

「――ぅ……?」

タバサの目が途端に虚ろになり、宙を泳いだ。

「ふふ……」

さあ、これで今度こそ、こいつの唇を奪うことができるのだ。

(メス犬の分際で上品ぶって、散々に焦らせやがって……!)

まずはその若々しい精気を乾涸びる寸前まで、存分に吸い上げてやろう。
それから連れの2人も籠絡して、互いに背信と背徳の限りを尽くさせ、その魂を奈落に堕としてやるのだ。

リスディスは心の中で舌なめずりをしながら、そんな算段を立て始めた。
だが、次の瞬間。

「――――嫌。絶対に嫌!」

タバサの目に元の輝きが戻り、きっぱりと要求を拒絶した。
同時に目の前の女性が自分に対して何らかの魔力を使ったことを悟り、飛び退くようにして席を立つ。

彼女はその強固な意思力で、《示唆》の影響を寸前ではねのけたのだ。

「な……!?」

リスディスは、驚愕に思わず声を漏らして、席から立ち上がった。

まさか、こんな卑しい小娘などに、自分の術が破られるとは。
《思考の感知(ディテクト・ソウツ)》によって思考は容易く読めたというのに……。
それほどまでに、唇を奪われることには抵抗があったということか?

ああ、自分はなんという軽率なことをしたのだろう!

呪文や疑似呪文能力は、抵抗に成功した者には何らかの術を掛けられたことがわかるものだ。
しかも相手に呼びかけねばならない《示唆》は、万が一抵抗されれば術の出所が自分だということまで明確に悟られてしまう。
そんなことは、十分に心得ていたはずなのに。
折角これまで我慢に我慢を重ねて積み重ねてきたものを、一時の衝動で台無しにしてしまうとは……。

リスディスの顔が、怒りと後悔とで歪む。
しかし、周囲の観客たちがまだまったく事情を把握してはいないことに気が付くと、いくらか冷静さを取り戻した。

(……いいや、まだ取り返しはつくさ……!)

冷静に考えればこいつは今、杖も持っていない無力なガキなのだ。

所詮この小娘は、一度かろうじて自分の術に打ち勝っただけに過ぎない。
こいつが逃げる前に《怪物魅惑(チャーム・モンスター)》の術を使って心を捕らえ、捕獲して屈服させれば済むことだ。

たとえ再び耐えたとしても、その抵抗が崩れるまで、何度でも術をかけ続けてやる。
この場で騒いだところで何がどうなるわけでもあるまい、周りのおろかな観客どもは大方こっちの味方なのだから。


リスディスはそう考えて、タバサに対して魅了の“力”を呼び起こそうとした。
しかし、そこへ。

「――この化け物がッ!
 お嬢様に、それ以上狼藉を働くな!」

268 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/10/26(月) 20:12:41.52 ID:r8UxCYRM
 
脇の方から、怒気を孕んだ鋭い声とともに、2本のナイフが飛来した。
ナイフは狙い過たず、リスディスに襲いかかる。

「なっ!?」

リスディスはとっさに腕で1本のナイフを叩き落したが、もう一本のナイフが剥き出しの脇腹に当たった。
突然の狼藉に、観客たちの悲鳴が上がる。

だが、じきに観客の1人が、妙なことに気が付いた。

「……な、なんだ?
 あ、あの女、血が出ていないぞ?」

「え? ……そ、そういえば、確かに……」

高速で飛んできたナイフを払い落とした華奢な腕にも、確かにナイフが直撃したはずの艶やかな肌にも……。
リスディスの体には、出血はおろか、かすり傷ひとつついてはいなかったのである。

(し、しまった!)

自分の正体がただの人間ではないと明かしてしまいかねない失態に気がついたが、もはや後の祭りだ。

(畜生……!)

一体どこのどいつが、こんな真似をしやがったんだ。
リスディスは怒りに顔を歪めて、ナイフの飛来した方を振り返った。

「……え?」

そこには、鋭い目つきをした厳しい表情の若い男……給仕のトマが立っていた。

つい今しがた、奥への扉から出て来たらしい。
タバサとの勝負に気を取られていて、気が付いていなかったのだ。

(ばっ、馬鹿な、なんでこいつが!?)

リスディスは、驚きに目を見開いた。

あの男は、確かに自分の術の虜になっていたはずだ。
それがどうして、私を攻撃することができる?

自然に術が解けるには早すぎる、最後に術を掛けたのは、確か……。

「お姉様、これを!」

そうこう考えているうちに、また別の場所で声が上がった。
はっとして、声の方を振り返る。

そこにはいつの間にか、シルフィードが姿を現していた。

しかもどうやったのか、受付に預けていたはずのタバサの杖を持ってきたらしい。
自分の方に向かって放られたそれを、タバサは素早くキャッチして身構えた。

「ぐ……!」

おのれ、どいつもこいつも。
リスディスは美しい顔を無残に歪めて、ぎりぎりと歯軋りをした。

だが、明らかに状況が不利になってきたことは、認めざるを得なかった。

269 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/10/26(月) 20:15:03.25 ID:r8UxCYRM
 
自分は戦いが得手ではない、さすがに脆弱な人間ごときにはそうそう後れを取るつもりはないが……。
とはいえ、3人を相手にして勝てるかどうかは少々心もとない。
それに、たとえ勝てたところでその様子をここにいる観客どもに見られては、自分の正体が人間ではないことが露見してしまう。

残念だがこうなった以上は、もはや事態を収拾するのは困難であろう。
このカジノはもう、放棄するしかない。

リスディスは煮え滾る怒りを押し殺してそう心に決めると、すぐにこの場から逃げるための算段を立てはじめた。

サキュバスである彼女は、念じるだけで《上級瞬間移動(グレーター・テレポート)》の疑似呪文能力を使えるのである。
幾十人に囲まれていようとまるで問題にもならない、造作もなく逃走できる。

先に奥の間の方へ行って、持ち出すべき物を急いで回収してからどこか遠くへ逃げ出そう。
ついでに口封じのためにも、憂さ晴らしの意味でも、奥の間に待機させている傀儡どもを残らず処分してやる。
いずれ必ずやどこかで再起して、今日の復讐をしてみせる。
その時には、こいつらにも自分が味わった万倍の屈辱を味わわせてくれよう。

素早く考えをまとめたリスディスは、早速瞬間移動の“力”を呼び起こそうとする。
だが、そうは問屋が卸さなかった。

「《ビルズリクァス・トレスクリー 》!」

突然、呪文を紡ぐ声と共にどこからか放たれた緑色の光線が、リスディスの体に命中したのだ。

邪悪な女性は、一瞬にして全身を煌めくエメラルド色の場に包まれる。
彼女が呼び起こそうとした《上級瞬間移動》の魔力はその場に阻まれて、効果を表すことなく消散した。

(な……!?)

これは、次元間の移動を阻む秘術呪文ではないか。
なぜ、このような高度な呪文を使える者が、こんな世界のこんな場所などにいるのだ?

リスディスはひどく狼狽しながら、光線の飛来した方に目を向けた。

「……遅くなって本当にゴメンなの、タバサ。
 やいこら、タバサにこんなことをするなんて、ディーキンはあんたが気にいらないの!」

そこには、使用済みのスクロールを手近な机の上に放り捨てたディーキンが、腰に手を当ててぷんすかしていた。

(あ、あんな小さなガキが……?)

リスディスはようやく、自分の方がいつの間にか絡め取られて、追い詰められていたことを悟った。
屈辱のあまり、腸が煮えくり返る。

だが、まだ諦めはしない。

「……こ、これはどういうことですの!?
 いかに私のような端女に対してとはいえ、このような狼藉を!」

怯えて引き攣った顔を装って、助けを求めるように近くの観客に縋り付こうとする。

ここは何とか観客どもを味方につけて、とにかくこの場から逃れるのだ。
最悪こいつらを盾に使ってでも、連中の攻撃を凌げれば……。

だがそこで、すかさずトマが警告の叫びを発した。

「騙されてはいけません、その女の正体はおぞましい怪物なのだ!
 皆様もご覧になったでしょう、私のナイフを受けても血の一滴さえ流さなかったのを!」

270 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/10/26(月) 20:17:25.88 ID:r8UxCYRM
観客たちはその言葉に、互いに戸惑ったように顔を見合わせた。
縋りつかれそうになっていた客は、慌てて後ずさって、リスディスから離れる。

(……っ! この、裏切り者のクソ野郎が!)

リスディスは現在、既に深く自分の虜になっている者たちを、奥の間の方に移動させてしまっていた。
それはこの後“新しい玩具”を3人加え次第、さっそく退廃的な宴を催そうというつもりだったからだが、それが仇となった。
彼らがいれば、テレパシーで自分の盾になるよう指示して、なんとかこの場を切り抜けられたかもしれないというのに。

彼女は、憎々しげにトマを睨んだ。
そして、他人に聞かれぬよう、口には出さずにテレパシーで彼に言葉を送り、恫喝しようとする。

『てめえ、トマ! 恩人のギルモアがどうなってもいいってのか!?』

それに対して、トマは憎悪のこもった険しい視線で彼女を睨み返し、同じように頭の中で思い浮かべることで返答を返した。

『よくもぬけぬけと! ディーキンス様がお前の術を解いてくださった後、私はあの方と一緒に奥の間を調べたのだ!
 路頭に迷っていた私を拾ってくださったギルモア様を、よくも……!』

それを聞いたリスディスは悔しげに顔を歪めると、ぎりぎりと歯軋りをした。
ちくしょうめ、もうバレていたのか。

彼女は最初にギルモアという名のカジノのオーナーを意のままの操り人形とした時には、彼を生かしておくつもりだった。
表向きは彼を支配者としたまま、その陰に隠れていた方が都合がいいと考えたからだ。

だが、彼女はその衝動的な性質から、ある夜に少々いきすぎた行為をして、オーナーを死なせてしまったのである。

その後は彼の死体を奥の間の一室に隠し、その変身の能力や読心や魅惑の術を駆使して、彼がまだ生きていると周囲に思わせ続けていた。
それがよりにもよって、この男に露見してしまうとは。
使用人の中でも抜きんでて優秀であるがゆえに、生命力を奪いもせず利用し続けていたこの男に……。

そこへ、さらなる追い討ちがかかった。

「《レキッブ・ボーア》!」

ディーキンがどこからか、宝石で飾られた美しい金細工の豪奢な手鏡を取り出した。
それを邪悪な女性のほうへ向けて、素早く呪文を紡ぐ。

「!? ぎっ……、」

リスディスは突然自分を襲った呪文の効力に必死に抵抗しようとしたが、まるで波に洗われる砂の城のようなものだった。
ディーキンの強力な魔力は、彼女の呪文抵抗力を容易く突き崩して、その効力を発揮する。

鏡の中に映し出された優美な姿が、呪文の完成とともにみるみる醜く歪んでいった。
醜く捻じ曲がった蝙蝠の翼が衣類を破きながら背中から生え出し、脚には獣毛が生えだして山羊のような蹄に変わる。
口の端からは伸びた犬歯が剥き出しになり、汚れた唾液を滴らせた。

そして彼女自身の体もまた、鏡の姿と同様に捻れて変形し、野獣の様相を呈していた。
ディーキンの放った《内なる美(イナー・ビューティー)》の呪文が、邪なサキュバスの本性を暴き出したのである。

観客はその光景にパニックとなり、一斉に悲鳴を上げて逃げ惑う。
ごく近くでその変容を目撃したものなどは、腰を抜かして必死にはいずりながら、おぞましさのあまり嘔吐していた。

(ま、まさか……、噛ませ犬は、あたしの方だったってのか?)

リスディスは、愕然とした。
そんなはずがなかった。物質界の下賤な種族の者どもに、魔族であるこの自分が。

あまりの事態に一瞬取るべき行動を見失い、棒立ちとなる。
その時、冷たい怒りを全身に漲らせたタバサが、呪文を完成させた。

271 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/10/26(月) 20:20:05.49 ID:r8UxCYRM
 
「ラグーズ・ウォータル・イス・イーサ・ウィンデ……!」

逃げ惑う客たちが放り捨てたグラスから零れた酒が、詠唱に応じて多数の氷の矢を形成した。
タバサが杖を振ると共に、それらが四方八方からリスディスに襲い掛かる。

「――――はっ!?」

我に返ったリスディスは慌てて身をかわそうとするが、《内なる美》の呪文によって捻くれた体は、いつものように敏捷に動いてくれない。
避け損ねた矢が、次々とその身に食い込んだ。

「ぐ……!」

リスディスの口から、苦痛の呻きが漏れる。

見た目に似合わず強靱な魔族の身体ゆえ、一本一本の矢は大して深くは刺さっていない。
人間相手ならば開いた傷口へ更に凍傷を負わせるであろう氷柱の冷気も、どうということはない。

だが、幾本もの矢が全身のあちこちに突き立っては、流石に軽傷とはいえなかった。

「覚悟しろ、この化物め!」

そこへ、怒りに燃え立つトマが、手に短剣を握って突っ込んできた。

「……この畜生共が! 調子に乗るんじゃねぇ!」

リスディスは苦痛を憤激に変えて駆け寄ってくるトマを迎え討ち、彼の頭上へ爪を振り下ろした。

トマはその鋭い爪に肩の肉を僅かに裂かれながらも、辛うじて直撃を避け、体当たりするように懐へ飛び込んだ。
そのままの勢いで、邪悪な魔族の腹に深く短剣を突き立てる。

「がぁ……、っ!?」

リスディスは、激痛に目を見開いた。

ただの鋼の短剣では、これほど深く自分の身体を抉れるはずがない。
この刃は、“冷たい鉄”でできている。
この世界では使われていないと思っていたのに……。

さてはこれも、あのガキの仕業か。
リスディスは、憎悪に燃え立つ瞳でディーキンを睨んだ。

あの野郎、高度な呪文を使うあたり、見た目通りのガキじゃあないに違いない。
最初からこっちの正体をわかっていて、あたしを騙しやがったのか?

(馬鹿にしやがって……!)

怒りのあまり、見るも無残に形相を歪めて、リスディスはがちがちと歯を鳴らした。

この状況ではどうあがこうと、もう自分は助かるまい。
間もなく自分はこいつらに殺されて、奈落へと送り返される。

ならばどうする、せめて今自分を刺した、目の前のトマだけでも殺すか?
今一度爪を振り下ろせば、こいつ一人くらいなら引き裂いて道連れにできるかもしれない。

しかし、リスディスはその考えには満足しなかった。

(嫌だよ、こいつだけだなんて……!)

272 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ◆B5SqCyGxsg :2015/10/26(月) 20:22:41.84 ID:r8UxCYRM
 
あたしはもっともっと、このカスどもを殺したいんだ。
そのためにこそ我慢して行儀よくしてきたってのに、あと一人しかやれないなんて、そんなのありかよ。
あたしを刺しやがったこのトマも、手を叩きやがったあの小娘も。コケにしてくれたあのガキも、馬鹿そうな使用人の女も。
この場にいる間抜けな観客どもも、みんな、みんな殺してやる。

最後を悟った今、リスディスは、これまで押さえてきた殺害欲を一気に噴出させていた。

奈落の卑劣な魔族どもにとっては、すべての物事は己を中心に回っている。
それ以外のものは、彼らにとっては意味がないのだ。
全員が究極の利己主義者であり、しかも残忍極まりないその欲求は、他者を痛めつけることでこそ満たされる。
物質界で弱き者どもの間を闊歩し、何の恨みもない連中を苛み、不幸と絶望の底に落す時間が、魔族にとってどれほど甘美であることか。

その悦びの時が、理不尽にも、あと僅かで終わりになろうとしている。
ならば、この世界など滅びてしまえばよい。

実際、そうできる力さえあれば、躊躇せずに今すぐに実行に移しただろう。
自分が楽しめない世界など、リスディスにとっては価値がないのだ。

だが、それだけの力は彼女にはない。
ならば次善の方法は、一人でも多く殺すことだ。
そのためには……。

「……」

リスディスは成功を祈りながら、精神を遠い故郷の奈落界へ送り、他の魔族との交信を試み始めた。

数秒後に、その成果が表れた。
カジノの入り口近くに不浄な炎で縁取られた扉が現れ、それをくぐって新たなデーモンが出現する。

それは、大きな人間とハゲワシとを掛け合わせたような姿のデーモンだった。
逞しく引き締まった四肢は小さな灰色の羽毛で覆われ、長い首の先にはハゲワシのような頭がついている。
羽毛に覆われた翼はとても大きい。

ヴロックと呼ばれる、サキュバスよりも遥かに強靭な、奈落の飛行強襲兵である。

(よし……!)

リスディスは試みが成功したことで、ようやく幾許か溜飲を下げて、しばし暗い愉悦に浸った。

ざまあみやがれ、愚かな人間どもが。
これでヴロックが、てめえらを一人残らず引き裂いてくれるだろうさ。

ああ、お上品な真似などさっさとやめて、もっと早くこうしていればよかった。
これから起こる血濡れの惨劇を自分の目で見留められないことが、つくづく口惜しい……。

そう、悔やみながら。

次の瞬間にはもう、胸を裂くように斬り上げられたトマの短剣と、背から貫通したタバサの氷柱とによって、リスディスは絶命していた。
激痛で目の前が真っ赤になり、ぐるぐると世界が回ったかと思った途端に、リスディスの魂は高速で奈落に引き戻されていく。
抜け殻となった彼女の肉体はその場に頽れ、瞬く間に悪臭を放ちながら腐り落ちて、骨だけになっていった……。

273 :Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia 解説:2015/10/26(月) 20:40:39.86 ID:r8UxCYRM
 
グレーター・テレポート
Teleport, Greater /上級瞬間移動
系統:召喚術(瞬間移動); 7レベル呪文
構成要素:音声
距離:自身および接触
持続時間:瞬間
 この呪文は術者およびその所持品と、人数制限の範囲内での同意するクリーチャーを、指定した場所へと瞬時に転送する。
距離の制限はないが、目標の地点を見たことがあるか、正確な描写を入手していなくてはならない。
この呪文では、他の次元界に移動することはできない。
 来訪者の中には擬似呪文能力としてこの呪文の効果を使えるものも多いが、大抵は自分自身とその所持品しか運ぶことができない。

ディメンジョナル・アンカー
Dimensional Anchor /次元界移動拘束
系統:防御術; 4レベル呪文
構成要素:音声、動作
距離:中距離(100フィート+1術者レベル毎に10フィート)
持続時間:術者レベル毎に1分
 術者は手から緑色の光線を放ち、命中した対象はこの呪文の持続時間の間、他の次元界に移動することがまったくできなくなる。
瞬間移動系の呪文は移動時にアストラル界と呼ばれる次元界を経由するため、瞬間移動も封じられる。

イナー・ビューティー
Inner Beauty /内なる美
系統:変成術; 4レベル呪文
構成要素:音声、動作、焦点具(500gp以上の価値がある手鏡)
距離:長距離(400フィート+1術者レベル毎に40フィート)
持続時間:術者レベル毎に10分
 術者は対象の物理的な外見を、その人格や倫理観を反映するものに変化させることで、対象の真の美、もしくは真の醜さを明らかにする。
この呪文は正体を偽装している悪の存在を暴き出すとともに弱体化させ、善の存在に対して使用すれば強化呪文にもなる。
 対象が悪の場合、その体や顔が捻じ曲がって獣のようなおぞましい姿となり、【敏捷力】と【魅力】に-4のペナルティを受ける。
さらに、この変化の瞬間を15フィート以内で目撃した者は、1d4ラウンドの間吐き気がする状態になる。
対象が善の場合、その体や顔が愛らしく美しく優雅になり、【敏捷力】と【魅力】に+4の清浄ボーナスを得る。
さらに、この変化の瞬間を15フィート以内で目撃した者は、1ラウンドの間朦朧状態になる。
対象が善でも悪でもない場合には、この呪文は効果がない。
 この呪文はバードにしか習得することができない。


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今回は以上になります。
タバサとギャンブラー編は大分長くなりましたが、次回で終わる……かな。

それでは、できるだけ早く続きを書いていきますので、次回もどうぞよろしくお願いいたします。
ありがとうございました(御辞儀)

274 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/26(月) 23:27:15.65 ID:6q+EzOCV
ヴロックがディーキンの旧友、に0.5ガンプラ。

275 :言い出しっぺ ◆pLTNYd6DxQ :2015/10/27(火) 02:55:42.48 ID:9uWCxe00
失礼します。まとめwiki+避難所管理人の言い出しっぺです。

いよいよ10月も残り数日。月末と呼んで差し支えない頃合いとなりました。
先月末頃から繰り返し話していた件について、あらためて告知させて頂きます。


このたび、諸般の事情から【 作品投下先を避難所へと移転 】することになりました。
2ch.netがスレの転載禁止を強化する一方なので、念のために回避しておく形となります。

避難所で投下できるスレは幾つかありますが、差し当たっては以下のスレをご利用下さい。
以前に2chで大規模な規制があった際、避難先として使われたスレの再利用となります。
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/9616/1281252605/633-


前述の事情により、11月以降は【 2chの本スレに作品投下をされても対応出来なくなります 】。
完全移転ではなく本スレ自体は残りますので、投下先を間違える事のないように注意して下さい。

なお、通常の雑談や投下報告、作品の感想(Wiki内外問わず)といった投下以外の書き込みについて、
つまり元々Wikiにまとめない書き込みについては、従来通り本スレで普通にして頂いて構いません。


作者の皆様には特に御迷惑と手間をかけさせてしまう事になります。本当に申し訳ありません。
万が一に備えての対策ではありますが、しかし最悪の事態が起きないとは言い切れない時勢です。
転ばぬ先の杖と思って、どうか皆様のご理解とご協力を頂きたく願います。


告知と誘導は以上です。
後は皆様の各自の対応に委ねます。


これは追伸になりますが、後日、この変更に合うように各種テンプレの調整も行う予定です。
その際にはまた皆様のご意見を伺う事になるかと思います。今度はゆっくりと落ち着いて…。

寒い季節になってきましたが、皆様お体に気をつけてお過ごしください。
では、よろしくお願い致します。

276 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/27(火) 06:19:54.11 ID:/RLM+Q1h
>>274
いくらなんでもデーモンなんぞに友人はいないと思うけどw

277 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/27(火) 12:56:43.08 ID:wVUq5EW+
ガンプラといえばBFって異世界人召喚ものだったんだよなそういえば

278 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/27(火) 13:30:34.62 ID:m1/XbXYQ
BLAM!の人帰ってきてくれたんか!
好きな作品なのでとても嬉しい

279 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/27(火) 15:17:00.21 ID:wVUq5EW+
BLAME!やぞ(小声

てかシドニア完結したんだな
次何書くんだろ

280 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/27(火) 19:50:27.66 ID:mgU3GdC6
ディーキンの人、up乙です。

ヴロック召喚成功で大量虐殺待った無しじゃないですか、一体だけと言うのが救いですが。

281 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/27(火) 19:55:51.26 ID:ZwXR8XUu
特殊能力が無差別広範囲だからねぇ。
リューマ達のパーティで取り逃がすレベルでうっとおしいし。

282 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/27(火) 20:58:49.30 ID:jR7igjL7
BFと聞くとブラックフェザーがまず頭に来る

283 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/27(火) 21:44:46.79 ID:lS0jWUTI
世界的にはバトルフィールド

そういやガンダールヴってどこまで武器を認識して助けてくれるみたいな限界って示唆されてたっけ
原潜は召喚されたんだからあの辺りは多分使いこなせるんだろうが
禁圧解除射撃出来るとは思わんけど、単に身体能力や知識次第で使える武器は大体使えるんだろうか

284 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/27(火) 21:47:43.69 ID:ZwXR8XUu
洗濯ハンガーを武器として認識して、カマキリ拳法を使えるかが問題だな

285 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/27(火) 21:53:08.28 ID:/jU2UkWH
カマキリ拳法でラビット関根を思い出すのはオッサンだが
トシちゃん28才を思い出すのはもっとオッサン

286 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/27(火) 22:53:27.02 ID:zCrWn+1V
>>283
木剣は武器と認識されずにミシェルにボコボコにされてた

287 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/27(火) 23:23:23.50 ID:ixfERji6
相棒新シリーズの録画を観て、ふとちい姉さま(カトレア)とチェスに興じる右京さんを
想像してしまった。勝負の行方が想像できん……。

288 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/28(水) 09:02:46.16 ID:3ZGmGuNf
なんか似たようなの最近見たなぁと思ったら、FateZeroのバーサーカーがそうだった
まああれは武器の性能底上げなんだけど

289 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/28(水) 14:25:47.28 ID:iE1MXdGS
フェイトと言えば、メイジたちの精神力・魔力量的なものってどんなもんなんだろう
召喚した相手が燃費悪かったりしたとき、同じように魔法使い的なキャラだったら上手く二人三脚で機能できたりするのかね

ノートパソコンのバッテリー充電するのにも一苦労だから、ごく普通に電力とかだったりしたら厳しいんだろうけど

290 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/29(木) 13:37:39.80 ID:py+Q55ql
D&Dのバード、けっこうえげつない呪文が使えるんだな…

291 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/29(木) 20:44:32.99 ID:dIRmWI0f
小説内での演出としては映えていいけど、正直ゲーム的にはイナー・ビューティーは敵に掛ける呪文としては微妙だね
同じレベルの呪文で敵の抵抗を打ち破れるなら、もっと致命的なやつがいっぱいあるから
むしろ、味方に掛けて使う強化呪文としては凶悪な性能だと言われているけどね

292 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/29(木) 20:57:11.82 ID:jKs2G4lk
今更だが、あんまりキャラ召喚(クロス)元の世界から召喚されてきた武器が騒動起こす話ってなかったんだな

293 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/29(木) 21:15:21.74 ID:TKOMxvvq
地球に落下したマクロスみたいに、モノによってはハルケギニアに影響を及ぼすことはあるだろうね
ハルケギニアの人間でも理解と使用ができて、かつそれなりの威力ないし影響力のあるもの
ハルケの基本技術が低いんであんまりないな…

294 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/30(金) 01:45:42.40 ID:UWaUulXn
>>293,294
サイトのかわりに巨大宇宙要塞を召喚した話があったな
一発ネタだっけど
まとめでみた

295 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/30(金) 02:28:12.96 ID:Uq8xxxxN
引き金一つでどうこうなる代物ならともかく、ちょっと高度な代物になると聖地のエルフもわけわかめな世界だから絡ませずらいんだよな
まあ基本武器が持ってこられるおかげで、被害が出ることは結構ありそうだが
あの原潜だって燃料漏れ起こしていたりしたら、あの一帯が死の土地だったぞ

296 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/30(金) 14:42:30.73 ID:+dnx+Jv8
撃てることは撃てる
ただし腕がもげる

297 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/01(日) 21:35:25.04 ID:+HkDLxUG
そろそろアインズ様召喚が書かれてもいいのでは?

298 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/02(月) 10:30:31.52 ID:QGz0fe30
言い出しっぺの法則

299 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/04(水) 12:28:29.29 ID:0ZPpM436
そういえばHELLSINGからの召喚はけっこうあるのに少佐が召喚されるのはなぜかないな
ヤン・ウェンリーみたいな頭脳派キャラは書くのが難しいのかな

300 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/04(水) 13:05:44.26 ID:TgO6y/SN
>>299
どっかで、ヤン・ウェンリーその人を召喚した作品をみたことがある
なかなかの力作だった

301 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/04(水) 20:19:00.04 ID:YlQwa/+T
それでさりげないつもりなのかね
馬鹿が

302 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/04(水) 20:30:11.11 ID:Rn7xpbGX
馬鹿が(キリッ

303 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/04(水) 20:41:45.35 ID:fya9Did1
ヒス君、君は馬鹿かね?(キリッ

304 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/04(水) 20:50:40.39 ID:YlQwa/+T
アンカーも何もついてなくても、誤爆じゃないと確信する程度には自覚があるのね

305 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/04(水) 21:29:28.22 ID:bXQo0b5W
少佐にガンダールヴって何の役にも立たなそうだ

306 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/04(水) 21:41:56.62 ID:cA4UpJBE
>>305
頭脳のほうが役立てそうね
ロクでもないことに

307 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/04(水) 23:01:37.20 ID:rhYu697o
少佐は頭脳派と言っても、ヤンのように古代的な会戦で分かりやすくて派手な英雄的活躍をする人間じゃないし、やりにくいだろ
近現代で、ナチの中で地味にキャリア積んで、地味に吸血鬼研究機関盛り立てて、地味にナチの残党を破産させずに運営してた

最後の大隊の決起が印象的だけれど、下準備に半世紀

308 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/04(水) 23:14:42.62 ID:rhYu697o
まあこれは主人公で将官とかでもない普通に指揮官してるキャラ全部に言えるか

309 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/05(木) 17:52:43.25 ID:7baU0PbL
少佐はギーシュやマリコルヌと気が合う気がする。カバー裏的に

310 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/05(木) 18:28:35.46 ID:0FlC2Erz
どのタイミングで呼び出されるかにもよるが、戦争の邪魔をされた心境やいかに

311 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/05(木) 19:47:17.68 ID:yaYmhRCF
それこそシェフィールドに代わってジョゼフに呼び出されるべきキャラだろ少佐は

312 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/05(木) 21:09:17.09 ID:AmGBp8ML
タイミングのこと言ったら、あいつ体を機械に置き換えて以降はメンテできないと多分死ぬぞ
あいつに限らず、素子とか改造人間系全部に言えるが

313 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/05(木) 21:54:50.69 ID:p2AwMerg
>>312
少佐といっしょにドクも来てもらう必要があるな
てかドクがいたら人造吸血鬼の製造もできる。ジョゼフなら喜んで飛びつくだろう

314 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/05(木) 22:00:34.59 ID:Edr/M/TV
そして、タイムマシンを作る。

 【ドク違い】

315 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/05(木) 22:04:09.60 ID:Ro6awIlb
>>314
西部時代の技術と素材でタイムマシン作る超天才だから
ゼロ魔世界の魔法を応用した、時空移動戦艦作って自力で戻ってこれるなw

316 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/05(木) 23:00:40.57 ID:t7Nz1/rn
場違いな工芸品から色々作れそうだしな

317 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/05(木) 23:23:48.69 ID:Edr/M/TV
>315
西部開拓史の時代のキャラが召喚された、まで見えた気がしたが……

「大草原の小さな使い魔」とかルイズがブチ切れそうだな。

318 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/05(木) 23:30:00.29 ID:+SGOjCb6
「おい待てよ、逃げるのかよ、ゼロのルイズ!」
「……誰も、私を、ゼロとは、呼ばせない……!!」

あれ、BTTF風にしたのに、あんまり変わってないぜ?ヘヴィだね、こいつは。

319 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/06(金) 03:36:53.73 ID:CpWf+1Zt
>>315
それ言えばキテレツ斎なんか江戸時代の道具と素材でタイムマシンや潜水艦を作るぞ

320 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/06(金) 07:12:01.07 ID:jio+3O07
パタリロなんか万年筆や手帳で通信機を作るんだぜ

321 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/06(金) 11:39:13.88 ID:0RGJbRVJ
>>316
ルイズが召喚することによって、どんなキャラでもガンダールヴになれるのだから、
インガルス一家のだれが召喚されたのでも、それなりに活躍できるのでは?

322 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/06(金) 12:01:47.62 ID:49a73fuU
てかよほどひ弱か幼くなければサイト並みには活躍できる
まあモチベーションの問題はあるが

>>320
パタリロに限らず、あの世界の優秀な学者は大体そんな感じだな
あれも遭難した学者の生還方法をまねした結果だし
魔術師兼電気屋なんかも居る

323 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/06(金) 15:03:19.10 ID:5GahbeIZ
>321
それでも、「大草原の」とか「小さな」に逆切れする。

324 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/06(金) 15:51:17.00 ID:bseFUv43
マイケル・ランドンのお父さんとローラの婿さんのアルマンゾはかなり強いぞ
たしかお父さんはボクシングでプロ相手に勝ってるしアルマンゾは喧嘩がえらい強かった

325 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/06(金) 15:58:40.28 ID:49a73fuU
ここで契約で強化されずに使い魔でもない微妙な状態の奴ってどれくらいいたっけ
霧亥がそうだったけれど元がくっそ強い奴は関係ないが

326 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/06(金) 18:31:32.07 ID:PE7OCc07
>>324
相手の体調が最悪だったとは言え、プロ相手によく勝った罠
その後準レギュラーとしていい味出してた

327 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/06(金) 21:09:32.21 ID:XKspnXoT
契約しないと言えば、やっぱサイトは契約しなけりゃルイズに好意を持たなかったんだろうかね

328 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/06(金) 21:12:19.45 ID:i5Kg8YOv
見た目はタイプなんだろうけど、性格的な第一印象は良いとはいえなかったしな
とはいえ逃げ出さず使い魔としてずっと一緒にいればやっぱり惚れていたとは思う

329 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/06(金) 21:36:55.13 ID:weUtMMsn
>>315
2のラストの落雷で西部開拓時代じゃなくてハルケギニアにすっとばされるとか

330 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/06(金) 21:58:49.26 ID:weUtMMsn
>>315

>西部時代の技術と素材でタイムマシン作る超天才だから

ふと思ったけどゼロからつくるはないんじゃね?

3のあとも、ドクが雷に打たれて飛ばされてきたデロリアンは1885年にあるしな

ドクは、未来を知ることはうんたらかんたらと、いろいれ理屈こねるわりにはタブー犯すからな(笑


1955年のマーティのために修理方法とあわせて保管してたデロリアンを直してタイムスリップして、未来で部品調達してSLのタイムマシンを作った可能性も否定できん

331 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/06(金) 22:06:56.49 ID:W7ZBtDKz
タイムスリップの概念のある作品なら、ハルケギニアが超未来の地球って設定で来訪するのもありだと思う。まんま猿の惑星だが

332 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/06(金) 22:14:38.01 ID:XKspnXoT
魔法っぽい科学技術扱い(少なくとも召喚被害者そう考える)なクロスはいくつかあったな

333 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/06(金) 22:54:07.50 ID:54vNIWZc
>>331
聖地に眠ってるのが宇宙英雄物語のスカイラーク本社とか思いついたw

334 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/07(土) 21:46:43.70 ID:w962Drl6
>333
ある意味でそのまんまだな。

335 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/07(土) 23:55:17.52 ID:+NZboiuw
「攻撃は待ってくださいベイダー卿! 反乱軍ではなく、未発見の文明の可能性が有ります!!」
「フォースの波動的にみて敵だろ。攻撃しろ」

336 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/07(土) 23:59:52.66 ID:yzqwr9sk
ハルケギニア星を見つけた各星間国家
ガミラス「侵略しろ」
彗星帝国「侵略しろ」
暗黒星団「侵略しろ」
ボラー「侵略しろ」
ディンギル「滅ぼせ」
SUS「いただきます」
セイレーン連邦「地球に渡るくらいなら侵略」

337 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/08(日) 00:01:53.61 ID:oSf9RjyF
>333
よく見たら「スターラーク」が正しかったような。
>335
フォースあるのか。

338 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/08(日) 00:20:46.66 ID:sQ5kPiZl
>>331
テイラー大佐「なんて事だ…ここは地球だったのか」

339 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/08(日) 00:44:15.66 ID:937rKY7/
てか聖地に眠る兵器(特に新しい物)見た時点で、事情に詳しくない場合は大体の奴が「ここは未来の地球だったのか」ってなるよな

>>337
知性体の使う不思議パワーは大体フォースの仕業な設定だから、メイジも同じようなものに映るだろ

340 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/08(日) 01:11:11.14 ID:oSf9RjyF
つまりだ、聖地への門が開く時は「フォースゲート、オープン」をやるのだな。

341 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/09(月) 03:20:31.20 ID:d+iG7Sgq
そういえばここのスレじゃないけど暗黒卿が呼ばれたクロスがあったなあ
あれも面白かった

342 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/09(月) 14:50:10.71 ID:Cd436xFK
ダースベイダーの奴の事ならゼロ魔クロス流行の流れの一番の根っこだよ
ダースベイダー→奇妙な使い魔→ここ→その他
って系譜に大抵なってる
他にも色々あったけどベイダー→ジョジョの流れから爆発的に広まった

343 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/09(月) 16:05:05.69 ID:chvyr7Zi
ちょっと前に出た話で思い出したが、アナキン時代でないとメンテできずに死にそうだな>ベイダー

344 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/09(月) 17:24:48.11 ID:4s5geSgu
ライトセイバーを工具が揃ってない状態から自作できるぐらいだから大丈夫じゃない?

345 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/09(月) 17:44:38.74 ID:29gCbgJi
>>344
自作って原作(SWエピソードY)の話?それともゼロ魔SSでの話?

346 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/09(月) 20:28:37.41 ID:KwiyWvCP
ベイダー卿がありならスペースボールのダークヘルメットも……わかる人いるかな?

347 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/09(月) 20:36:22.61 ID:tNJpqCBa
>>346
スターウォーズのパロディ映画だっけ?>スペースボール

348 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/09(月) 20:42:38.90 ID:R/LxPupE
「私はお前の父、の友人のクラスメイトだった」
「つまり?」
「赤の他人だ」

349 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/09(月) 20:58:46.44 ID:29gCbgJi
>>346
フラッシュ・ゴードンの代わりにフレッシュ・ゴードン召喚するみたいな?

350 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/09(月) 21:10:56.56 ID:KwiyWvCP
>>347 >>348
おお、わかる人がいてうれしい
木曜洋画かなにかで小さい頃見てぶっちゃけ本家より好きだった。ニック・モラニスが演じてるんだよな

351 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/10(火) 20:46:25.95 ID:mQxLfz/k
洋画だと有名どころはコマンドーとか
ベネットが召喚されたやつはまだなかったよな

352 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/10(火) 21:30:15.58 ID:f7tKV22P
イチローが召喚されたやつだと厨房にライバックがいたな

353 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/10(火) 21:41:35.94 ID:7Caa9UlL
4のランボー呼ぶといい気がする
どこぞの紅茶の宝具のモデルになった2で使った爆裂弓があると
ダブルエクスプロージョンができる

354 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/10(火) 22:23:47.68 ID:mtCgphXN
>345
ジェダイはある程度までレベルが上がると、脳内にライトセイバーの設計図が浮かんでくるのですよ。
で、部品を集めてそれを作るのが修行の一環。

355 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/10(火) 22:33:24.15 ID:HqcAf2AV
>>354
なうほど(ハルケギニアじゃ部品の調達自体が逆立ちしても無理だ罠)

356 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/10(火) 22:38:43.24 ID:ps4dhVDG
>>355
そこらの魔法がらみの物品が頭に浮かんできたりするんだろう
まぁそもそも本人フォースぢからでやってるからトイレットペーペーの芯でも出せるという噂もあるけど

357 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/10(火) 23:10:11.07 ID:mtCgphXN
いや、コアに特殊な結晶体を使ってビームの発振器にしてたはず。
ジェダイは天然の物を使い、シスは合成の結晶体を使うのを好んでたはず。

結局コアを調達できるかどうか。

358 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/10(火) 23:10:38.66 ID:cJsN/QnP
ディーキンはそろそろ本気見せてきたかな
タバサも大分いい感じになってきたな

ゼロの戦乙女が実に久し振りに更新されてるね

359 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/11(水) 14:55:14.79 ID:0pg+ycyg
単なるビーム兵器じゃなかったら、ルーク含むペーペーの奴らが修行の一環でライトセイバー振るったりできない

360 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/11(水) 15:38:15.44 ID:LBjb866f
ハン・ソロもエピソードXで使ってるしナー
チャンバラじゃなくて単なる包丁扱いだが

361 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/16(月) 18:59:40.17 ID:EHaVGHOP
SW召喚ものじゃ、聖地にはスターデストロイヤーが転がってるのかな

362 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/18(水) 10:59:08.33 ID:TVR/H5U9
>>361
SW的には、カタナ艦隊のドレッドノート級のがありそうじゃね?

363 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/18(水) 21:23:15.61 ID:D+wi8kfN
ミレニアムファルコンが転がってる方が面白そうだ。
SD級だと、その、エルフを押しつぶしていそうで。

364 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/18(水) 21:37:44.48 ID:3+uPsAGT
SD級にエルフが住み着いて街作ってるでもいい気はする

365 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/18(水) 21:49:44.16 ID:pAAw/S2H
月が一つ増えててデススターで

366 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/20(金) 16:16:52.62 ID:hi0+zZrC
サハラには適当な偽名を使って隠れ潜むジェダイが住んでそうだな

367 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/23(月) 22:27:23.75 ID:H5O6/C33
アンリエッタ「助けてオビ=ワン・ケノービ。貴方だけが頼りです」

368 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/23(月) 23:31:07.51 ID:rwMZSRp8
>>365
ユニクロンも入れて月もう1つ増やそう

369 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/24(火) 00:45:00.55 ID:u9uLv9CY
ルナル・サーガで合計七つの月が

370 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/24(火) 09:46:51.30 ID:uBN7l0pw
「月は出ているか」

371 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/24(火) 09:51:27.53 ID:6aIKfdzM
は?

372 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/24(火) 16:42:18.63 ID:cafnO2NN
サイト「月が綺麗ですね」

373 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/24(火) 17:37:36.90 ID:3Dma/4+y
>>370
一体どの月からマイクロウェーブが来るんだ…

374 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/24(火) 18:05:37.85 ID:KFc2TToU
Drイーブル「デース・スター!」

375 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/24(火) 19:50:54.32 ID:7TYVSbVo
ハルケギニアをSAO世界の一部に組み込めんもんかな

376 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/24(火) 20:55:09.51 ID:wFQy9L78
スパロボOEやってて、ドキドキスペースにアースティアが浮いてる設定を見て、ハルケもドキドキスペースに浮いてる設定でなんとかならんかと思う。
ラムネだとあっさり帰っちゃうから、主人公はアデューで。

冒頭は「この物語は後の世に光速の聖騎士と謳われたパフリシア国王、アデュー・ウォルサムの冒険譚の一つである」かな。
メイドの爺ちゃんはOVAアデューで、零戦の代わりにOVAゼファー。で、アデューに精霊石を譲る。

377 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/24(火) 23:03:34.20 ID:tMUfU6vG
月と言えばBlodborne

古都トリスタニアで夜な夜な繰り広げられる獣狩り
サハラはとっくに滅んで砂漠の迷宮状態

378 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/24(火) 23:14:38.02 ID:qaYXpYq8
月・光・蝶であーる!

379 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/25(水) 11:44:24.71 ID:Rmb4ZhS9
花澤が脳汁たっぷりの脳味噌女に充てられる世界なんだから、くぎゅなルイズがなにされても不思議じゃなさそう

380 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/25(水) 12:01:13.27 ID:LA0FvyjG
朗報『ゼロの使い魔21巻発売日決定、2016年2月25日』
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151124-00000020-mantan-ent

381 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/25(水) 13:48:37.54 ID:Rmb4ZhS9
続刊の情報出てからずいぶん経ったな

382 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/25(水) 20:48:11.22 ID:CJau77AB
結局、作者が公開されないのはなんでだ?
グインサーガみたいに有名作家が引き継ぐんじゃなくて、理想郷とかの作家を使うんじゃねーだろーなー?

383 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/25(水) 22:00:56.75 ID:eWqq1Cy4
そういや誰が書くんだろ
まだ書き始めてないなんてことは無いだろうが

>>379
脳に瞳を得ると虚無の力が使えそう

384 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/26(木) 22:02:02.28 ID:Mom2VLHB
続刊ついに来たか
一巻から読み直しておこう

385 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/26(木) 22:17:19.06 ID:HeJqhjWd
タバサの冒険も忘れずにな

386 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/30(月) 20:00:04.40 ID:rYD8s2kT
もしかして最後まで作者の正体は明かさずに最終巻まで持っていくつもりかな

387 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/30(月) 21:48:38.54 ID:lY8qXQoZ
じきに正式発表するだろ

388 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/30(月) 23:27:15.70 ID:37gJA5eR
>>386
作者名出したら変に叩く奴も出てくるしそれでもいいんじゃない?

389 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/12/01(火) 00:20:56.40 ID:z+ONGM5q
あくまでも代理に徹するってなら伏せとくってのもアリだろうね

390 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/12/01(火) 06:53:40.56 ID:s1YjsrpZ
使い捨てのペンネームとかね

391 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/12/02(水) 01:55:51.91 ID:cXX3oG3G
今は無理矢理暴れようとするアホが湧いたりもするしね
早々に出すメリットがない

392 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/12/03(木) 12:20:05.77 ID:InlVyPJE
まあこの際クライマックスのプロットや設定が分かればそれだけでもいいので叩く気はない

393 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/12/04(金) 09:37:14.71 ID:BbR5BAyd
伏線もけっこう残ってるしね。アンドバリの指輪返さないとラグドリアン湖周辺水没になるし

394 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/12/07(月) 07:38:52.30 ID:tfCwrHM2
すまない、現状ルイズさんの華麗なる日常って読む事出来ない感じ?

何処で質問すれば良いかわからなかったのでもし良ければ答えて貰えるとありがたい。

395 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/12/08(火) 19:38:02.18 ID:dyN5lTTi
理想郷のか
もう消えてるんじゃなかったかな

396 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/12/12(土) 20:33:34.92 ID:ghTfD9a2
獅子の人もうこないのかなぁ・・・

397 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/12/13(日) 22:43:18.24 ID:974/WbTs
読んでたヤツで後1話か2話で終わるってところでとまってるんだよなぁ
流れは続いてたから話のオチのほうは決まってるんだろうけど
後日談的なのがうまくいかなくて難産なんかなぁ...

398 :名無しさん@そうだ選挙に行こう:2015/12/14(月) 09:07:39.58 ID:/sed3c6m
>>397
ぶつくさ言うより応援コメでもしてきたほうがよほど作者のモチベアップにつながると思うぞ

399 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/12/20(日) 21:20:26.38 ID:NhWM9j/o
数年ぶりにここに顔出してみたけど

・モバマス(シンデレラガールズ)かアイマス
・艦これ
・ガルパン
・GATE自衛隊彼の地(略)
・ルナルサーガ

からの物語とかってありましたか?

400 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/12/20(日) 21:49:07.76 ID:q8cBGzjz
ルナルは「ソードワールドのキャラが〜」スレに導入だけ。
後は無いと思う。

401 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/12/21(月) 00:50:21.59 ID:aO7RPgFk
>>399
>GATE自衛隊彼の地(略)

なんかarcadiaでひとつみたような

402 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/12/21(月) 17:36:13.25 ID:OkyPOA6f
誰かサイタマを召還してくれ!

403 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/12/21(月) 18:45:31.10 ID:kIlTIcPB
ここは南斗de5menを

404 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/12/22(火) 07:02:17.11 ID:3q7JTBGt
以外と艦これ無いってのがビックリしたな

405 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/12/22(火) 11:06:05.77 ID:z4Bogt5D
>>404
運用し辛いだろ、ルーンで空飛べる軍艦になってりゃ別だけど

406 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/12/22(火) 21:07:48.78 ID:1cn8t/Jd
殺せんせーが召喚される話はどうか。

召喚され、契約内容を聞いてキスする気満々になりドン引きされる殺せんせー
ルイズの家庭教師として雇われる殺せんせー
オスマンに気に入られ、図書館の閲覧許可を得て、その蔵書を短期間に読破する殺せんせー
ルイズの「失敗魔法」を「単なる失敗ではありません、特殊な才能の発露です」と看破する殺せんせー
決闘騒動で念入りに「お手入れ」されるギーシュ君
マルトーやシエスタと親しくなり地球の食文化を披露する殺せんせー
フーケ事件を解決し、秘書さんを見逃してやり、いやらしくヌルフフフフと笑う殺せんせー
タバサやキュルケを弟子にし、戦闘や学問などを教える殺せんせー
コルヴェールに地球の文明の一端を伝え半狂乱にさせる殺せんせー
王女の手紙を頼まれてから一晩で取ってくる殺せんせー
レコン・キスタの軍勢を単身無力化する殺せんせー
タバサを生徒にし、三者面談と称してジョセフ王に会いに行く殺せんせー
云々。

407 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/12/22(火) 21:43:04.21 ID:3q7JTBGt
>>405
つ「風石」

そういや蒼き鋼のアルペジオからも無いんかね?

408 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/12/22(火) 22:48:20.51 ID:lMiDdhgd
>>406
なんかタンブルドアとにた立ち位置・ふるまいになるな

409 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/12/24(木) 01:21:47.82 ID:AcUKPUkH
ヴァギナとベニスがフュージョンしてヴァニス

410 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/12/26(土) 07:08:37.32 ID:cctXV3Ua
>>406
そのくらいならアバン先生でもできるからなあ。

411 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/12/27(日) 16:17:12.15 ID:TUtybBYd
アバン先生にお料理スキルは有るのかな。
まあ何でも出来そうな人ではあるが。

412 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/12/27(日) 17:36:19.37 ID:LxwRV3sH
アバンストラッシュ未遂してた過去短編で料理してたよ
単行本派だけど殺せんせーは召喚したら殺すか世界扉とかで追放しないとヤバイだろ

413 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/12/27(日) 20:49:56.28 ID:qScuTtL5
ていうか、アバン先生召喚物はまとめサイトにもあるでしょ
現状エタっているっぽいけど

414 :!kuji 【433円】 :2016/01/01(金) 07:31:23.33 ID:6JHotE9A
あけましておめでとうございます
今年もよろしくお願いします

415 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/01/04(月) 18:08:29.09 ID:GZzAh2Qy
武人として一皮剥けたハドラーが召喚される話は無いかなとググったら有ったでござるの巻。

416 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/01/06(水) 01:48:31.93 ID:OaLh0fEn
藤崎竜版「封神演義」の太公望が、タバサに召喚される話を読んでるが、結構おもろい。
太公望が、流石の頼もしさとダラケぶり。

tp://www.mai-net.net/bbs/sst/sst.php?act=all_msg&cate=zero&all=33886

なお、サイトは普通にルイズに召還される。太公望とも仲良し。

417 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/01/06(水) 21:26:24.66 ID:md2459Rp
デップーさんとかセントリーとか問題児系ヒーローよりは、レッキングクルーの四人の方がまだ分かりやすいかも。

418 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/01/07(木) 21:47:44.02 ID:ftxoRbNE
テファの中の人が別作品では超腕利きの戦車乗りをやってると知ってびっくり


ギーシュ「サイトが鉄の車に乗ってやってきたぞ!」

サイト「くっ、悪い。タイガー戦車を持ってきたけどひざに矢を受けてしまって」

テファ「あ、あの、わたしがサイトさんの代わりに戦車に乗ります」

一同「えっ!?」


そして戦車に乗り込んだティファニアはハープを奏でながらノリノリでヨルムンガントの集団を撃破していったという。

こんな流れの話を誰か書いてほしいなあ。

419 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/01/07(木) 22:45:52.98 ID:S4tN3pU0
バスト・レボリューションなテファが戦車の狭いハッチを潜って乗り込むのは無理ゲー感が
そういうのはルイズやタバサみたいなナイチチキャラの出番

420 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/01/07(木) 23:00:59.78 ID:pOP5dOuI
タンクデサントするのさ。

421 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/01/08(金) 20:45:53.89 ID:RgHFwVis
いっそテファがバウァー中尉を召喚すれば…

バウアー中尉 「いいか才人、指揮車の砲手は隊で最も上手くなければいかんのだ。中速前進!」
才人(教育済み) 「中尉、お言葉ですが前進しながらでは当たりません。というか隊も何も戦車一台だけですよ…」

422 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/01/08(金) 21:44:15.07 ID:Zb2rvH+U
シックスパックとか窓から投げ捨てるマンとか犬溶接マンとかアメコミのぶっ飛んだヒーロー混ぜ込んでも…一発ネタにしかならんか

423 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/01/08(金) 21:57:17.97 ID:W9CIV+ws
セクション8なんか契約に至る事が出来るのか?

シックスパックやディフェネストレーターはおっさんだからキスしたくないだろうし、犬溶接マンはマスクが本体だし……

フランス人マンやフレンドリーファイヤーはまだましっぽいけど、ブエノ……

【約2名は論外】

424 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/01/08(金) 21:58:21.72 ID:Wd9gtfb5
>>419
戦車のハッチはそんなに小さくないよ。中戦車以上なら問題ない
ロマリアの地下にあったタイガーがもしポルシェティーガーだったらさすがのコルベールも整備できなかったかもなあ

425 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/01/09(土) 17:37:43.95 ID:gYUVNS8E
そういえばゼロ魔には劇場版がないんだよな
ラノベも当たり前に映画化してる今としては少し意外

426 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/01/09(土) 22:22:41.88 ID:XPS7v0h3
>>424
ハッチは通れても、シート自体が小柄な人間前提で作られてたりするし、そうでなくても内部は狭いので、
一般的に戦車兵は小柄な奴が選抜される。

427 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/01/09(土) 23:30:47.90 ID:bYXxuOfK
>>425
たしかにそうだな
ただ原作が継続されてると原作に影響を及ぼさない程度のストーリーになるから
つまらない話になる気がする

ゼロ魔でやるならどんな話になんのかな
いっそタバサの冒険を映画でまとめてもいいんじゃないかと思う

428 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/01/10(日) 10:02:20.17 ID:3hZ37fHD
タバサは確かに人気はあるが…
脇キャラが主人公の作品で単独上映というのは難しいのではないか

429 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/01/11(月) 19:57:53.84 ID:o6zfqMBA
昨今のアニメ激戦区で生き抜くには、単に原作の劇場化じゃなくてオリジナル要素が必要だろうな
もっとも、安易な萌えや色気に頼った駄作になりそうだが
ゼロ魔Fの脚本の薄っぺらさときたらひどかったからなあ

430 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/01/14(木) 18:25:50.25 ID:l7xcGNwl
まどマギの巴マミさんが、お菓子の魔女に食われた直後、ルイズに召喚されるって話は、どっかに既存かしら。

マミ(首だけで)「此処は…どこ…? 私…生きてる…?」
ルイズ達「っキャーッッ!!!」

コルベール先生の指図で、取り合えず水メイジ生徒達が治療してみたら、全身と服が再生。
契約後のガンダールヴのルーンの謎パワーでもって、マスケット銃とか握ったら、その都度ソウルジェムの穢れは綺麗に消滅、魔力全回復。

431 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/01/14(木) 18:30:36.93 ID:9aX6pUBc
>>430
そう言えばソウルジェムが本体で身体は幾らでも再生が効くみたいに思ってたが
首から上は駄目って設定があったのかな?まどマギは……ここで聞く話じゃないか

432 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/01/14(木) 18:41:01.06 ID:RIKCsrup
マミさんのソウルジェムは頭の髪飾りにあって一緒に噛み砕かれたからアウトって話

433 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/01/15(金) 03:02:47.32 ID:q5F5uqXJ
>>431
ソウルジェムが消失した時点でアウト

434 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/01/15(金) 14:31:18.30 ID:3T/nYklx
更新停止した作品の中に続きを読みたいものがありすぎて辛い

435 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/01/15(金) 14:45:55.33 ID:JY8wfYhQ
マミさんなら、ワリオさんやレコンキスタの軍勢7万、どうにか出来るかな。
エルフの反射は攻略可能か? リボンでバリアーごとグルグル巻きとか。


>>434
「ゼロの魔砲使い」(高町なのは20歳被召喚)とか、実にイイところで中断してんだよなw


「ブラッククローバー」のアスタ召喚、てのは無いかと探したけど無いみたい。
共感し合える2人と思うのだが。
てか、サモンサーバントは近い属性を召喚するものとすれば、ゼロ/虚無のルイズが呼ぶのに、魔力無し/反魔法のアスタはうってつけだ。

436 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/01/15(金) 14:47:21.38 ID:JY8wfYhQ
訂正
「ゼロと魔砲使い」でした。
おもろいから未読の人は嫁。

437 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/01/15(金) 17:37:15.95 ID:/kTtuovk
魔砲ときたら魔砲使い黒姫もクロスにはいいと思うんだけどなあ。

438 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/01/18(月) 20:56:03.32 ID:Nr4cD6eZ
>>435
想像以上に寸止めでわろた、ここで止まったとか生殺し半端ねぇ

439 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/01/20(水) 03:31:53.27 ID:yIP+cBda
あれ話を膨らませ過ぎて書けないだろ

440 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/01/22(金) 14:07:04.08 ID:xsckHAPS
GANGSTA.のニコラス召還とかどうよ
アッパーとダウナーは水薬でどうにかして、読み書き手話はタバサに教わってって感じで

あと、上の方でGATEとか言ってたけどOVERLORDはあるの?

441 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/01/23(土) 22:19:05.73 ID:dAYD5bfX
終わりは考えられても終わりに至るまでの経緯を書くのは大変なんだよな

442 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/01/23(土) 22:41:45.16 ID:xq8TbgGz
エンドシーンは思いついてもそこまで書ききれる自信がないなぁ。

443 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/01/24(日) 00:14:08.98 ID:awY6Zc7Q
ゼロ魔の原作が、別の人によってではあっても、ヤマグチさんのプロットに基づいて完結したら。
其れが、二次創作への良いモチベーションになるかもね。

444 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/01/24(日) 03:03:41.17 ID:F/lKFNFy
好きな作品とのクロスばかり短いところで止まってる
どうさ作者さんたちに戻ってきてほしい

445 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/01/27(水) 15:39:47.44 ID:S+ifUeIH
《【ゼロ魔×封神演義】雪風と風の旅人》を読了。
藤崎竜氏版「封神演義」の太公望が、タバサに召喚される話。
ルイズは原作通りサイトを召喚。
んで王天君も某姫君に召喚される(と言うか強引に割り込む)。

これもおもろかった。
で、これも中断。

作者さんがご病気の模様で、御本復が待たれる。

446 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/01/28(木) 00:37:15.56 ID:eWPdGIpL
今までのレスは見てないが
手塚治虫の火の鳥召喚とか見てみたい
強い弱いはともかく、気高く優雅で美しい事は確かだし

447 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/01/28(木) 19:55:55.95 ID:DVtAA8M5
>>446
>火の鳥

任務の途中で死亡しようが、
ハルケギニアが滅亡しようが、
生まれ変わるから大丈夫よ

とかいって、ルイズのピンチにもあまり何かしてくれそうにないな

448 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/01/29(金) 21:02:26.45 ID:Ny1MD3rU
《ゼロと波動》読了。
www35.atwiki.jp/anozero/pages/5751.html

これも、オモロかったのになあ。
本編はフーケ事件解決までと、あとは「タルブは“ブドー”が名物」の番外編で中断ですよ。
てか何者だシエスタ祖父w

449 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/01/29(金) 22:08:54.04 ID:AX1CsmxU
続きが読みたい作品はたくさんあるけどWikiの中では「ゼロと在らざるべき者」の続きが読みたいな
ttp://www35.atwiki.jp/anozero/pages/6047.html

単純に面白いし独自路線にも進むという他作品とは違うクロスらしさがあった
カルドセプトのSSとしても秀逸

450 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/01/30(土) 19:13:20.16 ID:4FaVYg9m
シエスタの祖父はサイヤ人だったり神の眷属だったりするからな

451 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/01/31(日) 21:09:15.10 ID:0/pP0nNO
「ゼロの使い魔 〜ダンブルドア異世界記〜」(pixiv)読了。
これは、最新話が今月上旬。普通に更新中なのだな。
ハリポタのダンブルドア先生、つえー、かしけー、かっけー、てお話だ。
おもろいから未読の人は嫁。

「サンタ・クロス」爺さんとと「カリン」とサンドリオンの再会が楽しみな事だw

452 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/01/31(日) 21:17:46.21 ID:0/pP0nNO
カレイドステッキのマジカルルビーが召喚されるお話は、無いものかな。

フクロにされかかったルビーちゃんが並行宇宙に逃げ出して、ラヴパワーがビンビンな高町なのはと契約して、色々やりたい放題やらかすお話が有るのだが、結構楽しめた。
ルイズも犠牲になるといいw

453 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/08(月) 19:51:50.21 ID:jSvnOE4g
保守

454 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/11(木) 20:11:36.53 ID:623Oe7bw
「瀟洒な使い魔」読了。

東方の十六夜咲夜が召喚される話。
他の方々も色々。

おもろかったが、こっちも中断だよーん。

455 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/14(日) 00:07:32.88 ID:wbABfwUY
逆に考えるんだ完結まで持ってた作品を挙げてみよう
とりあえずオーフェンとのクロスかな

456 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/14(日) 02:45:40.00 ID:mm0qypkw
とりま知る限り全てのDMCクロスものが完結してないのが残念を通り越して泣く

457 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/14(日) 09:42:39.86 ID:INz0NDH+
クラウザーさんそんなにあった?

458 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/14(日) 11:38:25.82 ID:mm0qypkw
金属街の方じゃない、スタイリッシュ悪魔の方

459 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/15(月) 03:13:56.01 ID:ASUbmAPO
俺ガイルの八幡が召喚される話は、と検索したけど、出てこない。
無いのか。

ボッチの八幡がルイズに共感するとか、色々と膨らませそうな気がするが。


で、普段はこんな感じ。

「なあ、ルイズ。俺は、働きたくないんだよ」
「五月蠅い、死ね」

460 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/17(水) 08:24:49.84 ID:tV+jl903
ギーシュとの喧嘩らへんでおわんのが多すぎて泣く
ワルドがでてくるだけで違ってくるわ

461 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/17(水) 11:41:09.25 ID:Lor1Ryga
クロス作品のキャラツエーやって満足しちゃうのかな
でもワルド出るとこまで来ると話が大きくなってきて物語進めるのに時間かかるようになるからね
作者のモチベ維持が難しいのかも

462 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/18(木) 18:51:38.79 ID:xWPlvIWl
全然オリジナルに走ってくれてええんや
おもしろいと思うのはギーシュの決闘だけじゃもったいないんじゃあ

463 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/18(木) 19:43:34.74 ID:zyb6mNNM
ふと思ったのだが、クロスオーバー先のキャラが複数登場する場合何人くらいまで許容できる?
俺は味方側に2〜3人、敵方に1〜2人くらいが見やすくていいんだが

464 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/18(木) 20:19:56.92 ID:xWPlvIWl
2〜3体くらいならまあええなって感じ
基本的にルイズや場合によってはタバサとかが召喚した1体だけでいい

465 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/19(金) 16:12:45.25 ID:VT03Ed/Y
バージル鬼いちゃん召喚の蒼い使い魔の続き読みたいなぁ…

466 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/19(金) 20:31:00.50 ID:d0veqAuv
クロスしてくる側の敵キャラがぞろぞろ出てきて
その作品側の問題や対立をそのままゼロ魔世界に持ち込んで
ゼロ魔キャラ置いてきぼりみたいなのは苦手だ

467 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/19(金) 22:47:24.91 ID:M6CjPN/O
クロス側のキャラ無計画に増やしまくったSSは大体エタった希ガス

468 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/20(土) 11:29:40.04 ID:Hn3PgZWy
それは世界観クロスというやつだな

469 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/21(日) 15:53:03.83 ID:U4IjyeAg
バスタードとのクロスで、トホホなのが有ったなあ。
ラストの決戦が、ルイズは敵に捕まっててパワーアップアイテム扱い、バスタード側のキャラだけが活躍して解決と言う展開。

470 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/22(月) 17:03:37.00 ID:q4CUXgbV
新作出るし、なんか少し書いてみようかなあ

471 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/22(月) 20:06:13.93 ID:y9hVK4zO
>>470
頑張れ応援してる

472 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/22(月) 20:50:36.37 ID:4njPNUVd
俺も書きたいが何処で書くのかさっぱりだぜ

473 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/22(月) 21:48:10.31 ID:UsCpy83s
ハーメルンじゃねーの?

474 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/22(月) 22:08:22.05 ID:q4CUXgbV
あれ、ここ投下していいんだよな?

475 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/22(月) 22:28:38.01 ID:y9hVK4zO
2chのルール変更諸々あって投下場所は避難所になったよ
>>275あたりを見るんだ

476 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/23(火) 05:24:27.42 ID:INliY8+Y
キングダムの王騎将軍が、ルイズに呼ばれないかな。

他の3人は、李牧とホウケンとキョウ。

王騎にはリベンジさせてやりたいし、キョウと成就させてやりたい。

477 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/23(火) 20:39:31.81 ID:L2+ET5eD
避難所にきてくれると盛り上がるし嬉しいわ

478 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/23(火) 21:22:04.25 ID:5KlIC/Sw
大体解った

479 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/24(水) 04:52:08.18 ID:LsJHz7WP
>>476
とりあえず決闘を挑んだ誰かさんが一瞬で真っ二つにされるまでが見えた

480 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/24(水) 23:59:47.94 ID:AMFVzAvn
>>460
俺はもう逆にエタるならそこまでは書けよって感じになってるわ。ギーシュとの闘いすらしないで終わってんの大杉

481 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/25(木) 07:45:34.82 ID:MHAXZJvy
>>476
初見で「ムフ♪」と言いながらあの顔が出てくるのは怖いぞ

482 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/25(木) 11:53:23.32 ID:r7sHsq15
コントラクト・サーヴァントが盛上るよな。

483 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/27(土) 15:29:32.48 ID:WQsng9Hl
>>452
もう一ヶ月遅れのレスだけど、型月系のクロスオーバーはかつては隔離されるのが通例で、そっちのまとめWikiとスレは別にあるよ。

ゼロ魔の新作さっき読んだ。
ネタバレは書かないけど、なんか随分とヤマグチノボル先生の文体に寄せてきていた。
そして案外と綺麗に話をまとめてきてる。

そして久々にこのスレに来たんだが、未だに自分が出入りしてた頃から続いてる作品があって少し嬉しい。
あとで出来る限り読んでみよう。

484 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/27(土) 20:31:45.41 ID:542x1zRm
あれ、まとめwiki落ちてる?

485 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/28(日) 02:44:16.43 ID:ap/D+jKT
>>484
chromeなら見られる
エクスプローラーでは見れないっぽい

486 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/29(月) 00:24:16.09 ID:zI0kCn71
zero a evilってここの掲示板で投稿された作品なの?

487 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/29(月) 17:58:09.26 ID:f89MgDQ8
何年も前にな

488 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/01(火) 11:19:27.41 ID:8aVt4RD+
>>476
アニエスだったら王騎の恐ろしさに気づくかな?
初見の信みたいに身動きできなくなったりしそう

489 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/02(水) 21:45:24.92 ID:zdKEE4ut
ここってハーメルンとかの話題もオッケーなのk

490 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/02(水) 21:46:03.28 ID:zdKEE4ut
なの?

491 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/02(水) 22:09:48.56 ID:/bsiKQ5v
ここは感想スレとして残ってるようなもんだから避難所でもハメでもおkなんじゃないのかね

492 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/03(木) 04:39:00.08 ID:C8z4ATCO
ゼロの魔砲使い
って更新ストップしてます?wikiで良いところで止まってるのでどーなんだろと思いまして。
ここで書くのが筋違いでしたらすみません。

493 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/03(木) 21:59:26.03 ID:mk90u6bw
単独wikiだったけど謙虚な使い魔も良作だったな
アンドバリの指輪まで進んだ珍しい長編だがやはり途中終了

494 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/07(月) 18:14:04.98 ID:pCqxVeA7
>>487
そうかありがとう
何スレ目とかはさすがに覚えてる人いないよね

495 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/09(水) 11:02:48.91 ID:NCJwwfhU
ちんぽの色影響うけすぎ

496 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/10(木) 04:08:22.25 ID:Pm+J0v0o
私生活があるから長く続くとどうしても中断せざるを得なくなったりするんだよな

497 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/14(月) 22:09:45.66 ID:1Q4xZaFp
ゼロ使とトランスフォーマーって相性いいんだないろいろ作品あるし
意外だった

498 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/15(火) 19:09:40.35 ID:ws+gu1OS
ティオ

499 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/23(水) 19:02:48.82 ID:VGUYhmLR
クロス作品は好きだけどここの場合才人を出せなくなるのがネックなんだよなぁ
テファ辺りに召喚させるという方法もあるけどルイズとの関係が随分変わってしまうし
基本原作設定とキャラは尊重したいのだが…難しいな

500 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/23(水) 20:01:54.72 ID:tyWZ02tn
>>499
>>基本原作設定とキャラは尊重したい
テファに召喚させるのが一番無難だとは思うよ、いずれにしろ難易度高いけど
ルイズやジョゼフに召喚させるとか、ましてタバサやキュルケに別キャラ召喚させるとかするよりナンボかマシ

501 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/25(金) 10:46:16.48 ID:oe8KYZ0p
テファに召喚させると序盤に絡めないのが痛いところ

502 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/25(金) 14:03:53.13 ID:+MO688ZT
つまりここじゃ無ければいいだけの事

503 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/25(金) 23:44:57.35 ID:esczvHBG
テファにクロス設定の才人を召喚させてテファ視点のオリジナルストーリーでもいいじゃないか!

504 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/26(土) 01:39:17.53 ID:7TU8Ai+U
手として、才人が一時期使い魔のルーンが消えて、再召喚する際に、
別の作品のキャラを召喚するってのがあるな。
実際、何作かwikiに無かったっけか?

505 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/29(火) 18:50:50.65 ID:aFg+wzcK
平賀キートン太一が名前違いで召喚されたやつはサイトも呼ばれてたな

506 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/29(火) 22:10:48.91 ID:UsTRMRCR
才人とクロスキャラが一緒に召喚されてるものもそこそこあるよな
よっぽど上手く料理しないとクロスキャラのいる意味が無いから難しいだろうけど

507 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/30(水) 01:54:23.20 ID:QClxdiy6
デルフの代わりに武器やってるとか?

508 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/30(水) 10:39:57.87 ID:Bgag+T4p
>>507
ソーディアンを呼べばいいんだ……

509 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/30(水) 10:48:19.14 ID:stZ+mmHP
そういえば昔、才人と言葉(スクイズ)が召喚されたのがあった記憶
言葉がヒロインポジで

510 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/30(水) 18:04:28.73 ID:qzGcmpAq
それを考えるとゼロとエルクゥは貴重な作品だったんだなぁ。ものすごく、序盤のいいところでエターしてたけど。

511 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/31(木) 09:44:28.57 ID:R/K4Us8L
スクイズの言葉といえば誠の生首抱えた状態で召喚されたのあったな

512 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/04(月) 00:23:50.48 ID:0T2mwisX
だから言ってるだろうが

513 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/04(月) 20:02:29.54 ID:LVDkQGT3
スーパーマンとかどうだろう
オリジナルは強すぎるからクリストファーのほうで

514 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/04(月) 20:13:27.23 ID:bhDxAG8a
あいつら割と異世界は慣れっこだしな

515 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/04(月) 20:24:35.82 ID:5cXsOUUk
「この俺がいる限り、クローン・サーガは二度とやらせねぇ!」

516 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/04(月) 21:09:16.34 ID:14SFeX6C
スーパーマンは魔法に弱いって特性があるから、無双できない。
パワーバランス的にちょうどいいかも。

517 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/04(月) 23:02:57.30 ID:7pGBjF6L
まてアメコミの魔法使いがどれだけブッ壊れ性能かわかってるのか
しれっと現実改変やらかす連中だぞ

518 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/04(月) 23:16:08.28 ID:fyvRFf9I
科学も割とぶっ壊れてるからその気になれば次元移動装置だので仲間が助けにきたり

519 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/04(月) 23:25:13.01 ID:mJujCJC8
でも念動力出せる程度のレベルの魔法使いにもやられて捕まったりするし
まあ相手を殺さない周囲への被害を最小限に抑えるって縛りがあるからってのもあるけど

520 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/05(火) 00:22:21.26 ID:zyJkSjr6
知恵と勇気だけで何とかするバッツに謝れ。

521 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/05(火) 00:32:43.20 ID:sCU7/yrJ
あと札束

522 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/05(火) 03:45:56.91 ID:7y6Ij9UL
アメコミにも弓矢持ってるだけでヒーロー名乗ってるおっさんいたろ

523 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/05(火) 06:45:59.15 ID:01F5Yajh
それはホークアイと(グリーン)アローのどちらのことだ

524 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/05(火) 21:08:30.87 ID:zyJkSjr6
どっちがよりおっさんか、だな。

タスクマスター「ちょっと俺の目の前で魔法を使って見せてくれ」
エコー「呪文の詠唱が分かるなんて、ズルい」

525 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/06(水) 19:38:49.51 ID:ikjbstTd
南斗de5men参戦でアルビオンに殴り込みで新曲のPV撮影したらどうなるだろう

526 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/09(土) 01:04:26.67 ID:g3Kur8m3
なんかwikiが異様に重いんだけど

527 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/05/08(日) 22:11:57.35 ID:CWuRbGkB
age

528 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/05/15(日) 23:45:48.83 ID:j05UH/yd
るろうに使い魔の続きが気になるのう。
余裕ができたらまた投稿して欲しいもんだ

529 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/06(月) 03:02:01.28 ID:iO+nC/Ts
某所のカービィ(+その他大勢)召喚がモロにwikiのを丸パクリしてるなぁ…
ところどころ文章そのまま盗用してるから文章力的に浮いててひどい
しかもwikiのカービィ召喚がエタってるせいかそれ以後は何故か魔砲からパクってるw

530 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/06(月) 09:52:24.02 ID:s8HkdAKn
通報しようよ

531 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/10(金) 20:24:44.30 ID:INNoRuaA0
アメコミはクロスオーバーしすぎて複数作品が同一世界扱いだったりパラレル扱いだったり安定しないほどだから、しれっとゼロ魔が関わっても問題なさそうだな

532 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/10(金) 20:26:09.86 ID:+JjXWA/N0
デップー、ハルケギニアに立つ! とか?

533 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/10(金) 23:28:52.25 ID:TsLhIbbF0
ハルクが来たらあらゆる事態を「力ずく」で解決するだろうなあ。

534 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/14(火) 00:51:39.49 ID:M1Spdg6P0
カール・ラントシュタイナー

535 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/26(日) 22:29:32.38 ID:HA2yz8k4a
ウル魔の才人とウルゼロの才人を会わせたら愉快なことになりそうだ

536 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/07/02(土) 23:15:16.19 ID:XXU4B6gn0
>>535
ウル魔の才人とウルゼロの才人だと時代が数千年違うからおもしろい反応にはなるだろうな

537 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/07/03(日) 20:56:29.90 ID:gGf+/tV30
時空が混乱してるから直線で数千年かどうかはわからんぞ。

538 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/07/04(月) 01:00:25.76 ID:aAvAGMAn0
才人よりびっくりするのはエースとゼロだろうけどな

539 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/07/04(月) 08:00:11.68 ID:9w910w6i0
いや、ウルトラマンって光の国から平行次元に出かけるのを自覚してるし、
相手が違う時系列にいることも理解で来るんじゃね?

540 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/07/04(月) 13:21:06.49 ID:TvuqGPp70
ウル魔のエースはセブンの息子が活躍してるのを知ったら喜ぶだろうな
才人同士はたぶんそれまでのエースやゼロの武勇談で盛り上がることはまず確実
互いの人間関係の差もでかいから、ウル魔の才人が学院の地下室を探ってみようかと思ったり、ウルゼロの才人はアニエスに気まずい思いを持つようになるかも

541 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/07/08(金) 09:56:47.52 ID:W9ATlFzM0
ゼロ魔は人間の身体能力が現実通りだから魔法使える奴が一方的に有利だが
魔法とトレードオフで筋力やHPがいくらでも上がるRPGファイターが召還される話って
意外と無いんだよな。

542 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/07/08(金) 14:37:06.69 ID:S48gGGZ70
だってサイトが結局のところそれなんだもん…

543 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/07/08(金) 23:14:40.21 ID:7UGIIAPC0
出たところでおもしろいかと言われれば別だし
RPGといえば日替わり使い魔はおもしろかったな

544 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/07/09(土) 08:11:43.28 ID:wt+fnMmz0
ゲーム系で純ファイターは少ないね。リュカは魔物使いの側面が強いし。
D&Dリプレイのリューマぐらいかね。SWリプレイのイリーナは一応神官戦士だし。

545 :名無しさん@そうだ選挙に行こう! Go to vote!:2016/07/10(日) 16:07:32.47 ID:3J7EOXnz0VOTE
選挙で思いついたけど、政治家キャラの召喚ってあまりないね
もっともルイズに呼ばせたところで動きにくいだろうからアンリエッタやイザベラに召喚させたほうがよさそうだけど
あと、始祖ブリミルの正体が実はチョビ髭のドイツ人だったりとか、サハラに人間を滅ぼそうとする元大工のこく☆おう様がいたりとかいう話も見たい

546 :名無しさん@そうだ選挙に行こう! Go to vote!:2016/07/10(日) 16:11:39.54 ID:FTft5mBN0VOTE
曽孟徳が呼ばれてたような。

547 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/07/12(火) 00:46:13.67 ID:Cz1PHkEm0
てす

548 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/07/19(火) 00:58:14.25 ID:aKjOm3uN0
>>544
FF4のカインのがあったな

549 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/07/23(土) 20:28:43.50 ID:5oC12G720
これまでか

550 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/07/27(水) 23:15:12.73 ID:wN2zLegd0
wikiみたらちょっと前にトルネコの大冒険とのクロスが投稿されてた

551 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/07/31(日) 18:22:51.96 ID:YoJ7mGMR0
トルネコのやつがスレに投下されたのはちょっと前じゃなくてかなり前だよ
最近のはまとめページを若干変更しただけ

投稿当時はなんかえらく批判してた人がいたみたいで、それに嫌気がさしたのかどうかわからんが短期でエタってしまったようだな
過去ログ倉庫で見れるぞ

552 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/07/31(日) 20:02:08.46 ID:c5Fn7N9e0
そうなんか
結構面白い話の始まりだったのに

553 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/08/05(金) 19:49:21.80 ID:B37qfeyJ0
最終巻の発売日が決まったけど原作が完結したら戻って来る作者とかいたらいいな

554 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/08/14(日) 08:55:31.05 ID:CQvNFysR0
そろそろシン・ゴジラを召喚したらってネタで誰か書かないかな

555 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/08/14(日) 23:27:17.81 ID:TCNJLObR0
久しぶりに来たんだけどまだやってたことと
意外と艦これからのクロスが全然無いのが驚いたな?

556 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/08/15(月) 03:35:57.07 ID:0rCFcgL00
>>555
艦これ自体の設定があいまい過ぎるからよっぽどちゃんとした作品に仕上げないと
これ艦これでやる意味あるの?とか言われちゃいそう

557 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/08/15(月) 15:18:28.26 ID:EeRGpdHH0
鎮守府全艦で来て
アルペ方式で風石使って空中艦隊…だと滾るな?W
>艦これ

アルペ方式と言えばそのものずばりなアルペジオからも…ってのも無いな?

558 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/08/18(木) 19:12:29.09 ID:2TbB8nksa
艦これはなー
考えたことはあったんだけど
補給問題とかガチの対人戦争シーンに
艦娘出すのに抵抗あって挫折した

やれても妖精さん読んで開発くらいかなあ

559 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/08/19(金) 00:16:48.49 ID:FYX8WHWD0
艦これって元ネタの割に戦闘スケール糞小さいから、大人数で押しかけるでもなければ割とゼロ魔世界とのパワーバランス良さそう

560 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/08/19(金) 07:12:24.52 ID:oKgbHNMp0
各提督で艦娘設定十人十色だからな…
おれなんか「艦娘は実艦なみのパワー(馬力・砲火力)・装甲度・HP」だもんな
7万なんか三式弾数回斉射でイナフだw

561 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/08/20(土) 01:10:03.49 ID:hJlUniAg0
>>560
その設定だとそこら辺の木でも引っこ抜いてぶん投げ続けるだけで勝てるんじゃねww

562 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/08/20(土) 10:34:13.74 ID:OYXnCCHv0
実艦なみのパワーと装甲だと戦艦がダッシュで駆け抜けるだけで敵陣ぐちゃぐちゃになりそう

563 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/08/20(土) 13:34:32.07 ID:/yzoVpnH0
そもそも艦むすが陸上で戦闘できるのかという疑問が。

金剛「What? 空の上でなんて戦えないネー」
コルベール「こんなこともあろうかと、ここにストライカーユニットを用意しました」

564 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/08/23(火) 09:57:21.88 ID:kOWMhwtI0
>>560
その基準なら零式弾単射で中世城塞でも撃砕
7万相手でも中枢粉砕からの士気崩壊が確定的
弩級以上の戦艦娘なんてWW2時の師団砲兵より火力ずっと上だからね

装甲に至っては何やっても疵一つ付けられるかすらあやしいなぁ

565 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/08/23(火) 19:37:23.92 ID:z/AyDYaV0
あれ? アニメだと飛行戦艦がロドネーそのままだったような記憶が。

長門「ビッグ7最弱の不美人が私に戦いを挑むなど…片腹痛い」

566 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/08/24(水) 00:38:16.40 ID:7KD5CBIP0
艦これはそもそもキャラが薄いし話が続かんべ

567 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/08/24(水) 23:12:08.42 ID:ziWYUfaL0
>>554
もしも庵野監督がゼロ魔Fの監督だったらあのショボいエンシェントドラゴンも絶望感溢れるラスボスになれてたのだろうか

568 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/08/25(木) 00:21:00.33 ID:vvcZdVJe0
虚淵つれてくれば余裕

569 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/08/25(木) 19:55:43.03 ID:mI257jPUr
殤不患とか何時か呼ばれそう。

570 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/08/26(金) 07:17:46.33 ID:4aRFl9gI0
>>568
虚淵だとシン・ゴジラ通り過ぎて対ヘドラみたいなカオスでみーなーごーろーしー♪な展開になりそう
まあ兵器の出番は多くなりそうだけど

571 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/08/27(土) 21:10:57.25 ID:U27dD4x+0
虚淵版ゼロ魔だったら、ヒロインはテファで主人公はボトムズのキリコみたいなオリキャラになるんだろうか?www

572 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/08/27(土) 22:00:02.56 ID:BNOB5d/Va
虚淵版ゼロ魔はアレよ。

まず処女がいない。
あるいは希少価値レベルでマイナー。
一人か二人は処女がいるかもしれんが、それ以外はキュルケと同レベルかそれ以上にビッチ。

で、だれも魔法使わない。
魔法よりフリントロックで一発ぶち込んだ方が速いぜ!ってな具合に、貴族連中もみんな一丁は銃持ってる。
江戸時代の武士の刀くらいには杖の価値が下落してる。

あと召喚された主人公が体制に屈しない。
武侠劇のごとく、国とか政府にケンカを売る。

573 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/01(木) 02:35:58.48 ID:rl3dXSGhK
無駄にいっぱいキャラが死んでその無情さを飾り付ける訳やね

574 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/05(月) 12:55:35.95 ID:SckF4rocp
大川隆法降がラノベ作家ヤマグチノボルの守護霊を緊急召喚
ゼロ魔は絶対に完結させる!
さらに大川隆法代筆により烈風の騎士姫の続巻が幸福の科学出版から発売決定

575 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/05(月) 20:00:40.63 ID:42p2oQMc0
>>574
ヤマグチノボルの守護霊ってことはヤマグチノボルとは別人だから何の意味もねーじゃないか

576 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/05(月) 21:35:03.33 ID:PwB1YEbJ0
>>567
ほとんど動かないでブレスが超強力なだけのラミエルドラゴンになるだけじゃねーかそのエンシェントドラゴン

577 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/06(火) 09:47:09.55 ID:qFenc7afp
そんなドラゴンなんか脳か心臓の太い血管付近でルイズがエクスプロージョンしたら終わるじゃん
でもそれを、やらないのがお約束なんだから
論じても仕方あるまい

ウルトラマンが最後ギリギリまでスペシウム光線を撃たないのと同じや

578 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/06(火) 15:02:35.26 ID:5G38e0kL0
あれは敵に当てやすいタイミングを図ってるんやで

579 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/06(火) 15:15:07.82 ID:v97OiU6A0
スペシウム光線みたいな技は最初から撃つと割と通じなかったりする
だから弱らせて無防備な状態にしてから撃つんだ

580 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/09(金) 02:31:05.53 ID:oWfbprmy0
コダ

581 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/14(水) 01:31:18.09 ID:utFdro1i0
ふたがしら

582 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/23(金) 18:30:36.34 ID:XTcGiS9Lp
ガンツのZガンみたいなもんだな

583 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/10/23(日) 10:06:20.94 ID:rOmvRtAb0
まだまだ発売前だし、本編の展開次第だけど、
FF15のノクトが召喚されたら、面白い異文化交流になりそうだよなあ。
現代風ガジェットを使いつつ、武器召喚なんて異質な魔法を使い、王の責任を負うノクト。
ファンタジー的な価値観を持ちつつ、その中で取り残されてしまいながら貴族らしく生きようとするルイズ。

結構組み合わせとしては面白そうだけど、本編が出てみないと作れないと分かんないからなあ。

584 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/10/23(日) 15:20:43.45 ID:wsT73yPU0
いまスカイリムやってんだけど
ゼロ魔との相性悪くないんじゃないかと思った

ミラーク先輩とかなにげにいい動きするんじゃないだろうか

585 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/10/23(日) 21:31:10.38 ID:JcHp+nXm0
ルイズが強くなる話が好きな私としてはシャウトの相性がいいルイズとかちょっと妄想する

586 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/10/23(日) 22:52:04.12 ID:PpxagAYt0
>>スカイリム
コッパゲ先生「昔は貴方の様な軍人でしたが、膝に矢を受けてしまいまして……」
こうですか?(ry

587 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/10/27(木) 16:19:57.72 ID:/Nygcuv6a
今遊戯王とのクロスをやったら才人のデッキはやっぱ《アンブラル》になるかな

588 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/10/27(木) 22:46:26.03 ID:KYI+e/+x0
>>584
バベットとエルザが仲良くなる話とか面白そうだな

589 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/10/28(金) 17:00:55.82 ID:quCfZJL20
>>584
>スカイリム

なんかスカイリムの誰だかを召喚した話があったような

590 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/20(日) 18:54:25.19 ID:F7V3RBmM0HAPPY


591 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/12/10(土) 16:38:41.64 ID:5+DqHm6O0
完結作品でお勧めない?

592 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/12/18(日) 19:59:26.79 ID:Gjpp6pPRK
聖帝様

593 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/12/18(日) 21:23:31.60 ID:E9UjXkO70
南斗de5menがハルケにPV撮影で来るのか 

594 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/12/20(火) 00:12:05.65 ID:D7kYdTxo0
いきなり失礼します
スト3のリュウのは完結しているのか、partいくつに書かれていたのか、知ってる方教えて下さい!

595 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/12/24(土) 23:55:00.73 ID:FmxMdiXO0EVE
金で買えないモノなどない。

596 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/12/25(日) 04:29:00.64 ID:kg/Tnmk70XMAS
拝金主義者

597 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/12/25(日) 11:34:01.04 ID:7p/rUNwdHXMAS
まほいくからそうちゃん召喚しようぜそうちゃん。

ちゅっちゅするとつい魔法少女に変身しちゃうそうちゃん。

598 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/12/28(水) 21:55:25.26 ID:4Upj+SU/0
そうか

599 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/12/29(木) 20:11:24.44 ID:TO1n/oKe0NIKU
創価

600 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/01/11(水) 18:16:31.49 ID:z2xy9WVh0
TESシリーズだとマーティン・セプティムが召喚されたのとオブリビオン時代の闇の一党連中が召喚されたものがあったみたいだね
個人的にはウィンターホールド大学の連中とかが召喚されるのを読んでみたい

601 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/01/13(金) 21:38:10.32 ID:+k6ywsYH0
ONEPICEの映画版のボスキャラとか召還しやすくていいんじゃないか?
今後原作で本筋に絡む可能性も低いし。
個人的には、FILM GOLDのギルド・テゾーロとか見てみたい。

602 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/01/30(月) 02:28:26.82 ID:X9zp0aMg0
とーかしたいです

603 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/01/31(火) 08:03:54.16 ID:gF14UMe70
>>602
かくかくしかじか>>275というわけなので
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/9616/1392658909/
とーかが投下なら、現在は↑このスレが使われているね

604 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/04(土) 03:32:36.40 ID:TADhoWsu0
>>601
良いね

605 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/14(火) 21:59:37.91 ID:eee+aMxw0St.V
ウィッチャー3のゲラルトとかありそうでないのね

606 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/26(日) 09:51:18.67 ID:uL40dLjIK
原作が完結したのにこの過疎ぶり・・・
SS好きにとっては一世を風靡したスレもこうなると寂しいな

607 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/26(日) 17:57:04.47 ID:3NA9Bpl70
test

608 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/26(日) 23:32:20.90 ID:Jsbzu9TP0
Toast

609 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/27(月) 00:43:58.65 ID:FIWEm/eg0
TOLOT

610 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/28(火) 22:11:46.14 ID:5msizT4W0
>>606
ここではもうssを投下しても転載不可だからしょうがないのもある
雑談なら可能だが

最近のキャラなら、そうだな
ハルケギニアがドラゴンボール世界にあったとして、ビルスやシャンパが美味い食い物を探しにやってくるとかどうかな
そのあげくにエクスプロージョンの威力をシャンパに過大評価されてしまって武闘大会で悟空やベジータとやりあわなくちゃいけなくなったルイズを中心にしたギャグストーリーなんてのは?

611 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/28(火) 22:31:59.85 ID:SHMs4ahz0
>>610
ギャグテイストは最近見かけないから面白そうだな
新規さんは興味があったりアイディアが浮かんだらガンガン投稿して欲しいわ
原作終わった分話は作りやすそうだし

612 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/01(水) 01:07:37.35 ID:HIX4pIq80
投下しようにもこのスレじゃなくて避難所に投下することになるし
それならハーメルン辺りのほうがシステムが洗練されてるというのもあるからな

613 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/02(木) 19:04:49.38 ID:dwKBbBIqp
俺は本編より先にSSを読んだんだよな
その後、アニメを観て最後に小説版を読んだ
そして書いたのがゼロな提督だったんだよね
あの頃はまさか山口先生が亡くなっちゃうとは思わなかったな

614 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/03(金) 10:15:07.48 ID:NBO4TOES00303
自分もss→アニメ→原作に続けた派
ヤマグチ先生といい、クレしんの臼井先生といい、生きていれば素晴らしい作品をもっと世に送り出してくれたでしょうに、本当に惜しいことです

615 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/03(金) 11:33:48.76 ID:w1oCNuNup0303
お気に入りの作家さんが亡くなったりすると凹むよね
かつてはアシモフやクラークが逝ったときだな
その後、歴史小説に興味が移ってから黒岩重吾とか
今一番不安なのは宮城谷昌光
かなり高齢なはずなので怖い

616 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/04(土) 18:02:15.31 ID:1rAmZc/q0
原作完結したから、召喚元となっている作品ともに完結しているならば作家さんエタってないで早く帰って来てくれないかな。
…って自分もその一人だった。しかもまだ最終巻読んでないorz

617 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/04(土) 18:16:23.39 ID:LXjXNrBdp
そこで大川隆法先生にお願いして召喚してもらうのですよ

618 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/05(日) 03:07:56.10 ID:emyPqwYM0
アイエエエ!?霊言!?霊言ナンデ!?

619 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/05(日) 11:25:11.95 ID:ngOhclMM0
NARUTOのキャラの『千手柱間(初代火影) 』『うちはマダラ』『千手扉間(二代目火影) 』の3人を
それぞれルイズ、キュルケ、タバサが召喚するSSを書こうとしたけど、何度考えても途中で詰まっちゃって
短編どころか小ネタすら書けないでいる。

一応設定としては、
原作最終巻で死んだマダラと、あの世(だったはず)へ帰った柱間たちが
気がつくと肉体付きでルイズたちに召喚されたという設定。

召喚者はそれぞれ、ルイズ:柱間、キュルケ:マダラ、タバサ:扉間 になってる。

書きたかったのは、
和解した柱間とマダラが協力したり、キュルケがマダラから火遁の術を教わったり、
柱間の木遁の術を見て唖然とするルイズだったり、
タバサが飛雷神の術や瞬身の術を扉間から教わって使えるようになったり、
柱間たちが魔法について興味を持ったり、
シエスタの祖父がうちは一族の一人で写輪眼が使えるようになったり
七万の軍勢を術を教わって強くなったルイズたちと木遁とかスナノオとか卑劣な術を使って
圧倒する柱間たちとかが書きたかった…

最後に長文失礼しました。m(_ _)m

620 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/05(日) 14:59:39.89 ID:yjI4oh+H0
そいつら1人だけでも相当な劇物なのに、3人同時じゃ持て余すんじゃない?
NARUTOの世界とハルケギニアはよく似ているようで
忍者≒メイジの位置づけが正反対だからクロスしがいはあると思うけど

621 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/05(日) 15:19:03.07 ID:7xv28qyup
面白そうだな
ナルトも好きだったから読んでみたい
出だしだけでも晒してよ
その後はみんなで連作する形式にするのもありでしょ

622 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/05(日) 22:50:49.80 ID:35+58DUo0
連作形式いいかもね
新しい試みもあったほうが賑わうきっかけになるかもしれないし

623 :619:2017/03/05(日) 23:41:38.61 ID:ngOhclMM0
返信ありがとうございます(_ _)ペコリ

>>620「1人だけでも相当な劇物なのに、3人同時じゃ持て余すんじゃない?」
はい、おっしゃる通りです。自分から言い出しておきながら、なかなかストーリーができないでいます。

>>621
まさか「読んでみたい」と言ってるくれるなんて思いませんでした…
スイマセンがまだいろいろと考えてて出だしすらできてません…
でも少しだけ考えた設定があるのでそちらを代わりに書きます。

・ルイズが柱間でキュルケがマダラを召喚したのは、ルイズとキュルケの先祖が幾度も戦いを繰り広げてきたという関係を
 柱間とマダラの千手一族とうちは一族の関係を重ね合わせた感じです。また、キュルケは火系統を扱うメイジなので、
 火遁系の術を得意とするうちは一族の一人であるマダラさんに決まりました。
 ちなみにルイズが柱間を召喚したのはただ単に柱間が主役をやってほしいという私の個人的な理由です。

・タバサが扉間を召喚したのは本来の使い魔(風韻竜のシルフィードことイルククゥ)が
 早いスピードで空を飛べるのでそこから転じて、早く飛ぶ→早い移動→瞬身の術→扉間がいいかな?
 といった感じで決まりました。ミナトさん(四代目火影)ではない理由はどうせなら柱間も出るんだから
 千手兄弟をそろって出したいという個人的な理由です。ミナトさんごめんね…

以上が今自分の中で考えてる設定です。分かりづらいところがあったらごめんなさい。
ゼロ魔の原作が完結してからのほうがいいですかね…?

624 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/06(月) 02:27:43.90 ID:ejLhOAKdx
才人「なあ、あんた」 ルイズ「……」チリーン

才人「ここはどこなんだ?だいたい、いきなりキスなんかして一体何考えて……」
ルイズ「……」チリーン
才人「あのー……聞いてます?」
ルイズ「……」チリーン
コルベール「少年、彼女は虚無僧です」
才人「?それが何……」
コルベール「察してあげてください」

625 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/06(月) 02:55:55.83 ID:9wamJqNVa
クッソ懐かしいネタを……

626 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/06(月) 17:17:02.46 ID:2aFdN8I00
>>623
それは設定じゃなくてただのキャラ起用理由だから
それだけ書かれても何の話もみえてこないよ

それと連作も良いとか言ってる人は>>619さんがそうしましょうと言った時に本当に書く気あるの?

627 :619:2017/03/07(火) 22:35:49.15 ID:XuGQ8FPm0
>>626
見直したらおっしゃった通りただのキャラ起用理由でした。あぁ恥ずかしい…

あと書いてる途中で気づきましたが、書いてみたら自分には恐ろしく文才がないことがわかり、
あまりにも出来がひどくて挫折してしまいました…続きは書けそうにありません…
期待してくれた>>621さん本当に申し訳ないです…

ほとんどただの妄想垂れ流しになってしまいスイマセンでした…( T_T)シクシク

628 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/07(火) 22:36:25.19 ID:VeJMtwx30
うしおととらのアニメ見てたら白面の短編思い出した
長編を想定したものを召喚シーンだけ書いて満足しちまったわ

629 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/07(火) 23:13:14.31 ID:YCMMft4/0
>>627
なーに最初はみんなそんなもん
書いてみて読み返しては死にたくなる、の繰り返し
でもそれを続けてればそのうちマシになるから
せっかくアイディアあるんだから色々試してみ?

630 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/07(火) 23:40:31.79 ID:vWopZZFA0
くぅ疲

631 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/08(水) 22:14:09.72 ID:kXEN/4F60
マリオシリーズのワリオが召喚されたらどうなるかな?
やっぱり自慢の怪力で相手をひねりつぶしたり、オナラで一発KOしたりするんかな。

632 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/09(木) 11:01:15.26 ID:VNsH4ioeM
キスしようとしたところでおならかましてそのまま逃亡
そして荒らされる宝物庫

633 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/09(木) 22:22:54.38 ID:f27RRQWt0
「もしもルイズがレッドマンを召喚したら」

どう考えても嫌な予感しかしない。

634 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/09(木) 22:44:11.76 ID:kI2Wpe/q0
鉄血から三日月を召喚したらタバサは眼鏡の人で確定だろうかな?

635 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/10(金) 05:16:07.31 ID:LIcT8oo50
>>633
他の生徒が召喚した使い魔達を「レッドファイッ!」していくんだろうな〜
そして徒歩で立ち去ると

636 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/10(金) 22:14:44.60 ID:dhmgf/QG0
クマ吉「ひゃっほぉう!何だかよくわからないけど、女の子からキスされたぞ!イェ〜イ!」
ルイズ「うぅ…よりにもよってこんなキモイやつにファーストキスをあげちゃうなんて…」

ギャグ日見てたら唐突に書きたくなりました。この後どうなったかは皆さんの想像に任せます。
クマ吉のこれじゃない感は許して…

637 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/10(金) 23:45:35.71 ID:/DgvVslkM
原作のラストどうだった?

638 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/11(土) 17:21:19.75 ID:hF3l1fMs0
久々に来た

639 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/13(月) 15:49:34.06 ID:VCqrmTPT0
サイトが可哀想になるからこの手のSSは読めない

640 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/13(月) 15:58:06.63 ID:DAZX3SuEM
ああ、うん………………

641 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/13(月) 19:50:28.72 ID:BWa0qF/k0
http://i.imgur.com/hczSkh0.jpg

サイト

642 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/15(水) 21:17:07.00 ID:aTrl7NCQ0
ワンパンマンのサイタマ先生召喚ものが見てみたい
最近だと怪人細胞とかいう設定が出てきたから、メンヌヴィルあたりを怪人化してヒーローとバトらせたり
あとはワンパンマンの怪人対ゼロ魔キャラとか

643 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/15(水) 21:46:07.61 ID:6MlBbZJmp
こんばんは、大川隆法です
今夜は山口ノボルさんの守護霊を召喚する予定でしたが
急遽、ご本人を召喚することになりました

「我が名は大川隆法、五つの力を司るペンタゴン・・・」
大川隆法が
呪文を唱えると、眩い光と共に1人の老人が現れた

誰だこいつ?
大川隆法は思わず叫んだ、あんた誰?
その人物はしばらく沈黙の後、ゆっくりと口を開いた
私は、アイザック・アシモフ

644 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/17(金) 13:16:39.47 ID:rg9YUDcwd
つまんね

645 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/17(金) 15:33:33.16 ID:Wy/FtDwKM
没落

646 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/17(金) 22:11:40.20 ID:NDspSyzj0
ちょっと前にどこかでスカイリムの世界で活躍していろいろ能力習得したサイトが召喚される話があったんだけど
原作キャラがどこかの世界の能力習得して召喚される話ってここではアリなの?

647 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/17(金) 22:17:46.13 ID:9hI6VTud0
呼び出そうとして、逆に拉致されたルイズが戻ってくる話はあったな

648 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/18(土) 07:37:16.20 ID:RWw+VXIb0
サイトについては、他の使い魔が召喚された時に、特殊能力を追加してテファに召喚されるパターンがいくつかあったな

649 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/19(日) 01:40:38.38 ID:qF0E6omB0
高嶺清麿

650 :15話以上の作品の作者:2017/03/19(日) 15:14:48.66 ID:7B+d0AIK0
ゼロ魔のSSを語るスレに誤爆してしまった。
いつの間にか投下がしたらばの避難所オンリーになってたのね。6年も明けてると色々あるな。原作者の死、原作の完結…
約束する。早ければ今週中にも再開させる。
帰還希望の作者だったという方々へは有り難うを、そうでなかった方々はごめんなさい。
原作とクロス元、どっちも完結した以上、エタる訳にもいかないからな!

651 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/19(日) 18:00:06.43 ID:bCOIaVqhM
右手の電撃

652 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/19(日) 21:13:19.28 ID:NgEnn8ZJ0
>>650
がんばれ
応援してる

653 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/19(日) 23:49:06.60 ID:X8KSk9wx0
さてどのSSだろう?

654 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/19(日) 23:51:22.21 ID:U6tN3TYld
期待

655 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/26(日) 18:36:56.15 ID:9jIeF7hmp
本編22巻を読破
やっぱり最後はアニメ版と同様に2人でゲートを通って終わったぬ

ということで、新たなSSは「2人でゲートを抜けたらxxxだった」系だな

656 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/26(日) 20:50:02.42 ID:c6MPRWcI0
ゲートを抜けたら地球はナノハザードにより廃墟と化していた

657 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/26(日) 20:56:47.99 ID:znZMk6/H0
ゲートを抜けた先はジャパリパークでした

658 :650:2017/03/27(月) 01:19:21.49 ID:an5z9GLZ0
したらばにて投下終了。
ただいま。

659 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/27(月) 11:28:46.84 ID:Ne5AcjlHp
ゲートをくぐると、黒い玉が鎮座したとあるマンションの一室だった

「あんたたち誰?」

660 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/27(月) 18:41:58.03 ID:rVK3QLiV0
ゲートを潜ればナメック星だった

661 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/27(月) 19:21:14.83 ID:DSzMcqNg0
「異次元の長いゲートを抜けるとそこは雪国であった。」

662 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/27(月) 20:31:58.39 ID:15dcn3f+0
>>658
おかえりなさい

663 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/27(月) 21:11:39.66 ID:0DXELFZg0
ゲートの先には過去の自分たちが!

664 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/29(水) 12:14:59.65 ID:Y12TQoq9KNIKU
ドルベ

665 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/30(木) 02:15:23.11 ID:m7FQc4Ea0
>>624
チリーン

虚無僧って、チリーン じゃなくて、尺八を「ふお〜〜〜」じゃないの

666 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/30(木) 02:56:07.34 ID:21lItrqw0
>>664
(新マスタールール施行に関して)非力な私を許してくれ

667 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/30(木) 13:43:45.70 ID:YJMkkBAF0
もしもギーシュが"荒ぶるカービィ"を召喚したら

荒ビィ「イケメンは料理してやる!!1!フォオオオオオオーッ!!1!!!!」
ギーシュ「なんなんだこの使い魔はぁぁぁぁ!!」
"完"

絶対ゼロ魔世界のイケメンたちが料理されると思います。

668 :658:2017/04/01(土) 07:47:33.05 ID:61wuLZw80USO
4月馬鹿の日だが約束しよう。
6年ぶりに帰還したからには、両作品とも「大団円での完結」をすることを!

669 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/01(土) 14:46:38.79 ID:nW3i6aGsp
タバサの冒険と烈風カリンも完結して欲しいな

670 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/05(水) 07:19:20.23 ID:x5FJQuvt0
ヤフージャパンブログ社員ダイエットニュース マイナス金利狙い通り「仏」ローーン
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671 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/07(金) 22:55:31.20 ID:U4uQ03xW0
ff15のアーデン・イズニアがハルケギニアに現れたらどうなるんだろう。
ゲルマニアあたりで宰相ポジについて色々やらかすイメージだが。

672 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/23(日) 02:45:15.52 ID:0fZa8zte0
ヤンデルイズ

673 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/05/03(水) 12:07:06.21 ID:fxQ/2+FOp
なつき昴がルイズに召喚

674 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/05/06(土) 17:45:45.48 ID:f+U2Z0SLa
乾巧が(間違って)ルイズに召喚される
サイトはどっかに放り投げられる

675 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/05/06(土) 19:17:29.28 ID:KrKqBrgL0
(首が折れる音)

676 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/05/06(土) 19:48:29.88 ID:n458dFvD0
鉄血のオルフェンズから鉄華団呼ぼうぜ
環境は貧富の差はあれど少なくとも火星より大分マシだしトリステインで平和に再スタート出来なくない?

677 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/05/08(月) 21:49:29.16 ID:L20PskGe0
GW中に検索にふけってたらふと見つけた虚無の唄に衝撃を受けてここに流れ着いたでござる

「魔法使いと黒猫のウィズ」とコラボしたら相性よさそう
なんかあって上空に零世界出現、学院の宝物庫に安置されてた指輪(神託の指輪と同質のもの)を使って零世界鎮圧、みたいな
ハルケギニアの品なのでハルケギニアの虚無使いにしか使えないとか適当な理由付けてラストでルイズに鎮圧してもらえば良いし

678 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/05/09(火) 20:27:25.10 ID:5rs15LEFa
割りとほんとに、誰か書いてくれないかなぁ......たっくん

679 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/05/09(火) 21:13:35.34 ID:w0pqFwbsp
虹作家の俺としては書いてやりたい
だが「魔法使いと黒猫のウィズ」ってのをやった事がなくてな

680 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/05/09(火) 22:36:34.49 ID:6UGxRrzW0
ここを知って7年以上経つけど
マイナーキャラのエロ画像検索しててふとクリックしたのがここだったなあ

681 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/05/10(水) 05:24:01.63 ID:iTQmz0MG0
おっ

682 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/05/12(金) 08:56:40.00 ID:8f0QacU4K
バハラグからレンダーバッフェ召喚してドラゴン育成要素を盛り込もうとか思ったけど、
ちょっと考えたらオレルスとハルケギニアで属性の体系が全然違っててダメだった
(バハラグだと火、水、雷の三属性の上位に土属性がある方式)

683 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/05/13(土) 11:36:30.53 ID:kVEGT0zqp
世界軍事力ランキング2017によると日本は7位になっているが、実はこの値にはトリックが仕組まれている
このランキングの算出根拠には装備品や兵員数などの他.軍事費の金額が含まれているわけだが
なぜか日本の自衛隊だけは隊員に支払う給料も軍事費に含めているのだ
アメリカやロシア、中国、韓国はもとより他の国々では
兵隊の給料は軍事費に含めないので日本だけだ突出した金額になってしてしまい
このような変なランキングの値になってしまうのである

684 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/05/21(日) 01:45:58.33 ID:1P3S0Can0
浜面仕上

685 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/05/26(金) 23:47:55.84 ID:MkD8Bygf0
そういえばウルトラマンゼロの人は最近来ないな、更新安定してたのにどうしたんだろう

686 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/05/27(土) 14:48:55.47 ID:8GFTIrNs0
避難所のSS投下スレで投稿してるよ
最終更新は5月中旬だからそんなに何心配しなくてもいいと思う

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